2024年4月17日 (水)

今週の産直野菜 (4月17日)

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今週の産直野菜が三里塚から届きました。春キャベツ、サツマイモ、野良ぼう菜とブロッコリー、ネギ、サニーレタス、大根 以上7品です。野良ぼう菜とブロッコリーが一緒になっていて、そのままに写真を(いやに多いなと思っていました)。キャベツとレタスは、冷蔵庫の野菜室が空になり、要るので一昨日、購入したばかり。まあ、いいか。

 コロナで体調を崩し、2週間余り戦線離脱。幸い軽く、熱も出ないで、ようやく復帰したところですが、やはり後遺症か疲れやすく、昨日の関西電力本店前の行動に続いての今日の若狭、おおい町でのアメーバデモ、ビラ配りはリタイア。現地は天気がいいようで、Facebookにその一報が届いています。行かれたみなさん、スミマセン。

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2023年2月15日 (水)

市東さんの農地などへの強制収用の攻撃が今日!

成田空港会社NAAと国家権力は、親子3代、110年以上にわたって開墾し、営農が続けられてきた三里塚の農民、市東孝雄さんから強制収用の攻撃を今日、かけようとしている。
 今朝未明、萩原富夫さんからその旨がマスコミから伝わったとの電話でたたき起こされた。同趣旨の内容がヤフーニュースで流れたとのSMSが他の方から。すでに現地、市東さん宅の中庭には急を聞いて駆け付けた30人近い人たちが集まっているという。「来れないか」と言われたが、これから10時間近くかけて行っても、事態は終わっているだろう(以前、故萩原進さんに言われて駆け付けたらそうだった)。むしろ、発信してみなさんに伝えることが私の仕事と、今、原稿なしで打ち込んでいます。
 市東さんの中庭に連なった天神峰の畑(1枚目、2枚目の写真)、南台の畑(3枚目の写真)、2枚目の写真のハウスの左側に中庭がありますが、そこには、離れ、農機具置き場(4枚目写真)、作業場、トイレ(5枚目写真)、ヤグラ(6枚目写真)、看板(7枚目写真)、大看板(8枚目写真)などがあります。

 これらを強制収用しようとする理由は、空港の機能、運用に係わりがなく、まったくありません。ただただ、成田空港反対、空港廃港を三里塚反対同盟、農民が57年間も叫び続けていること憎しの「国家権力の威信」だけです。その人柱として空港用地内に住み、農業を営んでいる市東孝雄さんを襲おうということだけでしかありません。こんな国家権力による横暴が許されていいのでしょうか。この国家権力の意志が明らかにされた昨年11月24日以来、80日以上、座り込みを軸とした闘いが進められ、この攻撃を阻止してきました。

 三里塚の産直野菜をとっていただいている皆さんはすぐにお判りと思いますが、あのおいしい豊かな無農薬野菜を提供していただいているお一人が市東さんです。国が、空港の存在を理由に、110年余営まれ、拡大されてきた農民の営み、農業を破壊することなどどうして許されるでしょうか。戦後、この国は1961年の農業基本法によって農業の大型化を進める一方で、高度経済成長の名のもとに、日本の農業の基本、特徴でもある家族農業を破壊し続けてきました。それが食料自給率の減少(なんと37%にまで下がっている)、農地の減少を招いてきました。ある意味で、それに抗ってきたのが57年にわたる三里塚反対同盟農民の闘いなのです。

 かかる理不尽極まる市東さんへの農地強奪、生活破壊の攻撃を許してはなりません。みなさん。注目していただき、声を上げてください。

326185141_1223165274949932_1543945810455 325606419_760099515474576_58608875693337 324424390_1322448015267662_3190873869384 325855284_931718948204026_16054916874429 325860225_484812590505058_38258391272176 325795333_684611256739113_90525296076968 325852098_463342055835694_93792028898637 2294_20230215084901

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2023年2月 8日 (水)

今週の産直野菜 (2月10日)

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三里塚から野菜が届きました。ジャガイモ、ニンジン、サトイモ、小松菜、聖護院大根、ゴボウ、ネギ 以上7品です。

 年末、異常な温かさから葉物野菜が前倒しのように育ち、収穫。そのため、年が変わってから葉物野菜が「端境期」のようになくなった。やっと小松菜が出てきました。
 昨日まで三里塚で市東さんへの強制収用の攻撃が強まり緊張した状況の中で市東さんと、この野菜の状況をお聞きした。もう20年以上取り組んできた私たちは、この変化にも動じませんが、最近消費者になられた方からはクレームが出るようです。スーパーや市場のように、いろいろな野菜が並ぶわけではありませんから。それにハウス栽培を三里塚、市東さん、萩原さんはされませんからなおさらです。三里塚の北総大地の細かい土で無農薬有機栽培で育てるのですから当然といえば当然ですが、それだけに天候に左右され、今のように突然の「端境期」。狼狽えますよね。

 昨日まで5回目(延べ20日)の市東さんのお宅の前での座り込みをして帰ってきたところです。空港会社NAAが、裁判の判決を根拠に市東さんの農地の7割や、自宅前にある中庭の作業場、機械置場、離れなどや、櫓、大看板などの強制収用を宣言してから、すでに70日を経過しました。若い学生さんたちを中心に、この寒空の中で24時間態勢の座り込み、監視行動が続けられています。そして、とりあえずその攻撃を阻み続けています。消費者のみなさん。野菜を味わいながら、こうした現場での、市東さんの営農の現実に注目してください。そして国策としての成田空港の建設、拡張の破綻した農民殺し、農業破壊の現実が、この国の豊かな野菜たちの背景にあることを知ってください。そして周りのみなさんに広げてください。

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2022年11月15日 (火)

強制執行実力阻止! 市東さんの農地を守ろう! (11月13日)

 三里塚に想いを寄せていただいているみなさんへ。市東孝雄さんの農地をめぐって、そして三里塚闘争56年の歴史をめぐって重大な局面が訪れている。

 9月2日の新ヤグラ裁判控訴審で出された仮執行宣言に対する市東さん、三里塚反対同盟による強制執行停止申し立てを、東京高裁が10月18日、却下した。それを受けて、成田空港会社(NAA)は、10月18日その日に、市東さんの天神峰の農地にあるヤグラ、大看板、看板などの撤去を強制執行で奪い撤去することを千葉地裁に申し立て、それを受けて千葉地裁は10月24日、それらを認める審尋書を発行して、その書類が到着してから2週間以内の当事者による「意見」を求めてきた。上記のヤグラなどに強制執行を行うというのである。しかも、10月27日付けの千葉日報が報じるように、「農地明け渡しの強制執行に今回の申し立ては必要ない」というのだ。
 NAAそしてこの強制執行を具体的に行おうとする国家権力は、当然にも機動隊の数に任せて反対同盟を先頭とした反対の声を暴力的に排除し執行を強行し、先の物件がある市東さんの樫の木がそびえる天神峰の離れなどと、221113_20221115142002 天神峰の農地、そして南台の農地法裁判の該当地221010_20221115141901 を高いフェンスで囲い込むつもりなのであろう。天神峰現地闘争本部の解体撤去がそうだったように。
 しかし、いずれにしろこうした暴挙が行われれば、市東さんの農業への営みは基本的に破壊され、少なくともその7割近くが不可能となる。日本の法律によれば、10年以上耕せば耕作権が発生し、その農地は耕してきた農民のものとなるのではないのか。こうした基本的な農業を守る法律を無視して、このような暴挙がまかり通るところに、「農作物など輸入すればいい」と食糧自給率を「先進国」の中で唯一、50%を割り込むどころか、37%まで下落させてきた最大の原因があるのではないのか。
 現実の問題としてもヤグラや、大看板など、あるいは市東さんの天神峰の農地や、南台の農地は成田空港の現実の運用に何一つ障害を生んでいない。NAAは、第2滑走路運用開始の当時こそは、誘導路に信号をつけたりして、その「不便さ」を強調していた。しかし、10年も経たないうちにそれらの信号は取っ払われ、何不自由なく運用されているのが現実ではないか。
 市東さんの営農を基本のところで破壊しようとする今回の攻撃は、農民としての市東さんの人権、生きる権利を破壊する、ただそれだけで行われようとする攻撃でしかない。こんなことは許されない。221113_20221115142001
 今こそ、「農地は私の命です」と宣言し、2000年春以来、父の市東東市さんの跡を継いでこられた市東孝雄さんの農民として当然の生きる権利、営農を、守り抜こう! NAA、裁判所、警察機動隊が一体となった今回の強制執行攻撃を断じて許すな! 
 11月13日、緊急の三里塚現地闘争が反対同盟から呼びかけられ、関西からも3人が参加した。挨拶をした市東さんは、「とるなら、とってみろ」と、静かな中に闘志を秘めた決意を語られました。参加は200名近く、「初めての空港へのデモだ」(萩原富夫さんの言)を集会最後にやり抜きました。幸い、最後にポツリポツリと降り出しましたが、何とか天気もクリアできて帰途についた。221113_20221115142101221113
 弁護団の「短すぎる」との要請を受けて裁判所は審尋を10日延期したものの、25日には結論が出ると言われている。28日に、この強制収用に直接かかる南台の農地の耕作権裁判の口頭弁論が開かれることもあり、この日の未明が危ないとも。三里塚反対同盟は、満を持して25日からの座り込みを開始するとともに、全国に、27日(日)の緊急現地闘争を再度、呼びかけている。

 三里塚に想いを寄せ、市東さんの農地を守ろうと言ってこられたみなさん。この反対同盟の呼びかけに全力で応えようではないか。27日、午後1時、市東さんの作業場に結集しよう! 可能ならば寝袋を持参して。

 

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2022年3月28日 (月)

3・27芝山現地闘争 (三里塚、昨日)

昨日、芝山町の文化センターホールで、空港機能強化白紙撤回・第3滑走路建設阻止を掲げ、3・27芝山現地集会が300人の結集で開かれ、集会後芝山町内を約1時間、デモをやり抜き、町民のみなさんに訴えました。

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集会は、伊藤さんの主催者挨拶で始まり、動労千葉の関委員長、関西実行委の松原、関西生コンの西山さんの連帯の挨拶。22327_20220328134801

市東さんの挨拶。「みなさんの団結、力のおかげで、この一年、何もさせていない。(略)この空港が本当に必要なのか」と呼びかけられ、「諦めない」と訴えられた。22327_20220328134803

集会には地元芝山町の住民が参加し、深夜の航空機騒音の被害を訴えられ、「20時間飛行を止めてもらう。夜9時から朝7時の飛行禁止を求める」と裁判を起こしたことを報告し、裁判支援を訴えられました。22327_20220328134701

集会が1時間半と短く、中身の濃い集会でした。ロシアによるウクライナへの戦争という事態の中でしたので、ほとんどの人が「戦争を直ちに止めろ」と訴えました。そして市東さんの農地を守ろう!と多くの発言が訴えました。「芝山現地闘争」と打ち出しながら、第3滑走路問題や機能強化問題、あるいは年内と言われているB滑走路延伸問題などがほとんどの発言で触れられなかったことが、ちょっと気になりましたが。

しかし、三里塚の集会というと3時間近くと長いのが恒例になっていますが、短く1時間半で、集中力をもって開かれ、その熱い想いをもってデモに出たのがよかったように思えたのは、私だけでしょうか?

 

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2021年6月14日 (月)

反対同盟よりの最高裁の棄却決定に対する弾劾声明

 先日、市東孝雄さんの農地などに係る請求異議裁判の控訴審
に対し最高裁が門前払いの棄却決定を行ったことに対し、三里
塚芝山連合空港反対同盟が昨日、弾劾声明を出しましたので、
転載いたします。

         弾劾声明

反対同盟員・市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行を阻む請求
異議裁判で、最高裁判所第三小法廷・長嶺安政裁判長は 6 月 8
日付で上告を棄却し、上告審として受理しないという決定を下し
た。この最高裁決定は、成田空港株式会社(NAA)の数々の違法
・脱法、憲法
違反にフタをし、国策に農民は黙って農地=命を差
し出せというものであり、市東さんへの「死刑判決」そのものだ。
満身の怒りをもって弾劾する。われわれはこの暴挙に対し、強制
収用実力阻止態勢を強化・拡大し、一丸となって決起することを
宣言する。昨年 12 月 17 日の東京高裁での控訴棄却から半年、
3 月 8 日の上告理由書、上告受理申立書の提出からわずか3カ
月のスピード決定は、追い詰められた国・NAA の焦りと危機の
表れに他ならない。
 昨年度の成田空港の利用者数は前年度比でわずか8%。航空
需要バブルは弾け飛び、成田は今や廃港寸前だ。これは一過性
のものでは断じてない。気候危機やコロナ・パンデミックは、
世界中の自然を破壊し、膨大な化石燃料を消費して大量の人と
物を高速で移動させる航空産業とその拠点である空港に根本的
否定を突き付けている。スウェーデンの環境活動家・グレタさ
んはじめ多くの若者が環境破壊をもたらす資本主義にNO の声
を上げ、「飛び恥」運動など様々な行動に立ち上がっている。
全世界で空港の整理縮小が始まる中、成田を軍事以外の目的で
拡張する理由など存在しない。
 農地取り上げ強制執行の緊急性、必要性、正義性は微塵もな
い。最高
裁が認めようとも、3代100年耕す肥沃な農地で完
全無農薬有機野菜を育て消費者に届ける市東さんの営農を破壊
することなど絶対に許さない。
 われわれは、さまざまな困難を打ち破り、55 年にわたって
「軍事空港絶対反対、農地死守・実力闘争」を掲げ、農地を守
り勝利してきた。今こそこの原則を貫き、全国・全世界の労働
者、農民、学生、市民と固く連帯して強制収用を実力で阻止し、
徹底的に闘い抜くことを宣言する。
                   2021年6月13日
                 三里塚芝山連合空港反対同

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2021年6月10日 (木)

最高裁判所による「門前払いの棄却決定」を弾劾する!

昨日、最高裁判所は、三里塚の農民、市東孝雄さんが耕作する南台の農地と農業にとって不可欠の作業場がある天神峰の農地にたいする強制収用の是非をめぐる市東さんから出されていた請求異議審の上告に対し、何一つ審理を行うことなく「門前払い」の棄却決定を行った。その不当性、国家による農地強奪の理不尽に対し怒りをこめ弾劾する。最高裁は、農地法裁判そのものについても「門前払い」の棄却決定を行っている。重ねて今回の決定である。この理不尽な「農地取り上げ」決定を、当事者である市東孝雄さんに何一つ説明をすることなく、しかも「お墨付き」を与える居丈高な在り方に対して、満腔の怒りを込め重ねて弾劾する。

 市東さんが、祖父の市太郎さんの代から、父の東市さん、孝雄さんと親子3代、100年以上にわたって耕してきた優良農地を、「成田空港の運用に支障がある」という理由で強制収用、強奪できる理由がどこにあるというのか。そもそも三里塚闘争が、55年を経過してなお闘い続けられている最大の根拠は、1966年、一方的に三里塚の地に成田空港の建設を「説明会」などの地元説得の方途を一切取ることなく、「国策」だからと一方的に押しつけ、住民排除、農地強奪を強行してきた国家権力の暴力的施策の誤りによる。それは「ボタンの掛け違い」などという一片の「謝罪」で済まされることではない。しかも、法的にも「土地収用法」が1989年に失効し、それからも30年以上も経過した今になって、本来、農民の耕作権と農地を守るために制定された農地法を曲解して使用し、「農地を強奪」することが何故許されるのか。

 この決定の根拠とされた最高裁決定に異議を申し立てた請求異議裁判の三者協議の中で、裁判所から「なぜ強制収用するのか」と問われた成田空港会社NAAの代理人は、言葉に詰まりながら「空港の完成」と言うのがやっとだったと弁護団から聞いた。成田空港には、東峰部落のいくつもの農地と家屋があり、それ以外にも木の根、横堀に住宅が、空港の中に厳然と存在する。土地収用法が失効した今や、「空港の完成」など不可能であることは、NAA自体が最もよく知っている。小泉よねさんへの1971年の強制執行による家屋、農地の強奪が不当不法であることが裁判で立証されそうになって、慌てて息子の小泉英政さんと2016年に和解し、東峰の「空港敷地」の中に農地を貸与したのはNAAではないか。なにが「空港の完成」か。

 農地法による農地強奪の提訴をNAAが行った2006年当時、南台の農地による誘導路が「への字」に曲がっていることによって「運航に支障がある」とNAAは主張した。当時、誘導路に2か所信号が取り付けられ、滑走路に離着陸の航空機がある場合、その「への字」誘導路を運行中の航空機は停止した。いかにも「運航に支障がある」ことを演出した。しかし、使用する航空機の便数が増えるにつれ、いつの間にかその信号は取っ払われ、滑走路に航空機が離着陸していようが委細構わず誘導路は運行され、何一つ「支障」がないことをNAA自体が明らかにした。実は国際法で、滑走路と誘導路の距離が一定離れていなければならないことが規定されているが、それを一切無視して第二滑走路とそのための誘導路を建設したのは、国家でありNAAではないか。

 さらに、誘導路が曲がっているのは、市東さんの畑による場所だけではない。東峰部落に行けば判るが、小泉さんなどの畑のところで、誘導路は曲がり、しかも何のためかその農地との間には5メートル以上のフェンスが造られている。市東さんの天神峰の畑では、誘導路を通る航空機の騒音と排気ガスによる甚大な被害が出ている。そのことを抗議して、東峰と同じように高いフェンスにしろという要求に一切応えようとせず、その抗議を無視し市東さんの生活を妨害し続けてきたのがNAAではないか。市東さんの農地をことさら「農地法」を用いて強奪しようとする「屁理屈」が破綻しているのは明らかだ。

 このような理不尽なことを市東さんに対して行うことが、請求異議裁判で問われたのだ。「国策」といえども、親子3代、100年以上耕されてきた優良農地を強奪することが許されるのかと問われ、審理されてきたのではないのか。それを一切の審理もなく、最高裁が「門前払い」の決定を行うなど、どうして許されようか。怒りを抑えることができない。

 道理は、市東孝雄さんの「1億8千万円の補償よりも、1本100円の大根を消費者に届けて喜んでもらいたい」「農地は私の命です」という農民としての切実な想いの方にあることは明らかではないか。

 市東さんの農地強奪に手を貸そうとする今回の最高裁による「上告棄却」を、怒りを込め弾劾する。

 市東孝雄さんとともに、そして三里塚反対同盟と共に、私たちは、とことん闘い抜くことを明らかにする。

                                                      三里塚関西実行委員会  松原康彦

 

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2020年8月26日 (水)

今週の産直野菜(8月26日)

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早々と三里塚から野菜が届きました。今週も品だくさんです。モロヘイヤ、ピーマン、じゃがいも、ナス、万願寺唐辛子、オクラ、シシトウ、空心菜、うり、ゴーヤ、トマト、玉葱 以上12品です(『野菜だより』から見ると、唐辛子が欠品)。ここ2週間ほど「糠漬け」に懲りだし、野菜の消化がすごいため、買い足している状態。

 

 先日24日、千葉地裁で「新ヤグラ裁判」の判決が、野次と抗議の怒号の中、強行された。裁判官たちは、主文を読むと(まったく聞こえなかった)、そそくさと身をひるがえして法廷から逃げ出した。
 後の報告会(兼、記者会見)で弁護士からの判決文を読んだ上での報告が行われた。
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それによると、内田裁判官は、結審からわずか一ヶ月で400ページを超える弁護団の最終準備書面を読めるはずもなく、ただただ農地法裁判の多見谷判決(2013年7月、千葉地裁)をなぞって要約しただけのようだ。従って、すでに始まっていたヤグラ裁判での争点として法廷で新たに争われた論点などには一切触れられていないというお粗末なものだ。農地法裁判の高裁判決、決定も、この多見谷判決を追認したものに過ぎず、これが裁判所の「基本理解」に押し出されてはいる。しかし、公団の買収が違法なものであったとか、市東東市さん(とういち、孝雄さんのお父さん)の「確認書」などの署名が偽造ではないのかなど、新たな争点がいくつも出始めた局面で、当時の多見谷裁判長は、一切を無視して「農地強奪」の舵をきるために判決を強行した。従って、その判決には「事実や歴史的経緯」を無視した論理が展開されたものに過ぎない。そのことは、同じ農地を「分割(空港会社が勝手に分割した)」した耕作権裁判では、そうした論点が争われたために、証拠調べや証人尋問にもいまだに入れず、弁護団から提出を要請され、裁判所もそれを認めた文書がほとんど黒塗りで、そのことを巡っていまだにもめ続けている。一連の裁判の最初(2007年2月)に開始され、13年を経過した今も、どうなるか見えないという状況なのだ。
 今回の新ヤグラ裁判の内田判決が、多見谷判決をなぞっているということは、自らの法廷で、あるいは耕作権裁判で明らかにされたことを一切、ほうかむりしたものにすぎない。
 そして、内田裁判長への裁判官忌避を巡る経緯や、内田裁判長が東京高裁に異動しながら千葉地裁に出張ってきた経緯など、弁護団の東京高裁、最高裁への働きかけへの対応によって、この内田裁判長の判決が、高裁、最高裁、裁判所総体ぐるみの中で書かれているということが明らかになってきている。
 だから、内田裁判長は、自らの裁判官としての所見や判断を一切書くことなく、多見谷判決に依拠するという暴挙を恥じともせず強行したのだ。こんな裁判の状況が、日本の司法の現実なのだとあきれるほかはない。
 ただ、そうした自らの犯していることへの自白として、空港会社が要求していた市東さんの農地を強奪するための「強制収用の仮執行宣言」については「相当ではない」と却下して、つけることができなかったのだ。ここに裁判所の躊躇を見ることができる。
 そのため、争われている請求異議裁判控訴審、そして耕作権裁判と事態が錯綜し、私たちにとって闘いの時間と空間が新たに生まれていると見ることもできる。それは一に、反対同盟農民を先頭とする、私たちの側の闘う姿勢とその内容の問題だろうと思う。

 9月2日、コロナ禍の最中の東京高裁に(午前10時半開廷、傍聴券のために10時までに)、そして9月27日、成田市赤坂公園芝生広場での「三里塚全国総決起集会」に結集しよう!

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2020年1月28日 (火)

2月3日予定の耕作権裁判口頭弁論の法廷が中止になりました

三里塚反対同盟ブログより転載

2月3日(月)に予定されていた耕作権裁判は、期日取り消しにより、この日の弁論はなくなりました。
 耕作権裁判では、昨年も期日取り消しがありましたが、今回も文書提出命令をめぐるものです。昨年問題になった件とは別の文書提出命令の申し立てについて、内田博久裁判長がこれを却下したことから、弁護団は抗告手続きを行い、一件書類が高裁に送られたため裁判の手続きがストップすることになりました。
 2月3日のデモ行進と裁判はありませんので、予定されていた方はお間違いのないようにお願い致します。また、周りの方に伝えていただきますようお願いいたします。その後のスケジュールはあらためてお知らせ致します。

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2019年9月 6日 (金)

10・13三里塚全国集会への招請状

 三里塚反対同盟から、10・13全国集会への招請状が以下のように出されました。

         招請状

              三里塚芝山連合空港反対同盟 

 全国の闘う仲間の皆さん。私たちは来る10月13日(日)、「市東さんの農地を守ろう! 空港機能強化粉砕! 改憲阻止・安倍政権打倒!」を掲げて全国総決起集会を開催します。
 この集会は、何よりも9月24日から控訴審に入る請求異議裁判の勝利をめざし、市東さん農地取り上げを何が何でも阻止する総決起集会です。
 成田空港会社(NAA)が、市東さんの耕す権利、生きる権利を奪うなど絶対に認めることはできません。裁判所が農地法や憲法の精神をひっくり返し、NAAと一体で農地を奪うことなど許すわけにはいきません。市東さんの農地は私たちの命であり、守り続けてきた闘いの結晶です。東京高裁に攻め上り、第4民事部・菅野雅之裁判長に「強制執行を許さない」怒りと決意を突きつけましょう。要望書・400万円カンパの取り組みをあらためてお願いいたします。
 成田空港会社は、A滑走路の運用時間延長を10月末から強行しようとしています。1時間延長して深夜0時まで飛ばし、午後10時台の便数制限も撤廃して発着回数を現在の3倍にする暴挙です。羽田空港でも、来年3月29日からの増便で都心上空を飛行する新たなルートの運用がもくろまれ、5本目の滑走路建設も取り沙汰されています。私たちは、新たな住民組織をつくって立ち上がる成田騒音下住民と連帯し、羽田新ルート直下の住民の怒りとひとつになって闘います。住民との約束を反故にし、騒音被害や事故・落下物の危険を何ら顧みない首都圏空港機能強化・滑走路建設は、軍事空港化に行き着くものです。反戦・反基地の闘いと一体で空港機能強化策を阻止しましょう。
 安倍政権は、参議院選挙で改憲への理解が得られたと強弁し、秋の臨時国会での改憲発議・来春国民投票を策動しています。徴用工問題を開き直り、韓国への排外主義キャンペーンを強めながら軍備増強を進めています。他方、全日建運輸連帯労組関西生コン支部への大弾圧は、全民衆に対する治安維持法型弾圧の先がけです。絶対に打ち破らなければなりません。まさに改憲・戦争阻止の正念場です。
 韓国や香港など世界中で労働者民衆が決起を開始しています。消費税大増税、貧困、格差の拡大、労組破壊、住民無視、農業切り捨てなど日本でも社会の隅々で政治への怒りが充満しています。国策・国益に対して「絶対反対」「実力闘争」をもって労働者民衆の大義を貫いてきた三里塚から、安倍政権打倒の陣形を広げましょう。
 私たちは、動労千葉・関西生コンをはじめとした闘う労働組合、「帰還」強制攻撃と闘う福島、辺野古新基地建設と闘う沖縄と連帯して闘います。すべての住民・市民運動、学生運動をたたかう皆さんの参加を心から呼びかけます。
 10・13三里塚全国総決起集会に、ぜひお集まり下さい。2019年9月3日

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市東さんの農地を守ろう! 空港機能強化粉砕! 改憲阻止・安倍政権打倒!
10・13全国総決起集会
 【日時】10月13日(日)正午
 【会場】成田市東峰・萩原富夫さん宅畑(市東孝雄さん宅南側80㍍)
 【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟
 (連絡先)成田市天神峰63 市東孝雄方 ℡0476(35)0087

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