2020年3月12日 (木)

3・29成田集会へ

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 新型コロナウィルスで世の中が大騒ぎになっている3月1日、大阪市内で「3・1三里塚のいまを語る」と題した集会が予定通り開催されました。副題は「-今も続く成田空港建設のための農地とりあげ-こんな非道を許してたまるか」でした。
    50名余りが集まる
 当日電車で大阪梅田に着くと、つい最近までは大きなキャリーバックを持った中国をはじめとするアジアからの旅行客であふれかえっていましたが、この日は彼らの姿はほとんど見られませんでした。またとても日曜日の昼下がりの繁華街の風景とは思えないほど閑散としていました。ゲストの反対同盟市東孝雄さんの話でも新幹線の乗客も本当に少なかったとのことでした。そんなことでいったい何人の人が参加できるのかと心配しましたが、マスクをした人が次々と現れ、50名余りの集会となりました。
    関生弾圧に反撃を
 司会は「大阪の海と空を戦争に使わせない会」の長澤さんが務めました。彼女はいつも落ち着いた口調でとても聞きやすく、所属組合の港合同のイベントでも司会役が指定席になっています。
関西実の松原さんの主催者あいさつに続き3名の方から連帯のあいさつをいただきました。
 部落解放同盟全国連荒本支部の池本書記長は「ここ10年程は三里塚への組織的動員がかなわず代表参加にとどまっていたがこの3・29は全力で闘いたい」との表明がありました。
 そして次に今、常軌を逸した不当弾圧を受け続けている全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部(略称・関生)の西山執行委員からは、労働法にのっとり労組としての普通の行為を「犯罪」とされている、まさに「憲法28条停止」状態にあるとの報告がありました。また裁判過程において「労働法は知らない」と平然と言い放つ裁判官がいたり、共和国(北朝鮮)訪問申請を「逃亡のおそれ」という人権無視の「理由」で却下されたとの発言には会場から驚きの声が上がりました。まさに安倍腐敗政治を象徴する警察権力と裁判所による不当極まる弾圧で
す。私たち一人ひとりの問題として捉え、反撃していきましょう。
 最後に「若狭の原発を考える会」の木原さんは原発事故から9年が経過した今日、老朽化した原発は動かしてはならないことを強調し「5・17一万人大集会へ結集しよう」と訴えました。そして「原発全廃だけでなく、大地と水と空気と光を守り、農業を復権させ、人間らしく生きられる社会を」と結びました。
 各戦線で闘い続ける3名の方の発言は参加者一同で共有できる内容だったのではないでしょうか。とりわけ関生支援は喫緊の課題だと感じました。
      成田は別?
 そしてゲストのお一人目はちょうど一年前に来ていただいた反対同盟顧問弁護団の大口昭彦弁護士です。大口さんは神戸出身なので全国集会ではいつも「関西なまりの標準語」での発言でとても親しみを感じています。

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 まず今現地で闘われている5つの裁判それぞれの現況報告があり、その中でも今は請求異議控訴審の早期結審策動との闘いが重要であると訴えられました。三里塚の裁判は「裁判に勝って判決で負ける」(故北原事務局長の言葉)と言われる通り、一般の法解釈は通用しない現実があり、大口弁護士も知り合いの裁判官からいつも「成田は別」と聞かされているとのことでした。(現在の関生も同じか)
 しかしどんなに不利な状況でも敗北主義はいけない、どんな時も全力で闘うこと、市東農地をめぐる闘いでは(政治的テクニックなどではなく)誠実に農業を実践している市東さんの人間性を突き付けて闘うことが大切で、伊方原発での差し止め判決など勝利する可能性もあることを信じて追求すべきだと語りました。
 その他安倍の農業破壊政策(農業の資本化)や天皇代替わりの政治利用(市民民主主義→臣民民主主義)そして第三滑走路計画(新たな農地強奪と騒音問題)など各方面の情勢を分析した後、「やはり請求異議裁判に勝利することが最大の目標」と結びました。
      これからも安全な野菜作りを
 そして当該の市東孝雄さんは「収用委員会が頓挫して(実家へ)帰ってきて20年が経ちました。そして15年間地代を地主でない人に払ってきました。(空港公団や空港会社の)デタラメなやり方は50年何も変わっていません」と語り、続けて「(市東さんが)不法耕作をしている」と派手に新聞に掲載させておいて、それが誤りだと判っても謝罪にもこないと空港会社を改めて弾劾しました。

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 そして30枚程のスライド上映では、昨年の台風15号の被害状況や市東さんの農作業や楽しそうな芋ほり大会の様子などを説明し「私は空港に反対するだけでなく農業もちゃんとやってます。土地を取り上げられたら陸に上がったカッパです。これからも(あの地で)安全な野菜を作り皆さんに届けます」と変わらぬ決意を示しました。
     裁判闘争から3・29へ
 「産直でいつも美味しい野菜をありがとうございます」というお礼の言葉や種子法廃止の影響などの質問が続き、最後に関西実の安藤さんのまとめで集会を終えました。
 その後約20名で近くの居酒屋に移りお待ちかねの交流会となりました。
 皆さん、安倍政権の底なしの腐敗政治を絶対許さず、新型コロナウィルスに冷静に対応しつつ、3・18、25、27と続く裁判闘争へそして3・29全国闘争へ駆けつけましょう。
 (尼崎・伊丹実行委員会『抵抗の旗』第305号より転載)

【追記】文中で訴えられている3・18新ヤグラ裁判、3・25、27請求異議裁判控訴審は、いずれも「新型コロナウィルス」を理由に、延期されました。3月内には三里塚の裁判はありません。

 

 

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2020年3月 3日 (火)

「3・1三里塚のいまを語る」集会が開かれる

一昨日、3月1日、「コロナウィルス騒ぎ」の中で、三里塚から市東孝雄さん、反対同盟顧問弁護団の大口昭彦弁護士を招いて、「3・1三里塚のいまを語る -今も続く成田空港建設のための農地取り上げ- こんな非道を許してたまるか」集会が、エルおおさかで開かれました。

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 集会には、部落解放同盟全国連合会、全日建連帯労組関西生コン支部、若狭の原発を考える会の皆さんも参加いただき、それぞれの目下の厳しい闘いの報告と三里塚を共に闘う連帯の挨拶が語られました。

 2031_20200303113101 大口さんから市東さんの農地をめぐる請求異議裁判控訴審が結審を迎えようとしている中でのその闘いの意義が明らかにされた。また大口さんは新ヤグラ裁判、耕作権裁判、第3誘導路裁判、団結街道裁判などいずれも市東さんの農地に係る他の裁判の状況を説明された上で、関西生コン支部への弾圧とその裁判を語りながら、私たちが今三里塚で直面している闘いを位置付けられた。最後に第3滑走路問題にも触れ、成田空港を2倍化するその攻撃の理不尽さを語られた。

 2031 市東さんからは、現実の農地などの様子の30枚余りのスライドを説明しながら、「農地は私のいのちです」という持論をあらためて明らかにされた。そして産直交流会などの様子を通して、生産者と消費者が結ぶ農のありかたを語られた。そして3月29日の全国集会への参加を呼びかけられた。

 参加者からの質疑にお二人が答えられ、事務局から安藤さんが閉会の挨拶をして、50人余りが参加した集会を終えました。集会後、近くの会場で、若狭の原発を考える会、関西生コン支部の参加もあり、短い時間でしたが市東さん、大口さんを交えた和やかな交流会が行われました。

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2020年1月23日 (木)

新ヤグラ裁判傍聴報告 (1月22日)

 

新ヤグラ裁判の傍聴を一日中。法廷では、萩原さん、市東さん、太郎良さん、そして1980年代から反対同盟の法対部の事務局だった元次さんの証人尋問が、目いっぱい午後5時まで行われた。それぞれが市東さんの農地問題に係る様々な問題を、自らの闘いの歴史を踏まえながら語られた。私も知らないことが多々あり、断片的な知識であったことが繋がり、それはそれで面白かった。

 そこからが大変だった。先に(Facebookで)報告した請求異議裁判の裁判長同様に、本件の石田裁判長は、年度内の決着を図ろうと必死の訴訟指揮を進めてきた。しかし、その判断基準は確定判決がすでに出ている農地裁判、千葉地裁のあの多見谷判決に枠組みとして根拠を置こうとする。耕作権裁判で明らかにされているように、それは空港会社による偽証や、農地法違反など、空港会社、国交省、国が成田空港建設を国策として推し進めてきたペテンが放置され、当然のように農民から農地を取り上げることへの基本的な事実確認が欠け、農林省(当時)の指摘をも無視した法の運用に間違いがあるなどの指摘に基づいた弁護団の必死の闘いが裁判長に対して繰り広げられた。空港会社(当時は空港公団)が小作をしていた市東さんに隠したまま(これ自体が農地法違反)農地の取得をしたとされる1988年当時の経緯を基礎的事実関係として明らかにしていくために、敵性証人として浅子元用地部長などを証人として採用するよう弁護団は強く主張した。石田裁判長は、言を左右させながら、年度内に結審したいということと、それを通して国の非が暴かれることを避けたいと、正に自らの裁判官としての個人的利害に固執して頑なに弁護団の要求をはねのけ、裁判の進行は裁判官の裁量だと、敵性証人の採用を拒否し、130日の口頭弁論での、こちらから用意していた内藤証人や石原証人などの証言を確認するにとどまった。この議論に一時間をついやし、石田裁判長は、年度内結審の方針を貫いた。

 

 そこには法の下での公正な論議が破壊され、裁判所の「あるべき姿」が放棄された、「これがこの国の裁判だ」と怒りが込み上げてきた。請求異議裁判控訴審の闘いとともに、注目しよう!

 

 (松原のFacebookに掲載された報告を若干修正して。なお、終わっての報告会に時間がなく参加することができなかったため、正確を欠く恐れはありますが、ご了解ください。)

 

 

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2019年11月11日 (月)

第14回市東さんの会シンポジウムが開かれる

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119日、東京の文京区民センターで、「市東さんの農地取り上げに反対する会」が主催して第14回市東さんの会シンポ『どこかおかしくないか?大きく「間違っている」のじゃないか!』が、120人の参加で開かれました。

 

 事務局の小川正治さんが基調報告を行い、116日の請求異議控訴審への結集と「異変があれば、直ちに現地に駆け付けよう」と訴えた。

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 事務局の林伸子さんが、市東孝雄さんへのインタビュアーをして、パワーポイントの映像を流しながら二人の対談が進んだ。市東さんは、この間の台風被害を説明。その上で、天神峰の地で農業を続けていく想いを語られた。

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 休憩をはさんで、講演が予定されていた農業経済学者の石原健二さんが体調不良で来れず、匝瑳市の稲作農家・小川浩さんが「全国に広がる農業つぶし――農業現場からの報告」と題して話された。耕作放棄と離農が進む現状と安倍政権によるTPP、種子法など農業破壊の進展、食料自給率37%の現状への怒りと想いを話された。その後、市東さんと並んで、会場からの質疑に応じられた。

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 沖縄からの特別報告として辺野古のヘリ基地反対協の共同代表である安次富浩さんから、沖縄・辺野古の闘いの現状が語られ、「あきらめない」闘いへの想いが語られた。

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反対同盟弁護団の遠藤憲一弁護士から、この間の「司法の反動化」と言われる現状、とりわけ日弁連の屈服と翼賛化を伴った超反動化の現実が明らかにされた。そしてその上でなお、三里塚裁判闘争の意義が明らかにされた。引き続いて葉山、大口両弁護士から決意が語られ、この日の集会を終えた。

 

 

 

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2019年8月 1日 (木)

久しぶりの耕作権裁判「準備的口頭弁論」と新ヤグラ裁判で裁判長を追及(7月29日)

 7月29日、千葉地裁民事第2部・内田博久裁判長により「耕作権裁判」と新ヤグラ裁判が開かれ、関西から2名で傍聴闘争に参加しました。19729_20190801100202   
 裁判に先立って千葉中央公園では決起集会が行われ、安藤も挨拶。「市東さんの命の農地を守ろう、我々の正義の闘いが裁判所とNAAを追い詰めている。関西で三塚の闘いを広め、強制収用させない要望書活動をさらに取り組む」などを訴え、関実世話人だった故森田恒一氏の遺志を受け継ぐことを表明しました。集会のあと裁判所に向かってデモ行進を行い「墨塗りの文書で真実を隠すな。市東さんの農地を守ろう」とシュプレヒコールしながら裁判所に到着。

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 この日の裁判は、耕作権も新ヤグラも反対同盟は被告席で、裁判長はどちらも同じ内田裁判長。耕作権裁判は通常の弁論でなく「準備的口頭弁論」と今まで聞いたことのない裁判となり、文書提出命令の東京高裁判断が出ていない中、裁判長が「裁判を早め早期判決」に導く悪だくみではないのか、と疑心暗鬼で傍聴しました。案の定、弁護団から「準備的口頭弁論」の必要性を疑うとか、進行協議でも良いのではないか、とか疑念を持つ発言が相次ぎ、裁判長は「裁判を進めても不利にはならない」とか、「東京高裁で審議が続いている文書提出命令については判断できない」などの言い訳ばかり。何のために開いた裁判かはっきりしないまま、次回期日を10月28日(月)、次々回を2月3日(月)、いずれも10時半と決めて、耕作権裁判の「準備的口頭弁論」は閉廷。

*注 「準備的口頭弁論」は、弁護団諸氏によれば、訴訟法にはあるが、誰もこれまで経験したことがないとのこと。刑事事件における「公判前整理手続き」のようなもの?とのことです。

 続いて、新やぐら裁判が開廷され、裁判官が交替したので、更新手続きの弁論が行われました。弁護団各氏より「NAAは市東さんの農地を取得していない。農地法に違反して農業委員会と結託し、違法に農地を取りあげた。市東さんの小作権は今も有効だ」「小作人市東さんに内緒で前地主と契約すること自体、農地法と憲法に違反している」「市東さんはやぐらを活用して、空港反対、農地をとるな、と表現の自由を行使している」などの主張を繰り広げ、傍聴席からも大きな拍手と歓声まきおこり裁判所とNAAを圧倒。口頭弁論をさらに継続し、反対同盟と市東さんの訴えの正当性を立証していくことを明らかにしました。そして次回裁判では引き続き口頭弁論を行うことが確認されました。

 しかしその後は、証人尋問から結審への強権的な訴訟指揮の可能性も出てきています。また弁護団は証人尋問で反対同盟・市東さんの正しさを立証する予定ですが、裁判所とNAAが証人をどこまで認めるかどうかも焦点になります。8月9日に行われる「進行協議」と、次回期日の9月30日(月)が、新やぐら裁判の今後を占うことになります。

 裁判が終わり、別会場での「報告会」で、新ヤグラ裁判は証人調べを急ぎ、年内結審、そして判決へ一気にすすめる裁判所の狙いが読み取れることが報告され、闘いへの結集が呼びかけられました。

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 それにしても、NAAの墨塗文書の開示拒否は許せません。違法行為をしていることがバレるから彼らは真実の文書を提出しないのです。市東孝雄さんは「命の農地を守り、農業を続けて、皆さんに作物を届けることこそ公共性がある」と証言し、闘い抜く決意を固めています。市東さんと共に、耕作権裁判に勝利し、新やぐら裁判に勝利しましょう。

                    関実事務局 安藤眞一

 

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2019年4月 8日 (月)

3月31日 三里塚全国集会

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 三里塚の農民、市東孝雄さんの農地を強制収用するとした最高裁決定に対する請求異議裁判に対し、昨年1220日、千葉地裁高瀬裁判長は、不当な棄却決定を行った。それは、裁判長自身が、自ら開いた異議審の根拠を無視し、2年にわたっていったい何を審理してきたのかと言わざるを得ない無内容極まりないものだった。親子三代、100年にわたって耕されてきた市東さんの畑を、成田空港のために「国策」の名の下に強奪することを、安倍政権に忖度し何の脈絡もなく出されたものに過ぎない。そのことに対する怒りの集会として、千葉市内赤坂公園で、460人が結集して三里塚全国集会とデモが行われた。  

 安倍政権、Img_4947 そして戦後の自民党農政は、1961年の農業基本法以来、食管法や農地法を解体し、ついには自らの減反政策をも切り捨て、農協を無力化することを通して、「農業の規模拡大」の名の下に、農民、農業保護の一切を切り捨ててきた。それは「食糧は安いものを輸入すればいい」として農業、農地にまつわるすべてを、利権として大資本、多国籍企業のもとに投げ出すものとして進められた。今日のアジア・太平洋におけるTPPや欧州とのEPAとは、そうしたものの結論でしかない。
 聞くところに寄れば、昨年来、100ヘクタール規模の集落営農が、各地で、見過ごせないほどの規模で倒産をしているという。これなど、一方で「農業の規模拡大」を進めているような顔をしながら、基本は農業そのものを「生産性がない」として切り捨ててきたアベ政治の故だからに他ならない。
 こうした自民党農政の意を受けて、6年前になるが、千葉地裁多見谷裁判長(注)は、空港会社による証拠偽造などの新たな事実が出てきた過程でそれら一切を切り捨て、農地法裁判の判決を強行したことを忘れてはならない。市東さんの「農地は私のいのちです」という篤い想いを切り捨てたこの判決は、この国の反動的な司法制度のからくりの中で、東京高裁の確定判決というかたちで、今も生き続けている。この農地裁判に先駆けて始められた同じ農地をめぐる耕作権裁判が訴訟開始以来12年を経過した今もなお、千葉地裁で争われ続けており、証拠調べにも入れていないという現実こそ、この多見谷判決の持つ反動性と欺瞞性を何よりも物語っている。

 高瀬裁判長による今回の請求異議審切り捨ての判決は、この多見谷裁判長の道を追認したに過ぎない。何のために請求異議審を自ら開始させたのか、改めて糾弾しなければならない。
 53年を経過しようとする三里塚闘争が、今、こうした自民党農政、安倍政権の農政の下に苦しみ、展望を失っている日本の農民、農業の新たな道を指し示すものとして立っていることを確認されなければならない。

 2013年1020日、土砂降りの雨の中で開かれた三里塚現地全国集会で、その2ヶ月後の暮れに亡くなられた三里塚農民・萩原進さんが、集会の三か月前に強行された農地法裁判の多見谷判決を糾弾し、「東京高裁は反動の牙城だ。その霞が関へ攻め上る。そこで展開される反原発、沖縄闘争、反TPPの巨大な闘い、およびそれらをめぐる裁判闘争と連帯して、共通の敵である国策を打ち砕く。市東さんの農地を何としても守り抜く」と提起された。まさにこの日の三里塚全国集会の闘いは、請求異議裁判の控訴審を前にして、もう一度、「霞が関に攻め上る」決意を固めるものとなった。展望を失い、苦しむ小規模、家族農業と農民が生き残れる道を、その闘いの中から見出していこうと呼びかけるものとなったと言って過言ではなかろう。Img_4957

(注) 多見谷はこの千葉地裁判決によって栄転し、現在、福岡高裁那覇支部所長として沖縄・辺野古新基地建設に関わる裁判において安倍政権に忖度している。

 

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2019年3月 5日 (火)

「三里塚農地裁判は、いま」学習会報告

市東孝雄さんの農地取り上げを阻止しよう

 関西生コンの闘う挨拶でスタート

19225去る225日、エル・大阪において午後6時半から「三里塚農地裁判は、いま」学習会PART-3を行いました。「請求異議棄却判決」を跳ね返し213日に東京高裁の「強制執行停止決定」を勝ち取った喜びをかみしめながら、私はこの日の学習会参加し司会をつとめました。会場が満員となるなか、最初に関西生コンの武洋一書記長から特別報告を受けました。警察権力の組合つぶしをはねのけ闘う決意に感動。「今まで当たり前の組合活動を続けてきて不当な弾圧はなかったが、安倍政権に代わって私たちの闘いが既存の経済システムを破壊することに恐怖して、関西生コンの大弾圧が始まっている。」との説明をして下さり、安倍政権の治安弾圧攻撃ともいえる組合つぶしと徹底的に闘う決意を述べられました。

続いて事務局の松原康彦さんから挨拶があり、来る310日の「関西生コンへの大弾圧を許さない310集会」への結集を訴え関西生コンとの連帯を確認しました。さらに、講師大口昭彦弁護士の紹介を行い、大口先生の講演が始まりました。

 

 関西出身の大口弁護士が熱弁

19225_2大口弁護士は関西出身で「大阪弁の講演」をしてくださり、裁判闘争のエピソードを紹介し、優しい語り口の中にも厳しい姿勢で司法権力に立ち向かう闘志を感じました。この日の講演レジュメは「成田闘争大阪集会 報告」となっており、大口先生の気迫を感じながら講演をお聞きしました。大口弁護士は「私たちが正しい主張をしても裁判所は期待はずれの判決を出す。しかしだからと言って追及の手を緩めてはならない」と述べられ、私が裁判の傍聴をした1119日の弁論冒頭で「あなたは今朝の異様な警備体制を知っているのか」と問いただしたところ裁判長は「知りません」と答えたので「裁判所は公平な裁判をするのではないのか、今日に限って異常な不公平な警備をするとは何事か。威圧することは許されない」と怒りをぶっつけた姿勢を思い出しました。

この日の講演会の内容は①訴訟の内容と経過、()異議訴訟制度について、()訴えの内容、()昨年1220日の判決と誤謬性について ②裁判の今後の展望、③三里塚闘争と訴訟、の項目に従って講演してくださいました。特に②裁判の今後の展望では、民事執法352項の誤って適用について徹底的に追及する決意を述べられました。(条文参照) 請求異議の訴え・・第三十五条 債務名義(第二十二条第二号又は第三号の二から第四号までに掲げる債務名義で確定前のものを除く。以下この項において同じ。)に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、請求異議の訴えを提起することができる。裁判以外の債務名義の成立について異議のある債務者も、同様とする。2 確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。』以上が法律の条文ですが、この法律に従って「請求異議裁判」がすすめられてきましたが、1220日千葉地裁高瀬裁判長は誤った解釈で「強制執行を認める」との不当判決を出しました。これに対し、反対同盟と弁護団は一体となって反撃し、東京高裁をして「申し立ての理由があると認め強制執行停止」の決定を勝ち取りました。画期的な粘り強い勝利です。

 

 空港周辺の皆さんと闘う

大口弁護士は今後の新たな裁判で、国や公団、NAAがかつて「強制執行はしない」と日本中に約束したことを追求し、さらに市東さんの農地が「農地解放手続きが徴兵からり帰還遅れによってできなかった」ことで小作地になっているが、本来は自作地であることも強く訴えてゆくことを説明してくださいました。また、今後の空港運用で深夜早朝便が増便されると騒音が激化することは明白であり、今でも厚木基地騒音訴訟時の10倍もの激甚な騒音があることを指摘。空港周辺の多くの皆さんに騒音公害問題を訴えて、飛行の増便や第三滑走路を認めない闘いを広げようと訴えられました。

一時間以上の講演を受けて、会場から次々と質問があり、東峰の森をつぶした空港会社の暴挙や島村さんへの圧力、成田空港よりも羽田優位の状況、裁判所に担保として提供した保証金の行方、などの質問について大口先生は丁寧に説明してくださいました。久しぶりの講演、ありがとうございました。

                事務局  安藤 眞一

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2019年2月26日 (火)

大口弁護士を迎えて「三里塚農地裁判は、いま」学習会

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 昨日、エルおおさかで三里塚闘争弁護団から大口昭彦弁護士に来ていただいて、「三里塚農地裁判は、いま」と題した学習会が開かれました。45人の定員の部屋が満席です。

 19225_3全日建連帯労組関西生コン支部の武書記長がお出で下さり、関西生コンへの弾圧との闘いをめぐる来賓のごあいさつをいただきました。

 大口弁護士からの講演など学習会の詳しい報告は、後日、いただきますが、市東孝雄さんの農地をめぐる農地裁判、そして請求異議裁判とはなにか。そして昨年末1220日の判決について、それがいかに反動的で、司法として無内容極まりないものであるかが明らかにされました。

 19225_5そして「司法の反動化」が言われる中で、三里塚闘争とその中での裁判闘争を闘う弁護士としての想いが語られました。とりわけ、24時間空港化攻撃、第3滑走路問題のひどさと展望のなさを明らかにされて、成田闘争の一層の普遍化を呼びかけられました。

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2019年2月18日 (月)

耕作権裁判・口頭弁論 傍聴報告(2月18日)

 千葉地裁で市東孝雄さんの南台の農地に係る耕作権裁判が、千葉地裁601号法廷で開かれました。お父さんの逝去に会った市東さんが三里塚に戻って20年が経過しますが、耕作権裁判が開始されて今月で丸12年。「不法耕作をしてきたと被告にされた」市東さんが、12年前の最初の法廷で、「なぜ、私が被告席に座らなければならないのか」と怒りの陳述をし、その怒りと「農地は、土は私の命」と訴え続けてこられた市東さんの想いが、この裁判を12年を経ながらまだ証拠調べにも入れない現実を作り出してきた。
 19218対照的に「農地(法)裁判」は、同じ南台を空港会社の同じ主張を根拠に争われながら、多見谷裁判長によるデマと自民党安倍政権への「忖度」によって早々と判決が強行され、それを東京高裁、最高裁が「追認」することで決定され、請求異議審が開かれ、2年も審理されながら結局裁判長による多見谷判決の追認としか言いようのないでたらめ極まる判決が昨年12月20日に強行された。
 この耕作権裁判と農地裁判の違いこそ、空港会社の証拠偽造、農地法違反などを根拠とするでたらめな裁判と市東さんの怒りと農民の本来あるべき「農地への想い」が裁判所に楔を打ち込み、身動きさせないでいるという現実によって生み出されたのだ。
 19218_2先立って近くの中央公園で簡単な集会、その後裁判所までのデモが行われました。集会で反対同盟の萩原富夫さんから請求異議裁判の高裁による強制執行の停止と法廷が開かれることが、報告され、同時に辺野古・沖縄の県民投票の闘いをはじめとした現局面と共に闘うことが訴えられた。
 裁判では、空港会社の黒塗りの証拠提出に抗議していた被告(市東さん側)から出されていた疑義に裁判所がインカメラで検討することになって提出されたものについて裁判所と被告弁護団とのやり取りがあった。その後、19218_4被告側から新しい証拠として、1963年当時、空港公団(現空港会社)が市東さんの畑などの現地調査によって作られた地図が提出された。これまで裁判では航空写真による「空中戦」のような論議をするしかなかった。しかし、新たに見つかったこの地図によって、この裁判で南台の畑中央にある農道の北側が市東さんが不法に耕作したものだとする(だから市東さんが被告に)畑が、実は1963年当時から市東さん(お父さんの東市[とういち]さん)が耕していた畑であることを示す決定的な証拠だと裁判後の報告会で一瀬弁護士が「こんなものがでてくるとは、驚いた」と感想を述べながら明らかにした。しかも、「不法」を主張する原告・空港会社(空港公団)が自ら作成した地図なのだ(右、葉山弁護士が示している黄色い地図)。
 19218_5そして大口弁護士が「たしかに請求異議裁判は厳しい局面にあるが、この耕作権裁判次第でその影響を受ける。全体的に闘い、頑張ろう」とまとめられた。
 この新たな局面に意を強くした、市東孝雄さんが「頑張ろう」と挨拶された。

 来週、2月25日、大口弁護士の講演で「三里塚農地裁判は、いま」と題した学習会が、午後6時半からエルおおさか南館7階72号室で開かれます。集まろう!

なお、次回耕作権裁判は、5月13日(月)、次々回は、7月29日(月)、いずれも午前10時半から千葉地裁601号法廷で開廷。傍聴券の配布が15分ほど前からはじまります。

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2019年1月27日 (日)

若狭の原発を考える会・木原壮林さん挨拶(旗開き)

「若狭の原発を考える会」です。こんにちは。
 
三里塚決戦勝利関西実行委員会2019年団結旗開き、おめでとうございます。
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50有余年の長きにわたって、農地を強奪する国策に抗して戦い続け、「闘魂益々盛んな」空港反対同盟の皆さんと関西実行委員会の皆さんに心よりの連帯の挨拶をさせていただきます。
 
安倍政権は、今、憲法に規定する戦争放棄、表現の自由、健康で文化的な生活を営む権利、勤労者の団結する権利を蹂躙する政策を次々に推し進め、憲法の実質的な改悪を進めています。
 
原発関係でも、安倍政権は横暴を極め、圧倒的な脱原発・反原発の民意を蹂躙して原発の再稼働を強行しています。彼らの利己的利益のために、人の命と尊厳をないがしろにするものです。また、脱原発に向かう、世界の潮流に逆らうものでもあります。しかも、原発稼働によって蓄積する使用済み核燃料は行き場もないのです。
 
一方、そのような状況の中でも、脱原発、反原発を求める運動は着々と成果を上げています。
 
今、圧倒的な脱原発、反原発の民意と、それに後押しされた大衆運動の展開のために、安全対策費がとくに膨大な老朽原発は廃炉に追いこまれ、福島原発事故当時、国内に54基あった原発は、今や34基にまで減少しています。
 
脱原発、反原発の大衆運動は、国内だけでなく世界にも拡がり、世界的にも安全対策費を高騰させ、最近では、日立が、英国での原発建設計画を凍結しました。安倍政権は、海外での原発建設を「インフラ輸出の柱」として推進してきましたが、その全てが頓挫したことになります。
 
それでも、関電は、来年以降、40年越えの老朽原発高浜12号機と美浜3号機を再稼働させようとしています。
 
それは、安全対策の困難な老朽原発は切り捨て、残った原発全ての運転を60年まで延長して、原発電力を「巨大資本に奉仕する国造り、戦時下でもエネルギーを確保できる国づくり」のための基盤電源にしようとする、安倍政権の政策に迎合するためです。関電はその露払いをしようとしているのです。原発の運転延長は「例外中の例外」としていたはずですが、安倍政権はこの約束も平気で蹂躙しているのです。許してはなりません。
 
私たちは、反原発運動を通して、科学技術に過剰に依存する社会、経済的付加価値の追求に明け暮れ、金のために、人の命と尊厳を犠牲にする社会と決別し、人が人間らしく生きて行ける、新しい社会を展望しようと考えています。
 
そのために、作物、生き物の生育という、自然の営みを基調とし、大地と水と空気と光の恵みの上に、成り立つ農業は、欠かすことのできない、人々の多くが関わらなければならない、重要な産業です。農業は、人間本来の生き方を学び、人間らしい感性を身に着けるための、学校でもあります。その農業が、今、国策によって、破壊されています。
 
農地を守り、農業を復権させることは、人が人間らしく生きる知恵を、自然に求めることであります。また、人の命と尊厳を踏みにじる、原発と決別することは、経済的利益のみ追求する、資本主義からの人間性の解放であります。 
 市東(しとう)さんの農地を守り、第三滑走路計画を粉砕し、全ての原発の廃炉を闘いとり、反動安倍政権を震え上がらせ、安倍政権を打倒する、圧倒的な大衆運動の高揚を、共に闘いとりましょう。

最後に、私たちの結集する「原発うごかすな実行委員会@関西・福井」は、324日には原発現地の高浜町で、老朽原発全廃を目指す「現地全国集会」を、また、519日には「関電包囲全国集会」を大阪で開催します。皆様のご賛同、ご支援、ご参加をお願いします。有難うございました。

 

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