« 2022年12月 | トップページ | 2023年2月 »

2023年1月21日 (土)

市東さんの所での座り込みに参加して

 市東孝雄さんの天神峰と南台の農地、そして天神峰に隣接する「中庭」などにある離れや作業場、機械置場、やぐら、大看板などを、空港会社NAAは、裁判所の判決を根拠に強奪、破壊しようとしています。それらは成田空港の運用に何の影響もなく、判決の根拠とされた理由は最早ありません。このNAAによる暴挙は、現在の三里塚闘争の柱ともいうべき市東孝雄さんの存在を抹殺しようとする、ただそのことを目的とした許し難いものです。

 私は、この攻撃が開始された昨年の11月24日以来、昨年すでに2度にわたって4日ずつ市東さんの離れ325745454_1232409740700352_7148038322368 に泊まり込み、現地での座り込み行動に参加し、今年に入ってこの1月16日から19日、3度目の座り込みに参加しました。現場では、全学連の若い学生さんたちを中心に、現地支援連党派が24時間態勢の座り込みで、NAAのこの悪辣な企みを阻止し続けています。325830387_785269569819283_87627646648404

 現場の正面、数百メートルの所に建つ機動隊官舎の屋上からは、24時間態勢でこの行動への監視が行われ、機動隊による突入のすきを虎視眈々と狙っています。見えやすくするために昨年末には、その間にあった林を伐採、撤去し、今また、機動隊官舎の反対側で連日の工事が行われているのも、突入のために空港の中から機動隊を導入するためのものと思われます。事態は非常に緊迫しています。

 この市東さんへの攻撃は、岸田政権による沖縄南西諸島のミサイル基地化を軸とした戦争準備に対応したものです。成田空港の軍事使用のために、「軍事空港粉砕」を掲げた三里塚闘争の解体を直接的に目指したものです。56年間にわたって、日本の軍事大国化を基本のところで阻止し続けてきた三里塚闘争が、彼らにとって目障りであり、許せないものとなっているからです。

 言葉を換えれば、この国の戦争への道を阻止し、反動化を極める岸田政権打倒への道筋を、三里塚闘争の勝利こそが指し示しているのです。現場は、天神峰の畑が県道に面し、非常に守りにくい構造になっています。現状の10人ていどの座り込み、監視の行動では不十分なことは明らかです。戦争への道を阻止する基軸的な「市東さんの農地を守る」この闘いのために、多くの皆さんが、長期にわたって現地に結集され、市東さんの農地などを守る闘いへの結集を訴えます。

 私自身、1月25日から4度目になりますが、現地に入ります。皆さん。市東さんのところに行こう!

                           (松原康彦 記)

|

2023年1月20日 (金)

今週の産直野菜

23119

昨日まで、市東さんの農地などへの「強制収用」に抗議するために三里塚現地に入っていたために、野菜の受け取りを遅らせてもらい、昨夜帰ってきたら、扉の前に置いてありました。

 白菜、サツマイモ、ニンジン、カブ、ターサイ、鷹の爪、大根、ネギ 以上8品です。月曜日、現地に入った日が雨で、カブ、大根などはドロドロですね。年末に届いていた「年末団結野菜」も、3週間あり、ほぼ消化したところですが、またまた巨大な白菜と大根。今日から鍋のオンパレードですね。

 現地では、市東さん宅の筋向いにある機動隊官舎の裏側(萩原さんの畑の北西側)で、フェンスの中で何か工事をしているのが伺えます。その出てきた廃材や泥が、一昨日あたりから機動隊官舎の前から(座り込んでいる私たちのところの前から)ダンプカーで運び出されています。空港の中から機動隊官舎に機動隊を送り込むためでしょうか。ともかく、この工事が終われば、何か動きがあるかもしれません。来週以降、月末にかけてが山場になるかもしれません。関西実行委員会としては、私にほかの用事もあり、来週の水曜日から28日まで再度、現地に入りたいと思っています。23119_20230120091201

 写真は履いて帰ったブーツですが、現地に入れた月曜の昼過ぎは雨が降っていて、座り込みの場所ではなく、車の中から監視行動をしましたが、それ以降は雨にあっていません。にもかかわらず、ブーツには三里塚特有の細かい泥がついています。帰ってくるまで結構歩きましたが、一向に落ちてくれません。今日、洗わなければならないですね。三里塚(北総台地)の関東ローム層の細かい泥です。有機栽培、無農薬の三里塚の野菜が生まれる秘訣が、この泥、土にあります。23119_20230120091201

|

2023年1月13日 (金)

三里塚反対同盟の団結旗開き(1月8日)

岸田政権が、「敵基地攻撃能力」など沖縄先端の南西諸島のミサイル基地化を軸とした戦争態勢の構築と、CO2問題を口実とした60年超え原発再稼働を軸にエネルギー、原発政策を大きく転換する方針を明らかにするなど、かってない反動的政策、戦争前夜ともいうべき政策を明らかにしています。それに対応して、浜田防衛相が成田空港と下地島空港の軍事使用を明言しています。
 これに応じるように、市東孝雄さんへの天神峰農地と南台農地、作業場や離れを含む天神峰の土地への強制収用の動きが、昨年末、裁判所の決定を根拠に11月24日から始まりました。三里塚反対同盟の方針として、その攻撃を迎え撃つべく、その日から昼夜を分かたぬ泊まり込み、監視体制が現地で始まりました。特に若い学生の諸君が、その先頭で頑張っている姿は、久方ぶりの「三里塚」を実感させました。初めて三里塚を訪れる学生もあり、その行動の中で岩山までの成田空港周辺を現地調査をしたり、その歴史を学ぶことを通して、生き生きと三里塚を語っている姿が、私たちを勇気づけさえしていました。
 こうした状況の下で、2023年の三里塚反対同盟の団結旗開きが、1月8日、晴れ渡った空のもとで開かれました。文字通り決戦の渦中での旗開きとして、闘いの熱気の中で開かれました。

 先ずは、南台の農地に集まり、団結のシュプレヒコールをした上で、市東さん宅(開拓道路)までのデモが行われました。(反対同盟は、これに先立って恒例の東峰神社のしめ縄の架け替えをしています。)324672599_753311383056098_19972764314218
 旗開きは、いつもなら作業場の前の中庭ですが、その隣、県道沿いの天神峰の畑にブルーシートを敷いての会場です。木陰の中では朝は零下に下がった気温の中、寒さも厳しいのですが、青空の下で、日差しも暖かく気持ちのいい会場でした。そこへ全国から200名が参加しました。

 伊藤信晴さんからの主催者挨拶、萩原富夫さんからの闘争宣言(別掲)、そして市東孝雄さんからの挨拶が行われました。昨年末の団結芋煮会(12月11日)で、市東さんは「ようやく気持ちの整理がついた」「全国のみなさんのところでできる形でこの問題を広げてほしい」と語っておられましたが、この日は闘いの連帯、団結の大切さを語り、その中で闘い抜く想いを語られました。324738791_5684606488318636_6884816726735
 続いて、趙博さんが久しぶりに登場して、唄と演奏を聞かせてくれました。
 その後、連帯挨拶として、動労千葉、関西実行委、関西生コンが行い、関実からは私が。
 反対同盟の顧問弁護団から、葉山岳夫、一ノ瀬敬一郎、大口昭彦の3弁護士が登壇し、それぞれから挨拶が。そして、市東さんの農地取り上げに反対する会や部落解放同盟全国連合会など支援団体の挨拶が続きました。
 この後、いなのとひら・のとこばの皆さんが登壇し(この日はお二人でしたが)、しばらく演奏。歌を聞かせていただきました。
 さらに、支援団体の挨拶が、申し込みを受け付けて自由に発言するという形で続きました。その上で、支援連から3党派が決意を述べ、最後に決戦本部長の太郎良陽一さんから、闘いに向けた方針提起と、団結頑張ろうが行われて、2023年の団結旗開きが終了しました。Photo_20230113230401

 太陽が西の方に傾き、最後は肌寒くさえ思いましたが、終始、気持ちのいい集会でした。しかし、200人分の焼きそば、お汁もの、果物の梨と準備された現地の支援や学生さんたちは本当にご苦労様でした。

 この後、私は関西生コンの西山洋さんとともに、「離れ」に移り、萩原富夫さんや伊藤信晴さん、市東さんの会の小川正治さん、さらにこの数日座り込み行動に参加されていた三角忠さんをはじめ東京の数人の方などが残られて、交流会が開かれました。

 すでに昨年11月24日に座り込みの闘いが開始されて2ヶ月が経過する中で、私たちはNAA、国家権力の攻撃を阻んでいます。国家権力は、12月には機動隊官舎と市東さん宅の間にあった林の立ち木を刈り取り、機動隊官舎の屋上から市東さん宅への出入りを24時間監視できるようにして、機を伺っています。
 私自身も、この1月16日から再々度市東さん宅での座り込みに参加します。多くの皆さんが、「市東さんの農地を守ろう」という私たちの三里塚での最大のスローガンにこたえて、この座り込み行動に参加されることを訴えます。とりわけ、私たちのように遠路の参加ではなく、東京・千葉近郊に住んでおられるみなさんに呼びかけます。
 市東さんの農地強奪を許すな!天神峰、南台の農地を守ろう!市東さんの営農を守ろう!

 最後に、戦後の農政が、1961年の農業基本法にあるように「農業規模の拡大、家族農業の破壊」によるこの国の農業を解体し、農地を簒奪して、高度経済成長をあくまで追求しようとする流れの中での三里塚反対同盟農民への襲撃、破壊の攻撃としてあることを怒りをもって確認しよう。私たちの「市東さんの農地を守る」闘いは、こうした国による農業破壊の攻撃への反撃の闘いであることを確認して、闘いの渦中で開かれた三里塚反対同盟の団結旗開きの報告とします。
                        Photo_20230113230401   (松原康彦)

 

|

« 2022年12月 | トップページ | 2023年2月 »