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2022年12月15日 (木)

市東さんの農地を守ろう! 現地決戦に参加して

 9月の新ヤグラ裁判での東京高裁による反動判決を受けて、空港会社NAAは、10月18日、争われた市東さんの天神峰にある離れ、作業場などの物件に対する強制撤去の申し立てを行った。この強制撤去には、すでに農地法裁判で結論が出ていた天神峰の農地や離れのある地所、さらには南台農地の一部の強制収用が含まれることになると思われる。11月24日、千葉地裁は、このNAAの申し立てを認める授権決定を強行し、空港会社が「今後、強制的手段を取らない」と謝罪とともにした「約束」など「どこ吹く風」の攻撃が始まった。

 三里塚反対同盟は、11月13日、緊急現地闘争を闘ってこの攻撃への態勢を整えた。11月24日の千葉地裁の授権決定を受けて、怒りとともに市東さん宅入り口(「団結街道」入り口)で24時間体制の座り込みを行い、この攻撃に反撃することを決定し、闘いを全国に訴えた。

 9月2日の東京高裁の闘い、10月9日の三里塚全国集会(成田市内)、11月13日の緊急現地闘争に三里塚関西実行委の仲間とともに行動した私は、反対同盟が反撃を開始する中から呼びかけた11月27日の緊急現地闘争、そして12月11日の「芋煮会」として開かれたデモと集会に参加し、いずれも4日間、現地の座り込み行動に参加した。わずか4か月の間に、延べ11日間、三里塚に赴いた。久しぶりのことだ。

 12月5日午前中には、機動隊官舎と市東さん宅の間にある立ち木などが伐採され、市東さん宅とその前にある天神峰の農地などが、機動隊官舎の屋上にある見張り台から丸見えの状態で、24時間監視される関係が始まった。

 私などは昼間だけの監視行動だが、若い学生のみなさんを中心に、寒風吹きすさぶ夜も、正に24時間体制の座り込み、監視行動が現地では取り組まれている(「からっ風」が激しい寒い夜には、車の中からもあるが)。

 反対同盟の萩原さん、市東さんは、現地の支援のみなさんとともに、畑の手入れ、毎週2度の産直野菜の出荷の準備、出荷作業を、これまでと変わりなく続けているので、この座り込みの現場に立つことはない。反対同盟の太郎良さんを先頭に、入れ代わり立ち代わりで、若い学生のみなさんをはじめ、駆け付けた人たちで、座り込み、監視行動が続けられている。関西からも来ている。

 機動隊官舎の出入りも今のところ変化はなく、NAA、機動隊は急ぐ様子を見せていない。そもそも成田空港の運用にとって、今回強制収用の対象とされる土地や物件は、何の支障もなく、取り上げたからと言って何の「空港運用の改善」があるわけでもない。ただただ、市東さんへの襲撃、三里塚反対同盟破壊がその目的であるにすぎない。断じて許されない!

 11日の芋煮会で、市東さんは、「気持ちの整理がついた」と厳しい現実の中での迎え撃つ決意を淡々と語られた。私たちは、この市東さんの想いと、三里塚反対同盟のみなさんの闘いへの決意を受け止めようではないか。市東さんはその11日の発言の中で「みなさんの周りで、できることをして、この闘いを広げ、ともに闘ってほしい」と呼びかけた。

 三里塚関西実行委に結集するみなさん、支援していただいているみなさん。この市東さんの呼びかけに応えようではないか。

                            2022.12.15  松原記

下の写真、1枚目は天神峰の畑、2枚目は南台の今回の対象となる畑、3枚目は耕作権裁判で対象となっている2枚目の畑の隣の南台の畑

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