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2022年11月15日 (火)

強制執行実力阻止! 市東さんの農地を守ろう! (11月13日)

 三里塚に想いを寄せていただいているみなさんへ。市東孝雄さんの農地をめぐって、そして三里塚闘争56年の歴史をめぐって重大な局面が訪れている。

 9月2日の新ヤグラ裁判控訴審で出された仮執行宣言に対する市東さん、三里塚反対同盟による強制執行停止申し立てを、東京高裁が10月18日、却下した。それを受けて、成田空港会社(NAA)は、10月18日その日に、市東さんの天神峰の農地にあるヤグラ、大看板、看板などの撤去を強制執行で奪い撤去することを千葉地裁に申し立て、それを受けて千葉地裁は10月24日、それらを認める審尋書を発行して、その書類が到着してから2週間以内の当事者による「意見」を求めてきた。上記のヤグラなどに強制執行を行うというのである。しかも、10月27日付けの千葉日報が報じるように、「農地明け渡しの強制執行に今回の申し立ては必要ない」というのだ。
 NAAそしてこの強制執行を具体的に行おうとする国家権力は、当然にも機動隊の数に任せて反対同盟を先頭とした反対の声を暴力的に排除し執行を強行し、先の物件がある市東さんの樫の木がそびえる天神峰の離れなどと、221113_20221115142002 天神峰の農地、そして南台の農地法裁判の該当地221010_20221115141901 を高いフェンスで囲い込むつもりなのであろう。天神峰現地闘争本部の解体撤去がそうだったように。
 しかし、いずれにしろこうした暴挙が行われれば、市東さんの農業への営みは基本的に破壊され、少なくともその7割近くが不可能となる。日本の法律によれば、10年以上耕せば耕作権が発生し、その農地は耕してきた農民のものとなるのではないのか。こうした基本的な農業を守る法律を無視して、このような暴挙がまかり通るところに、「農作物など輸入すればいい」と食糧自給率を「先進国」の中で唯一、50%を割り込むどころか、37%まで下落させてきた最大の原因があるのではないのか。
 現実の問題としてもヤグラや、大看板など、あるいは市東さんの天神峰の農地や、南台の農地は成田空港の現実の運用に何一つ障害を生んでいない。NAAは、第2滑走路運用開始の当時こそは、誘導路に信号をつけたりして、その「不便さ」を強調していた。しかし、10年も経たないうちにそれらの信号は取っ払われ、何不自由なく運用されているのが現実ではないか。
 市東さんの営農を基本のところで破壊しようとする今回の攻撃は、農民としての市東さんの人権、生きる権利を破壊する、ただそれだけで行われようとする攻撃でしかない。こんなことは許されない。221113_20221115142001
 今こそ、「農地は私の命です」と宣言し、2000年春以来、父の市東東市さんの跡を継いでこられた市東孝雄さんの農民として当然の生きる権利、営農を、守り抜こう! NAA、裁判所、警察機動隊が一体となった今回の強制執行攻撃を断じて許すな! 
 11月13日、緊急の三里塚現地闘争が反対同盟から呼びかけられ、関西からも3人が参加した。挨拶をした市東さんは、「とるなら、とってみろ」と、静かな中に闘志を秘めた決意を語られました。参加は200名近く、「初めての空港へのデモだ」(萩原富夫さんの言)を集会最後にやり抜きました。幸い、最後にポツリポツリと降り出しましたが、何とか天気もクリアできて帰途についた。221113_20221115142101221113
 弁護団の「短すぎる」との要請を受けて裁判所は審尋を10日延期したものの、25日には結論が出ると言われている。28日に、この強制収用に直接かかる南台の農地の耕作権裁判の口頭弁論が開かれることもあり、この日の未明が危ないとも。三里塚反対同盟は、満を持して25日からの座り込みを開始するとともに、全国に、27日(日)の緊急現地闘争を再度、呼びかけている。

 三里塚に想いを寄せ、市東さんの農地を守ろうと言ってこられたみなさん。この反対同盟の呼びかけに全力で応えようではないか。27日、午後1時、市東さんの作業場に結集しよう! 可能ならば寝袋を持参して。

 

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