新ヤグラ裁判の傍聴 (1月19日、東京高裁)
1月19日、東京高裁で新ヤグラ裁判控訴審を傍聴してきました。この日は、市東孝雄さんをはじめ4人の証人尋問で、午前10時半に始まり、終わったのは午後4時過ぎでした。
市東孝雄さんはやぐら・看板が設置された経緯を述べた上で、「私の有機無農薬の農業と、やぐら・看板は一体のものだ。これらの撤去は農地をとられることと同じ」と証言しました。
憲法学者の内藤光博さんは、「生存権的財産権」「営農権」が市東さんにはあると述べた上で、抵抗権の行使として「農地を守ることと、やぐら・看板による意思表示は一体だ」と論じました。
遠く北海道から馳せ参じてくれた民法学者の吉田邦彦さんは「居住福祉法学」という考えを示し、「人格的所有権論」「住まいは単なる商品ではない」「金銭や金目だけで解決が図れるとする日本の在り方は諸外国から立ち遅れている」「強制立ち退きは深刻なテーマだ」と明らかにしました。
最後に、87歳というご高齢にもかかわらず、明確な主張を経済学者の鎌倉孝夫さんは述べられました。コロナ禍によって航空需要が激減し、破綻が明白となっている成田空港の経営実態や将来の見通しについて経済学的に分析されました。
(なお、私自身の耳が遠くなっているため、断片的にしか理解できず、三里塚反対同盟のブログの報告を引用させていただきました。)
裁判長は、次回期日を3月14日(月)午後2時に指定し、その前の進行協議で詳細を決めるとして、法廷を閉じた。この日程は、違法な空港会社NAAの用地買収の経緯などを明らかにするための核心的証人である当時の浅子用地部長や法理課長補佐の証人採用を求めていた三里塚反対同盟からの証人尋問要請を切り捨て、3月14日に最終弁論を開こうとする自らの意志を示したもので、断じて許されない。怒りをもって、次回口頭弁論、3月14日に東京高裁に駆け付けよう。
(松原)
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