反対同盟よりの最高裁の棄却決定に対する弾劾声明
先日、市東孝雄さんの農地などに係る請求異議裁判の控訴審
に対し最高裁が門前払いの棄却決定を行ったことに対し、三里
塚芝山連合空港反対同盟が昨日、弾劾声明を出しましたので、
転載いたします。
弾劾声明
反対同盟員・市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行を阻む請求
異議裁判で、最高裁判所第三小法廷・長嶺安政裁判長は 6 月 8
日付で上告を棄却し、上告審として受理しないという決定を下し
た。この最高裁決定は、成田空港株式会社(NAA)の数々の違法
・脱法、憲法違反にフタをし、国策に農民は黙って農地=命を差
し出せというものであり、市東さんへの「死刑判決」そのものだ。
満身の怒りをもって弾劾する。われわれはこの暴挙に対し、強制
収用実力阻止態勢を強化・拡大し、一丸となって決起することを
宣言する。昨年 12 月 17 日の東京高裁での控訴棄却から半年、
3 月 8 日の上告理由書、上告受理申立書の提出からわずか3カ
月のスピード決定は、追い詰められた国・NAA の焦りと危機の
表れに他ならない。
昨年度の成田空港の利用者数は前年度比でわずか8%。航空
需要バブルは弾け飛び、成田は今や廃港寸前だ。これは一過性
のものでは断じてない。気候危機やコロナ・パンデミックは、
世界中の自然を破壊し、膨大な化石燃料を消費して大量の人と
物を高速で移動させる航空産業とその拠点である空港に根本的
否定を突き付けている。スウェーデンの環境活動家・グレタさ
んはじめ多くの若者が環境破壊をもたらす資本主義にNO の声
を上げ、「飛び恥」運動など様々な行動に立ち上がっている。
全世界で空港の整理縮小が始まる中、成田を軍事以外の目的で
拡張する理由など存在しない。
農地取り上げ強制執行の緊急性、必要性、正義性は微塵もな
い。最高裁が認めようとも、3代100年耕す肥沃な農地で完
全無農薬有機野菜を育て消費者に届ける市東さんの営農を破壊
することなど絶対に許さない。
われわれは、さまざまな困難を打ち破り、55 年にわたって
「軍事空港絶対反対、農地死守・実力闘争」を掲げ、農地を守
り勝利してきた。今こそこの原則を貫き、全国・全世界の労働
者、農民、学生、市民と固く連帯して強制収用を実力で阻止し、
徹底的に闘い抜くことを宣言する。
2021年6月13日
三里塚芝山連合空港反対同
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