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2020年12月28日 (月)

「正月野菜セット」が届きました (12月28日)

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三里塚から、「正月野菜セット」が届きました。白菜、落花生(別注品)、ニンジン、里芋、サツマイモ、小松菜、ほうれん草、ネギ、ゴボウ、大根 以上10品です。まだ、先週届いた野菜が残っており、冷蔵庫に入りきれません。頑張って食べるしかありませんが・・・。Photo_20201228095801 Photo_20201228095801

1977年、「岩山大鉄塔(写真・福島菊次郎さんの写真集『戦場からの報告』より転載)」を守ろうと三里塚関西実行委員会が結成(2月)されましたが、権力による謀略的な岩山大鉄塔破壊(5月)が強行され、「暫定開港」にむけた政府による必死の策動が強まる中で、その年の年末、私たち関実主力の住民団体が三里塚農民との絆、団結を深めたいと始められたのが「三里塚団結野菜市」でした。今年で44回目を迎えます。

当初は、私たちの注文したものをまとめてトラックに満載して、現地から支援の人たちの運転で、年末に明石教会の庭に運び込み集まった20人近い人たちの手で仕分けされ、各団体がその仕分けされたものを持って帰りました。関東、中部地域の大雪で高速道路をはじめ道路が身動きならない渋滞に襲われ、三里塚を出発したトラックが1日以上かけて20時間近く遅れて到着したこともありました。私たちは、休めるものは仕事を休み、明石教会のストーブで暖をとりながらじっと待っていました。
私たち新空港反対東灘区住民の会は、各家庭ごとに明石教会のその場で箱詰めし、レンタカーで小型トラックを借りて、私が運転して明石から西宮の十数か所のお宅にその日のうちに配りました。昼前に配り始めて、終わるころには暗くなるという大変な作業でした。40年近くやる中で、私たちが高齢化するだけでなく、遠路運ぶ現地支援も。これは事故が起こってもおかしくなく、非常に危険だということになって、現在の宅急便(クロネコ)を使って、各注文先ごとに直送するという形態に変わりました。

先日、請求異議裁判控訴審(東京高裁)で、市東孝雄さんの南台と天神峰の農地、作業場を強制収用する判決が強行されました。市東さんとって「わたしの命です」という農地です。断じて許されません。弁護団の闘いで、とりあえず千葉地裁によって来年3月31日という期限をつけたものの「執行停止」の決定は出されています。
一級農地を空港のために強奪するというこの政策は、「家族農業などなくなればいい、集約農業だ」とする自民党農政による農業破壊を根拠としています。食料自給率が38%でしかない現実を、むしろ悪化させても「安い食料を輸入すればいい」「もうかる産業を」と酷い政策に走る自民党農政をこれ以上許してはなりません。全国の苦闘する農民の皆さんと共に、三里塚、市東さんの闘いを守り、この国の「食」を守りましょう。コロナ禍の中で、そのことの重要性がますます明らかになっています。

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2020年12月23日 (水)

今年最後の産直野菜 (12月23日)

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今年最後の(といっても28日には「正月野菜セット」が届きますが)三里塚からの野菜が届きました。
サツマイモ、ほうれん草、ニンジン、小松菜、ター菜、カブ、大根、ネギ 以上8品。先週の白菜がまだあるので、白菜がないのにホッ。毎日、鍋をつつくことになっていますが・・・。

 この一年、三里塚の野菜にほんとにお世話になりました。コロナ禍の中、制限されながらもいろいろと動くことができました。特に夏から準備が始まった「老朽原発うごかすな!200キロリレーデモ」に全力で参加し、貫徹。しかも6日後の寒波襲来、吹雪の中での美浜町議会闘争。そしてその翌々日の東京での請求異議審控訴審判決闘争、一昨日の千葉での耕作権裁判と最後まで走り抜けました。みなさんが心配げに「大丈夫?」と気遣ってくれるとともに、「あれだけ野菜を食べてるから元気なんだ」と納得顔でおっしゃってくれます。野菜さん、ありがとう。そして反対同盟と現地の支援のみなさん。ありがとうございました。

 新しい年、市東孝雄さんの農地を巡る強制収用の攻撃をはね返す重大な年となります。そして年明けから、40年を経過した老朽原発、美浜3号機、高浜1号機、2号機を絶対に再稼働させてはならない闘いに突入します。私が出来ることは、この2つに限られますが、美味しい野菜で力をつけて新しい年を走り続けることができるよう、野菜さん、そして反対同盟と現地支援のみなさん、よろしくお願いいたします。

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2020年12月19日 (土)

市東さんの農地に係る請求異議裁判控訴審判決を弾劾する!

 12月17日、東京高裁・菅野裁判長は、請求異議裁判控訴審で、市東孝雄さんから出されていた控訴を棄却するとともに、農地強奪の強制収用執行停止を取り消した。断じて許されない。201217_20201219100201

 判決直後に開かれた裁判の報告会で、市東孝雄さんは、「多見谷(地裁)、小林(高裁)、そして今回と、期待はしていなかったが、同じことだ。裁判で明らかにされた多くの証言(への対応)が一つも入っていない。絶対に認めることはできない。まだまだ、天神峰で農業を続ける」と、淡々と想いを語られた。

 市東さんと弁護団は、直ちに最高裁に上告するとともに、強制収用の執行停止を求める手続きに入った。その結論は来週(12月21日以降)にも、出されると思われる。201217 201217

 コロナ禍の中で、多くの裁判が延期され、また開始さえできないという状況が全国の裁判所で起こっている。そんな中で、東京高裁・菅野は10月22日の最終弁論の法廷で、早々とわずか2か月足らずで判決を強行することを明らかにした。報告会での弁護団の判決文を見た直後の感想として、いろいろと詭弁を弄して事実を捻じ曲げ、強弁しているに過ぎないということが語られた。

 空港会社(国・空港公団)による偽証、証拠偽造、農地法違反などが次々と明らかになり始めた時に、強行されたのが千葉地裁・多見谷裁判長による農地法裁判判決であった。高裁小林決定、最高裁、そして今回の異議審控訴審・菅野判決も、その多見谷判決のペテンを引き継いだものでしかない。その犯罪性は、同じ南台農地の市東さんの耕作を不法と断じて始められたはずの耕作権裁判が、13年余を経過して、空港会社(国・空港公団)による偽証、証拠偽造、農地法違反などが確定されることを避けたい空港会社の意図によって、千葉地裁で今もなお争われ、しかも証拠調べにも入れていないことが如実に示している。そもそも、この請求異議裁判の地裁、高裁段階で、空港会社代理人は、裁判所から幾度も市東さん側の指摘に応えるよう催促されながら、何一つまともに応えようともしないで沈黙を繰り返してきたではないか。

 このコロナ禍の中で、経済成長を根拠とした「航空需要」なるものの虚構が世界的に暴露され、それを前提にこの60年余りをかけて進められてきた航空会社経営、空港経営の破綻が次々と明らかになってきている。成田空港もまたそれから逃れられず、来年3月期の800億に上る赤字と第2滑走路の閉鎖にまで至ったではないか。そのことは市東さんの農地問題それ自体が、その虚構の中でしか存在しないことを示している。

 同時に、その60年余をかけて、日本は食糧自給という深刻かつ重大な問題を切り捨て、「家族農業を大規模化へ」という虚構を農民、農業に押し付け、耕作放棄地の拡大や離農の流れを生み出してきたではないか。このことに依拠して、冨里空港計画の破綻を、三里塚農民からの機動隊暴力による農地強奪を軸とした襲撃、攻撃によってとりつくろって形成されてきたのが成田空港であり三里塚問題なのだということがある。

 私たちは、東京高裁・菅野の無様な反動判決への怒りを、そうしたことを踏まえた新たな闘いへの根拠としようではないか。全国の農民、農業の置かれた現状に、今日の市東さんの闘いはそうしたことを指し示しているのではないだろうか。全国の苦闘する農民と共に、この反動判決への怒りを梃に新たな闘いに進もう! 市東さんの農地を守り抜こう!         (12月19日 松原康彦)

【注】1枚目の写真は、報告会で挨拶される市東孝雄さん。2枚目の写真が、判決後、東京高裁に向けて怒りのシュプレヒコール。3枚目が、日比谷公園霞門を出発する150のデモ。

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2020年12月16日 (水)

今週の産直野菜 (12月16日)

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先ほど三里塚からの野菜が届きました。サトイモ、白菜、ニンジン、小松菜、カリフラワー、ゆず、ほうれん草、カブ、ネギ、大根 以上10品です。先週から、鍋と糠漬けが消費のおおもと。といっても、先週の白菜は大きすぎて知人に助けてもらった。しかし、すごいボリュウムですよね。「これを食べるからあんたは元気なんやで」と言われるが。確かに。

 明日はいよいよ、市東孝雄さんの農地を巡る請求異議裁判控訴審の判決。裁判は午後2時からですが、日比谷公園の霞門に午前11時半に集まり、裁判所の周りをデモをします。コロナ禍が吹き荒れる中ですので、何かと大変でしょうが、みなさん、集まりましょう。多くの裁判が遅れに遅れている中で、急いで判決を強行する裁判所の姿勢を見るとき、楽観できる材料はありませんが、少なくとも市東さんの農地強奪の強制執行だけは許してはなりません。裁判の傍聴闘争だけでなく、裁判後も闘い抜きましょう。

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2020年12月 9日 (水)

今週の産直野菜(12月9日)

若狭での「老朽原発うごかすな!200キロ・リレーデモ」(11月23日~12月9日)に専念していて、大変でした。実際に移動した距離は130キロを超え、延べ1300人が参加されました。救護車の運転などもしながらですが、その大半は私も歩きました。その間に編集した『老朽原発うごかすな!ニュース』は3号(27号~29号)、『同号外』は10を数えました。動きながら、終わって家で編集し、翌日に集まられる皆さんに渡すために印刷。ある意味で頭の中は空っぽになっていたかもしれません。最後の今日、美浜町に200人の部隊が突然現れ、警備の警察官が私に「なんでこんなに多いんですか」と聞いてくる始末。地元自治体の美浜町や高浜町は、国と関電の焦りを背景に、「前のめり」の衝動を強めています。しかし、そういう風にはいかないよと、今日は示すことができたと思います。関西電力は、1月に美浜3号機、3月に高浜1号機の40年を越える老朽原発を動かそうとしていますが、先日の大飯3,4号機に対する大阪地裁の判決に見られるように、「そうは問屋が卸さない」。私たちの、そして若狭の住民の動きによっては事態はまだまだ流動的だし、諦めることはない、こんな「老朽原発をうごかす」などという不正義が許されていいはずはない。

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そんなことを思いながら帰り着いた我が家の玄関前に大きな箱が。水曜日であることを忘れていたし、何よりこの過程のために2週間、三里塚の産直野菜を休ませてもらっていたので、頭からすっぽりと野菜のことがなかった。「疲れたので、呑んで早々と寝よう」と思っていた自分を恥じることに。食事もそこそこに野菜の皆さんの写真を撮り、葉物は水につけてやった。白菜は大きすぎて断念しましたが。20129_20201209210301

さあ、明日から頑張って食べさせていただこう!

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