今週の産直野菜 (10月28日)
| 固定リンク
法廷内外で「正しい判決を下せ」の声
10月22日 、裁判所近くの日比谷公園霞門で決起集会が行われ、各地から結集した100名ぐらいの仲間と共に最終弁論に向けての決意を固めました。 反対同意の挨拶などに続き、関西を代表して安藤から「今日は正しい判決を勝ち取るために法廷内外で頑張りましょう。破綻した成田空港なのに、命を生み出す市東さんの農地を取り上げることは許せない。けさ沖縄の市東さんの会キムチミョンさんから離れていても心は一つ、農地を守るために共闘、連帯しよう、とのメッセージを頂いた。全国の仲間と共に勝利しましょう」との挨拶をしました。
決起集会のあと、
東京高裁周辺のデモに出発、関西から参加した仲間と共に市東さんの会の隊列に入らせていただき、シュプレヒコールを続け、日比谷公園で解散。12時半ごろに反対同盟の市東さんらが東京高裁宛ての「要望書」を高裁担当者に提出し、
1時半の傍聴券抽選に備えました。この日の傍聴者は22名の制限で超狭き門、予想通り関西の仲間は全員落選、4時半の終了まで待機することを決めたとたん、あるグループの優しい配慮で安藤だけ傍聴できることが出来ました(他の皆さんすみません)。
340頁超えの準備書面を提出
100名は傍聴できる102号の大法廷で、わずか22名の傍聴でしたが、たえず拍手と歓声と「いいかげんな判決出すなよ」の声が傍聴席から飛び交い、約2時間40分の緊迫した最終弁論となりました。菅野雅之裁判長は冒頭に「今日は最終弁論です。市東さん、石原補佐人、内藤補佐人は10分ずつの陳述、弁護団からは90分の弁論を」と2時間以内で終わる事との上から目線的訴訟指揮からスタート。最初に市東孝雄さんが裁判長に向かって正々堂々と弁論を開始「2006年から14年間も私の農地を取り上げる裁判が続いているが、私は何も間違ったことはしていない、小作農として大切な農作物を作ってきた。無農薬、有機肥料栽培の農作物を皆さん喜んでくださる。そんな私の農地と農業を無理やり取ることは許せない。おやじに内緒で違法な手続きで農地を売買して出てゆけと言うNAAの不法を許してよいのか。裁判長、この農地は生きている、命を生み出している、この農地を取ることは俺の仕事を奪うことだ。強制執行の許可をしない判決を出してほしい」と感動的な心の叫びを訴えました。
このあと、石原健二補佐人は「市東さんの農地と農業には大きな公共的価値がある。長らく国連の食糧機構にも取り組んできたが、食料の安定供給こそ平和を創り出している。国連もこの観点から家族農業と小規模農業を推進している。市東さんは国連のすすめる農業を実践し、本物の農業だ。千葉地裁は公共性の大きい市東さんを切り捨て間違った判決を出した。市東さんの農地を取り上げは許せない。」と証言。傍聴席から大きな拍手が起こりました。続いて証言した内藤光博補佐人は「憲法学者として市東さんの農地を取り上げる暴挙は民法第一条三項で規定されている権利の濫用は、これを許さないとの条文にあたり、NAAはかつて隅谷調査団のシンポジウムを受けて国として二度と強制収用はしない事を約束したのに、これを反故にして強制的に取り上げようとしている。権利の濫用そのものだ。市東さんが人生をかけて来た農業を奪うな」と裁判長を圧倒する証言をされました。
さらに追い打ちをかけるように弁護団から342頁にわたる膨大な陳述書を提出。先頭で陳述した葉山弁護士は特に「原判決が援用する最高裁昭和40年12月21日判決は、失当であり、本件事案には該当しない。」と強調して地裁判決の不当性を暴露、恣意的な判決に抗議を示し、裁判長に正しい判断を求めました。この日は弁護団全員が、この陳述書を各部ごとに担当し、時には怒り、厳しく弾劾して、持ち時間の90分間をオーバー。途中で裁判長が、マスクをつけて陳述しなさいとか時間を守ってください、と弁護団に訴訟指揮しましたが、委細かまわず弁論を続けました。
弁護団の陳述の後半ではコロナ禍で成田空港が破綻している現実を縷々説明し、市東さんの農地を取り上げる必要性は消滅した、直ちに訴えの取り下げをせよ、と強く求めました。菅野裁判長はNAAの代理人に対し反論を求めたところ「特にありません」と弱弱しく返答。この時、筆者は「あ、もう自分らに都合の良い判決を期待している」と腹の底を見た思いでした。そして裁判長がいきなり「判決を12月17日午後2時に行う」と発言、すぐに会場から「わずかひと月足らずで判決が書けないだろう。もう作っているのか。人間らしい判決を出せ」との怒号と歓声が起こりました。
判決公判は12月17日(木)午後2時
興奮さめやらぬ法廷をあとに、裁判所近くの弁護士会館ロビーで報告会が行われ、 市東さんの挨拶、弁護団からの解説、質疑応答、そして傍聴で頑張った皆さんからの挨拶が行われました。これで請求異議訴訟の区切りとなりましたが、裁判は耕作権裁判をはじめ、まだまだ闘いは続きます。市東さんが法廷で熱く語った「裁判長、この農地は生きている、命を生み出している、この農地を取ることは俺の仕事を奪うことだ。強制執行の許可をしない判決を出してほしい」との決意を我が物にして、正しい判決が下されることを期待しましょう。
報告者 事務局 安藤眞一
| 固定リンク
三里塚から野菜が届きました。ラディッシュ、里芋、ジャガイモ、ピーマン、間引き大根、シシトウ、カブ、冬瓜、ネギ、枝豆 以上10品です。しっかりと泥が付いている。収穫の時に雨が降っていたのかな。野菜の整理が終わってから、泥は、ベランダの植木鉢に。
実は、昨夜、会議が終わってひとしきり呑み、語りあってから、帰途についた京都駅で入ってきた電車に乗ろうと急いで、最後の階段で躓き、ばったり! 激痛があちこちに。電車には何とか乗れ、帰ったのですが、今朝起きてみると、左足の膝が恐ろしいほど腫れてるではないか。痛みもある。仕方なく、行きつけの整形外科にバス、電車に乗って飛び込んだ。びっくりした医者が当然のようにレントゲン。念入りに探しているのだが、「骨も靭帯も大丈夫」、内出血で腫れているだけだと。ほっ。一か月後に始まる「老朽原発うごかすな!200キロ リレーデモ」には何とか。しかし、明日の市東さんの農地を巡る請求異議裁判控訴審は、「歳を考えて」と横から声があり、断念。とりあえず治します。ご迷惑を掛けるみなさん、すみません。
| 固定リンク
今朝の朝日新聞にコロナ禍の中でのANA(全日空)の破綻の取り繕い、社員(労働者)への賃下げの押し付けと、銀行団による支援が、大きく報じられた。そのことが「やむを得ない」ということを示す(補強する)ためか、同時に海外でのドイツ、フランス、アメリカの同じような、しかも政府支援があったかどうかが強調されて事態を報じている。
最大の問題は、戦後の航空需要(帝国主義の高度成長の中で)が、バブルとしか言いようのない航空需要の過大評価の中で見積もられてきたことが、コロナ禍の中で「化けの皮」が剝がれたということに過ぎない。世界と共に日本の航空政策もまた、1960年代からの「高度経済成長」を根拠に空港新設の拡大(全国に100の空港を作ること)と、既存空港の拡大、その前提でのJAL、ANAの保護育成に全力が注がれた。そうしたすべてが、このコロナ禍の中で「化けの皮」がはがされたのだ。それは記事の最後に「かってのJAL(の破綻)のケースとは異なり政府保証はつかない」とわざわざ強調していることにも示されている。政府系の日本政策投資銀行が「劣後ローン」を強調しながらも、支援の銀行団に入っていながら、何をか言わんかだ。
そもそも、ANAの事態は隠せないにしても、この状況でJALはどうなっているのか。そもそも、空港会社だけでなく、成田空港と羽田空港はどうなっているのか、全国の100も作られた空港(多くはすでに民営化されてしまっているとはいえ)はどうなっているのか。日本の航空政策全体を明らかにする中で、このANAの事態を語るべきであろう。そこにもっとも大きなごまかしがある。そして、「規制緩和」の名のもとに、今なお、この事態の中でも成田空港の拡張、第3滑走路建設の動きをやめようとしないNAA(空港会社)、国の姿勢が問われなければならない。沖縄の辺野古の新基地建設が、沖縄県民、そして何よりもアメリカ軍の意向に関わりなく、軟弱地盤の指摘をも顧みず、巨大な金(私たちの税金だ)を投入して、しかもいつ完成するとも知れず進められている愚行と同じことではないだろうか。 (松原記)
しかも、安倍政権を「継いだ」といわれる菅政権の硬直化した政権運営によって、ますますこうした事態が身動きならない形で進められていることに、私は大きな懸念を抱かざるを得ない。
| 固定リンク
三里塚から早々と野菜が届きました。切りショウガ、ピーマン、サツマイモ、ナス、万願寺とうがらし、青唐辛子、間引き大根、ラディッシュ、ミニ冬瓜、ネギ 以上10品です。相変わらず、葉物がない! ラディッシュの葉っぱが痛んでいる。これがわずかの葉物替わりだけに、惜しい。間引き大根は、糠漬けに出来るので、美味しくいただいています。
来週、10月22日(木)、いよいよ市東さんの農地に係る「請求異議裁判」の控訴審が結審を迎えます。大法廷でありながら、コロナ禍を理由に傍聴席は20余りと非常に少ないですが、集まりましょう。
11時半に日比谷公園霞門(裁判所側)に集まり、法務省、裁判所を回るデモを行い、要望書の裁判所への提出をして午後1時ころから傍聴券配布のための集合、午後2時開廷。法廷終了後、報告会(会場未定)です。
集まりましょう!
| 固定リンク
右肩上がりの成長は夢物語
機能強化の白紙撤回を!
大量解雇がこれから始まる
米航空大手のユナイテッド航空は、 成田空港にある客室乗務員(CA) の拠点を今月中にも閉鎖するとして います。成田にはCAが約 350 人が 所属し、日本人は約 180 人。リスト ラ対象は約 150 人に上ります。また、 ジェットスター・ジャパンはパイロットとCAあわせて約 600 人を対象に、希望退職や無給の長期休暇などを募っています。いよいよ航空業界の再編・大量解雇がはじまろうとしています。
また、空港内店舗の状況も深刻です。空港内 460店舗の内264店舗が休業中。12店舗が閉店しています。NAAはテナント料の減免などを打ち出していますが、痛み止めにすぎません。航空需要の回復の見込みがない中、空港内店舗のさらなる撤退は避けられません。また、空港周辺の ホテル、駐車場、飲食店なども限界 が近づいています。
国の責任追及し、廃港へ
大量失職の一切の責任は国にあります。空港拡張は国交省の航空需要予測にもとづいて進められてきました。ところが、まったく根拠のないデタラメな架空の予測だったのです。夢物語にすがるのではなく機能強化は白紙に。そして莫大な不良債権となった空港を労働者・住民の力で廃港にしていく中にこそ、私たちの未来があります。
イギリス・ヒースロー空港で
第3滑走路建設計画の見直しへ
世界各国で空港拡張計画の見直しが始まっています。フィリピンのマニラ空港の拡張計画は「コロナで採算確保が困難」と白紙になりました。 また、国際線で世界第2位の利用者数を誇る英・ヒースロー空港でも第3滑走路建設計画の見直しが進んでいます。今年2月、「気候対策が不十分」と英控訴院(高等裁判所)が拡張計画は違法と判断しました。さらに、コロナショックが追い打ちをかけ、最高経営責任者をして「この状況では不可能」と再考を促している状況です。成田の見直しも必ずできます。
(9月20日発行の「反対同盟ニュース」第82号より転載)
| 固定リンク
9・27三里塚全国闘争(成田)に参加して
ナリタも、日本・世界も曲がり角
台風一過の9月27日、1年半振りに三里塚全国集会が開かれました。コロナ禍の中参加をためらう人も多かったと思いましたが、それでも440名が結集しました。(成田市赤坂公園)
ナリタは開港以来最大の危機
伊藤信晴さんの主催者あいさつに続き基調報告に立った萩原富夫さんは、三里塚闘争が54年を経過した今日、コロナ禍でナリタは最大の危機的状況にあることを詳細なデータをもとに訴えました。
周知のとおり現在は入国制限もあり来日客は大幅減、そして空港内テナントも次々閉店に追い込まれています。またLCCはもともとぎりぎりの採算ベースで運行していましたので、この状況下では全く成り立たないとのこと、またこの10月から1日千人の入国再開を予定しているとのことですが、検査と2週間の待機が必要で「そんな旅行に誰が来ますか!」と断言しました。
そして「アフターコロナの時はナリタは必要ありません。しかしこの状況でも第三滑走路、空港機能強化を推し進めています。まさに成田の恥です」とNAAを弾劾しました。
先日の新やぐら裁判で「看板ややぐらを撤去せよ」との判決が出ましたが、さすがに仮執行宣言は出来ませんでした。萩原さんは「これは粘り強い闘いの成果」と語り、控訴審に向かう決意を示し、10・22請求異議裁判控訴審(最終弁論)への結集を訴えました。
そしてまとめとして「第三滑走路は白紙撤回しかない。市東さんの農地を守り抜こう。国策と闘う全ての人々と連帯しよう。廃港に向かって決起しよう」と結びました。
産直の輪を拡げよう
連帯のあいさつとしてまず動労千葉の関委員長が発言しました。振り返れば関川さん中野さん田中さんに続く4代目の委員長で、三里塚の闘いと共に歩んできた動労千葉の歴史を感じずにはおれません。
次に我関実から安藤眞一さんが登壇。氏は現在牧師の任にあり、平日の裁判の傍聴には何度も参加していますが、日曜日は礼拝があり全国集会参加は厳しいのですが、この日は何とか都合をつけて参加して久しぶりに発言することが出来ました。
氏はまず今回三里塚教会に立ち寄ったことを報告。そして関空も神戸空港もナリタと同じ危機的状態であることを明らかにし「産直の輪を拡げて、コロナ禍の中でも結集した私たちの決意で市東さんの農地を守り抜こう」と訴えました。
そして当該の市東孝雄さんは「何故私が訴えられなければならないのか!」と改めてこの地で営農していることの正当性を語り、そして裁判では「相手は自らは何も主張しない、こちらの弁論に(形式的に)反論するだけです」とNAAの裁判所に依拠した開き直りを弾劾しました。そして「小作農でも生きていく権利がある。これからも皆さんと共に闘い続けます」と変わらぬ決意を表明しました。
自粛警察許すな
顧問弁護団から4名の方が発言しましたが、中でも遠藤弁護士からソーシャルディスタンスなどに振り回されずに私たちは「密集して」闘わなければならないという意味合いのやや過激な(?)発言がありました。
確かにこのコロナ禍の中、私たちは政府や各自治体が発する「自粛」や「要請」に無自覚に慣らされてしまい、それがいつの間にか「強要」「強制」となり、SNSなどを介して「自粛警察」が登場してそれらに従わない場合は恫喝やいやがらせを引き起こしています。まさにかつての「隣組」「自警団」の再来です。挙句「緊急事態宣言」という名の「戒厳令」へ行きつくのではと懸念します。
マスクや手洗い、消毒そしてソーシャルディスタンスは必要でしょうが、このような危険性をはらんでいることを常に念頭に置いておくべし、遠藤弁護士はそう訴えたかったと思います。
福島、沖縄、そして若狭と共に
その後、福島からは「怒 福島」ののぼりと共に帰還の強制への怒りの訴えが、沖縄からは「市東農地を守る会・沖縄」の金治明事務局長の辺野古の闘いの報告があり、「若狭の原発を考える会」のメッセージが読み上げられるなど、多くの仲間の発言の後、市内デモに出ました。
皆さん、「コロナショックで世の中変わろうとしている」(萩原さん)「市東さんの闘いが世界を変える」(弁護団)との発言のとおり、今世界は歴史の曲がり角にあります。安倍腐敗内閣を引き継いだ菅(冷徹)内閣との新たな闘いと共に、市東さんの農地を守り抜き、第三滑走路阻止を闘い続けましょう。
余談ですが・・・
久しぶりに新幹線に乗ったのですが、がらがらの車内に驚いたのと、テロップで流れていた新聞各社のニュースが全く無くなっており、企業のCMばかりになっていました。JRもこの間大幅な赤字で、少しでも経費削減を考えているのでしょうが、まさに「焼け石に水」と感じました。
(尼崎・伊丹三里塚実行委員会 弥永修)
| 固定リンク
最近のコメント