今週の産直野菜(8月26日)
早々と三里塚から野菜が届きました。今週も品だくさんです。モロヘイヤ、ピーマン、じゃがいも、ナス、万願寺唐辛子、オクラ、シシトウ、空心菜、うり、ゴーヤ、トマト、玉葱 以上12品です(『野菜だより』から見ると、唐辛子が欠品)。ここ2週間ほど「糠漬け」に懲りだし、野菜の消化がすごいため、買い足している状態。
先日24日、千葉地裁で「新ヤグラ裁判」の判決が、野次と抗議の怒号の中、強行された。裁判官たちは、主文を読むと(まったく聞こえなかった)、そそくさと身をひるがえして法廷から逃げ出した。
後の報告会(兼、記者会見)で弁護士からの判決文を読んだ上での報告が行われた。
それによると、内田裁判官は、結審からわずか一ヶ月で400ページを超える弁護団の最終準備書面を読めるはずもなく、ただただ農地法裁判の多見谷判決(2013年7月、千葉地裁)をなぞって要約しただけのようだ。従って、すでに始まっていたヤグラ裁判での争点として法廷で新たに争われた論点などには一切触れられていないというお粗末なものだ。農地法裁判の高裁判決、決定も、この多見谷判決を追認したものに過ぎず、これが裁判所の「基本理解」に押し出されてはいる。しかし、公団の買収が違法なものであったとか、市東東市さん(とういち、孝雄さんのお父さん)の「確認書」などの署名が偽造ではないのかなど、新たな争点がいくつも出始めた局面で、当時の多見谷裁判長は、一切を無視して「農地強奪」の舵をきるために判決を強行した。従って、その判決には「事実や歴史的経緯」を無視した論理が展開されたものに過ぎない。そのことは、同じ農地を「分割(空港会社が勝手に分割した)」した耕作権裁判では、そうした論点が争われたために、証拠調べや証人尋問にもいまだに入れず、弁護団から提出を要請され、裁判所もそれを認めた文書がほとんど黒塗りで、そのことを巡っていまだにもめ続けている。一連の裁判の最初(2007年2月)に開始され、13年を経過した今も、どうなるか見えないという状況なのだ。
今回の新ヤグラ裁判の内田判決が、多見谷判決をなぞっているということは、自らの法廷で、あるいは耕作権裁判で明らかにされたことを一切、ほうかむりしたものにすぎない。
そして、内田裁判長への裁判官忌避を巡る経緯や、内田裁判長が東京高裁に異動しながら千葉地裁に出張ってきた経緯など、弁護団の東京高裁、最高裁への働きかけへの対応によって、この内田裁判長の判決が、高裁、最高裁、裁判所総体ぐるみの中で書かれているということが明らかになってきている。
だから、内田裁判長は、自らの裁判官としての所見や判断を一切書くことなく、多見谷判決に依拠するという暴挙を恥じともせず強行したのだ。こんな裁判の状況が、日本の司法の現実なのだとあきれるほかはない。
ただ、そうした自らの犯していることへの自白として、空港会社が要求していた市東さんの農地を強奪するための「強制収用の仮執行宣言」については「相当ではない」と却下して、つけることができなかったのだ。ここに裁判所の躊躇を見ることができる。
そのため、争われている請求異議裁判控訴審、そして耕作権裁判と事態が錯綜し、私たちにとって闘いの時間と空間が新たに生まれていると見ることもできる。それは一に、反対同盟農民を先頭とする、私たちの側の闘う姿勢とその内容の問題だろうと思う。
9月2日、コロナ禍の最中の東京高裁に(午前10時半開廷、傍聴券のために10時までに)、そして9月27日、成田市赤坂公園芝生広場での「三里塚全国総決起集会」に結集しよう!
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