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2020年8月26日 (水)

今週の産直野菜(8月26日)

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早々と三里塚から野菜が届きました。今週も品だくさんです。モロヘイヤ、ピーマン、じゃがいも、ナス、万願寺唐辛子、オクラ、シシトウ、空心菜、うり、ゴーヤ、トマト、玉葱 以上12品です(『野菜だより』から見ると、唐辛子が欠品)。ここ2週間ほど「糠漬け」に懲りだし、野菜の消化がすごいため、買い足している状態。

 

 先日24日、千葉地裁で「新ヤグラ裁判」の判決が、野次と抗議の怒号の中、強行された。裁判官たちは、主文を読むと(まったく聞こえなかった)、そそくさと身をひるがえして法廷から逃げ出した。
 後の報告会(兼、記者会見)で弁護士からの判決文を読んだ上での報告が行われた。
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それによると、内田裁判官は、結審からわずか一ヶ月で400ページを超える弁護団の最終準備書面を読めるはずもなく、ただただ農地法裁判の多見谷判決(2013年7月、千葉地裁)をなぞって要約しただけのようだ。従って、すでに始まっていたヤグラ裁判での争点として法廷で新たに争われた論点などには一切触れられていないというお粗末なものだ。農地法裁判の高裁判決、決定も、この多見谷判決を追認したものに過ぎず、これが裁判所の「基本理解」に押し出されてはいる。しかし、公団の買収が違法なものであったとか、市東東市さん(とういち、孝雄さんのお父さん)の「確認書」などの署名が偽造ではないのかなど、新たな争点がいくつも出始めた局面で、当時の多見谷裁判長は、一切を無視して「農地強奪」の舵をきるために判決を強行した。従って、その判決には「事実や歴史的経緯」を無視した論理が展開されたものに過ぎない。そのことは、同じ農地を「分割(空港会社が勝手に分割した)」した耕作権裁判では、そうした論点が争われたために、証拠調べや証人尋問にもいまだに入れず、弁護団から提出を要請され、裁判所もそれを認めた文書がほとんど黒塗りで、そのことを巡っていまだにもめ続けている。一連の裁判の最初(2007年2月)に開始され、13年を経過した今も、どうなるか見えないという状況なのだ。
 今回の新ヤグラ裁判の内田判決が、多見谷判決をなぞっているということは、自らの法廷で、あるいは耕作権裁判で明らかにされたことを一切、ほうかむりしたものにすぎない。
 そして、内田裁判長への裁判官忌避を巡る経緯や、内田裁判長が東京高裁に異動しながら千葉地裁に出張ってきた経緯など、弁護団の東京高裁、最高裁への働きかけへの対応によって、この内田裁判長の判決が、高裁、最高裁、裁判所総体ぐるみの中で書かれているということが明らかになってきている。
 だから、内田裁判長は、自らの裁判官としての所見や判断を一切書くことなく、多見谷判決に依拠するという暴挙を恥じともせず強行したのだ。こんな裁判の状況が、日本の司法の現実なのだとあきれるほかはない。
 ただ、そうした自らの犯していることへの自白として、空港会社が要求していた市東さんの農地を強奪するための「強制収用の仮執行宣言」については「相当ではない」と却下して、つけることができなかったのだ。ここに裁判所の躊躇を見ることができる。
 そのため、争われている請求異議裁判控訴審、そして耕作権裁判と事態が錯綜し、私たちにとって闘いの時間と空間が新たに生まれていると見ることもできる。それは一に、反対同盟農民を先頭とする、私たちの側の闘う姿勢とその内容の問題だろうと思う。

 9月2日、コロナ禍の最中の東京高裁に(午前10時半開廷、傍聴券のために10時までに)、そして9月27日、成田市赤坂公園芝生広場での「三里塚全国総決起集会」に結集しよう!

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2020年8月19日 (水)

今週の産直野菜 (盆明け、8月19日)

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盆明け、三里塚からの野菜の再開です。しかし、凄い! シシトウ、万願寺唐辛子、玉葱、ジャガイモ、キュウリ、ピーマン、ナス、モロヘイヤ、空心菜、ゴーヤ、うり、ミニトマト、オクラ 以上13品です。触ったら生暖かい。葉物2品はまず、水に入れて蘇生。他はすぐに冷蔵庫に(シシトウと万願寺唐辛子は一緒になっている)。

 最近、糠漬けに懲りだして、野菜の消化がすごくなり、足らずを購入しだした。この猛暑の中で、野菜の値段がものすごく高騰しているのを目の当たりにしています。

 さて、その野菜を生産しておられる市東孝雄さんの農地強奪への動きが、この2週間で重大な局面を迎えています。一つは、8月24日の新ヤグラ裁判の判決攻撃。もう一つは、9月2日の農地法裁判の請求異議裁判控訴審がこの日の審理を終えて、10月22日に結審を強行しようとしています。

 いずれの裁判も「裁判の長期化」を口実にスケジュールが強行されようとしています。当然と言えば当然です。市東さんの農地に係る農地法裁判と並ぶ耕作権裁判が、一連の裁判の中で最初に(2007年2月)始まりながら、いまだに証拠調べも証人尋問も行えず、にっちもさっちもいかない状態にあります。理由は、市東さんの農地の強奪ということの理不尽さ以前に、その国、空港会社の不法、不正義が暴かれ、「国策裁判」としてにっちもさっちもいかなくなっているからです。新ヤグラ裁判、請求異議裁判の「長期化を許さない」とは、この耕作権裁判の二の舞に陥ることを、裁判所、国が何よりも恐れているからにほかなりません。

 それゆえにすでに結審の法廷の様子をお伝えしていますが、ほかの裁判がすべてコロナ禍を理由に延期されているにもかかわらず、そして裁判長自身がこの春に東京高裁に移動しているにも関わらず、新ヤグラ裁判では、東京高裁から出張ってきて7月に結審の法廷を強行し、この8月24日に判決を強行するという異常さにその正体がさらけ出されています。判決の内容はもうすでに明らかでしょう。私たちは敗北の判決を強行される以外にあり得ません。しかし、そんなことで私たちの闘いが後退したり、市東さんの農地の強奪を許す状況になることはありえません。むしろ、私たちは、この裁判所、国、空港会社の不正義への新たな怒りをばねに、54年闘い抜かれてきた三里塚闘争、農地と農民自身の闘いを守り抜き、すでに「死に体」となった安倍政権を打倒する闘いに「反転攻勢」、前進するのみです。

 コロナ禍を口実にするわけにはいきません。8月24日千葉地裁に、9月2日東京高裁に、市東孝雄さんと共に、三里塚闘争を闘ってきた仲間とともに、立ち向かっていきましょう!(もちろん、コロナ禍の中で、体調に不安を持っているみなさんは、それぞれの場所で、想いを共にしてください。)

 

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2020年8月13日 (木)

9・27三里塚全国集会のチラシ

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先ほど、「9・27三里塚全国総決起集会」のチラシの束が早々と届きました。

 今回のコロナ禍の中で市東孝雄さんの畑や自宅がある「第二滑走路(私たちは暫定滑走路というが)」が、「Go To」キャンペーンが始まった7月22日までは閉鎖されていました。世界的な航空業界の破綻が進む中で、成田空港も例外ではありません。とりあえず政府の肝いりで使用を再開したものの、「Go To」自体が新たな感染の拡大を招き、航空需要、空港経営の政府の強引なやり方(それはコロナ禍への無策と表裏一体だが)への批判が強まっています。

 そもそも成田空港の建設・運営の前提とされた「航空需要予測」が、このコロナ禍の中で破綻を露わにしています。

 にもかかわらず、辺野古の工事や原発の稼働・再稼働で、コロナ禍をまったく無視した工事や作業が続けられています。今朝も、沖縄で、米軍の存在でコロナ禍が深刻化する中で、新たな患者が辺野古新基地建設工事の関係者の中で発生したことが報じられていますが、にもかかわらず辺野古の新基地建設の工事は、委細構わず続けられています。

 こんな政府の姿勢は断じて許されるものではありません。「市東さんの農地を守ろう! 空港機能強化粉砕! 安倍政権打倒!」を掲げて開かれる「9・27三里塚全国総決起集会」(9月27日、成田市赤坂公園芝生広場で、正午開催)に関西からも駆け付けましょう。9月2日の請求異議審控訴審を済ませて、10月22日の公判で結審させ、市東さんの農地が強奪されるのを許すのかどうかがかかった重大な局面での集会です。関西からは日帰りも可能です。ぜひ、ご参加ください。

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2020年8月 5日 (水)

今週の産直野菜 (8月5日)

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三里塚から野菜が届きました。空心菜、キュウリ、ジャガイモ、玉葱、シシトウ、オクラ、モロヘイヤ、ニガウリ、ピーマン、枝豆 以上10品です。他の方が先週の野菜で、ゴーヤの漬物をFacebookに掲載しておられたので、楽しみにしていましたが、残念! ニガウリでやるか・・・(ここで外野席から「ゴーヤとニガウリは一緒」と忠告)。しかし、来週は現地の「盆休み」で野菜はお休み。これで2週間は無理ですね・・・。ショボン・・・。

『野菜だより』と一緒に、農家の市東孝雄さんの農地の強奪を国、空港会社が謀っている農地法裁判の請求異議裁判控訴審の口頭弁論が9月2日に開かれることを訴えた「市東さんの農地取り上げに反対する会」のチラシが同封されていました。この畑に係る暫定(第二)滑走路が、コロナ禍の中で旅客が激減したことを受けてこの7月22日まで閉鎖されていました。再開されたのは、旅行会社などの資本と癒着して打ち出された「Go To」政策で旅客が戻ることを当て込んだものです。しかし、「作られた需要」と指摘されてきた航空需要の落ち込みは、そのような小手先で何とかなるものではありません。世界の航空会社が次々と経営破綻し始めています。こんな「砂上の楼閣」、資本の儲け主義に根拠をおいて、親子3代、100年以上耕し続けられてきた豊かな農地を強奪することがどうして許せるか! しかし、東京高裁は委細構わず「国策」を掲げ、この裁判の結審を策動しています。こんなことを許せるか! 9月2日、コロナ禍で大騒ぎの東京ですが、請求異議裁判控訴審に結集しましょう。午前10時半開廷ですが、傍聴券の配布がありますので1時間前にお集まりください。Epson001 Epson002_20200805100901

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