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2020年2月26日 (水)

今週の産直野菜 (2月26日)

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今週の野菜が三里塚から届きました。暖かいせいか、今週はすごい豊富。
キャベツ、ゴボウ、ニンジン、ヤーコン、ほうれん草、小松菜、ルッコラ、聖護院大根、ネギ 以上9品です。
 月並みですが、この豊かな野菜たち(食べれば、その豊かさがさらに判る)が育つ大地を、農地を、土を、巨大空港をつくるからと強制収用することが、どうして許せるかとあらためて思う。しかも、市東孝雄さんの農地や作業場は、今では、空港の機能に何の影響もないことが明らかになっている。空港会社NAAと国が、それでもなお、収用法が失効してもなお、裁判という非常手段で強奪しようとする、その正当性はどこにもない。市東さんが生きる権利は、この豊かな農地を耕し、消費者と直接結び、その生産物の豊かさを消費者と分かち合うことにこそ意味を持ち、市東さんご自身が、「農地は私のいのちです」と常々語り、闘ってきておられる。本来、裁判所は、この住民が生きる権利を守るためにこそ存在するのではないのか!
 今、裁判所は、3月18日の新ヤグラ裁判で弁護団(市東さん側)の新たな証人申請、敵性証人の申請を拒否して、裁判(千葉地裁)を結審しようとしている。
 また、農地取り上げをいったん確定させた決定に異議ありとして争われている請求異議裁判控訴審(東京高裁)もまた、3月27日に結審を迎えようとしている。
 いずれの裁判も、国策にしたがい判決を強行しようとしている。それは、市東さんの「いのち」を奪おうとしていることは明らかだ。こんなことを許してはならない!Epson002
 市東孝雄さんは、3月1日、大阪・天満橋にあるエルおおさか(5階研修室、午後2時から)に来られ、この局面での想いを語られる。また、三里塚顧問弁護団の大口昭彦弁護士が、現在の状況を講演される。ぜひ、お集まりください。そして、3月18日、27日の結審攻撃を許さず、3月29日、成田市内赤坂公園で開かれる三里塚全国総決起集会(正午から)に集まろう!
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2020年2月20日 (木)

今週の産直野菜 (2月19日)

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 昨日、三里塚から野菜が届きました。小松菜、ヤーコン、ニンジン、キャベツ、ルッコラ、ゴボウ、ホウレンソウ、ネギ、聖護院大根 以上9品です。大好きなヤーコンの久方の登場。私は、やはりサラダとして生でドレッシングをかけて食べるのが好きです。暖かいせいか、この時期としては豊富ですよね。

 この報告が遅れたのは、東灘区住民の会のニュース『おしらせ』116号(2枚目写真)を昨日、ようやく編集を終え、印刷に。今朝早く、「5・17老朽原発うごかすな!大集会 in おおさか」の仮チラシ(3枚目写真)が届き、三里塚関係などのチラシが揃ったし、今出せるなら2・24狭山集会のチラシも生きてくると大忙しの発送作業。メール便の準備が終わり、ほっとして昼食を食べて(食べれないかと思った)、この報告に。

 『おしらせ』には、三里塚の現局面、二つの裁判が「結審」を迎えたことをどう考えるかについて論じた私の文章。それに若狭の原発を考える会の橋田さんが書いた、昨年のリレーデモを中心にした闘いと、原発マネー問題、これらを通した今年の闘いへの呼びかけ。実は「ピスカトール」誌に投稿されていたものを、同誌の了解のもとに転載させていただきました。乞う、ご期待。

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2020年2月19日 (水)

羽田空港の新しい飛行コース

今朝の朝日新聞に『羽田新ルート 住民に不安』の記事を見ながら、朝っぱらから気分が悪い。
オリンピックによる海外からの「旅行客」の増加に見合う羽田・成田の便数を一気に増やすために、成田では昨年10月27日から、空港の運行供用時間が午後11時までだったものが翌午前0時半まで延長された一方で、羽田で記事の写真にあるように人口密集地帯である品川などの上空から低高度で着陸してくるコースと川崎市上空を離陸するコースが、この3月29日から運用開始されるにあたっての試験飛行が終わったことを伝える記事だ。
当然のことながら成田では、夜間の睡眠が妨げられ住民の苦情が出ている。そして品川区を中心にその凄まじい騒音に驚いた住民の声が、この記事では紹介されている。以前、沖縄の普天間基地の騒音訴訟に携わっている人と話し合った時に、彼が「航空機の騒音は、なってみないとわからないというのが難しいところだ。なる前にやめさせるのがいいのだが」と語ってくれた。
しかし、国、安倍政権は、委細お構いなくこの成田、羽田の事態をオリンピックを口実に住民に一方的に強制している。2030年代に、羽田、成田の首都圏空港でアジアのハブ空港化を目指している安倍政権は、この事態をオリンピック後にも引き続き住民に強制しようとしているのだ。
そもそも羽田の場合のこの窮屈な飛行コースが突然出てきたのは、首都圏の西側に米軍横田基地の存在による巨大な米軍横田空域が存在し、それが壁となって羽田の西側からの着陸コースや西側への離陸コースがほとんど確保できないということが最大の原因である。安倍政権と歴代の自民党政権は日米安保条約を前提化するために、日米地位協定による米軍の自由気ままな運用、運航を認めてきた。厚木基地や沖縄の嘉手納、普天間基地の深刻な騒音被害もこのために放置されたままになって、住民の深刻な生命、健康の被害が放置されてきているのだ。裁判所は、いずれも日米安保条約を理由に、今に至るも住民の訴えを門前払いにしているのだ。
私たちは1970年代、関西空港の建設に反対する(私の場合は、1970年ころ最有力と言われた神戸沖建設に反対して立ち上がった)行動の中で、当時、関西での最大の関心事になっていた大阪空港周辺の住民の騒音被害の深刻さに注目し、それを支援する行動の中で多くのことを学んで、自らの空港反対の根拠の一つとしてきた。大阪空港周辺ではいったんは地裁、高裁段階で住民が勝利しながら、空港の公共性を盾に最高裁で敗訴した。しかし、その過程を通し、内陸空港の限界が社会的に認知され、大阪空港の供用時間が午前7時から午後9時までと大幅に縮小された(現在も)。また川西市の久代地区や豊中市の服部地区など(森友事件の原因となった)は、多額の補償金のもとに移転が行われ、人が住めない地域となった。そして、このことがそれ以降の空港周辺での一つの基準とされていった。成田空港の開港が強行された1978年もその直後であり、この規制が不十分とはいえ適用されていたのだ。
それが、安倍政権の下で人がどうなろうが「自己責任」だと言われ、様々な犠牲が住民に強制される時代となってしまった。今回の羽田をめぐる事態、オリンピックを口実とした住民の犠牲、生活と健康被害を前提とした羽田空港の運用とはそういう事態なのだ。50年前の大阪空港周辺の住民の怒りの声を反映した新聞やテレビ、マスコミの姿勢は、今ではかけらも見られない。以前からの大田区の住民の声も無視し続けられてきたが、今回の品川や川崎の住民の声もそうなるのだろうか。
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2020年2月12日 (水)

今週の産直野菜 (2月12日)

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 早々と三里塚から野菜が届いた。
ルッコラ、ニンジン、ホウレン草、大根、ゴボウ、サツマイモ 以上6品。
 こんな時期にゴボウがきたことがあっただろうか?

 耕作権裁判で、裁判所の文書開示命令に対して空港会社NAAが、またまた黒塗りの文書を提出してきた。そのことをめぐって裁判所、検察、弁護団の三者による進行協議が行き詰まり、2月3日に予定されていた口頭弁論が延期された。市東さんの南台の農地の一部が、市東さんの「不法耕作だから返せ」とNAAが主張し、市東さんの農地に係る最初の裁判がこの耕作権裁判ですでに13年が経過し、いまだに地裁段階での証人尋問も証拠調べにも入れていない。延々と時間がかかっている大きな原因が、NAA、その前身の空港公団による様々な農地法違反、証拠偽造などが露見し、このままいけばNAAに勝ち目がなく、市東さんの農地強奪に深刻な影響を及ぼしかねないからではないのかと私は考えている。だから、「早期結審」を「もっとう」とするはずの裁判所も審理を積極的に進めようとしないのだ。
 他方、同じ南台の農地を含む市東さんの農地をめぐる農地法裁判の方は、最高裁の結論が出て東京高裁の判決が確定判決とされたが、現在、請求異議裁判が争われて東京高裁で審理され、この3月末にも結審しようとしている。またそこで争われている天神峰の農地、作業場(市東さんの自宅前)の強制収用に邪魔な2つのやぐらと2つの看板(いずれも三里塚反対同盟所有)を撤去しろとNAAが提訴した新ヤグラ裁判もまたこの3月末に結審を行おうと裁判所の強硬な姿勢が明らかになった。この2つの裁判で、南台の農地の一部と天神峰の農地、作業場が強制収用の対象とされる恐れが出てきた。
 これらの裁判で市東さんの農地などが強制収用の対象とされ、裁判になっているのは、その農地などによって成田空港第二滑走路(暫定滑走路)の誘導路が「への字」に曲がって運行に支障があるからということだった。しかし、第二滑走路の運用開始からすでに18年経過する中で、NAAは当初、信号を取り付けたりたりしていたものの、現在では委細構わず運用を強行し、離着陸する航空機は、「への字」誘導路での運航を躊躇することなく行い、その農地などの存在は、まったく影響がなくなっている。ならば、裁判で強制収用する必然性などないのではないのかと私たちは考えるが・・・。
 この3月末に結審が強行されようとする、請求異議裁判、新ヤグラ裁判、いずれもが市東さんの農地や作業場を強制収用するためのものだ。安倍政権にとって、拡大してアジアの「ハブ空港」にしようとする成田空港の拡張を前に、目障りな市東さんの農地に象徴される「三里塚闘争」をなかったものにしたい、これがその最大の動機ではないのか。辺野古の新基地建設、原発の再稼働に住民の反対を無視して強行しようとする安倍政権にとって、「桜を見る会」など一切を嘘とペテンで居直り政権運営を「独裁的」ともいえる手法で進める安倍政権にとって、三里塚闘争が50年を経過してなお続いているという悪夢のような事態を、抹殺したい。これが唯一の市東さんの農地に襲い掛かり強奪しようとする理由ではないのか。ならば、私たちは断じてそのようなことを許してはならない。
 3月18日の新ヤグラ裁判の結審攻撃、3月25日、27日の請求異議裁判の結審攻撃、これらに全力で結集し、3月29日、成田市内赤坂公園で開かれる三里塚全国集会に結集しよう!

 

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2020年2月 5日 (水)

今週の産直野菜 (2月5日)

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先ほど三里塚から今週の野菜が届きました。今週も白菜が入っていた!(今週が最終だそうですが)
ホウレンソウ、ニンジン、白菜、聖護院カブ、サツマイモ、三浦大根 以上6品です。ニンジンがたくさんあるとかで、多めに。

 請求異議裁判控訴審と新ヤグラ裁判が、いずれも「年度末」を理由として結審攻撃が裁判長によって行われ、請求異議裁判は3月27日に、新ヤグラ裁判は3月18日に結審と決まりました。いずれも市東さんの農地取り上げにかかる裁判です。この事態は、1月31日に成田空港の第3滑走路の建設と機能強化の成田空港会社NAAの申請を国として認可したことと重ね合わせるとき、安倍政権による攻撃という事態ではないのかと思わざるを得ません。市東さんの農地の存在がかっては「への字誘導路」などと運用上の障害になっていると騒がれましたが、今では、NAAによって委細構わず運用され、まったく影響がないことが明らかであり、その農地の取り上げはまったくNAAにとっても根拠のないものとなっています。にもかかわらず、安倍政権が、市東さんの農地の強奪を策動するとすれば、それは三里塚闘争の存在が、改憲・戦争への道をひた走ろうとする安倍政権、自民党政治にとって目障りであるということではないでしょうか。それは沖縄辺野古の埋め立て攻撃、関西生コン支部への弾圧攻撃と一体のものとしてかけられた攻撃ではないでしょうか。
 また、市東さんが「私のいのちです」という農地の取り上げは、種子法の廃止攻撃に見られる日本の農業への壊滅的な攻撃を策動する安倍政権の農業政策ならざる農業破壊の攻撃の一環とも言える事態ではないでしょうか。
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 私たちは、この請求異議裁判控訴審の結審、新ヤグラ裁判の結審という現局面に対し、全力で市東さんをはじめ三里塚反対同盟のみなさんとともに、構え切り、それぞれの裁判闘争を全力で取り組むとともに、3月29日、成田市赤坂公園で開かれる「三里塚全国集会」に全力で取り組みましょう。
関西では、こうした一連の闘いの前段として3月1日「三里塚のいまを語る -今も続く成田空港建設のための農地取り上げ-こんな非道を許してたまるか」集会を、市東孝雄さん、大口昭彦弁護士(反対同盟顧問弁護団)を招いて開催いたします(エルおおさか 5階研修室 午後2時~午後4時半)。一人でも多くの皆さんがお集まりいただけることを訴えます。

 

 

 

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