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2020年1月23日 (木)

新ヤグラ裁判傍聴報告 (1月22日)

 

新ヤグラ裁判の傍聴を一日中。法廷では、萩原さん、市東さん、太郎良さん、そして1980年代から反対同盟の法対部の事務局だった元次さんの証人尋問が、目いっぱい午後5時まで行われた。それぞれが市東さんの農地問題に係る様々な問題を、自らの闘いの歴史を踏まえながら語られた。私も知らないことが多々あり、断片的な知識であったことが繋がり、それはそれで面白かった。

 そこからが大変だった。先に(Facebookで)報告した請求異議裁判の裁判長同様に、本件の石田裁判長は、年度内の決着を図ろうと必死の訴訟指揮を進めてきた。しかし、その判断基準は確定判決がすでに出ている農地裁判、千葉地裁のあの多見谷判決に枠組みとして根拠を置こうとする。耕作権裁判で明らかにされているように、それは空港会社による偽証や、農地法違反など、空港会社、国交省、国が成田空港建設を国策として推し進めてきたペテンが放置され、当然のように農民から農地を取り上げることへの基本的な事実確認が欠け、農林省(当時)の指摘をも無視した法の運用に間違いがあるなどの指摘に基づいた弁護団の必死の闘いが裁判長に対して繰り広げられた。空港会社(当時は空港公団)が小作をしていた市東さんに隠したまま(これ自体が農地法違反)農地の取得をしたとされる1988年当時の経緯を基礎的事実関係として明らかにしていくために、敵性証人として浅子元用地部長などを証人として採用するよう弁護団は強く主張した。石田裁判長は、言を左右させながら、年度内に結審したいということと、それを通して国の非が暴かれることを避けたいと、正に自らの裁判官としての個人的利害に固執して頑なに弁護団の要求をはねのけ、裁判の進行は裁判官の裁量だと、敵性証人の採用を拒否し、130日の口頭弁論での、こちらから用意していた内藤証人や石原証人などの証言を確認するにとどまった。この議論に一時間をついやし、石田裁判長は、年度内結審の方針を貫いた。

 

 そこには法の下での公正な論議が破壊され、裁判所の「あるべき姿」が放棄された、「これがこの国の裁判だ」と怒りが込み上げてきた。請求異議裁判控訴審の闘いとともに、注目しよう!

 

 (松原のFacebookに掲載された報告を若干修正して。なお、終わっての報告会に時間がなく参加することができなかったため、正確を欠く恐れはありますが、ご了解ください。)

 

 

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