耕作権裁判と新ヤグラ裁判を傍聴(10月28日)
10月28日 耕作権裁判と新やぐら裁判で怒りが爆発
10月28日、千葉地裁民事第2部・内田博久裁判長により「耕作権裁判」と新ヤグラ裁判が開かれ、関西から2名で傍聴闘争に参加しました。
裁判に先立って千葉中央公園では決起集会が行われ、安藤も挨拶。年末の団結野菜市を盛り上げ、年末年始の闘いに取り組むことを表明しました。決起集会には沖縄で市東さんの農地取り上げに反対する活動を続ける金治明さんがかけつけ、共に闘う決意を明らかにしました。
集会のあと裁判所に向かってデモ行進を行い「墨塗りの文書で真実を隠すな。市東さんの農地を守ろう」とシュプレヒコールしながら裁判所に到着。
耕作権裁判で弁護団から「41-9」の明渡し請求をNAAが放棄した不法を糾弾
耕作権裁判は、裁判官の交代にともなう更新意見が行われ、その後に提出書面を確認しました。特に更新意見で弁護団は、市東さんの畑の一部を「不法耕作」だとする空港会社の主張に対して、それが事実誤認(「南台41-9」問題)だったのに都合が悪くなって明渡請求を放棄し「空港会社の占有を回復したから」と言い逃れる原告NAAの言い逃れを追及。法律で禁止されている自力救済を強行する不法行為は許せない、と厳しく迫りました。傍聴席からも違法を許さないぞ、原告は過ちを認めろ、との抗議の声が上がりました。
弁護団は、今後当時の市東東市さんの気持ちを反映した「元永メモ」などで市東さんの耕作用地をはっきりさせて原告の不法行為を法廷で明らかにする方針が述べられました。このあと原告被告双方の書類提出などがあり、裁判長が次回期日を提案。2月3日(月)と5月18日(月)いずれも午前10時半開廷を決めて、閉廷しました。期日は決まりましたが「弁護団は文書提出命令をさらに2件申し立てており、地裁の決定如何でふたたび裁判が中断することもある。」との情勢も覚えて取り組みたいと思いました。
後半の新ヤグラ裁判で「進行協議」に逃げようとする裁判長を徹底糾弾
開廷の冒頭に裁判長は10月30日に進行協議を予定し、証人調べを1月22日と1月30日、に入れていることを確認。これに対し弁護団より法廷での証人調べのうち原告関係の3人(黒野元NAA社長、当時用地買収の担当者法史課長代理の上役だった上西課長、市東さん宅に何度も訪問したあさこ直樹?氏)の証人尋問は適性であり不可欠であることを強調。
ここで裁判長が「裁判は概ね詰まってきた」との認識を示し、早期結審の姿勢をにおわせ、本日の法廷を閉じてあとは進行協議にするとの拙速な動きに出ました。この動きに対し傍聴席から一斉に怒りの怒号が起き「密室の進行協議は許せない。堂々と法廷で争え」と正当な要求を裁判長にたたきつけました。
これを受けて、弁護団は「進行協議で慎重にすすめると言うが、最高裁の確定判決を前提にする進行は間違いだ。ウソを前提にした原判決が問題なので、3人の適性証人の証言で間違いを正す。」と激しく詰め寄りました。さらに弁護団から再三再四裁判所に陳述書を出しているが、裁判長から原告に意見表明を求めていないのは原告の味方をしている姿勢だ。公正な裁判ではない。と原告の意見を求めたところ裁判長はしぶしぶ原告の弁護団に意見を求めました。NAAの代理人は小さい声で「従前の意見(適性証人は不要)です」と語り、この不誠実な言葉に傍聴席はさらに怒りが爆発。被告席にいた萩原さんが立ち上がって「裁判長、原告にまともな意見を述べさせよ」と詰め寄りましたが、裁判長はしばらく沈黙して「閉廷します」と一方的に宣言。傍聴席は総立ちとなって、法廷はまさに怒りのるつぼになりました。
裁判が終わり、別会場での「報告会」が行われ、挨拶にたった市東孝雄さんから「台風被害へのお見舞いを感謝します。新ヤグラ裁判はNAAが原告ですが、彼らには「原告資格」がないことを今日確認できました。どちらの裁判も裁判所と一体となって早期結審の動きを感じます。許さず共に闘いましょう」との挨拶があり、弁護団各氏から「ヤグラ裁判の前提である使用賃借関係の解釈は間違っている。十分争いたい。10月30日の進行協議へに全力で取り組む。」などと決意が表明されました。最後に萩原さんから「11月9日の市東さんの会のシンポジウム」に皆さんの結集をお願いします」とのアピールがありました。関西実行委員会の仲間の皆さんも11月9日シンポに参加しましょう。
報告 安藤眞一
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