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2019年8月 1日 (木)

久しぶりの耕作権裁判「準備的口頭弁論」と新ヤグラ裁判で裁判長を追及(7月29日)

 7月29日、千葉地裁民事第2部・内田博久裁判長により「耕作権裁判」と新ヤグラ裁判が開かれ、関西から2名で傍聴闘争に参加しました。19729_20190801100202   
 裁判に先立って千葉中央公園では決起集会が行われ、安藤も挨拶。「市東さんの命の農地を守ろう、我々の正義の闘いが裁判所とNAAを追い詰めている。関西で三塚の闘いを広め、強制収用させない要望書活動をさらに取り組む」などを訴え、関実世話人だった故森田恒一氏の遺志を受け継ぐことを表明しました。集会のあと裁判所に向かってデモ行進を行い「墨塗りの文書で真実を隠すな。市東さんの農地を守ろう」とシュプレヒコールしながら裁判所に到着。

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 この日の裁判は、耕作権も新ヤグラも反対同盟は被告席で、裁判長はどちらも同じ内田裁判長。耕作権裁判は通常の弁論でなく「準備的口頭弁論」と今まで聞いたことのない裁判となり、文書提出命令の東京高裁判断が出ていない中、裁判長が「裁判を早め早期判決」に導く悪だくみではないのか、と疑心暗鬼で傍聴しました。案の定、弁護団から「準備的口頭弁論」の必要性を疑うとか、進行協議でも良いのではないか、とか疑念を持つ発言が相次ぎ、裁判長は「裁判を進めても不利にはならない」とか、「東京高裁で審議が続いている文書提出命令については判断できない」などの言い訳ばかり。何のために開いた裁判かはっきりしないまま、次回期日を10月28日(月)、次々回を2月3日(月)、いずれも10時半と決めて、耕作権裁判の「準備的口頭弁論」は閉廷。

*注 「準備的口頭弁論」は、弁護団諸氏によれば、訴訟法にはあるが、誰もこれまで経験したことがないとのこと。刑事事件における「公判前整理手続き」のようなもの?とのことです。

 続いて、新やぐら裁判が開廷され、裁判官が交替したので、更新手続きの弁論が行われました。弁護団各氏より「NAAは市東さんの農地を取得していない。農地法に違反して農業委員会と結託し、違法に農地を取りあげた。市東さんの小作権は今も有効だ」「小作人市東さんに内緒で前地主と契約すること自体、農地法と憲法に違反している」「市東さんはやぐらを活用して、空港反対、農地をとるな、と表現の自由を行使している」などの主張を繰り広げ、傍聴席からも大きな拍手と歓声まきおこり裁判所とNAAを圧倒。口頭弁論をさらに継続し、反対同盟と市東さんの訴えの正当性を立証していくことを明らかにしました。そして次回裁判では引き続き口頭弁論を行うことが確認されました。

 しかしその後は、証人尋問から結審への強権的な訴訟指揮の可能性も出てきています。また弁護団は証人尋問で反対同盟・市東さんの正しさを立証する予定ですが、裁判所とNAAが証人をどこまで認めるかどうかも焦点になります。8月9日に行われる「進行協議」と、次回期日の9月30日(月)が、新やぐら裁判の今後を占うことになります。

 裁判が終わり、別会場での「報告会」で、新ヤグラ裁判は証人調べを急ぎ、年内結審、そして判決へ一気にすすめる裁判所の狙いが読み取れることが報告され、闘いへの結集が呼びかけられました。

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 それにしても、NAAの墨塗文書の開示拒否は許せません。違法行為をしていることがバレるから彼らは真実の文書を提出しないのです。市東孝雄さんは「命の農地を守り、農業を続けて、皆さんに作物を届けることこそ公共性がある」と証言し、闘い抜く決意を固めています。市東さんと共に、耕作権裁判に勝利し、新やぐら裁判に勝利しましょう。

                    関実事務局 安藤眞一

 

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