「三里塚農地裁判は、いま」学習会報告
市東孝雄さんの農地取り上げを阻止しよう
関西生コンの闘う挨拶でスタート
続いて事務局の松原康彦さんから挨拶があり、来る3月10日の「関西生コンへの大弾圧を許さない3・10集会」への結集を訴え関西生コンとの連帯を確認しました。さらに、講師大口昭彦弁護士の紹介を行い、大口先生の講演が始まりました。 関西出身の大口弁護士が熱弁 この日の講演会の内容は①訴訟の内容と経過、(1)異議訴訟制度について、(2)訴えの内容、(3)昨年12月20日の判決と誤謬性について ②裁判の今後の展望、③三里塚闘争と訴訟、の項目に従って講演してくださいました。特に②裁判の今後の展望では、民事執法35条2項の誤って適用について徹底的に追及する決意を述べられました。(条文参照) 『請求異議の訴え・・第三十五条 債務名義(第二十二条第二号又は第三号の二から第四号までに掲げる債務名義で確定前のものを除く。以下この項において同じ。)に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、請求異議の訴えを提起することができる。裁判以外の債務名義の成立について異議のある債務者も、同様とする。2 確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。』以上が法律の条文ですが、この法律に従って「請求異議裁判」がすすめられてきましたが、12月20日千葉地裁高瀬裁判長は誤った解釈で「強制執行を認める」との不当判決を出しました。これに対し、反対同盟と弁護団は一体となって反撃し、東京高裁をして「申し立ての理由があると認め強制執行停止」の決定を勝ち取りました。画期的な粘り強い勝利です。 空港周辺の皆さんと闘う 大口弁護士は今後の新たな裁判で、国や公団、NAAがかつて「強制執行はしない」と日本中に約束したことを追求し、さらに市東さんの農地が「農地解放手続きが徴兵からり帰還遅れによってできなかった」ことで小作地になっているが、本来は自作地であることも強く訴えてゆくことを説明してくださいました。また、今後の空港運用で深夜早朝便が増便されると騒音が激化することは明白であり、今でも厚木基地騒音訴訟時の10倍もの激甚な騒音があることを指摘。空港周辺の多くの皆さんに騒音公害問題を訴えて、飛行の増便や第三滑走路を認めない闘いを広げようと訴えられました。 一時間以上の講演を受けて、会場から次々と質問があり、東峰の森をつぶした空港会社の暴挙や島村さんへの圧力、成田空港よりも羽田優位の状況、裁判所に担保として提供した保証金の行方、などの質問について大口先生は丁寧に説明してくださいました。久しぶりの講演、ありがとうございました。 事務局 安藤 眞一去る2月25日、エル・大阪において午後6時半から「三里塚農地裁判は、いま」学習会PART-3を行いました。「請求異議棄却判決」を跳ね返し2月13日に東京高裁の「強制執行停止決定」を勝ち取った喜びをかみしめながら、私はこの日の学習会参加し司会をつとめました。会場が満員となるなか、最初に関西生コンの武洋一書記長から特別報告を受けました。警察権力の組合つぶしをはねのけ闘う決意に感動。「今まで当たり前の組合活動を続けてきて不当な弾圧はなかったが、安倍政権に代わって私たちの闘いが既存の経済システムを破壊することに恐怖して、関西生コンの大弾圧が始まっている。」との説明をして下さり、安倍政権の治安弾圧攻撃ともいえる組合つぶしと徹底的に闘う決意を述べられました。
大口弁護士は関西出身で「大阪弁の講演」をしてくださり、裁判闘争のエピソードを紹介し、優しい語り口の中にも厳しい姿勢で司法権力に立ち向かう闘志を感じました。この日の講演レジュメは「成田闘争大阪集会 報告」となっており、大口先生の気迫を感じながら講演をお聞きしました。大口弁護士は「私たちが正しい主張をしても裁判所は期待はずれの判決を出す。しかしだからと言って追及の手を緩めてはならない」と述べられ、私が裁判の傍聴をした11月19日の弁論冒頭で「あなたは今朝の異様な警備体制を知っているのか」と問いただしたところ裁判長は「知りません」と答えたので「裁判所は公平な裁判をするのではないのか、今日に限って異常な不公平な警備をするとは何事か。威圧することは許されない」と怒りをぶっつけた姿勢を思い出しました。
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