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2019年2月26日 (火)

大口弁護士を迎えて「三里塚農地裁判は、いま」学習会

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 昨日、エルおおさかで三里塚闘争弁護団から大口昭彦弁護士に来ていただいて、「三里塚農地裁判は、いま」と題した学習会が開かれました。45人の定員の部屋が満席です。

 19225_3全日建連帯労組関西生コン支部の武書記長がお出で下さり、関西生コンへの弾圧との闘いをめぐる来賓のごあいさつをいただきました。

 大口弁護士からの講演など学習会の詳しい報告は、後日、いただきますが、市東孝雄さんの農地をめぐる農地裁判、そして請求異議裁判とはなにか。そして昨年末1220日の判決について、それがいかに反動的で、司法として無内容極まりないものであるかが明らかにされました。

 19225_5そして「司法の反動化」が言われる中で、三里塚闘争とその中での裁判闘争を闘う弁護士としての想いが語られました。とりわけ、24時間空港化攻撃、第3滑走路問題のひどさと展望のなさを明らかにされて、成田闘争の一層の普遍化を呼びかけられました。

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2019年2月23日 (土)

今週の産直野菜 (2月23日)

 三里塚から早々と野菜が届きました。

 19223ルッコラ、じゃがいも、ニンジン、サツマイモ、チンゲン菜、ホウレン草、カリフラワー、ネギ 以上8品です。

 聖護院大根と白菜が終わったようですが、三里塚は雪が降ったり寒暖差があり大変なようです。

 みなさん。請求異議裁判は東京高裁で審理に入ることが確定し(どの程度開かれるかは不明ですが)、耕作権裁判で重大な新しい証拠(市東さんの畑の60年前の地図)が出てきました。空港のために一級農地を強制収用、強奪することなどどうして許せようか。三里塚闘争がすでに55年目を迎えようとしていますが、市東さん、萩原さん、お二人をはじめ、東峰部落や柳川さん、また加瀬さんなど三里塚農民は健在です。
 安倍政権、自民党農政が、国内の小規模農家を「生産性が低い」と切り捨て、TPP11、欧州とのEPA、そしてアメリカとのFTAなどによって、「やすい食糧を輸入すればいい」、大規模単作で儲かる農産物を輸出するなどと「世迷いごと」としか言いようのない出鱈目な政策を強行しようとしている今、三里塚の農民の闘いと想いを、全国の農民の共同のものとしていくことが、この55年の闘いの中で、ますます重要となっています。

 私たち三里塚関西実行委員会は、来週月曜日(明後日)の2月25日、三里塚弁護団の大口昭彦弁護士を招いて、「三里塚農地裁判は、いま」と題した学習会を開きます(午後6時半開会、エルおおさか南館7階72 資料代1000円)。この学習会を通して三里塚闘争の現状を知り、3月31日、成田市内の赤坂公園で開かれる三里塚全国総決起集会に駆け付けよう!

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2019年2月21日 (木)

2・25「三里塚農地裁判は、いま」学習会に参加を

 昨年12月20日、千葉地裁(高瀬裁判長)は、農地取り上げの強制執行停止を求める「請求異議裁判」において、原告農民・市東孝雄さんの訴えをことごとく退ける不当な決定を行いました。市東さんと弁護団は直ちに控訴し、闘いの場は東京高裁に移るとともに、三里塚現地はいやがうえにも緊張感を増しています。

 本来なら農地法によって守られている農民の耕作地と権利を、本人の承諾もなしに取り上げるなどできるはずもありません。しかし10年にも及んだその裁判で、裁判所は成田空港の「公共性」を盾に、農地取り上げを是とする決定を行いました。

19225_3国・成田空港会社が取り上げようとしている耕作地は、市東さんの全耕作地
の70%にも及び、まさに生活の場、生きる権利を根こそぎ奪う暴挙です。これを何の権利保全も行わず、強行することは許されることではありません。ましてや国・NAAはこれまで何度も「強制的手段は用いません」と約束をくり返してきました。請求異議裁判は、このことを大きな争点として闘われてきましたが、一審千葉地裁は「強制執行権の放棄ないし不執行の合意は認められない」と、市東さんの訴えを退けたのです。
 今回の学習会では、裁判を担っている弁護団から大口弁護士を迎えて、この千葉地裁判決の報告と検証を受け、控訴審や強制執行攻撃に、ともに立ち向かっていきたいと思います。また市東さんのもう一つの裁判・耕作権裁判や新やぐら裁判などの裁判闘争の現状についても、報告を受けたいと思います。
 三里塚に心をよせる皆さん、市東さん・反対同盟と共に心を一つに、アベ政治に立ち向かいましょう。学習会への参加を訴えます。(2・25チラシ案内文より)

 

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2019年2月18日 (月)

耕作権裁判・口頭弁論 傍聴報告(2月18日)

 千葉地裁で市東孝雄さんの南台の農地に係る耕作権裁判が、千葉地裁601号法廷で開かれました。お父さんの逝去に会った市東さんが三里塚に戻って20年が経過しますが、耕作権裁判が開始されて今月で丸12年。「不法耕作をしてきたと被告にされた」市東さんが、12年前の最初の法廷で、「なぜ、私が被告席に座らなければならないのか」と怒りの陳述をし、その怒りと「農地は、土は私の命」と訴え続けてこられた市東さんの想いが、この裁判を12年を経ながらまだ証拠調べにも入れない現実を作り出してきた。
 19218対照的に「農地(法)裁判」は、同じ南台を空港会社の同じ主張を根拠に争われながら、多見谷裁判長によるデマと自民党安倍政権への「忖度」によって早々と判決が強行され、それを東京高裁、最高裁が「追認」することで決定され、請求異議審が開かれ、2年も審理されながら結局裁判長による多見谷判決の追認としか言いようのないでたらめ極まる判決が昨年12月20日に強行された。
 この耕作権裁判と農地裁判の違いこそ、空港会社の証拠偽造、農地法違反などを根拠とするでたらめな裁判と市東さんの怒りと農民の本来あるべき「農地への想い」が裁判所に楔を打ち込み、身動きさせないでいるという現実によって生み出されたのだ。
 19218_2先立って近くの中央公園で簡単な集会、その後裁判所までのデモが行われました。集会で反対同盟の萩原富夫さんから請求異議裁判の高裁による強制執行の停止と法廷が開かれることが、報告され、同時に辺野古・沖縄の県民投票の闘いをはじめとした現局面と共に闘うことが訴えられた。
 裁判では、空港会社の黒塗りの証拠提出に抗議していた被告(市東さん側)から出されていた疑義に裁判所がインカメラで検討することになって提出されたものについて裁判所と被告弁護団とのやり取りがあった。その後、19218_4被告側から新しい証拠として、1963年当時、空港公団(現空港会社)が市東さんの畑などの現地調査によって作られた地図が提出された。これまで裁判では航空写真による「空中戦」のような論議をするしかなかった。しかし、新たに見つかったこの地図によって、この裁判で南台の畑中央にある農道の北側が市東さんが不法に耕作したものだとする(だから市東さんが被告に)畑が、実は1963年当時から市東さん(お父さんの東市[とういち]さん)が耕していた畑であることを示す決定的な証拠だと裁判後の報告会で一瀬弁護士が「こんなものがでてくるとは、驚いた」と感想を述べながら明らかにした。しかも、「不法」を主張する原告・空港会社(空港公団)が自ら作成した地図なのだ(右、葉山弁護士が示している黄色い地図)。
 19218_5そして大口弁護士が「たしかに請求異議裁判は厳しい局面にあるが、この耕作権裁判次第でその影響を受ける。全体的に闘い、頑張ろう」とまとめられた。
 この新たな局面に意を強くした、市東孝雄さんが「頑張ろう」と挨拶された。

 来週、2月25日、大口弁護士の講演で「三里塚農地裁判は、いま」と題した学習会が、午後6時半からエルおおさか南館7階72号室で開かれます。集まろう!

なお、次回耕作権裁判は、5月13日(月)、次々回は、7月29日(月)、いずれも午前10時半から千葉地裁601号法廷で開廷。傍聴券の配布が15分ほど前からはじまります。

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2019年2月13日 (水)

本『ストライキしたら・・・』を読んで

 1929
 連帯労組関西生コン支部への弾圧が吹き荒れている。この25日にも、滋賀県警は15人を新たに逮捕した(逮捕状は16人。1人は入院中で逮捕保留)。すでに逮捕者は延べで60人近くに上っている。この局面で連帯ユニオンから『ストライキしたら逮捕されまくったけど、それってどうなの?(労働組合なのに・・・)』が出版された(本体1200円)。

 19213その本の最後に、筆者の一人永嶋靖久弁護士はその自らの文章の冒頭にこう書いている。「関生支部に現在かけられている弾圧は、一時的、偶発的なものではない。今という時代に関生支部という労働組合の組織と運動そのものにかけられた攻撃だ。だから、この弾圧は、関生支部の運動の歴史の中で考えなければ、その意味が見えない。また、関生支部の運動が日本の労働運動の中でどのような位置にあるのか、そのことを考えないと、この弾圧が日本の労働運動にどういう意味を持つことになるのか、それも見えない。さらに広く社会運動全般に対する弾圧の変容という観点からも分析が必要だろう」(135頁)。

武委員長の前の逮捕(2005年)を著わした『告発!逮捕劇の深層』は読んでいたし、ミキサー車のデモや、いくつもの関西生コン主催の講演会に参加してきた。現在拘留され起訴されているNさんにいろいろ聞いてはいたので、「この関西生コンへの弾圧は、関西生コンを潰すことを目的にしているし、それは関西生コン一人の問題にとどまらない」と私自身、事態の中でこの一連の不当逮捕、弾圧に怒りをもって抗議行動に昨年以来ほとんど欠かさず参加してきた。

ただ、正直なところ、労働法規ひとつ読んだこともない、考えたこともない私には、企業経営者の協会と労働組合が協議して生コンの価格を決めていくというのが、今一つわからなかった。というより「カルテルちゃうの」という疑問があった。この『ストライキ・・・』を読んで、一言、「価格カルテルは独占禁止法が禁じているが、中小企業等協同組合法で協同組合については適用除外とされていて、大企業から中小企業を保護する役割をはたしている」(43頁)。なるほど、よくわかった。それに永嶋さんが書いておられるように、この弾圧に至る関西生コンの闘いの歴史が『告発!』ではわからなかった凄いリアリティをもって、しかもわかりやすく書かれている。なにより関西生コンと大阪広域協組との関係がよくわかった。突然始まった(と私たちには思えた)レイシストとの闘いなど、映像を観ているだけでは今一つわからなかった。関西生コン自体が業界の労働者と経営者を守ろうとして作ってきた「大阪広域協組」が、この事態に反撃を開始したゼネコンなど大手企業の差し金で、レイシストなどを引き込み、関西生コンを軸とする繋がりを関西生コンもろともに潰そうとしている「とんでもない企み」と、それに目を付けた(多分、その過程を共に進んできた)警察権力、あるいは安倍政権のなせる業だと言えるだろう。

1929_2ぜひ、みなさん、この『ストライキしたら・・・』を読んでみてください。

そして、毎週土曜日、午後1時半からの大阪府警前での抗議行動、そして滋賀と大阪の裁判、これらに足を運んでください。私はさすがに滋賀には行けていないのですが、大阪での次回公判は、大阪地裁で、515日(水)午前10時開廷です。前回公判では、大阪広域協組が動員し、開廷の2時間以上前から彼らが100人以上法廷前に陣取り、裁判所が傍聴券の配布をせずに彼らを入れるという暴挙をしましたが、関西生コンなどの抗議で、次回以降は傍聴券が配布されるようです。

また、310日(日)午後2時から、大阪市立西区民センターで『ストライキが犯罪か!労働組合つぶしの大弾圧を許さない!』310集会が開かれます。全力で集まろう!

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2019年2月 9日 (土)

今週の産直野菜 (2月9日)

 三里塚か1929らの今週の野菜が早々と届きました。ター菜、秋じゃが、ヤーコン、チンゲン菜、ホウレン草、ニンジン、白菜、聖護院大根、カブ、ネギ、それに今回は野菜とは別売りで、市東さん、萩原さんが作った落花生が入ってきた。年末の天候で秋物野菜が年を開けて育ってきたのでしょうね。「もの凄い」としか言いようのない量ですね。
 実は、来週末は、金曜、土曜と若狭へのアメーバデモ、日曜は狭山集会、月曜は耕作権裁判と、4日続けてほとんど家にいない。やむなく来週の野菜は休ませていただきましたが、1929_2それでもちょうど対応できるような凄い野菜の質と量。頑張っていただきます。

 今日は、整理が終わると、大阪府警前での関西生コンへの弾圧に抗議する「大阪府警前行動」があり、そちらへ飛んでいきます。そのうえで、今日はいくつもの集会が重なっていて、私は、吹田で開かれている『塩田さんの復職と欠格条項の違憲性を問う集会』に1時間ほど遅れるためメインの講演が効けないかもしれませんが、そちらに行きます。

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2019年2月 2日 (土)

今週の産直野菜 (2月2日)

 1922今週も早々と三里塚から野菜が届きました。

 カブ、チンゲンサイ、ニンジン、ごぼう、ほうれん草、ヤーコン、ター菜、白菜、ねぎ、大根 以上10品です。出荷前の収穫時が雨だったのか、どの野菜もドロドロ。泥を流すのに一苦労。
 しかし、先日『土、地球最後のナゾ -100億人を養う土壌を求めて-』(2018年 藤井一至著)を読んだので、あらためて土、泥の大切さを勉強。著者がグローバリズムを前提とし、「緑の革命」や「遺伝子組み換え」を前提としているのには、ブツブツ・・・。

 2月24日、産直総会で今年も天笠啓祐さんが講演されるとか。久しぶりに天笠さんのお話を聞きたくなったが、18日、耕作権裁判に千葉に行くのと、その日は予定が入っているので無理か。
 しかも、翌日25日は、三里塚弁護団の大口昭彦弁護士に『三里塚農地裁判は、いま』と題してお話いただく(午後6時半開始 エル・おおさか南館7階72)。

 控訴して、市東孝雄さんの畑などへの強制執行は東京高裁の審理まで延期されたというものの、情勢は流動的です。また、辺野古の新たな埋め立てに見られるように、安倍政権の強圧政治はますますひどくなっています。この学習会に参加し、想いを新たにして、3月31日、三里塚現地(成田市赤坂公園、正午から)に集まろう!

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