「成田空港機能強化」合意について 関実ニュース164号より
「成田空港機能強化」合意について
― 地域社会を崩壊させる激甚騒音の拡大・深刻化
去る3月13日、成田空港の航空機発着容量を増やす計画をめぐり、国と千葉県、空港周辺9市町、成田国際空港会社は合意した、とのニュースを聞き、怒りがこみあげてきました。またしても住民の声を抹殺する暴挙であり断じて認めるわけにはまいりません。4月1日反対同盟の全国集会で基調報告にたった萩原富夫さんは「横芝光町の佐藤町長が激しい住民の怒りを前にして、一時は「留保」姿勢を見せましたが、商工会などの圧力に屈して合意にいたりました。しかし、これで終わりではありません。これからが本当の闘いです。50年前と何ら変わらぬ住民無視の暴挙と対決し、新たな北総住民の反乱を巻き起こしましょう」と抗議の意思を示し、住民と共に闘う決意を表明されました。私たちも関西で成田空港機能強化(夜間便増大と第三滑走路新設・B滑走路の延伸)の悪政をはのける闘いを続けましょう。
千葉県の「ハブ空港としての成田空港、今後も拡大する航空需要、だから第三滑走路建設、深夜便拡大」との掛け声は、説得力のない絵空事であり、羽田空港の拡張に焦りを募らせている悪あがきと言わねばなりません。 国の環境省自身が機能強化策に対し環境悪化の懸念を示しています。「成田空港本事業の実施に伴い、航空機の年間発着回数が現在の25万回から最大50万回に増加するため、航空機の発着回数の増加に伴う騒音の発生、温室効果ガスの排出、大気汚染物質の排出等による影響が懸念される。特に、航空機騒音については、空港周辺の測定地点における環境基準の達成状況が平成26年度時点で61%であり、航空機の発着回数の増加により騒音が影響を及ぼす範囲の拡大及び飛行経路周辺における騒音レベルの増大が生じ、周辺の生活環境が更に悪化するおそれがある」(2016年8月18日環境大臣の意見書より)と意見を述べるほど広範な環境破壊が予想されるのに、利権第一で、あわよくば周辺住民と空港反対同盟の闘いをつぶそうとしているのです。 「静かな空を壊さないで」- 周辺住民の声広がる この機能強化の強引な策動に対し、周辺住民の皆さんの怒りが広まっています。反対同盟は宣伝カーをもちいて広範囲に街宣活動を行い、共に闘う陣形を作りつつあります。先日関西から仲間と共に三里塚の現地調査に訪れた事務局の松原さんが「芝山町のあちこちに、飛行時間延長反対の大看板があつた」と報告してくれました。 一昨年の関実ニュースに安藤は横芝光町で反対の声を上げている農家Aさんの声を紹介しました。「静かな夜を壊さないで」この声こそ住民の生活をかけた意思だと思います。横芝光町をはじめ多くの自治体での説明会で、住民の反対の声が発せられたことをマスコミは報道しています。にも拘わらず、性急にすすめようとしている国、自治体の動きを許してはなりません。かつて国自身が「強引な空港つくりをしません」と反対同盟の皆さんに謝罪し約束したことをどう考えているのでしょうか。 反対同盟は周辺住民の怒りに応えて、市東さんの農地を守る闘いを中心に頑張り続けています。私たちも、関西で運動を広げ、市東さんの裁判傍聴、署名活動、学習会などを精力的に取り組みましょう。 (安藤眞一)このことを反省することなく、「成田空港は国際線基幹空港として、国内外100都市以上と結ばれており、日本の空の表玄関としての役割を果たしています。今後も増加が予測される首都圏の航空需要に対応し、成田空港がその役割を果たしていくためには、周辺地域との共生・共栄を図りつつ、成田空港の一層の機能強化を図ることが必要です」と国・空港会社、千葉県を中心として反動的な機能強化策がごり押しされています。
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