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2018年3月 9日 (金)

「請求異議」裁判を傍聴して (3月8日)

 38日、千葉地裁(高瀬裁判長)で、市東さんの農地をめぐる最高裁決定に対する「強制収用をするな」という「請求異議」裁判(第5回)が行われました。
 1838_2裁判に先立って、千葉市中央公園で降りしきる雨の中、裁判前の簡単な集会とデモが行われました。

 三里塚反対同盟を代表して、萩原富夫さんから、今日の裁判で打ち切ろうとした高瀬裁判長に対して「市東、萩原はもちろん、小泉、加瀬、そして石原、鎌倉、内藤の専門家による証言をかちとるために傍聴席も一体となって闘おう」と呼びかけられた。そしてつい先日4100名を超えて勝ち取られた芝山町現地闘争が報告され、横芝光町の佐藤町長が「成田機能強化案」への可否判断を持ち越したことによって、5日に予定されていた1838_3
「四者協議会」(国交省、空港会社、千葉県、成田市)が延期せざるをえなくなり、年度内といわれていた「機能強化案」の決定ができなくなっていることが報告され、地域の住民とともに、日本の農業のために、「機能強化」による生活と農業の破壊を許さない闘いをしていこうと呼び掛けた。

 1838_4動労千葉、三里塚関西実行委員会、市東さんの会から挨拶と決意が語られ、シュプレヒコールを全体でやって、裁判所に向けてデモに出発した。

 デモ終了後、裁判所に対し市東さんの農地に対する強制収用を行わないよう求める署名2944筆(全体で13643筆)が提出された。

 裁判傍聴には100名近い人たちが駆けつけ、1838_5久しぶりに傍聴券の抽選が行われた。金属探知機による検問、手荷物の検査が今日も強行され、抗議して拒否したひとは法廷まで追いかけてきて検問を強行するという暴挙まで行われ法廷の外が騒然とした。

 法廷では、前回に引き続き、金属探知機による検問に何の反省もなく開き直る高瀬裁判長に対する抗議が弁護団から行われた。その上で、葉山、大口、長谷川、西村、遠藤、一瀬の各弁護士より、あまりにも無内容な空港会社側の弁護団が出した書面を批判しながら、1838_6諄々と弁論が行われた。運用実績が低迷する中での成田空港の機能強化、拡大の「国策」への批判。市東さんの無農薬有機農業の大切さと代替え不能性。そもそも強制収用という「権利の乱用」への批判。そして加瀬、小泉の現地農民の証人はもちろん、すでに意見書が出されているというものの鎌倉、石原、内藤の証言を裁判長が直接聞くことの重要性などが静かに語られた。

 傍聴席も激しいヤジは影をひそめ、裁判長に諭すようなヤジが繰り返し行われた。正直、「荒れる法廷」を予想していた私にも、驚きがあるほどでした。

 1838_7この雰囲気に押されたのか、高瀬裁判長は、当初表明していたものから後退し、524日(木)に小泉、加瀬の証言、628日(木)に萩原、市東の証言、7月に最終弁論と日程を出してきた。弁護団からさらに学者の専門家としての証言の重要性と、弁論準備の日数が少なすぎると要求が出され、次回以降に検討がされるというところまで押し返した。

 しかし、法廷後の報告会で確認されたように、高瀬裁判長が、今回の法廷で萩原、市東の証言で終わらせようとした前回の法廷での意図そのものまでを後退させたわけではない。次回524日、次々回628日、いずれも法廷を包囲する動員と、弁護団とともに傍聴団も頑張ることが必要だ。4・1全国集会を熱気あるものにし、56月を闘いぬき、市東さんの農地を守ろう!

 なお、法廷はいずれも午後2時からです。前段の集会、デモが午後12時過ぎになると思われます。

 みなさん。かけつけよう。

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