「命の農地をとるな」(異議裁判第1回口頭弁論)
3月2日、千葉地裁民事第五部・高瀬順久(よしひさ)裁判長により「請求異議裁判」の第一回口頭弁論が開かれました。反対同盟はすでに2月14日の「審尋」によって不当な最高裁判決による強制執行を停止させる決定をかちとりましたが、この「請求異議裁判」に勝利することで市東さんの農地取り上げを中止させることが出来ます。私たち関西実行委員会は、2月12日の「三里塚闘争50年関西集会」の成功を裁判勝利の力にしてゆきたいと存じます。3月26日三里塚全国闘争に結集し、5月25日第二回目裁判に結集しましょう。
「NAAはウソつきだ」と怒りの弁論
この日、関西実行委員会から三名の仲間が裁判闘争に決起し、全国の仲間と共に午前9時から千葉中央公園で開かれた決起集会に参加、裁判所までデモ行進を行いました。
10時30分に裁判が開廷されて裁判長が訴訟順序の確認を行ったあと、反対同盟原告代理人の大口弁護士が「最初に、被告NAAはウソつきだ、と言いたい。かつて話し合いでの解決を約束し、黒野総裁も農家に謝罪までした。この約束を守りなさい。強制執行はやめなさい」と法廷の隅々に届く大きな声で弁論を開始しました。続いて弁論に立った遠藤弁護士は「前の訴訟で裁判長の忌避申し立てをして、その結論が出ていないのに、小林裁判長は不当な判決を強行した。法律に従えば判決を延期すべきだった。民事訴訟法に違反する行為なので、判決は無効だ」と裁判所の不正義を弾劾しました。また小作権者市東さんの権利を侵害したNAAの主張を認めた判決は無効であることも強調しました。
傍聴席からは「異議なし」「無効を認めろ」の声と拍手が続き、裁判長とNAAに対して抗議の声がたたきつけられました。
原告本人市東孝雄さんの意見陳述
続いて原告本人の意見陳述にたった市東孝雄さんは丁寧な口調で裁判長に直訴しました「親子三代100年間小作してきた大切な農地です。私は一町七反の農地を耕していますが、強制収用によって約半分の農地が奪われようとしています。NAAが違法な契約で私の農地を取り上げることは無効です。私は農地を大切な命と思い耕作しています。南台の農地は命を作り出しています。次々と作付けする作物を大切に育て、完全無農薬、安全な食べ物を消費者に届けています。この農地を取り上げることは安全な食べ物を求めている消費者の権利を奪うことになります。この南台を取り上げても誘導路はまっすぐ出来ないはずです。
この南台の農地を耕す為に、天神峰の倉庫や、育苗ハウスなどがあります。裁判長は強制執行を許可しないでほしい」との意見陳述を行い、大切な命の源である畑と作付けしている貴重な写真をひとつひとつ説明して、被告NAAを圧倒しました。
裁判長は次回弁論へ異例?な指示を行い「小作権に関する権利内容、離作補償の問題、弁済の交渉があったか」などの論点が示され、次回期日を5月25日10時半開廷を決めて終わりました。
事務局 安藤眞一
【メモ】左写真は、この日の法廷前の集会で関西を代表して挨拶する安藤さん。
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