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2017年2月15日 (水)

「三里塚50年にさいして」関西集会が大成功

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 2月12日、大阪の港区民センターで「国策とたたかう農民・農地を守ろう! アベ政治を許さない! 17212_2-三里塚闘争50年にさいして-」が、17212_3会場を一杯にする250人の熱気の中で開かれました。

 司会は、全国金属機械労働組合港合同の樋口曜さん。主催者あいさつは、全日本港湾労働組合関西地方大阪支部顧問の山元一英さん。山元さんは、「アベこそは売国奴。安倍政権を年内に打倒しよう」「自給圏、自治を守る世界の流れが始まっている」と訴えた。17212_4労働組合として全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部書記長の西山直洋さんが挨拶。「相手がピンチだからこうなっている。私たちにチャンスがある」「土を耕す長い農民のたたかいとともに」と、動労千葉のジェット闘争を引き合いに出しながら、「今こそ労働組合の戦線を拡げよう」と提起した。

 17212ここで、集会準備の過程から先頭に立って関わってこられた大野和興さん(農業ジャーナリスト)が今日の集会についての基調の提起を行った。民衆の反グローバリゼーションの営みに対する現下の排外主義、ナショナリズムの動きがトランプ、アベに象徴されると指摘。しかし、ネイティブアメリカンが自らが闘っている中から沖縄にメッセ―ジが贈ったことを例にあげ、17212_3「世界はつながっている」と。そして第一に、世界で、森の民、山の民、海の民、土の民がそういう目にあいながら闘っている、それが「三里塚50年」だ。第二に、「自分のくらしを創造していく」「宇宙とは人そのものであり、その人が世界であり、その世界が無限に広がっていく。それを奪われてはならない」「民衆のグローバりゼーションを」。そこに三里塚50年の意味があり、沖縄があり、福島があると提起された。

17212_6 さあ、メインの遠く山形から来てくれた置賜(おきたま)自給圏推進機構常務理事・菅野芳秀さんの「農民の自律と地域の自立 -置賜自給圏づくりに至る一百姓の思いと行動-」と題した講演。自らの三里塚、沖縄との係わりから始まる農民としての在り方の経緯と想いを、短い40分という時間で話された。パワーポイントを用いて生ごみの循環、生産者と消費者の共生という課題「長井市レインボープラン」を話された。
20年をかけたその取り組みの中から生まれた3市5町の「置賜自給圏構想」を、17212_24グローバリズムに対する家族農業(世界の8割なのだ)、なにより「土への謝罪と感謝」を繰り返し訴えられた。そして、新たな闘いへの檄をとばされた。聞いていて感動的だった。

 17212_23休憩をはさみ、沖縄の辺野古・高江の闘いの「歌姫」、川口真由美さんの歌で集会の後半がはじまりました。三里塚の現地から市東孝雄さん、萩原富夫さん、そして市東さんの農地取り上げに反対する会の山口千春さんが登壇した。17212_10市東さんは自らの農地を巡る裁判の状況を説明したうえで、「闘わなければ向こうの意のままになる。沖縄、福島、三里塚が一つになってたたかおう」「農地と土が私のいのちそのもの」と訴えた。萩原さんは、「市東さんの闘いは、17212_22農民にとって普遍的なものだ」「三里塚とはなにだ」「やめていった人も含め、関わった人すべてが三里塚であり、これからどうしていくのかと考えながら50年目を迎えた」と。市東さんの会の山口さんは、「世代を超えて新しい段階に入っている」として、三里塚をともに闘うことを訴え、市東さんの会への結集を呼びかけた。
 17212_21市東さんの農地を守る沖縄の会の安次富浩さんと、辺野古の海に基地をつくらせない神戸行動、辺野古に基地を絶対作らせない大阪行動の平石澄子さんが登壇し、沖縄の現在を訴えた。17212_19ユーモアを交えながら、安次富さんは、海と陸で「決してあきらめない」「くじけない」「しなやかに闘っていく」沖縄の闘いの様子を伝え、三里塚に触れながら一緒に闘い抜く大切さを、地域の地下をパイプラインが通ることに反対するネイティブアメリカンが、沖縄の闘いにつながっているとのメッセージにことよせて触れた。最後に山城博治さんが元気に闘っていることも。平石さんはご自分の体験に踏まえながら、「多少の違いはいい」「多くの人は変われる」「そこに居るだけの人をふやし、多くの人と、ゆるやかにつながっていこう」と呼びかけた。
 17212_16福島からコメ農家で葛尾村議の松本操さんが登壇し、「土を耕すことが農家の希望であり楽しみだ」と話し始められ、三里塚でのじゃが芋掘りに参加した「土のすばらしさ」などの感想を述べたうえで、5~10センチの表土を剥いでしまった。それを畑に戻すには、10年、100年の時間がいると訴えた。フレコンバックが田んぼや畑を奪い、300町歩が6町歩しかない現実と、若い人が戻ってこない状況を訴えた。そして「日本は原発を作ってはいけない」「原子力には絶対反対を貫きたい」と声を大きくしてまとめた。

17212_18 閉会の挨拶を原子爆弾被爆証言者の米澤鐡志さんが。米澤さんは「58年間、被爆体験を語ってきた」とされた上で、「小さな違いをのけて、いっしょになって闘っていくことが今日の集会にあらわされたことだ。83歳になりましたが、みなさんと一緒に闘っていきます」とまとめた。

 3時間を超える集会でしたが、途中の休憩で、そして終わってから多くのみなさんに「今日の話しはよかった」「よかった」のお言葉を驚くほどたくさんいただきました。

 集会賛同は個人、団体あわせて272件、賛同金は56万円を超え、少し黒字の残を残して終えることができました。ご協力いただいたみなさん、そして参加いただいたみなさん。ありがとうございました。

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