第三滑走路計画を許すな!
成田空港の第三滑走路計画は
農業破壊と騒音地獄を作りだす
いま、成田空港の深夜早朝便の飛行枠拡大と第三滑走路新設問題について空港周辺9市町での住民説明会が続けられ、会場から「農業破壊、生活破壊、深夜飛行反対、滑走路作るな」の声が上がっています。三里塚芝山連合空港反対同盟の10月16日付「反対同盟ニュース」によりますと、成田市、山部市、横芝光町、多古町、芝山町での住民説明会の模様が伝えられ、住民の不安、不信の声が成田国際空港会社(NAA)や国に突きつけられても誠実に応えないNAAと国の姿勢が暴露されています。反対同盟はこの一方的な動きに対し「結論ありき、問答無用、50年前と同じ暴挙だ」と抗議しています。
関西で共に闘っている私たちも、住民の声を無視し農業破壊と騒音地獄をつくりだす成田空港の第三滑走路計画に反対しましょう。
誰のための第三滑走路か
国とNAAは、2016年9月27日、千葉県、空港周辺 9市町と 4者協議会を開き、空港の機能強化の一環として、第3滑走路3500メートルの整備、及び、既存の暫定滑走路
2500メートルを3500メートルへと、1000メートル延伸する方針を伝えるとともに、騒音対策で設けられている成田空港の深夜 ・ 早朝の飛行制限時間について、現在の午後11時~午前6時から、午前1~5時に、3時間短縮する案を提示、騒音の影響範囲も示し、「承認」されました。この承認手続き後に「住民説明会」がアリバイ的に行われ、住民の為の計画でないことを示しています。
2015年11月27日NAAは「成田空港の更なる機能強化に関する問題等の整理について」と題する調査結果の報告を関係自治体に行いました。その資料によると第三滑走路の必要性は「アジア主要空港との競争、首都圏需要の増大」とのことで、かつて関空や神戸空港建設に悪用した「幻の需要予測」を前提にしており、説得力に欠けるものです。
さらに「1000ヘクタール拡張、200戸移転、2000戸が騒音地獄」の第三滑走路計画は、巨額な建設費用となり、ゼネコン、銀行、政治家が群がり利権にまみれたものとなり、私たちの血税が悪用されるのは納得できません。
反対の声 相つぐ
この間行われた住民説明会の記録から、NAAや国の不誠実で無責任な姿を見ることが出来ます。成田空港の騒音地域に入る空港南東方向の「千葉県横芝光町」では、10月6日から16日まで5回の住民説明会が行われました。合計512名の住民が参加され、大半の方から「騒音不安、生活不安」から反対の意向が述べられています。ある方は「我々はこれ以上、空港が発展しなくて結構だと思っている。需要増大より自分の生存権の方が大切だ」との意見表明に対しNAAは「成田空港の20年~30年後を見据えてご理解いただきたい」と実に不誠実な回答をしています。成田・三里塚の過去50年の問題をNAAは何ら反省していない姿をさらけ出しています。
また、同じ町で農業を営む方が東京新聞の取材に応えて「静かな夜をつぶさないで」との声を述べています。『空港が地元農産物の輸出拠点となり、生活が豊かになると期待したこともあった。だが周辺の農家は減り続けた。町の人口は一日現在で約2万4500人だが、町によると空港内で働く町民は375人(昨年)だけ。秋鹿さんは「町に空港の恩恵はほとんどない。騒音で迷惑なだけだ」と語った』
このような地元住民の声を無視し一方的にすすめる国やNAA,そのお先棒をかつぐ自治体首長に対し、白紙撤回を求める運動が続けられること期待しましょう。
私たちも反対の声を
反対同盟は、空港周辺の皆さんと共に、国やNAAの暴挙に怒りを込めた弾劾の活動を続けています。空港の深夜早朝便枠を3時間も拡大するやり方は住民に死ねという殺人的な姿です。絶対に阻止しなければなりません。内陸空港でこのような深夜・早朝を利用させてはなりません。
成田空港周辺のみなさんとともに、私たちも反対の声をあげていきましょう。
(関実事務局 安藤眞一)
関実「実行委ニュース」より転載
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