10・9三里塚 関西実行委員会からの挨拶
全国から集まられたみなさん。ご苦労様です。そして反対同盟のみなさん、ご苦労様です。私は関西実行委員会の松原です。
三里塚闘争は、今も言われましたけれど、あるいは基調報告という形で新たな反対同盟の決意という形で示されましたけれども、成田は今、ほんとうにもう一度新たな、大きな陣形を作り上げなければならない、そういう時が来ているんだという事をあらためて確認したいと思います。
なによりも、国の成田空港の拡張計画、このことに対する怒りを組織していかなければならないと思います。それは主要には農地強奪というかたちで、再度現れてきています。なによりも、市東さんの農地に対する最高裁の段階に入っている農地問題です。何としても私たちは、この市東さんの農地問題を、最高裁による強制収用を絶対に許さない、そういう闘いとして実現しなければならないと思います。国が、あの沖縄で先日、許し難い判決を行ったあの多見谷が、現在、最高裁に行っている農地取り上げの攻撃の最初の、というよりは中身をつくりました。こんなことをどうして許せるか。沖縄のみなさんと一緒にこれをはね返していかなければならないと思います。
そして3千メートル滑走路、あるいは、暫定滑走路の北へのさらに1千メートルの延伸、このいずれもで、先ほどの基調報告にもありましたが、あらたに1千ヘクタールを越える拡張を行おうとしている、市東さんへの農地取り上げもその一貫なのですけれども、新たな住民、農民への土地取り上げ、そんなことがどうして許せるか。しかも、その動きの中で東京オリンピックを口実として最終的な24時間化に向けて、4者協議のなかで午前1時から午前5時までのわずか4時間の飛行禁止、飛行制限という規制を「緩和」する。これは緩和ではなくて、まさに人殺しの騒音問題を引き起こします。すでに厚木基地の現状の10倍を超える騒音状態になっているというこの成田空港で、そんなことをやれば絶対に人が住めない大変な事態になります。
航空機騒音の問題は、私たちが関西空港に反対したあの70年代に、大阪空港の騒音問題として始まりました。そして内陸空港では、夜の10時から朝の6時が、とりあえずの飛行禁止規制が決められたのです。あるいは「内陸空港はだめだから」という形で、関西空港が関西の海上に押しつけられたのです。そういうことを今、あきらかにすべて投げ捨てようとしているのが、今回の午前1時から午前5時までの4時間の飛行規制という、こんなでたらめな事を絶対に許してはならない。
この人権無視を粉砕して、三里塚こそが、反対同盟のみなさんの農民の闘いこそが、その先頭に立たなければならない。そして、立つことができるだろうと思います。そして私たち三里塚勢力が、この闘いをみんなで担う、その大事さを訴えたいと思います。
そして、最後に、今週、国会は補正予算の審議を終わり、週末にもTPPの批准に向けた審議に入ろうとしています。すでに委員が「強行採決も辞さず」と暴露してしまったように、自民党の中ではそういう動きが始まっているからだと思います。共謀法をこの国会から取り下げて、いわば目玉としてTPPを強行しようとしている。このことについて、私たちは怒りをこめて立ち上がらなければならないと思います。あの戦争法反対の昨年以来の闘いを引き継いで、このTPPを絶対に許さない、こんな国の形を変えてしまう、あらゆる99パーセントの人々の権利を奪い、ごくわずかの巨大資本、あるいは大企業のためのそんなTPPを絶対に許してはならない。このことを、私たちは、今日の闘いをテコにして、11月末、延期しても12月初めに終わると言われている、TPPの批准のためには衆議院だけですから、この11月の初めにも終わると言われている、このTPPの審議を絶対に許さない、そういう闘いを各地域で起こしていこうではありませんか。
これは、三里塚の、農業を守る、農民を守る、農民切り捨てを許さない、そういう闘いとしても重要だと私は思います。このことを最後にみなさんとともに確認をして、そして安倍政権を打倒する、あのデタラメ極まりない安倍政権を打倒する、そういう闘いへ反対同盟を先頭に進んでいこうという事を私自身の決意として申し上げて挨拶を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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