3・27全国集会 主催者の挨拶 (萩原富夫さん)
みなさん。全国から結集いただきまして、ありがとうございます。
先ほど、北原事務局長のメッセージを読み上げていただきましたが、今のところ体調は回復に向かっておりますので、ご安心ください。ただ、ご高齢ですので、外に出ていると寒い中、体調を崩されるといけないので、大事をとりまして、メッセージというかたちにしました。
代わりまして私の方から基調ということで、提起させていただきます。
これまでのフリートークの中でね、多くの方々が、それぞれの立場から今の安倍政権に対する怒りとたたかいの決意、報告がありました。もう、このことについて私が話すことはないと思うのです。そういうわけで、ちょっと楽をさせていただいて、三里塚の話しを少ししたいと思います。
今、三里塚闘争はご承知のとおり市東さんの農地死守のたたかいが最高裁にいっております。最高裁に対して、1月、5万人署名の呼びかけの中から1万2千筆あまりを、同盟先頭に、そして弁護団とともに提出し、最高裁への訴えを行ってきました。
さらに今日の集会を第2の「締め」としまして署名のお願いをしていましたところ、私たち自身が集めた署名とともに、関西から2千筆を越える署名を届けていただきました。関西生コン支部、そして港合同のみなさんを中心にあつめていただいたことを心から感謝もうしあげたいと思います。
2次に向って、1次で1万でしたから、この後どう積み上げをしようかというところで、私たちとしては大変心配しておったところでしたけれども、これでなんとか恰好がつきまして、新たに5,531筆というかたちになりましたので、日程を調整しまして、再度、最高裁にたいして要請行動、抗議行動をたたかっていきたいと思います。ありがとうございました。
市東さんの農地を守るたたかいは、すべての農民に通じる問題だと思っています。現在、安倍政権のもとで、TPPを推進し、沖縄のサトウキビをはじめ、さらに北海道では牛乳の問題など、あらゆる面で農民に対して、これではやっていけないというような攻撃が加えられようとしています。
市東さんのたたかいは「農地はいのち」と銘打って、農業を守るたたかいこそが人民にとって大切なたたかいなのだということを訴えてたたかっております。そういう意味では全国の農民が追い込まれている、この「農業を続けていけない」「生きていけない」、こういう状況の中において、農地を守って農業を続けるというたたかいはほんとに全国の農民を勇気づけるたたかいだと思います。私たちは、このたたかいをとことん貫いていきます。
目下の政策である成田空港によって地域は潤うだとか、空港がもっともっと発展すれば成田の市民も潤うというような論理で進められようとしている第3滑走路の建設というとんでもない政策に対して、命を大事にしない今の安倍政治に対して、私たちはこの第3滑走路建設という、農地をつぶし、自然を破壊し、農業をも破壊していく、こういうような政策とのたたかいとして、私たちは、農地が大事なんだと、こういうような政策とのたたかいとして、私たちはたたかいます。
このことを本当に市民のみなさんに、訴えたいと思います。
本日、この赤坂公園という成田空港で働く人たちのための住宅地として開発されました成田ニュータウンのど真ん中で、そのことを訴えることができるという絶好の機会を得ました。まあ、そのことは市役所のみなさんに感謝しましょうか。市役所の方はこの後ろで騒音調査をされているようですが、私たちの訴えは騒音とは無縁であります。
今、安倍政権が軍事と戦争にカネをつぎ込んで、武器や原発も輸出するという、ほんとうに「金儲け第一」の政治を進めております。こんな政治はもううんざりです。私たちのたたかいはここにも通じています。「農地はいのち」。市東さんのたたかいは、農地を奪う安倍政治とのたたかいです。私たちが「世の中を変える」といった場合、新たな世界を展望する、このような命を大切にするという視点はやっぱり一番だいじなところではないでしょうか。このように私たちはつねに新たな社会を展望していきましょう。
さらに沖縄について、すでに発言がありましたけれど、あのように行政や県知事までまきこんだ、ほんとに「島ぐるみ」のたたかいが爆発しているということ、このことについて私たちは大いに学ぶところもあると思います。
私たちのたたかいは50年という長きにわたって、ほんとに命がけのたたかいを展開してきたと思います。私自身は、こう見えても若造ですので、実際にからだをはって機動隊とぶつかったようなことは経験としてありません。しかし、そのたたかいの上に現在の勝利が切り拓かれてきたこと、このことは事実だと思います。そのことは大いに誇っていいたたかいだと思います。そしてそのたたかいの中で、私たちはある意味で、余りにも精鋭化しすぎてしまった。そういえるんじゃないかと思っています。
今一度、何度もいうようですけれども、原点に立ち返って、この国家権力による横暴と対決する農民のたたかい、いまこそそういうことを全国に訴えて、三里塚闘争の発展をかちとっていかなければならないと思っています。市東さんのたたかいを勝利するには、目の前にいるみなさんのたたかいを、さらに一回り大きく、二回りも大きくしていくようなたたかいがひつようです。それはわたしたちにとって、ほんとうに切実な課題になっています。
先日、2月に、耕作権裁判の後、報告会で私は、熱田派のみなさんの方にも、これは私たちはずっと「脱落派」と称してきました人たちでありますが、この熱田派の人々も私たちのたたかいを訴えるべきだ、広げていこうじゃないか、という訴えをしました。
その中身というのは、やはりこのままじゃあいけない、私たちのたたかいはもっともっと全国にひろがるはずである、そして市東さんのたたかいを絶対勝利しなければならない。
もちろん、その熱田派のひとたちに訴えても、どれだけの力になるかわかりません。しかし、そこから始めなければ。三里塚をたたかってきた向こうのひとたちにとっても、「市東さんのたたかいは支援すべきたたかいである」という声を聴いています。
みなさん。いままでの壁をうちやぶりませんか。私たちが閉じこもっていては、何も変わりません。私たちのたたかいはここにしっかりとあります。みなさんのたたかいがあります。さらにその上で、たたかいを広げるために、今一度、頭を真っ白にして、あらたな三里塚闘争をつくりあげようではありませんか。
拍手がないようです。私の訴えは、ちょっと届かないようであります。
しかし、三里塚反対同盟は、このままでは、はっきりいって、先細りしていく三里塚闘争の危機の中で、私たちは外へ撃ってでる。もっともっと、もっともっと誰とだって繋がって行く。
市東さんのたたかいに心打たれ、支援したという人となら誰とだって繋がっていく。そういうたたかいに撃ってでたいと思います。
そのことをぜひ、ご理解をお願いしたいと思います。
ですから、皆さんも私たちと同じようにもう一度心を真っ白にして、今までのことはいったんおいといて、一緒にやる人が、どこかいるならば、一人一人つながって、つながって、どんどんどんどん広がって、絶対市東さんの農地を守り抜こうではありませんか。そのことを心から訴えたいと思います。
そしてこの「50年」という大変大きな節目のなかで、7・3、東京におきまして、「7・3 50周年」の集会を開きます。それに向って私たちはさらに運動を広げ、出来る限り、今までにきていないような人も含めてきていただけるように、いろんな工夫を凝らして集会を開きたいと思います。東京で行いますので、みな、来やすいところだと思いますので、気軽に誘って、「ちょっと三里塚のことをやってるから、観に行かねえか」ということですね。どんどん誘ってきてください。
その準備をこれからしていきます。よろしくお願いします。
まあ、そういう立場で、これから私は、先頭で、全国に撃って出て行きます。みなさんも、それぞれの持ち場でですね、三里塚闘争のキャンペーンをはっていただいて、ぜったいに市東さんの農地を守る、このたたかいに勝利する。そのために少しでも三里塚を多くの人に知ってもらう。そういう企画なりなんなり。なんでも結構です。私たちは写真展を準備しておりますが、なんでも結構ですので、どんどん進めていただきたいと思います。自分たちの組合、自分たちの団体で、みんなが決起して三里塚に来てもらえるように、再度、みなさんに頑張ってもらうよう、お願いします。
以上、私の方からの提起とさせていただきます。ありがとうございました。
(文責はすべて当ブログ管理人にあります。原稿なく語っておられますので、わかりやすくという観点からほんの少し手を加えております。)
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