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2016年3月15日 (火)

3・27、7・3三里塚へ

3・27、7・3三里塚に全力で取り組もう!

                    関実事務局  松原康彦

  (三里塚関西実行委員会『実行委ニュース』第155号より転載)

萩原さんの訴え

この2月29日、市東さんの農地をめぐる耕作権裁判の後の報告会で、反対同盟の萩原富夫さんは、非常に重要な提起を行いました(全文を 3月2日・当ブログに掲載)。

 そこで萩原さんは、この大変な政治状況の中で、①運動を広げなければならない。②市東さんの闘いが、三里塚の闘いが続いていることが知られていない。

③20年前、30年前の分裂といったところから脱却しよう、と。そのために50周年の今年、三里塚闘争のキャンペーンを張っていきたい、と訴えました。

 私たちは、この萩原さんの想いと訴えを、全面的に支持します。

 安倍政権は、沖縄をはじめとした「辺野古新基地建設反対」のたたかいに追いつめられ、裁判所による「和解勧告」に応じるポーズを取っています。しかし、これ自体が改憲攻撃のための選挙対策でしかないことを隠そうともしていません。

 安倍は、一昨年の秘密保護法以来、武器輸出、集団的自衛権行使、戦争法制定、そして老朽原発の再稼働と、したい放題の政治をうちつづけています。行き着く先は戦争への道でしょう。この危機を「また再びの道」として許してはなりません。

 この流れをせき止めることができるのは、沖縄の「島ぐるみ」のたたかいであり、農民の「農地はいのち」とたたかい続けられてきた三里塚の50年のたたかいではないでしょうか。

 TPP反対をいまこそ

安倍政権は、この4月に国会で、こうした反動政治の象徴としてTPPの国会批准へと流れを作ろうとしています。

 いうまでもなくTPPは、医療制度の解体、労働運動のさらなる解体、そしてISDS条項によるアジア諸国へのさらなる侵略と支配を目論む、とんでもないシロモノです。ごく一部の金融資本、財界のみを支え、私たち99%のくらしを破壊し、アジアの人々に収奪をかけようとするものです。

 それは農業破壊による食べものを私たちやアジアの人々から奪うということにもっともわかりやすく表れています。

 関税撤廃による「より安い食料」といわれますが、とんでもないデタラメです。1960年代以降、インドやアフリカ、南アメリカで「飢餓の絶滅」と称して進められてきた「緑の革命」や遺伝子組み換え農作物の普及によって、結局大資本による収奪が進んだだけで、世界の飢餓人口が減るどころか、今や10億人を超えようという惨状にあります。TPPこそは、そうした金融資本による流れをさらに拡大しようとするものでしかありません。

 この流れに抗するのは、まさに市東孝雄さんを先頭にした三里塚の「農地はいのち」のたたかいであり、全国の家族農業を進めている農民のみなさんの取り組みです。

 このTPPの国会批准を阻止するたたかいの中から、7月参議院選挙をはじめとした、安倍政権打倒のたたかいに立ちあがりましょう。

 三里塚をいま

こうした流れを作りだしていくうえで、私たちが三里塚反対同盟の農民のみなさんとともにこの50年という長い年月をかけて作り上げてきた三里塚のたたかいの重要性が、今、あらためて確認されなければならないと思います。

 農民が、二代、三代をかけて50年も国家権力を相手に、一歩も譲らずたたかいぬいてきたのです。ここに、沖縄のみなさんがそれ以上に長いたたかいを米軍、国家権力とやりぬき、今、辺野古新基地阻止の展望を切り開いていることとつながる最大の根拠があります。

 国家権力がそうなることを最も恐れていることはいうまでもありません。

 そうであればこそ、私たちは、沖縄と三里塚を結び、安倍政権に立ち向かうことが必要なのではないでしょうか。萩原さんが「20年前、30年前の分裂といったところから脱却しよう」と訴えていることは、こうした大衆的うねりこそ新しい途だということではないでしょうか。

 今回、沖縄で「和解勧告」を行った多見谷裁判長は、2年前千葉地裁での市東さんの農地をめぐる農地法裁判で、空港会社の違法、証拠偽造などを無視し、農地取り上げの反動判決を強行しました。断じて許せません。

 この裁判が、現在、最高裁までいっています。

 5万人署名を全力で

三里塚反対同盟は、この流れを押しとどめるたたかいとして、農地強奪を許さない「緊急5万人署名」を訴えています。

 新しい大衆的うねりを作りだす一つの水路、武器として、この「緊急5万人署名」に全力で取り組みましょう。

 現在、1万2千筆を越えていますが、まだまだ不十分です。安倍政権を打ち破るこの7月参議院選挙の過程に大胆に、「緊急5万人署名」をもちこみ、市東さんの農地を守ろう!

 第3滑走路反対

安倍政権は、東京オリンピックを口実とした首都圏空港容量の拡大、具体的には、成田空港の夜間規制の撤廃に向けた攻撃をつよめています。

 完全な内陸空港での午後10時から翌朝午前6時までの夜間飛行禁止は、大阪空港周辺での航空機騒音被害をだすまでもなく大切です。航空機騒音公害を専門とする松井北海道大学教授は、現在の規制でも人間の健康、くらしには重大な被害をもたらしていると警告しておられます。

 今、安倍政権がやろうとしているのは、現状20万回程度になっている成田空港の年間発着枠を30万回まで増やそうとし、そのために夜間飛行規制を取っ払おうというものです。こんな人権無視は断じて許されません。

 しかも、安倍政権は、これだけでは飽き足らず、3本目の滑走路を建設し、アジアのハブ空港競争からずりおちた成田空港の位置を取り戻そうとしています。こんな理不尽な、展望のない政策は許されません。

 戦争への道を進もうとしている安倍政権にとって、辺野古新基地建設による沖縄の基地強化とともに、成田空港の巨大化も目論んでいるのではないかと疑いたくなります。

 地域住民のくらしといのちをかえりみない、安倍政権による市東さんからの農地強奪をはじめ、成田空港拡張、増便、そして夜間規制の撤廃、第3滑走路の建設、これらのでたらめをみんなの力で阻止しましょう。

 3・27三里塚全国総決起集会(成田市・赤松公園)、7・3三里塚50周年の集い(仮称)(東京・錦糸町すみだ産業会館)に全力で集まろう!

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