農民作家・山下惣一さんの講演
昨日(11月28日)、西宮で「市民の力で社会を変えよう! 第4期 連続市民講座」で農民作家の山下惣一さんを講師に『農業の株式会社化は農業を壊滅させる -日本農業の再生は小農立国にあり-』と題する講演会が開かれました。
会場には主催者の予想を超える60人余りのみなさんが集まられ、慌てて椅子を持ち込む状態に。
山下惣一さんは、先ず参加者から「どういう話しを聞きたいですか」と問い、会場から希望が。そのうえで、最近の農政が進める「農地中間管理機構」の話などから話された。
そしてご自身が農業を継いできた想いとして、農家とは「家」であり、一族の拠点だとされた上で、家族農業が「くらしを目的とする」自給農家は減っていないが、時代の流れとして「もうかることを目的とする」販売農家は減少している。
そもそも国は「担い手農家」をいい続けているが、その延長として今、株式会社化がいわれている。日本全体で企業といわれるものが125万社あるが、100年続いているのはわずか2%足らずであり、残りのうちの80%が創業者一代で終わっていることが明らかにされていることを紹介し、「続くことが目的」である農業が一代で終わっていいのかと。
株式会社になる農業とは、単作で大規模化を目指すが、それでは地域社会は成り立たないなどと話された。
参加者のみなさんからも熱心な質問が続き、終了時間をオーバー。終わってからの懇談会に20人近くがその場に残り、さらに1時間余りの懇談が続けられました。
農業経験者がほとんどいないこの地で、みなさんが熱心に山下さんの話しを聞き、交流しておられるのに想いを新たにしました。お世話くださった、連続市民講座実行委員会のみなさん。ご苦労様でした。
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