10・11三里塚 萩原富夫さん挨拶(事務局からの報告)
みなさん。悪天候の中、結集ご苦労様です。そして全国で戦争法案粉砕のたたかいを、まあ、まだ続きますけど、ほんとうにご苦労様でした。これからが反戦闘争の本番だと思っています。
本当に戦争に反対するということは、どういうことなのか。私たちは、この農地を守るたたかいが、私たちにとって反戦のたたかいであり、空港粉砕、軍事空港粉砕、このたたかいこそ、安倍政権と真っ向から対決するたたかいだと思って、たたかいを続けています。
この畑は戦後開拓の土地です。直接、萩原家が切り拓いたところではありません。開拓はしたけれどもやはり農業を続けていくのは厳しい、そういう人たちがこの東峰部落から出てゆくときに東峰地区で、地区の農家でひとつずつ買い取って耕作を続けてきたところです。さらに言えば、あの天神峰の市東さんも、もとはあそこは御料牧場があったところで、その牧場のために、お客さんのために最初お店を作って、そこに棲みつかれたわけです。市東さんが実は最初の住民だったということが、この間話しをしていて、そうじゃないかという風にわかりました。
この畑で全国集会をやるのはおそらく初めてだと思います。なぜここでやることにしたのかというと、すぐ近くに市東さんの家があります。市東さんの生活環境がどういうところで生活されているのか、このことをみなさんに実感していただきたかったからです。そして目の前に広がる空港の敷地とターミナル、すぐ近くに第3ターミナルがあります。
みなさんの中でも、外国、韓国とか行くときに、ここからターミナル3から飛んでいった人もいるかもしれません。実際、飛行機に乗ってこの空港の中を走ってみると、私も実は一度乗ったことがあるんです、でも、走ってみると、東峰、うちの畑がいったいどこにあるのか、さっぱりわからないんです。窓から見たら、フェンス、フェンス、フェンス、見えるのはあそこの森の木とか、そのていどしかわかりません。そういう風にして、反対同盟、農民のたたかいは、見えないようにしてしまっている。隠している。そういう風に隠さなければ、どういうんでしょう、ボロボロの、実際ボロボロの空港なんですよね。この敷地の中というのは。そのことを覆い隠しながら「日本の空の玄関」だなんてかっこいいことばかり言ってですね、ほんとに地元では、「ただの迷惑施設」という風にいわれております。
周辺で道路なんかですね、畑の周りもです、この周り全部、空港会社が月に一度くらい草刈りやったときに、草を刈ってるんですけれども、ほんとに草の長けが1メートルくらいにならないと刈らないんです。こういう環境の中で、私たちは作物を作って抵抗を続けています。
私は、事務局の報告ということですので、少し現在のことを話しますけど、あまりそういう話しが得意じゃないので、結構、・・・回しみたいになっちゃうんですけれども、とにかく現在ですね、市東さんの裁判闘争は最高裁の段階まできました。そして、すでに全国の民さんが取り組んでいただいているように「5万人署名」も推進しております。それが現在、今日のこの場に持ってきていただいた分を含めて、約7千筆に届こうとしております。ほんとにありがとうございます。
まあ、これ、署名運動だけで私たちは最高裁に勝利するというか、二審差し戻しのような勝利の判決を勝ち取れるとは思っておりません。この署名運動を広げることで、三里塚を勝利させる人たちをもっともっと多く作ること、市東さんを応援する応援団を創るために署名運動を追求しています。ほんとうに市東さんを支える力が、もっと、もっと必要です。
たった一人で、この空港敷地ではたらいて、たたかっている市東さんを守ることが出来なければ、私たちは三里塚闘争として恥ずかしいと思います。
今、三里塚闘争は、みなさんとともにたたかうのが三里塚です。農民が農地を守り、たたかいを続けています。はっきり言って、厳しいたたかいです。
市東さんも周りからいろんなことを言われます。我が家でもそうです。そういう厳しい環境の中でたたかいぬくには、全国のたたかう仲間と繋がり、さまざまな知恵をいただき、その上に勇気をいただいて私たちはたたかっていきます。
ほんとにありがとうございます。
今日はあまり天気がよくなかったので、じゃっかん期待よりは人数が少ないという、まあ、残念なことではありますが、しかし、この悪天候をついて駅から遠いこの地まで結集していただいたことを、私たちはほんとうに感謝しておりますし、それを受け止めて、これからも断固たたかっていく決意です。
今、市東さんにかけられている農地取り上げに続いて、今度は第三滑走路建設、まあ新聞では「構想」という形で毎日新聞で詳しく出されたのをご存知の方もおられると思いますが、この戦争法制下で、いよいよこの成田空港が軍事空港としての姿をあらわにしてきたと、そのことをはっきりと言わなければならないと思います。何が「需要がある」か、「発着枠が足りないから第三滑走路が必要なんだ」とか。「地元の有志」なんていう人たちは自分たちのところに空港をひっぱてきて、それで金儲けをしたいだけなんです。それが実は戦争につながるということをまったく考えもしない。本当に怒りにたえない。私たちは、自分たちの生活の場でほんとうにこの戦争を粉砕するたたかいをやらなければいけないというそのときに、自分たちの利益しか考えないそういうあり方を、断固粉砕していかなければなりません。
私たちは、この成田空港周辺の住民、農民に対して、2年以上にわたってビラまきをして、署名を集め、面談した時は今の状況、第三滑走路の問題、そして戦争法案の問題について語り合ってきました。
やはり安倍政権に対する怒りはほんとうに強いです。今、大変危機にあるというのはほんとうに皆さんわかっておられる。そういう中で私たちがこの地で市東さんの農地を守り、軍事空港建設を粉砕する、そのたたかいを断固貫くことが人民の未来を切り開く。
そういう風に信じて、これからも断固たたかっていきたいと思います。
今日はほんとうにありがとうございます。
事務局からの報告を終わります。ありがとうございました。
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