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2015年9月27日 (日)

今週の産直野菜(9月27日)

19926 三里塚から産直野菜が届きました。じゃがいも、青唐辛子、ラディッシュ、モロヘイヤ、ピーマン、玉ねぎ、ししとう、里芋、なす 以上9品です。

 『野菜だより』によればこの間の天候不順、雨で野菜の作付に遅れが出ているようですね。我慢のしどころでしょうか。

 「緊急5万人署名」の開始。そして10・11現地集会と三里塚の取り組みが続きます。みなさん。全力で取り組んでくださいね。
 「戦争法」の強行に対する怒りの抗議と反撃が続いています。他方、辺野古の沖縄県翁長知事による埋め立て許可取り消しを背景にしたキャンプシュワブ前での闘いに対する酷い弾圧攻撃が吹き荒れています。さらには川内原発2号機の再稼働の動きと、伊方・高浜の再稼働への動きがあります。「戦争法案反対」のうねりを絶やすことなくこの状況に「アベを倒せ」の闘いとして踏ん張りましょう。

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2015年9月22日 (火)

9・16講演集会での三里塚・萩原富夫さんの挨拶

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先日ひらかれた『9・16ほんまやばいでTPP講演集会』で来賓あいさつに、三里塚から参加された反対同盟事務局の萩原富夫さんが挨拶されましたので、その全文を掲載いたします。

 ―― 三里塚からきました萩原ともうします。あまり「三里塚」といってもなじみのないかたもいらっしゃるかもしれませんけれども、私たちは成田空港建設に反対してもう49年になります。私で3代目になります。
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私は、親父が2年前に亡くなってしまったので、事務局を引き継ぐことになりまして、事務局に入って頑張っている所なんですが、今日は、発言の機会をいただきましてほんとにありがとうございます。
 
TPPにたいしては、やはり私たちは農民の立場から一貫して反対してまいりました。農民と農業をないがしろにしてきた空港建設に反対する立場から、やはりこのTPPの攻撃というのは、社会に対する攻撃というのは、三里塚に対する三里塚に対する農民つぶし、農業つぶしと一体のものであるという立場から反対してきました。やはり、自国の農業を潰してどうやって生きて行こうというんでしょうか。これは私たち農民の立場からみるとね、「農業が無くなったら、みんなどうするの」ってほんとに心から思います。
 
僕はたまたま農業を引き継ぐことになって、現在も闘っているわけですけれども、そこで、今、B滑走路の予定地で耕作されています市東孝雄さん、その署名運動のリーフレットが資料に入っていると思いますが、これは市東さんの農地に対して、農地取り上げの攻撃がかけられまして、現在、9年にわたって裁判闘争を闘っています。千葉地裁、東京高裁での段階での署名運動を全国の皆さまにお願いしてまいりましたが、残念ながら東京高裁におきましても、残念ながら、空港側を支持する、私たちの訴えを却下するという判決が出ております。それで私たちも、今度は、最高裁に上告しまして、810日に上告趣意書をだしまして、そこから、一応いろんな裁判のあれがあるんですけれども、最高裁になると公判といいますか弁論の機会がありませんので、私たち、ほんとに切羽詰っています。いったい、いつ判決が出るかもわからないような闘いなんですね。
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そういう中で、新しく「緊急5万人署名」という形で、全国の皆さまにお願いを始めている所であります。そういう中で、特にお願いしたいのは「賛同人署名」という形でですね、ほんとに市東さん、市東さんを応援する応援団になってほしいんですね。「賛同人、私は賛同して署名も呼びかけます」そういう形でお名前を公表して、署名をもっともっと広げていくためにぜひ協力していただきたいということで、賛同人署名ということで、それも両方で、セットで進めさせていただいています。
 
市東さんはリーフレットにありますように大正時代から親子三代、100年近く農業を続けてきました。ただそれを、「跡継ぎだから」ということで、「自分は家に帰ったらもう農業をやるんだ」という想いで市東孝雄さんは引き継いだわけです。その時はもう、昔あったように強制収用、土地収用法に基づく強制収用ということはもうできないという段階にあったんですね。ところが、こっそりと空港公団が1988年に土地を用地買収していまして、(市東さんは)それを知らずに農業を続けていたんです。そして突然、裁判で訴えてくる(2007年)という形になったんですね。で、そういう中で市東さんは、「この農地というのは自分のいのちと一緒なんだ」「絶対守り抜くんだ」という決意で現在も闘いぬかれています。
 
私たちが掲げているこの「農地はいのち」、農業というのはほんとにいのちだなと私たち自身もこの運動の中で農地の大切さ、いのちを生む、自然の大切さというものをあらためて考えなおして、そういう立場からも訴えを始めています。
 
やっぱり「農業よりも空港の方が公益性があるんだ」「農民に対しては補償をすればそれでいいんだ」「ほかでやるにしても、移転してでもできるじゃないか」と、そういうことを言うわけですね。
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しかし、市東さん、あるいは(福島の)被災地の農民のことを思い浮かべてください、と思いますけれども、「よそへ行ってやればいいじゃないか」っていうはなしじゃないんですよね。農業というのはね。やっぱり、自分たちが育ててきたもの、先代・先々代から引き継いできたもの、いうものは、その人、その人にとって大切なものなんですよね。そういう想いを、市東さんのことを考えていくうちに、「ほんとにそういうってのは大事なんだな」っていう気がしています。
 
だから、こういう市東さんの闘いというのは、農業切り捨て、農民を切り捨てていくTPPのやり方、農政ですね、そういうのとまったく、なんていうのかな、そういう農業を切り捨てて自動車産業で儲けるというTPPのやり方、やっぱりこれとたたかうのと、市東さんの闘いは同じ闘いだと。空港は、農業よりも大事だ、空港でもっと多くの人が経済的に潤う方がいいんだというような言い方でいいます。そしてやっぱりTPPで自動車産業の輸出がもっと増えた方がいいんだ、農業は輸入すればいいんだと、そういうことが言われてますよね。
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だけど、実はTPPていうのは農業の問題だけではないということをね、皆さんもご承知だと思いますけれども、この辺で、今日の講演を聞かしていただいて、私も勉強したいところでありますが、やはり今日の取り組みというのは、とても大事だと思います。僕も、農業関連の人たちが、TPPに反対する集会やデモとかやられるのは聞くんですけれども、やっぱり、労働者、市民の方々というんですかね、農業関係以外の方々がこういうことに真剣に取り組んでおられるということが、もっともっと広がる必要があると思います。
 
まあ、情勢的にはTPPが、あまり交渉がうまくいくというような報道がされていませんけれども、まあ、アメリカとの二国間の約束があるからちょっと心配だということがあると思います。
 
まあ、そういう中で、私たちも、今日、浜先生の話しを聞きながら、勉強しながらですね、TPPもふくめて、それから現在、国会で闘われております戦争法案との闘い、私たちも、国会の行動には行けるときに何度か行っています。連日、若者と、今闘っているのは若者と老人なんですね。こういうと失礼ですが、定年を過ぎた、かって60年安保なんかを闘った人たちが「やっぱり、死ぬ前に頑張るんだ」。原発の問題もそうなんですが、やっぱり、今、私たちが期待しているのは、高齢者のみなさん、「最後、ほんとに頑張ってほしいな」と。労働者の人々もなかなか動けない状況の中で、ほんとに今、高齢者が頑張らないと、この先大変なことになっていくということだと思いますんで。よく言われているんだと思いますが。(会場、爆笑と拍手)
 
では、一緒にがんばりましょう。今日はありがとうございました。
    

 括弧( )内は、管理人のほうで補充させていただきました。

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2015年9月20日 (日)

今週の産直野菜(9月19日)

15919 昨日、三里塚から産直野菜が届きました。

 玉ねぎ、じゃがいも、万願寺唐辛子、ししとう、なす、サツマイモ、オクラ、モロヘイヤ、ピーマン 以上9品です。

 昨日は、野菜が届いて整理をしてすぐ飛び出し、神戸の中心街、三宮で「辺野古に基地をつくらせない神戸行動」のビラまきに参加しました。
 連日の「戦争法案」反対に闘い続けた仲間など20人が参加。前日まで国会闘争に駆けつけておられた釜日労の三浦さんが、駆けつけてくださり、「戦争法案」強行採決への怒りと、辺野古の基地建設が戦争への道だと訴えられた。道行く人々もビラを積極的に受け取ってくださり、署名やシール投票も進んだ。

 昨夜の反対同盟ブログでも、北原鉱治事務局長を先頭に、一斉行動が行われ、市東孝雄さんが「戦争法案強行採決と、17日に行われた4者協議(第3滑走路計画のための国土交通省、成田空港会社、千葉県、地元9市町の会合)を弾劾」したと報じています(http://www.sanrizuka-doumei.jp/home02/2015/09/post-114.html)。

 怒りも新たに、「緊急5万人署名」に取り組み、10・11三里塚全国集会に結集しよう!

 今日は、JR大阪駅前で、戦争法案強行採決に抗議する「9条改憲阻止市民フォーラム」による街頭宣伝が、11時半からあります。私も、もうじきそれに出かけますが、参加できる方は駆けつけてください。

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2015年9月19日 (土)

耕作権裁判(9月14日)

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 9月14日、市東孝雄さんの農地にかかる「耕作権裁判」の口頭弁論が開かれ(上写真は、法廷後の報告会の様子)、傍聴席を一杯にする傍聴闘争が、市東さん、萩原さんをはじめ反対同盟と弁護団とともに闘い抜かれました。

 この日の裁判についての詳しい内容は「市東さんの農地取り上げに反対する会」のブログに詳しく報じられていますのでそちらをご覧ください(http://www.shitou-nouchi02.net/2015/09/post-6bf8.html

 15914_2過去のいくつもの航空写真や、隣接する石橋家の人からの証言などで、地番「41-9」の農地が市東家が一度も耕したことのない畑であることが明らかになっています。空港会社自身、その点が争点になる事を避けるために、「農地法裁判」(現在、最高裁で係争中)では、「41-9」を「間違っていた」とはいわないものの、取り下げたのです。(右写真は報告会で挨拶する市東孝雄さん)

 ところが今回の法廷で、空港会社は、この地番「41-9」の農地が、「市東さんが借りていた農地」だと改めて主張し、その根拠として、市東東市さんが署名したとされる同意書、境界確認書をあらためて根拠として主張してきたのです。

 この同意書、境界確認書は空港会社(または空港公団)が偽造したものではないかと(市東東市さんの署名や、地主の名前の字の間違いなど)指摘され、それに関係する「土地取得」の経過を示す文書などがあるはずだとして、東京高裁から文書提出命令が出されているにもかかわらず、空港会社は「倉庫を探したが見つからない」として、いまだに提出を拒み続けているのです。彼ら、空港会社にとって都合の悪い書類だからとしか考えられません。

 15914_3この裁判は、最高裁で係争中で「緊急5万人署名」が訴えられている市東孝雄さんの農地を強奪しようとする「農地法裁判」と対になった、市東さんが耕している農地が「不法耕作だから明け渡せ」と主張しているとんでもないものであり、市東さんが「悔しさで夜も眠れない」と言われている裁判です。(右写真は、報告会最後に、「緊急5万人署名」と署名行動への賛同、そして10・11全国集会を訴える萩原富夫さん)

 その重要性は決定的です。しかも、農地特定の間違いや、肝心の彼らの根拠となる書類が偽造されたものであるなど、50年を迎えようとする三里塚闘争の正しさを示し、空港会社(空港公団)と国や、千葉県・成田市など自治体の悪辣さと不法・違法を糾弾する裁判です。しかも、明らかに市東さん、反対同盟の側が有利に進んでいます。全力で注目し、傍聴闘争にかけつけよう。

 次回口頭弁論は、12月14日(月)、次々回は、(2016年)2月29日(月)、時間はいずれも午前10時半からですが、傍聴券の配布がありますので30分前に千葉地裁1階ロビーにお集まりください。

 国会闘争、『9・16ほんまやばいでTPP講演集会』の準備、などなどで、ご報告が遅れましたことお詫びします。

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2015年9月 9日 (水)

団結街道裁判 第20回口頭弁論を傍聴して

被告のデタラメさに怒りの声

98日、千葉地裁民事第三部・廣谷章雄裁判長により第20回「天神峰団結街道裁判」が行われました。
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この日原告被告双方から準備書面が出されました。特に補足意見として原告の反対同盟弁護団の長谷川弁護士が「成田市は陳述書で、実体的要件があるから廃道を決定した、としているが法的根拠を示しなさい。道路法のどこを見ても実体的要件は出ていない」と厳しく追及。成田市は「法的根拠はないが、成田市として道路法を解釈した」とデタラメ極まる答弁をしました。傍聴席から怒りの声があがり、さらに遠藤弁護士がデタラメさを追求する陳述を行いました。「成田市は316日に廃道処分の議決を行い、19日に成田市とNAAが覚書を交わしている。本来なら、議決する前に覚書を交わして、それを持って議決すべきではないか。根拠のないまま議決したのなら議決は無効だ」と詰め寄りました。成田市の代理人は動揺し「整理して書面で答える」と逃げの姿勢。実にいい加減なやり方で、市東孝雄さんが農業活動に利用していた生活道路を廃道処分した実態が暴露されました。
 
さらに反対同盟は正式に「人証」の申し出書を提出、当時のNAA木村工務部長、当時の成田市4者協議の責任者大山氏、同じく中村土木部長、不動産を鑑定した富田鑑定人、市会議員の足立氏、原告から市東孝雄さんと萩原富夫さんの7名です。この人証が採用されるかどうかは次回以降の攻防にかかっています。裁判長はこれ以上裁判を続けると被告の不利になると判断したのか、次回期日の協議にはいり、1211日午前10時半開廷を決めて閉廷しました。

閉廷後の報告会で

1598_2閉廷後に「きぼーる会議室」で裁判報告会が開催され、各弁護士から次のようなコメントがありました。「付け替え道路や通路が出来ていないのに市道の廃止を行なった。市東孝雄さんの農地収奪を急ぐ許せない暴挙だ(葉山弁護士)。議会での議決でごまかしがあったことを疑う(長谷川弁護士)。成田市はへ理屈で廃止を決めた(遠藤)。市東さんを逮捕までして農地を取り上げる違法性が明らかだ(一瀬弁護士)11月に市東さんを支える集会に憲法学者の内藤先生が来られる(大口弁護士)」とのコメントでした。
 
安藤から「316日の成田市議会の議事録はどうなっているか教えて欲しい。916TPP講演集会を広い陣形で行う。1011三里塚全国集会に全力で決起する。新たな5万名署名を精力的に取り組んでいる」などをアピール致しました。

 

              事務局次長 安藤眞一

 

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2015年9月 5日 (土)

今週の産直野菜(9月5日)

1595 先ほど三里塚から今週の産直野菜がとどきました。

 玉ねぎ、ピーマン、じゃがいも、かぼちゃ、なす、オクラ、ししとう、モロヘイヤ、ゴーヤ、青唐辛子、葉しょうが
以上、11品です。

 先週書いたのですが、モロヘイヤがまだきれいですね。虫がそれほど発生していないのかな? トマトがだめだったようですね。昨年、トマトが終わった頃に、市東さんのところでまだいっぱいなっていて、「出荷はできないけれど、もぎたては美味しいよ」と食べさせてもらって、その美味しさに驚いたことを思い出しました。

 「戦争法案反対」のたたかいが、11日強行採決、「60日ルール」を吹き飛ばしましたが、安倍政権は「14日の週に」とその姿勢を崩していません。14日、耕作権裁判の口頭弁論の日が、「総がかり行動」の一つの「山」の取り組みになりそう。裁判の後、国会前に行こう!

 「9・16ほんまやばいでTPP講演集会」がその国会闘争の最中になりそう。連日、「戦争法案」反対の行動、あるいは再稼働反対、饗庭野での「日米合同軍事演習」抗議の集会など、連日、「9・16」のビラをまきながらの参加です。

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2015年9月 3日 (木)

『9・16ほんまやばいでTPP講演集会』にご参加を

Img あまりのアメリカ、日本の多国籍企業を背景とした合意策動が強引過ぎたためか、7月末合意が破綻し、さらにアメリカ大統領選挙などのからみから、「8月末にも」といわれながらついに、それも流れました。現下の安保法制を巡る動きの中で非常な危機感をもっていましただけに、ほっと一息ついたところです。

 来る9月16日(水)午後6時半からエルおおさか南館ホール(5階)で、同志社大学大学院教授の浜矩子さんを講師にお招きし(演題・「自由なき自由貿易協定の行きつく先」)、『ほんまやばいでTPP講演集会』が呼び掛けられています。戦争法案の参議院審議の決戦局面の最中ですが、安倍政権にとってまさに「戦争法案」と表裏一体のものとして進められてきただけにここで、大きな反対の声を上げることは重要です。呼びかけておられる『ほんまやばいで実行委員会』のみなさんの訴えに応え、集まりましょう。
 15916なお呼びかけ人のみなさんは以下の方々です。青柳林(真宗大谷派速成寺住職)、荒木香人(連帯労組関西生コン支部執行委員)、安藤眞一(自由メソヂスト源氏丘教会牧師)、北上哲二(川西市議)、竹本衣江、谷川真也、趙博(歌劇派芸人)、西山直洋(連帯労組近畿地方本部書記長)、ぱぉん(みらくる∞未来を創る人間アクション)、朴利明、韓基大(STOP原子力☆関電包囲行動)、樋口万吉(全港湾関西地方大阪支部副委員長)。

 三里塚反対同盟からも萩原進さんが反対同盟を代表してあいさつされます。また、市東孝雄さんが賛同のメッセージを送ってくださっています。集会には、この間、TPP反対の論陣の先頭を切ってこられた「AMネット」「全農林」のみなさんが協賛をしてくださっています。

 「戦争法案」とともに安倍政権を打倒する道筋として、TPPをゆるさない動きを作っていきましょう。

Photoとき/9月16日(水)午後6時半~8時45分
ところ/エルおおさか 南館ホール(5階)
参加費/500円(大学生300円、高校生以下無料)

主催/ほんまやばいでTPP実行委員会
連絡先/大阪市西区川口2-4-28 関西生コン内

 なお、集会の成功のためにみなさんからの賛同をお願いしております。賛同金 個人1口1000円、団体1口2000円、振込郵便口座番号 00950-9-202578 加入者名 ほんまやばいでTPP実行委員会

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2015年9月 1日 (火)

第三滑走路計画に反対しよう

 第三滑走路計画に反対しよう

                    『実行委ニュース』第153号掲載

 国交省の田村航空局長は、7月31日、自民党成田国際空港推進議員連盟の総会で「実現可能性がある首都圏空港の機能強化策として(成田に)3本目の滑走路が必要」と述べ、国が成田第三滑走路計画を推進することを明らかにした。そして第三滑走路実現に向けて動いてきた千葉県、地元9市町、NAAの3者に国が加わった4者協議を開始するよう求めた。
Photo これに出席していた小泉成田市長が「騒音下に住む人が納得できるように、100回でも200回でも足を運ぶ」と住民説得に努力することを強調せざるを得なかったように、成田空港周辺ではすでに航空機による騒音被害は、我慢の限度を超えている。また第三滑走路を暫定滑走路の南側に新たに作ることが考えられているが、それは横堀をはじめ新たな土地収用、農地強奪を生むことは明らかだ。(右上図が地元の推進派「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」発行のパンフレット『こうなる成田第3滑走路』より転載。赤色の暫定滑走路に平行に南西にずれて緑色に塗られているのが第三滑走路予定位置)
 すでに三里塚反対同盟農民のたたかいが50年目を迎えようとしている今、成田空港の存在それ自体が、地域の農民、住民のいのちとくらしを破壊するものでしかない。その現実を開き直り、さらに第三滑走路計画を進めて騒音被害の深刻化と農地・土地の収用を強行することなどどうして許されようか。
 8月3日には、自民党成田空港推進議員連盟は、総会での決議をもって太田国交相、森田千葉県知事それぞれに第三滑走路の建設とそのための国をくわえた4者協議の早期開催を求めた。
 事態は一気に動き始めた。第三滑走路計画反対の地元住民のたたかいを軸に、早急にこんな理不尽極まる攻撃を許さない世論形成とたたかいの陣形を作ろう。10・11三里塚現地闘争をその大きな出発点としよう。

 東京オリンピックを口実とした
  成田空港増便策動を許すな!

 同じ7月31日、田村航空局長は、LCCのネットワーク充実や貨物需要の取り込みを理由に、深夜の離着陸制限緩和の拡大を地元に求めた。そして自民党推進議員連盟もそれに歩調を合わせ決議のなかで、騒音対策のため午後11時から翌朝6時まで航空機の離着陸を原則禁止している規制の緩和を求めた。
 これらは、明らかに東京オリンピックを意識した2020年までの増便に向けた攻撃にほかならない。すでに騒音被害が厚田基地の航空機騒音と比較してもその10倍(松井北海道大学教授)とさえ言われる内陸にある成田空港による住民への生活・健康破壊を無視した暴論として批判されなければならない。
 そもそも東京オリンピック開催は、「放射能はコントロールされている」なる安倍首相による「福島原発事故は収束した」として「3・11フクシマ」をなかったことにしようとする許し難い攻撃でしかない。
 このような東京オリンピックを口実とした増便計画、そして第三滑走路建設計画などをどうして許せようか。
 三里塚農民、成田空港周辺住民のみなさん、とりわけ第三滑走路予定地周辺の住民・農民のみなさんとともに、このあらたな理不尽極まる暮らしの破壊を阻止するためにがんばろう。
                        (事務局・松原)

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