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2015年8月31日 (月)

国・空港会社の不正義を許すな

 国・空港会社の不正義を許すな

                      『実行委ニュース』第153号より
                      関実事務局次長 安藤眞一

 成田空港のど真ん中で堂々と農業を続ける市東孝雄さんの闘いを覚え、支援と共感を寄せてくださる皆さん。
 去る6月15日に再開された「耕作権裁判」で反対同盟の市東孝雄さんは「6月12日の高裁判決は許せない。証拠調べも審理もやらずに判決を出した。これは今日からの耕作権裁判を有利にしたい裁判所とNAA(成田空港会社)の狙いだ。岸裁判長は正しい裁判をすべきだ。NAAに文書提出をさせなさい。南台の賃借地はすべて私が耕作をしている。100年間地主と争いもなく、地代も藤﨑さんに支払ってきた。私に無断でその土地を買い、出てゆけとは間違っている。私はこの農地で300軒の皆さんに農作物を届け、無農薬有機肥料農業に誇りを持っている。NAAは直ちにこの裁判を取り下げなさい」と裁判長とNAAに激しく意見陳述を行いました。
 市東さんの農地を取り上げるために、NAAは私文書を偽造し、保管しているはずの重要文書に対して裁判所は文書提出命令を出しましたが2年半も提出を拒み、再開公判では「ないものはない」と平気でウソをつくNAA(国も同罪だ)の暴挙を許すことは出来ません。そしてこの不正義に手を貸す裁判長は法の番人としての資格はないことを示しています。
 この国家権力の暴力団まがいの農地取り上げの動きをはねのけ「私はこの農地で消費者の皆さんに農作物を届ける」と、明るく農業を続ける市東さんの決意に私たちは応えきる必要があります。
 最近では「第三滑走路新設の動き」(国交省航空局長が自民党成田空港推進議員連盟総会で推進、7・31毎日など)が頻繁に伝えられ、同時に成田空港の24時間使用化も活発に論議されているようです(深夜早朝便の発着枠増便検討、2・5千葉日報)。いずれの計画も市東さんや反対同盟農家の皆さん、そして空港周辺の市民を騒音地獄にたたきこむ暴挙であり、絶対に認めるわけにはまいりません。

 新たな署名運動を

 私たちは、市東さんを激励し共に闘う気持ちを込めて、過去の署名活動を全力で取り組んでまいりました。反対同盟はこの8月から最高裁判所に対する新たな署名運動をよびかけています。その趣意書は『6・12東京高裁の「農民殺し」判決を最高裁でくつがえすために、これまでの3万人署名運動の取り組みを基礎にしながらも次元を超えた力が必要です。三里塚に心を寄せる個人・団体の賛同と取り組みを推進力に、5万人署名を集めきり、「強制収用」を許さない広範な農民・労働者・市民の怒りを結集しましょう』との内容で、署名用紙には「農民の耕す権利、生きる権利を否定し、戦争につながる農地取り上げ判決の破棄を求めます」と強く主張しています。
(事務局注・関西では、反対同盟の了解のもとに同封の署名用紙にありますように、関西各界10名のみなさんの呼びかけによる同趣旨の署名を行いますので、ご協力下さい)
 この署名用紙を持って、私たちがこれまでに署名をお願いしたすべての皆さんを倍する方々に、署名をお願いする必要があります。「署名をお願いします」と呼びかけると「以前にしました」との答えがあるかも知れませんが、「今度は最高裁への署名です。今までの倍の皆さんにお願いしています」と積極的な署名集めを取り組みましょう。
 いま安倍内閣の「戦争法案」を阻止しようと闘いぬく多くの皆さん方が、全国で立ち上がっています。その想いは「命、平和」を守り抜くために、国家の不正義を許さない決意のあらわれだと思います。この5万人署名活動は、その命と平和を守る決意に連なる署名であり、市東さんの農地を守る闘いは、安倍内閣の暴力政治をはねのける重要な闘いであることを強調しておきます。

 10・11三里塚へ

 すでに3・29の全国集会で萩原富夫さんから提起があった「10・11全国総決起集会」への参加を強く訴えます。今回の集会場所は空港敷地内でフェンスに囲まれた萩原さんの農地(4反5畝の広さ)で、まさに犯罪的な空港づくりを阻止し、営農を続けている決戦場そのものです。この決起集会に参加し、市東さんや萩原さんをはじめ反対同盟の決意を我がものにしましょう。
 この10・11に向け、三里塚反対同盟も取り組む医療制度解体や農業破壊のTPPに反対する「ほんまやばいでTPP講演集会」がエルおおさか南館で開催されます。私も呼びかけ人の一人になり、農業を破壊し、市民の生活を犠牲にする「TPPの妥結」に反対してまいりました。先の関係閣僚会議が不調に終わったとニュースで伝えられ、ニュージーランドがつまずきの石となっているようですが、次の会合まで日本の市民も反対していることを強調する必要があります。今回の講演会ではご専門の浜炬子先生に解説いただきます。闘いのバネになることを期待します。
 9・16から10・11へ。

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2015年8月30日 (日)

実行委ニュース 第153号発行

15825153 もう会員、支持者のみなさんには届いていると思いますが、関実の『実行委ニュース 第153号』が、8月25日、発行されました。

 巻頭は、安藤眞一事務局次長の『国・空港会社の不正義を許すな』で、「9・16ほんまやばいでTPP講演集会」から「10・11三里塚全国集会」へと決起しようと呼びかけています。
 関実ブログから転載で、6・12農地法裁判の不当な判決を報告する弥永修さんの『判決は違法で無効だ』と、再開された6・15耕作権裁判と先立つ集会・デモを報告した安藤眞一さんの『耕作権裁判に結集し、市東さんの農地を守り抜こう』。
 反対同盟から出された『6・12判決に対する抗議声明』と三里塚裁判の日程が掲載されています(なお、12月14日の耕作権裁判が抜けています)。
 最後に、具体化への蠢きが開始された第三滑走路計画について、この間の国交省、自民党などの動きを紹介した『第三滑走路計画に反対しよう』を事務局・松原が書いています。その動きの中で、騒音問題の現実を無視して、供用時間の延長、24時間化の策動が、2020年東京オリンピックを理由に開始されていることを指摘しています。反対同盟のみなさんと空港周辺住民とともにたたかおう。

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2015年8月29日 (土)

今週の産直野菜(8月29日)

15829 先ほど三里塚から今週の産直野菜が届きました。

 ピーマン、オクラ、ししとう、ゴーヤ、枝豆、瓜、なす、青唐辛子、モロヘイヤ、じゃがいも、玉ねぎ 以上11品です。

 モロヘイヤが今週もきれいですが、少し穴あきが。三里塚も少し涼しくなったかなと思っていると、モロヘイヤから1匹、枝豆から1匹、少しタイプの違う1~2ミリの小さなてんとうむし様の虫がはい出してきた。やっぱり、虫が出だしたのだ。これからが大変だ。

 今日はこれから『戦争法案』反対の集会とデモが2つ、連荘で神戸でありますので、『9・16ほんまやばいでTPP講演集会』のビラまきと、新しい農地署名に取り組みます。
 明日は、『戦争法案を廃案に!アベ政治を許さない!』集会が大阪・扇町公園で。ここでも『9・16集会』のビラまきと署名集め。1時間前から始めますので、来れる方は手伝ってください。雨が少し心配ですが。これがあるので、東京に行くのをやめたのですが・・・。「全国で100万人」と呼びかけられています。頑張りましょう!

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2015年8月22日 (土)

今週の産直野菜(8月22日)

15822 3週間ぶりの三里塚の野菜が朝、届きました(関実ブログもお休みになってしまいました)。

 ピーマン、玉ねぎ、ゴーヤ、じゃがいも、瓜、ししとう、万願寺唐辛子(写真はししとうと一緒になってる)、オクラ、枝豆、モロヘイヤ、なす、以上11品。この時期としては立派なものですね。
 モロヘイヤの多いのにびっくり。しかし暑さが厳しいので虫が出ていないのか、きれいなモロヘイヤです。美味しそう・・・。

 三里塚現地の盆休みに加えて、鹿児島の川内に原発再稼働阻止闘争に結集していて、1週間パスしたので、3週間ぶりになりました。帰ってきて直後に「8・15」と「戦争法案反対」で大忙し。そのためさすがにダウン。ようやく元気を取り戻したところです。15822_2

 今日の便りが遅れたのは、野菜の写真を撮ってすぐに飛び出し、「辺野古に基地を作らせない神戸行動」のビラまきに行っていたためです。久しぶりにマイクを持って20分ほどしゃべらせてもらいました。

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2015年8月 4日 (火)

市東さんの農地を守ろう

 新空港反対東灘区住民の会の機関紙『おしらせ 第97号』に『市東さんの農地を守ろう』という文章が掲載されましたので、転載します。

 市東さんの農地を守ろう

 新たな段階に入った闘い
 
この16日、安倍政権は、国会を取り巻く圧倒的な反対の声を無視し、「戦争法案」を衆議院で強行採決しました。それも与党(自公)単独で。他方、TPPの妥結がカナダを切り捨ててでも強行する動きが日米を軸に進んでいます。戦後70年、沖縄を踏み石にしながらとはいえ、国のあり方が、今、大きく壊されようとしている新たな段階を迎えています。
 
この局面で、49年たたかいぬかれてきた三里塚の闘いも大きな岐路を迎えています。とりわけそれは、わずか一週間前に通告してのでたらめ極まる東京高裁による農地裁判の612判決強行にあらわされているのではないでしょうか。
 
わたしたちは、今こそ「市東さんの農地を守る」ことをこの新たな闘いの段階での大きな軸としていくことを共同の指針として確認したいと思います。
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そのためには、市東さんの農地強奪を水路に、東京オリンピックを口実にした成田空港の容量拡大が、地元住民のくらしといのちを犠牲にして進められようとしていることに反対する、まさに「地域の闘い」として怒りの声を上げていくことが何より大切ではないしょうか。
それは三里塚反対同盟のたたかいが、「過激派のたたかい」として「成田空港城下町」である成田市で切り捨てられてきた現実をはね返すたたかいでなければなりません。
 
自公政権による「首都圏空港容量拡大」の方針を受けて、地元成田市や芝山町、千葉県がうごめき、成田空港の供用時間延長(できれば24時間化)、そして第3滑走路建設へと動こうとしています。芝山町では、その利権にあずかろうと「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」が旗揚げをし、「立派な」パンフレットを作って動いています。

 騒音によるくらしの破壊を許すな
 
第一に、現状ですでに成田空港周辺の騒音被害は深刻で、北海道大学の松井利仁教授が「夜間飛行差止判決が出た厚木基地の10倍近い騒音被害がある」と指摘しています。しかし、増便を測ろうとする空港会社NAAと国交省は、夜間の供用時間を、暫定滑走路の延長にあわせて、それまでの10時までを11時までに延長しました。大阪空港の騒音公害闘争によって勝ち取られた「内陸空港の夜間飛行禁止」の枠を取っ払おうとしているのです。NAAと国は、これをさらに延長し、あわよくば24時間化を実現しようとしています。そのために千葉県をはじめ地元関係自治体や民間に「誘致運動、24時間化要求」をさせているのです。このような周辺住民のくらしといのちを奪い、農民の営農を破壊する攻撃を断じて許してはなりません。
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第二に第3滑走路の建設の目論みです。先述の「目指す有志の会」のパンフでは、現状を倍する「発着回数50万回を実現するために第3滑走路を」と訴えています。こんなことを許せば、あらたな農地や家屋・土地の取り上げの上に、現状でも深刻な騒音、排気ガス、落下物などの被害はさらに深刻になります。許されるはずがありません。(左新聞は、2015年8月4日付 朝日新聞)
 
第三に、地域住民がくらしの基盤としている農業を破壊するものとしてTPPの攻撃があります。これを真正面から阻むたたかいとして「市東さんの農地を守る」たたかいがあるのです。アメリカやオーストラリアの大規模農業を例にとりながら「強い農業」「担い手農業」が第一次安倍政権以来、主張されています。その行き着く先としてTPPがあるのです。結論だけを申しますと、中山間地の農地が68%をしめ、2000年にわたる農耕を支えてきた世界にも例を見ない豊かな土壌を破壊することを前提とした「大規模化」は、日本農業の進むべき道ではありません。
 
「市東さんの農地を守る」たたかいは、こうした日本農業の進むべき未来を賭けた道をめぐるたたかいなのです。それはオール沖縄でたたかいぬく沖縄のみなさんの未来、切り捨てられながら必死で放射能とたたかう道を進む福島のみなさんの在りように必ず通じるものをもっています。
 私たちはいま、先に述べた三つのたたかいを軸にたたかいへ立ち上がろうとしている三里塚農民、三里塚反対同盟のみなさんと共に、関西で、全国で、三里塚闘争の新たな段階を作りだそうではありませんか。
 
わけても、市東さんの農地をめぐって新たな段階を迎えた今、反対同盟はそのたたかいの軸として「最高裁・緊急5万人署名」方針を提起するとともに、1011日、三里塚現地での全国総決起集会を呼びかけております。この反対同盟の呼びかけに、私たちは全力で応えようではありませんか。

 

 

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2015年8月 2日 (日)

今週の安直野菜(8月1日)

1581 昨日、昼前に三里塚から産直野菜がとどきました。すぐに神戸で若い人たちが開いてくれている辺野古写真展、そして川西で開かれる「社民党 戦後70年集会」に行くために、写真だけ撮って、慌てて家を飛び出しました。

 とどいたのは、じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、オクラ、ピーマン、ししとう、きゅうり、うり、トウモロコシ、かぼちゃ 以上10品。完全な夏バージョンです。

 先週は、高浜原発再稼働に反対した取り組みで高浜現地に。そのために野菜はお休み。1581tpp今週も6日から鹿児島の川内に向かいますので、またまたお休み。その次の週は、現地がお盆でお休み。ですから今週の野菜は貴重です。

 昨日の夕刊に、ハワイで開かれていた「TPP合意にむけた」閣僚会合が破産。『TPP合意至らず』の記事に、思わずほっとした。この日、川西まででかけたのは上原公子さんや高作正博さんがこの局面でどんな話をされるかという興味もありましたが、『9・16ほんまやばいでTPP 講演集会』の案内チラシをまくのが主目的。250人ほどの参加者が帰られるときに、仲間とともに150枚手渡せた。それだけに、この記事にほっとした次第です。
 今日も、西宮で開かれる「すべての人に 平和と人権を 辛淑玉講演会」に行き、同じ案内チラシをまいてきます。

15916 TPPは、医療保険制度や農業などを解体し、私たちのくらしを破壊するものでもありますが、何よりも日米両大国が中国の動きをけん制し、アジアの国々への侵略、略奪、差別と格差の攻撃をかけるためのものです。文字通り「戦争法案」の裏側ともいえるもので、絶対に許してはなりません。「戦争法案」のたたかいの陰に隠れてしまっている感はありますが、この「合意至らず」によって生まれた時間を使って、「戦争法案」廃案とともに葬り去る闘いのうねりを生み出そうではありませんか。
 「ほんまやばいでTPP実行委員会」の呼びかけに応え、9月16日、エルおおさか南館ホール(5階)で開かれる、「浜矩子講演集会」に参加しましょう。

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