第3誘導路裁判を傍聴(5月18日)
昨日18日、千葉で第3誘導路裁判の口頭弁論が開かれ、傍聴してきました。
この日の法廷で、左陪席の裁判官が代わったので、そのことに伴う更新意見陳述が弁護団から行われました。
まず葉山弁護士(左写真)から、成田空港がアジア、世界の中で輸送量などの地位が転落している現状を明らかにした上で、「国策」が「公共性」とされることの理不尽、不合理が糾弾された。遠藤弁護士からは(法廷後の説明会で「若い裁判官だから三里塚のことなど知らないだろう」と)、行政裁判として原発裁判の不当な歴史を踏まえた裁判所への警告などが語られた。
浅野弁護士からは、騒音をはじめとした市東さんの身体への影響と生活妨害が語られた。空港会社の騒音問題についての準備書面に対して大口弁護士(右写真)から、具体的に騒音調査などをしようともしないで、住民からの騒音被害などの訴えをケチ付しているだけではないかと糾弾が行われた。
次回口頭弁論は7月7日、次々回は10月1日(いずれも千葉地裁601号法廷で、午前10時半から)という日程を決めて閉廷した。
弁護団からのこの日の意見陳述でも述べられたが、騒音被害のひどさが厚木騒音訴訟で問題となった被害の10倍近くのとんでもない事態になっていることが指弾された。そもそも大阪空港公害訴訟の闘い(1970年代)によって確立された内陸空港の「午前6時~午後10時」という供用時間の制限を、すでに午後11時まで延長し、あわよくば24時間化を狙おうとしている事の中に、絶対に許されない法を無視した国の三里塚への攻撃の正体がある。そしてその攻撃の正体の質が、もう25年以上も前に「強制収用法」が失効している中で、裁判所を使って市東さんの農地の強奪をはかろうとしているという現実の中に端的に示されている。こんなことが許せるか。
農地裁判と裏表の関係にある耕作権裁判が3年近くの空白の上で、6月15日に再開される。この裁判では空港会社の卑劣・ペテンな偽証や違法が問題とされ、東京高裁の「決定」をもNAA(空港会社)が無視するという事態が生まれ、裁判は反対同盟が有利に進めようとしている。問題は傍聴闘争の盛り上がりで、裁判所を監視していくことだ。6月15日には、口頭弁論に先立って(多分9時)、裁判所の近くで集会、デモをやって、裁判に臨むことが反対同盟の方針として打ち出されている。
国会での「安保法制」(戦争法案)の審議に入る過程の中での闘いですが、それゆえにこそ、三里塚闘争49年の渾身の力で闘いを切り開き、安倍の戦争政策、辺野古新基地建設攻撃、原発再稼働攻撃をはねかえす闘いの先陣を切るようなうねりを、市東さんの農地を守る闘いの中から生み出そう。
この日の報告会で、萩原富夫さんが17日の3万5千の県民集会に参加し、入り口で400筆の「農地署名」をかちとったと報告がされた。市東孝雄さんは6月23日、沖縄の「慰霊の日」の闘いに参加する準備を進めている。沖縄とともにたたかう反対同盟農民のみなさんとともに、私たちも全力で起とう!
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