3・29福島から(佐藤幸子さん)
みなさん。こんにちわ。
3月8日、11日、15日と連続で集まっていただきまして。そして、今日、私は、実は初めて三里塚に来ました。ほんとにありがとうございます。
三里塚は、私にとっても、30年間やってきた農民としても、ほんとに大事な闘いの現場だと思っています。
今日は、福島からだけではありません。実は、これを見てください。ドイツのフォアレーベンのキャスティンさんたちがお出でになった時にいただいたものです。そしてこの帽子。私が2011年9月に、安倍首相が「世界一安全な原発を輸出する」という発言をするというのを聞いて、北海道の泊原発を止めようと頑張っていた、いまはなき泉かおりさんから「福島から行かないでどうするのよ」と言われてアメリカに渡った時に、むこうの市民団体がくださった帽子です。これには「津波から生還した人」という文字が入っています。津波から生還した福島の人とアメリカとドイツと、そしてここ三里塚の農民とがつながって、今、福島で行われている原発のほんとにとんでもないこの「事故の収束」がされていない中で、福島がどうなっているのかを常に発信し続けていかなければいけないと思って今日も来ました。
福島の至る所にある名ばかりの「除染」、その「除染」で集められた多くのいのちがつまったトンパックを見るたびに、農民が土地を取り上げられたのと同じです。一番大事な、一番豊かな畑、山林、それらを見るにつけ、日本が行ってきた原発産業のツケをこれから何時代にもわたって、こうして私たちの子どもに押し付けるのかと、いつも思います。
私の娘は、「自分は百姓になる」と小学校の時に卒業後、タイムカプセルに入れてくれました。二十歳の時に取り出す予定でした。それはかないません。ほんとにこんなことが行われている福島です。
いのちは、ほんとにどんないのちでも、この世に生まれた限りは、その役割があって生まれてきているんです。あのトンパックのなかに入っている、たった1グラムの中にいる微生物のいのち、何十兆ともいわれているいのちが、そのいのちをまっとうするためにこの世には出てこれないんです。
市東さんの畑がもし取り上げられたら、その下に住むいのちたちが全部コンクリートの下で、そのいのちをまっとうすることができずに、無念の想いをもったまま空港になってしまうんです。
日本全国、世界中、富士山のてっぺんまで、人間はコンクリートを流し込もうとするんですか。そんなことは絶対にさせてはいけません。
私たち、ここに集まった方たちだけでなく、ここに来れなかった人たちすべてがつながって「命を守る」そういう国にしていくのにつながっていきましょう。絶対につながって、手を離さないようにしましょう。
今日はありがとうございます。
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