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2015年3月 5日 (木)

東京高裁の不当な結審を弾劾する

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 昨日、市東孝雄さんの農地をめぐる農地裁判控訴審第4回口頭弁論が開かれ、小林裁判長は一切の実質審理を打ち切り、結審を強行した。断じて許せない暴挙だ。

 法廷の前に日比谷公園霞門に集まった反対同盟、支援は約150人。それを上回る黒いスーツを着た私服たちが取り囲む。いつもと違うこの異様な雰囲気に、私は「結審攻撃があるな」と直感し、集会での挨拶でも「結審攻撃を許すな」の一点に絞って発言した。

 1534_2そもそも第一審・多見谷判決は、空港会社・千葉県の違法な手続き、証拠偽造、農地法違反を始めとした様々な違法、憲法違反を一切不問に付したままのデタラメ極まりないものだった。そのことを問うて争われてきた高裁では、当然のこととして、事実審理と証人採用が行われなければならず、その論議を始めようとした準備書面が提出された矢先の結審攻撃だ。一切を不問に付し、第一審に追随することを前提とした不当・卑劣極まる訴訟指揮だ。満腔の怒りをもって弾劾する。
 弁護団に媚びるような「笑み」を浮かべながら開廷した、小林裁判長は、一通りの反対同盟弁護団による準備書面の要旨を聞き終えるや、何の説明も躊躇もなく審理の終結を宣言した。冒頭の「笑み」は、国家権力への媚び、「国策」に尻尾をふる走狗となったことを確信した卑劣漢の表情に過ぎなかったのだ。

 市東孝雄さん(右上、報告会で悔しさと決意を語る)の畑を、本来農地と耕作者を守るために制定された農地法を用いて奪おうとすることは、形を変えた国家権力による強制収用にほかならない。1534_3それを糺すべき裁判所が国家権力の走狗となって追随するなどとんでもない犯罪行為だ。いかに「司法の反動化」が言われていようと許されない。国家権力の暴力装置と化したとしか言いようがない(左写真は、法廷後の報告会)。

 この事態は、集団的自衛権行使を容認し、戦争への道へ走ることをもって自らとその背後の多国籍企業群の利害にのみ依拠して突っ走ろうとしている安倍政権のゆえに起こっていることを私たちは見なければならない。無農薬有機農業によって農地と農の道を守ろうとする市東さんへの農地強奪のこの攻撃は、TPPによって農業を破壊し、農地を新たな利益の原資としようとする、そして多国籍企業群によるこの国、そしてアジア諸国への収奪を計ることで延命しようとする野望を示すものにほかならない。

 私たちは、今こそ市東さん、そして反対同盟農民のみなさんの悔しさと怒りを我が想いと化して、1534_4全力で新たな三里塚闘争の発展、市東さんの農地を守る「農地死守」「実力闘争」の闘いに立ち上がろうではありませんか。萩原富夫さん(右写真、法廷前の集会で)は、報告会のまとめで、強くこのことを訴えて、まず3・29栗山公園(成田市中心部)での全国総決起集会の成功を訴えられた。

 みなさん。想いを新たに、怒りを新たに、3月29日、成田市栗山公園で開かれる「全国総決起集会」(三里塚芝山連合空港反対同盟主催)に、全力で駆けつけましょう。安倍政権の「したい放題」を断じて許さない一歩としよう。原発再稼働を許さず、「オール沖縄」の民意を守る闘いの橋頭保として闘いぬこうではありませんか。

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