団結街道裁判とヤグラ裁判を傍聴して
1月20日、今年最初の裁判として千葉地裁民事第三部・廣谷章雄裁判長により「第17回天神峰団結街道裁判(10:30開始)」と「第8回天神峰やぐら裁判(11:00開始)」が行われました。
まず団結街道裁判では被告成田市から出された20号書面に対し反対同盟の長谷川弁護士が「昭和54年には廃道の要件(道路法10条)が一般的に満たされたと主張しながら、市東さん前の団結街道には平成22年に廃道の要件が満たされた、と主張することは人によって区別をつける違法な判断だ」と被告の問題点を追及。しかし裁判長は「人によって判断していないのが成田市の真意だ」と助け船をだす一幕があり、傍聴席からヤジが飛び交いました。この廃止決定の時期や判断については前回の裁判でも成田市から「路線廃止の時点を決定した事情として主張する」と意味不明なことを主張したことに対し反対同盟が「当初の主張を変えたのはおかしい」「一般通行の権利と市東さんが農業のために通行する権利を混同させるのは違法だ」と追及しました。にもかかわらず、今回も同じように「意味不明な陳述書」を出して来たのです。
廣谷裁判長は反対同盟から前回要求した「文書提出命令(成田市が空港用地内で行った「廃道処分」の事例を明らかになる文書)」に応えることなく、成田市に対し「出来るだけ提出するように」と被告をかばう訴訟指揮に終始しました。
この事態を突破しようと反対同盟は7名の証人申請を具体的に宣言しました。まず、当時のNAA木村工務部長、当時の成田市4者協議の責任者大山氏、同じく中村土木部長、不動産を鑑定した富田鑑定人、市会議員の足立氏、原告から市東孝雄さんと萩原富夫さんの7名です。次回は3月24日10時30分。果たして成田市はどのような「文書提出」をしてくるのか、追及の材料はこと欠きません。
続いて行われた第8回やぐら裁判は被告NAAの取り下げ策動を粉砕し、やぐらや看板、土地などが反対同盟の持ち物であることを確認させる為に、判決を出させることになり、3月24日午前11時から判決言い渡しとなりました。
裁判後の報告会で
裁判の後に文化センターで行われた「裁判報告会」では、葉山弁護士をはじめ全ての弁護士から今後の決意が述べられ、特に大口弁護士は「廃道処分した団結街道は一日150台以上の車両が行きかい一般の皆さんにとっても「生活道路」であり、道路法10条の適用は違法だ、と怒りを表明しました。
(道路法第十条 都道府県知事又は市町村長は、都道府県道又は市町村道について、一般交通の用に供する必要がなくなつたと認める場合においては、当該路線の全部又は一部を廃止することができる。)
市東さんや反対同盟の闘いをつぶすために意図的に道路法を悪用した権力者のやり方は許せません。また、「新やぐら裁判」に対し葉山弁護士は「NAAを返り討ちにする絶好の機会だ。傍聴闘争を盛り上げよう」とのアピールがありました。
関西実行委員会から安藤が「1月18日関実の旗びらきを行い、戦闘態勢を整えた。2月15日の学習会(市東孝雄さん、一瀬弁護士)を成功させ、署名活動を続けて、3・4、3・29に総結集します」との決意表明を行いました。
事務局次長 安藤眞一
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