団結街道裁判 傍聴報告(10月17日)
被告代理人が「逆上」
10月17日、千葉地裁民事第三部・廣谷章雄裁判長により「第16回天神峰団結街道裁判」が行われ、反対同盟弁護団の厳しい追及によって成田市やNAA(空港会社)、国の三者が一体となって市東孝雄さんを追い出そうとする違法行為が法廷で明らかにされました。
10時31分から開廷されたこの日の裁判は、まず原告反対同盟、被告成田市などの双方から準備書面などが提出されました。反対同盟からは特に「立証計画書」が提出されて、7名の証人を用意して被告らを追及することが明らかになりました。そして葉山弁護士、一ノ瀬弁護士、遠藤弁護士、浅野弁護士から被告の違法行為、違法処分を指摘。
裁判の当初成田市は団結街道の「廃道処分」を第三誘導路建設の基本的考慮要素、と主張していましたが、ここにきて「路線廃止の時点を決定した事情として主張する」と意味不明なことを言い出しています。
実は、反対同盟弁護団は裁判所に対し「文書提出命令」で、成田市が空港用地内で行った「廃道処分」の事例を明らかにせよ、と求めています。これは隣接地に農地がある場合、成田市が廃道処分していない事例があり、市東さんの場合もこのケースにあたり、廃道処分した合理的な理由が成田市にない、つまり違法な廃道処分であることが明らかになっています。
そこで、成田市が「路線廃止の時点を決定した事情として主張する」などと意味不明な主張をしたことに対し、「当初の主張を変えたのはおかしい」「一般通行の権利と市東さんが農業のために通行する権利を混同させるのは違法だ」などの追及を行うと、成田市の代理人は「ここで突然言われるのはルール違反だ、準備書面の提出期限を守らないのはそちらだ(原告を指さして)」と逆ギレした為に法廷内は怒号の渦となりました。
このように逆上する被告の姿は、自分たちに落ち度がある、弱みがある、その痛い所をつかれた悲鳴そのものです。裁判長は「文書提出命令は裁判所が判断します」と前向き(ポーズかも知れませんが)の回答を示して、次回期日を来年1月20日午前10時30分と決めて閉廷しましした。
新たな提訴を「返り討ちにする」と
きぼ~る13階で開催された裁判報告会で、弁護団から本日の裁判の概略ポイントの解説があり、市東さんを追い出す攻撃を粉砕する決意が述べられました。さらに、NAAが14日に反対同盟を提訴し「大看板とやぐらを撤去、土地を明け渡せ、と求めていますが、返り討ちにして勝利する」との決意が述べられました。また、成田市の代理人の姿勢に対し「成田市民の市東孝雄さんを守ろうとしないのはおかしい。市民の権利を踏みにじるのは許せない」との怒りの表明もありました。
関西実行委員会から安藤が「9・29の学習会を成功させたエネルギーで10・8、10・12に結集できた。署名運動を成功させて、年末年始の闘いを続ける」との意見表明を行いました。
事務局次長 安藤眞一
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