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2014年10月 2日 (木)

9・29「三里塚農地裁判は、いま」学習会を開く

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 9月29日、エルおおさかで、「三里塚農地裁判は、いま」学習会を開きました。56名が参加し、講師の遠藤憲一さん(弁護士・三里塚反対同盟顧問弁護団)、鎌倉孝夫さん(資本論研究者、経済学博士)のお二人のお話しを聞きました。

 「農地強奪裁判の現状」と題した遠藤弁護士のお話しは、まず、裁判に至る経緯と構造を図表で解りやすく経緯を話されました。その上で、第一審の判決(多見谷裁判長)を批判して、控訴理由の核心を明らかにされました。
 何より、この明け渡し裁判によって、農地法を口実として農地の強制収用を実現しようとするものであり法理に反する脱法行為だと弾劾された。
 そして1988年に行われた地主と空港公団の売買自体が農地法3条に違反し無効であると。そもそも当時には、拡張等の工事計画もなく転用の条件を満たさず3条の脱法行為であると。
 さらに、農地法の例外規定を国側は主張するが、「小作人の同意」も不要というのは許されないし、そもそも空港敷地を超える約1万㎡について「空港会社が主観的に敷地とするから『空港敷地』だ」といういうのはまさに論外であると。
 そして成田空港そのものの公共性、必要性について批判した鎌倉意見書を一言も言及することなく「国際的競争力、日本経済成長確保に貢献」と何の根拠もなく断じることの、虚偽性を批判し、市東さんの営農のもつ重要性とその権利にまったく向きあっていないことを弾劾された。
 14929_2 並行して行われていた耕作権裁判が、東京高裁からも「文書提出命令」が出され、確定した。これを有効に使っていかねばならないとも。(写真右が遠藤憲一さん、左が鎌倉孝夫さん)

 鎌倉孝夫さんは、裁判に提出された自らの意見書をもとに出版(石原健二さんと共著)された『成田空港の「公共性」を問う』のエッセンスを、時間がないので語りますと「〈公共性〉とは人民の生きる基盤・生活権・人権の保障である」と題して話し始められました。
 先ず、「労働」と「生活」の差別なき保障こそ本来の「公共性」であると。そのためには、①人間社会の存立、発展の根拠は、労働者・農民の生産的労働にある。戦争と原発は破壊的労働であると。②「労働」の主体である労働者・農民の生活権・人権の保障が基本であると。そして生きる根拠はカネなのかと。③土地・自然、環境保全は、「労働」「生産」の基本だと。大規模生産によって土壌を破壊し、水を簒奪し続けるアメリカの農業は、輸出のためであり、それで巨利を得ながら、作っている連中は有機農業で生産していると弾劾。
 資本が支配する資本主義においても、社会の生存・発展根拠は、労働者の「労働」であるとして、①資本の本質は、金儲けを目的とする金と商品の運動、流通運動である。資本は、社会の存立・発展にとって不可欠な存在ではないと。②その資本が、労働者を支配し、土地・自然を金儲け目的で利用するのだと。そこには、土地を奪うことが基本(本源的蓄積と国家の暴力)と指摘。14929_3 そのうえで、③現代資本主義は資本主義の極限的・末期的局面にあると。人間・生活のあらゆる領域を金儲けの場にし、土地・自然を投機の対象にしているなどと。
 国家=「公共」は欺瞞だと。「法」による支配の意味を明らかにし、その暴力的統制など。そして新自由主義と国家との関係を明らかにされた。一握りの金融資本、多国籍企業が国家を利用し、奪いつくす。それは生活、生存保障領域の公的負担(本来の公共性)を解体し、ISDS条項に象徴されるように人民の利益を根底から奪いつくす。
 こうした国家権力に抗した市東孝雄さんの闘い、農地裁判の闘いは、本来の「公共性」を現実化する根拠となる闘いだとまとまられました。

 お二人の話の後、30分ほど熱心な質疑が行われました。学習会冒頭には、永井満関実代表世話人のあいさつ、学習会最後に山本善偉世話人のまとめの挨拶がありました。

 終わってから、近くに20人ほどが残り、遠藤さん、鎌倉さんをかこんで2時間近い交流が行われました。

 10・8市東孝雄さんの農地をめぐる「農地裁判控訴審」口頭弁論への傍聴闘争に決起しよう。引き続き、10・12三里塚現地総決起集会へ!

 なお、鎌倉孝夫さん・石原健二さん共著の『成田空港の「公共性」を問う』(2014年3月出版、社会評論社、1900円+送料)で、関実事務局でも扱っております。(管理人が風邪に冒され、ご報告が遅れましたことおわびします。

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