7・29反動判決許すな
尼崎・伊丹実行委員会発行の『抵抗の旗』第265号より転載
3万人署名を推し進め7・14千葉中央公園に総結集しよう
7・29反動判決許すな
全国の総力を結集して市東農地を守り抜こう
「農民として生きる」決意を表明する市東孝雄さん(中央・昨年10・7全国集会)
いよいよ農地裁判の7・29判決が迫ってきました。反対同盟から提起された緊急3万人署名を推し進め、7・14千葉地裁包囲闘争に全力で決起し、反動判決そして仮執行宣言を許さない闘いを勝ち取りましょう。
【弁論再開に応じず】
証拠偽造や耕作者に無断での底地買収など違法不当の数々にもかかわらず、空港会社からは一人の逮捕者も出ず、必要不可欠な証拠、証人調べもせず、多見谷寿郎裁判長は結審を強行しました。
しかし結審後、別の「耕作権裁判」(といっても争っている内容はほぼ同じで、弁護団はその併合を求めていた)において空港会社がしぶしぶ提出した文書で、明け渡しを求めている土地の特定が誤っていたことが判明しました。(詳細は当ブログhttp://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-a484.html参照)これでは前提そのものが崩れてしまい、裁判は初めからやり直さなければなりません。結審した意味がなくなってしまったのです。しかし多見谷裁判長は「それは別の裁判」と強弁し、弁論再開の当然の要求に応じようとしません。そのような国策擁護の、裁判長の仮面を被ったペテン師の出す判決がいかなるものか、火を見るよりも明らかではありませんか。しかも仮執行宣言が付く可能性も高いと言われています。
【大木よねさんの無念繰り返すな】
私(弥永)は70年安保世代の人間です。その当時、連合赤軍事件やよど号ハイジャック事件など政治的な事件が多く起こりました。しかし彼らの行動は驚愕するものではありましたが、必ずしもすべて共感できるものではありませんでした。しかしその中で三里塚闘争だけは別でした。
ごく普通の農民が、子どもや老人も含め機動隊の暴力に晒され、土地を強奪されました。何人も乗っているやぐらがクレーンで倒され多くの負傷者がでました。
そして今でも一番印象に残っているのは、畑で脱穀作業をしていた大木よねばあさんが武装した機動隊に暴行され、手足をつかまれ放り出され、家屋がたたき潰されたというニュースに接した時でした。「農民に基本的人権はないのか」「本当に日本は法治国家なのか」と思いました。そして「こんな不条理に沈黙したままで人生を過ごしていいのか」と自問自答し、まことに不十分ながら現地に思いを馳せ通い続けています。
それから40年以上経過しましたが、闘いは不断に続けられています。あのよねばあさんの無念を繰り返す訳にはいきません。7・14千葉地裁包囲闘争に結集し「市東さんの農地を奪うな!仮執行宣言粉砕!」の闘いに立ち上がりましょう。
【仮執行宣言とは?】
そもそも金銭トラブルなどによる裁判過程で用いられる手法で、たとえばAさんがBさんに100万円を請求し、Bさんが「いや、50万でいいはずだ」と主張し裁判になったとします。そして一審で「BはAに70万円支払え」という判決が出て、AさんまたはBさん(または双方)が控訴し、裁判が続行されたとします。しかしAさんはそのお金がなければ当面生活することが困難な場合、裁判所が判断して判決は確定していないが「双方争いのない50万円を先に支払え」などの命令を出すのが仮執行宣言のひとつです。すなわち裁判の進行に差し支えない範囲で当事者を救済する処置なのです。
2011年5月20日、東京高裁は天神峰の現地闘争本部の撤去を認める判決を出した際、この仮執行宣言を付けました。そしてその8月6日未明、本部建物を破壊撤去しました。これは明らかに仮執行宣言の本旨を逸脱した不法不当なものです。すなわち、その建物の存在をめぐって争われている裁判にもかかわらず、それを撤去することは「進行に差し支えのない範囲」を完全に超え、三審制度を否定する憲法違反そのものの蛮行です。
市東さんの農地をめぐるこの裁判もこの暴挙が繰り返される危険性が大いに考えられます。絶対に許さず、農地を守り抜きましょう。
(左写真は、3月7日に供用が開始された第3誘導路(写真左側)により空港の中に取り囲まれた市東孝雄さんの家屋や畑・毎日新聞より転載)
| 固定リンク
「三里塚」カテゴリの記事
- 今週の産直野菜 (4月17日)(2024.04.17)
- 市東さんの農地などへの強制収用の攻撃が今日!(2023.02.15)
- 今週の産直野菜 (2月10日)(2023.02.08)
- 強制執行実力阻止! 市東さんの農地を守ろう! (11月13日)(2022.11.15)
- 3・27芝山現地闘争 (三里塚、昨日)(2022.03.28)
コメント