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2013年5月29日 (水)

農地裁判の反動判決を強行させるな!

086 市東さんの農地の取り上げを目論む農地裁判の判決が7月29日に強行されようとしています。多見谷裁判長の反動判決を、残る2ヶ月、全力をあげて阻止しよう!

 市東さんの農地、とりわけ南台の農地をめぐって、市東さんが「不法に耕作している」とでっち上げた耕作権裁判、農地法を使って市東さんの耕作権解除を求めた農地法裁判、耕作権解除を認可した千葉県知事の決定が不当であるとして市東さんが起こした行政訴訟の3つがあります。空港会社側の訴訟が2つに別れているのは、13513右図にあるように市東さんが耕している農地を細切れにして、しかも耕してもいない農地(右図E1)を耕作していると空港会社が主張したことに原因があります。当初から市東さんと弁護団はこの誤りを指摘し、3つの裁判を一つにして争うべきであると主張しました。
 しかも、この主張を維持するために空港会社は地主が書いたとされる「境界確認書」(左図)と市東東市さん(市東さんのお父さん)がこの確認書を同意したとされる「同意書」を最も重要な証拠としてきました。しかし、耕作権裁判の中でこの証拠がいずれも「署名」を偽造した空港会社の作成したニセモノであることが明らかにされました。
 Photoしかし千葉地裁は、農地法裁判と行政訴訟を併合し農地裁判とするだけで、耕作権裁判を分離しました。そして農地裁判の中では、耕作権裁判の中で明らかにされた事実を、争点とはするものの曖昧にしたまま判決を強行しようとしました。

 ところが農地裁判が結審を迎えた3月末、耕作権裁判で弁護団の文書提出命令の要求に追い詰められた白石裁判長がインカメラで空港会社に文書を提出させ、高裁に差し戻されるほどのわずかの文書を証拠として開示した中に、13513_2先の空港会社による農地の細切れのデマを明らかにする文書が含まれていました。「昭和13年から同45年の現況」と説明がついた右の写真が含まれていたのです。上記のE1にあたるところには市東さんと弁護団が最初から指摘してきたとおり「石橋」と明記されています。他方、上記の図でAとBに分離され、Aは不法耕作だと空港会社がする農地が、「市東東市」と明記されています。

 これでは2つの裁判に分離して提訴した空港会社の大前提が崩壊し、裁判そのものが成立しません。
 この事実を突きつけ、新証拠の採用と弁論再開を求め、天神峰ヤグラ裁判の中で改めて強く再開を求めた弁護団に対して、多見谷裁判長は、それを拒否し「別の裁判だ」と切り捨てたのです。このことで、多見谷は、耕作権裁判をも「別の裁判」とし、そこで明らかにされた事実をも農地裁判の中ではあくまで曖昧にし、相対化させることで、何としても「国策裁判」として7月29日の判決を強行しようとする意志を露わに私たちに叩きつけたということなのです。こんなことが許されるでしょうか。
 自由化された成田空港の2014年、年間発着回数を30万回に何としても持っていくのだという国家権力の「国策」「国際公約」にすりよることを、「国策裁判」の判決を強行することを自らの使命とするこのような多見谷の裁判長としての存在を断じて許すことはできません。

 「農地取り上げ反対緊急3万人署名」を実現し、そのうねりの中で7・14全国総決起集会(千葉市中央公園 午後1時より)を全力で成功させようではありませんか。

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2013年5月25日 (土)

今週の産直野菜(5月25日)

13525 先ほど三里塚から産直野菜が届きました。今日は、日本軍性奴隷「慰安婦」問題に対する『何度でも語る 歴史の事実はこれです』集会があり、そのために早く出かけたので、受け取りが遅くなりました。5百数十人が参加し、遅れてきた人は帰っていただくという熱気に溢れた集会でした。橋下大阪市長の最近の目に余る言動への怒りが全体を覆っていました。「橋下は辞職せよ」と。

 届いた野菜は、サニーレタス、ター菜、キャベツ、玉ねぎ、スナップエンドウ、カブ、水菜、小松菜、人参、ほうれん草、大根、以上11品です。

 昨夜、関西電力前の闘いで「転び公妨」で逮捕、起訴されたAさんが230日を超えてようやく条件づきですが保釈されました。ほんとにご苦労様でした。私たち関西実行委員会にとっては仲間です。ほんとに許されない弾圧です。

 Mtさん、Uさん、そして韓基大(ハンキデ)さんは依然として勾留されたままです。何という国かという思いがあります。
 また、大飯原発再稼働に反対した「オキュパイ大飯」への弾圧のKさんへの判決公判が、7月17日(水)午前11時から福井地裁で開かれます。いろいろありますが、ぜひ集まってください。

 そして「オキュパイ大飯」から1年の大飯で、原発再稼働に向けて動く安倍政権に対する闘いとして『福井から未来へ! 原発のない世界を!』と題した「6/29・30全国集会」が呼びかけられています。

 何よりも7・14千葉での三里塚総決起集会を軸に、これらの戦いに注目し、参加されることを呼びかけます。

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2013年5月22日 (水)

農地裁判の弁論再開を拒否する多見谷裁判長

 昨日、千葉地裁で開かれた「天神峰やぐら裁判」第1回口頭弁論を前に、多見谷裁判長が新証拠による農地裁判の弁論再開に対し、「裁判が終結しているので折衝はしない」と再開に応じないことを明らかにした。

 1週間前の当ブログ(http://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-a484.html)ですでに明らかにしているように、農地法裁判で「耕作権解除申請とその認可」そのものの根拠とされる農地の特定が決定的に間違っており、裁判そのものが成り立たないのではないかという新証拠が提出され、新証拠の採用と弁論の再開が求められていた。
 にもかかわらず多見谷裁判長は判決を強行しようとしている。昨日の法廷自体が農地法裁判をめぐって開かれており、当然にも弁護団は強く農地法裁判、行政訴訟の弁論再開を法廷の中で強く要求した。しかし、多見谷裁判長は、「別件について話す場ではない」と拒否したのだ。こんなことが許せるか。
 多見谷裁判長のこの対応は、7月29日の判決によって「国策裁判」として強行突破しようという姿勢を明らかにしたということだ。断じて許されない。

 今、私たちは市東さんの農地を守り、三里塚反対同盟の48年にわたる闘いを守り抜き発展させるかどうかの重大な岐路に立っている。
 すでに反対同盟から提起されている7月14日(日)午後1時からの千葉市中央公園での全国総決起集会、そして「農地取り上げに反対する緊急3万人署名」を全力でやり抜き、多見谷裁判長と千葉地裁、空港会社、安倍政権に対する闘いの狼煙をあげていこうではないか。反動判決を断じて許さない闘いを実現しよう。

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2013年5月21日 (火)

10・5関電前転び公妨弾圧事件 公判

13520
 昨日、大阪地裁で「10・5関電前転び公妨弾圧事件」の公判が開かれました。信じられない長期勾留、227日目を迎えたAさんが、ほんとにスッキリした表情で出てきておられます。傍聴席に入ったひとりひとりに挨拶されています。

 さて公判は前回に引き続いて検察側証人として新たに2人の警察官。自分の事件直後の警察調書や検察調書と右左など微妙に違う証言をする。Aさんは、にこにこしながら「何言っとるんや」などの傍聴席にサインを送っています。4人の証人となった警察官が事件をでっち上げようと口裏合わせをしていることが見て取れます。
 最後に太田弁護士が立って、「そもそも車が頻繁に通る道路のほうに自分の背を向けて倒れるような危険なことをするはずがない。」「現場に4人も警察官が居ながら誰も公務執行妨害で逮捕しようともしなかった。これは事件ではなく、『転び公妨』かどうかは別にして、事故でしかない」。そしてAさん自身が直後の映像で「倒したんやない。倒されたんや」と叫んでいる事実とその後倒されたとする警察官が、女性Kさんの足にひっかかって倒れたことを次回の法廷で弁護側証人として証言することを指摘し、「傷害」などに問われている2つの事案は、「いずれも「事故」にすぎず、Aさんが無罪であることを立証する」と明快に述べられました。

 裁判所、検察は、直ちにAさんを釈放しろ。

 なお、公判予定は、5月27日(月)、6月10日(日)(予備日、7月1日)で、弁護側立証に入り、4人の証人と本人尋問が予定されています。時間はいずれも午後2時からですが、傍聴券の抽選・配布がありますので、30分前に大阪地裁正面玄関においでください。

 また、今日、JR大阪駅弾圧事件での韓基大(ハンキデ)さんの勾留理由開示公判が午後4時15分から大阪地裁604号法廷であります。この弾圧、とりわけハンさんを狙い撃ちした許し難い弾圧に対する怒りを裁判所、法廷に結集しましょう。傍聴券の抽選・配布がありますので開廷30分前にお越しください。

 なお、今日、千葉では「天神峰ヤグラ裁判」の第1回の法廷がもうすぐ開かれます。こんな事情で関西からは行けません。関東のみなさん。がんばって傍聴闘争よろしくお願いいたします。

 なお、最初の挿絵は、今朝、メールリンクにFさんが描いて流してくださったものを早速使わせていただきました。

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2013年5月19日 (日)

改憲と沖縄への基地固定化NO! 5・24大阪行動へ

集会要項

日時:5月24日(金) 開会 18:30
Photo会場:大阪市立中央会館ホール
演題:改憲・国防軍・天皇制
  
― 自民党改憲草案と日米同盟深化 ―
    講師・丹羽雅雄弁護士

 (入場無料、会場内でカンパ要請)
主催:9条改憲阻止共同行動実行委員会

集会賛同を募集中
賛同金  個人・団体1口=¥1000    
住所・お名前(または団体名)・公表の可・不可を明記の上
郵便振替口座番号:00990-0-256104
口座名称:改憲阻止共同行動

詳しくは「2013.05.24集会ビラ.pdf」をダウンロード

 (案内状より転載)

国民主権・基本的人権が危ない!
 昨年1 2 月の衆議院の結果、民主党の壊滅的退潮と安倍・自民党、橋下・維新の会の雪崩をうつ議席獲得により、現憲法が国民に保障している「国民主権」、「平和主義」、「基本的人権の尊重」が破壊される寸前という危機的状況になっています。
 先の二度にわたる世界の領土・植民地・権益の再分割・再編をめぐる帝国主義国家間の戦争は世界の人民に類を見ない惨禍をもたらしました。天皇制帝国主義軍事国家日本は、東アジア植民地侵略・支配とアジア・太平洋戦争に於いて、各国・自国人民への悲惨な加害・被害をもたらし敗北・解体しました。このような歴史への反省と各国・自国人民の被害と怒りを踏まえ、「国民主権」、「平和主義」、「基本的人権の尊重」を基軸とする新しい国づくりに切り替えたものです。いわば、現憲法は天皇制帝国主義軍事国家から非戦・福祉型国家への全人民の意志により押し出された転換装置というべきものです。安倍・自民党、橋下・維新の会などは、国民主権の現憲法を破壊し、貧困・格差社会を当然の「自己責任」だいうことのできる強権的政治制度を作ろうとしています。つまり、国家第1の強権的政治制度を持ち込み、政府の強権で、民衆の不満、抵抗を抑圧することができると夢想しています。これは、「憲法改正」を通して、国民主権や基本的人権の原則を剥奪する議会多数派による、改憲クーデターというべきものです。

日本を戦争する国にする憲法改悪
 安倍・自民党は、日米同盟の深化=米国の世界戦略の一翼を担うために日本の軍事力を強化し差し出すこと。天皇の元首化と国旗・国歌の尊重義務、現憲法とは逆に国民に対する改悪「憲法」の尊重・遵守義務を導入して国民を国家の統制に従わせようとしています。戦争開始を国家・行政権力の専権事項=フリーハンドにし、福祉・社会保障への国家(行政)責任の放棄しようというのです。安倍のいう「地域分権」とは福祉・社会保障の地方自治体への押しつけと予算額の圧縮の別名です。自民党改憲案に盛り込まれた「集団的自衛権行使」・「国防軍創設」・「天皇元首化」・「戒厳令」・「天皇・国会議員、裁判官など全ての公務員に対する憲法遵守義務の削除」などは、国家・行政権力万能の社会を作るためのものです。

沖縄・福島への構造的差別を強化する改憲
 日米政府は、4月5日、沖縄米軍基地返還計画に合意しました。米軍の戦略的再編に応え、辺野古新基地建設や普天間移設問題など沖縄基地の集約・強化を行うものです。自公政権は、4 .2 8 「主権回復の日」政府記念式典、オスプレイ配備・運用などを全沖縄の拒否の総意を踏みにじり強行して
います。福島原発事故後の反原発の民意を無視した原発推進、TPPへの参加の強行などは、まったく一体のものです。
 7月の参議院選挙は、改憲をめぐる一大攻防戦です。安倍などの改憲派は、アメリカ、フランスなどほとんどの立憲主義的な憲法を持つ国は、改憲の必要条件を3分の2以上の議員の賛成と国民投票による有権者数の過半数の賛成などとしていることを隠蔽し、改憲発議権を「国民に取り戻す」という
デマ宣伝で「憲法96条(改憲発議権の3分の2規定)」を2分の1以上に改悪しようとしています。
 いまこそ、市民、労組、諸団体が幅広く集まり主権者として改憲反対の声を行動で示すときです。
 多くの皆さんに「改憲と沖縄への基地固定化にNO! 5 . 2 4 大阪行動」への賛同を広く呼びかけます。

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2013年5月18日 (土)

今週の産直野菜(5月18日)

13518_2 今週の産直野菜がさきほど三里塚から届きました。さすがに気温が上がってきているので、萎れています。記念写真を撮って、葉物はすぐに水に漬けてやっています。

 玉レタス、さつま芋、スナップエンドウ、キャベツ、ルッコラ、小松菜、カブ、ター菜、ニラ、サニーレタス、ほうれん草、水菜、大根 となんと13品も。今週も野菜漬けになりそう。

 昨日、芋掘り産地交流の参加のため準備の電話を萩原さんの所に入れたら、「数度の霜と低温でじゃが芋の生育が悪くやむなく延期」。2日が16日に。慌ててみなさんに連絡。当然予定が入っている人もあり、態勢の立て直しに必死です。さてうまく行くことができるだろうか・・・。

映画「襤褸の旗」に注目が・・・。

 反対同盟が協力して1974年に三國連太郎さんが主演して映画『襤褸の旗』が作られました。その36ミリフィルムを反対同盟が所有しておられたのですが、20年以上の経過で保存状態が悪く、私たち関西実行委員会で専門家に委託して補修をしました。その折に、DVD化も行いました。
 Photo三國連太郎さんが先日亡くなられたことと、映画が主題としている足尾鉱毒事件・谷中村の闘いの柱となった田中正造(三國連太郎が演じています)の没後100年に今年が当たることも重なり、DVDの貸し出し要請が幾つも飛び込んでいます。三里塚を伝えるいい機会ですので「嬉しい悲鳴」になっています。数枚所有しておりますが、待っていただく状態にもなっています。
 ただ、DVDそのものの問題か、映写する機械との相性の問題なのか、原因が解らないのですが、映写が途中で止まってしまうなどのトラブルが続いています。Photo_2うまく行く場合もあるのですが。止まった時点で映像の位置を最初に戻し早送りで止まった所の先まで送ってやって再び映写を始めるとうまくいくなど、その場その場で解決していただいております。その点をふくんでいただければ貸し出しをさせていただいております。一度ご覧になってみませんか。
 詳しくは関西実行委員会事務局までお問い合わせください。

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2013年5月17日 (金)

天神峰ヤグラ裁判始まる

 三里塚反対同盟は、以下にありますように新たに「天神峰ヤグラ裁判」を提訴し、その第1回口頭弁論が来週、5月21日(火)午前10時半から千葉地裁で開かれます。

 1165以下に、反対同盟ブログから転載します。(右写真は、少し古いですが、2011年6月5日撮影のものです。以下にでてくる「大看板」はこのヤグラの右手先に、着陸する航空機に向けて立てられたものです)

 第3誘導路裁判に続き、5月21日(火)、千葉地裁で天神峰ヤグラ裁判が行われます。
 農地法裁判で空港会社は、市東さんの畑や離れ、作業場、農機具置き場を明け渡し請求の対象としていますが、それだけではなく監視ヤグラや大看板も対象に含まれています。
 しかし、監視ヤグラや大看板は反対同盟の所有物です。市東さんに明け渡しを求めるのは筋違いであり、これを撤去しようということは違法・不当だとして反対同盟が原告となって起こした裁判です。
 行訴・農地法裁判と一体の裁判です。引き続きご参加よろしくお願いいたします。

<天神峰ヤグラ裁判>
■日時 5月21日(火)午前10時30分開廷
■法廷 千葉地裁601号法廷
 ※傍聴券の抽選がありますので、午前10時までに集まって下さい

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2013年5月16日 (木)

7月14日、千葉市中央公園へ

 市東さんの農地の取り上げを許さず守り抜くために7月14日午後1時から千葉市中央公園で全国総決起集会とデモが行われることが確定しました。

7月14日 千葉市中央公園へ

 一昨日の当ブログでも明らかにしましたように市東さんの農地を農地法を使って強奪しようとするこの間の攻撃は、一片の正義性もなく断じて許されるものではありません。

 国と成田空港会社は、この間、「年間離発着30万回へ」「成田空港開港35周年」のキャンペーンを行なっています。しかし、閣議決定以来48年目を迎えた未だに完成できない「国策」「空港」とは一体何なのかを見るべきではありませんか。
 国と空港会社は、関係住民を一切無視して3年前に団結街道を暴力的に封鎖して以来、第3誘導路の建設。そして空港周辺住民への説明も無く供用時間の延長を強行(2011年には、暫定滑走路の早朝・夜間の30分延長。今年3月末にさらに夜間の1時間延長)。これによって周辺住民に「眠れない」などの深刻な騒音被害が発生し始めています。
 さらに経済界は、「成田空港の24時間使用」「2本の滑走路を3本に」まで要求を始めています。「離着陸年間30万回」の実現には必要だというのです。現状、最大で離着陸21万回ですでに深刻な騒音問題が発生しているのですから、30万回ともなればどうなるのか。
 ここには住民の生活や健康などどうなろうと知ったことではない、成田空港の完成、巨大化が最優先だという「国策」が存在します。

 成田空港の完成のために、農地を守るべき農地法で市東さんの農地を取り上げようとする、それも偽証やデタラメな訴訟指揮によって裁判を「国策裁判」として強行して取り上げようとする理不尽極まる攻撃が現在進められている根拠がこの「国策」なのです。

 沖縄におけるオスプレイ配備、辺野古新基地建設への動きが、全県あげての怒りと反対の声を無視して「国策」として進められようとしています。
 また、福島原発事故への全力をあげた対応(子どもたちの命の問題や住民への補償問題など)を拒否して、原発再稼働への動きが「国策」として進められようとしています。そしてこの国のあり方をも破壊するTPPが「国策」として何の論議もなく進められようとしています。そしてクーデターとも言える憲法改憲の動きが。

 三里塚の闘い、市東さんの農地を守る闘いは、こうした「国策」を掲げた流れを押し止め、ひとりひとりの住民、労働者、農民、漁民が人間として安心して暮らしていける世の中を作っていく闘いなのです。三里塚闘争が48年にわたってあらゆる誘惑、恫喝、暴虐にも屈せず闘い抜いてきた歴史こそそのことを指し示しています。
 市東孝雄さんを先頭に踏ん張り抜いている三里塚反対同盟のみなさんの闘いを今こそ支え、守り抜こうではありませんか。千葉地裁多見谷裁判長による反動判決の攻撃を許さない事の中からそうした闘いを実現しましょう。
 農地取り上げを許さない緊急3万人署名の実現と、7・14千葉市中央公園での全国総決起集会を成功させることに全力をあげて取り組みましょう。

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2013年5月14日 (火)

第3誘導路差し止め裁判の口頭弁論(5月13日)

13513 

 昨日、第3誘導路差し止め裁判の口頭弁論が開かれました。裁判では国と空港会社が「W値75は差し止め要件にならない」と新たに出された準備書面で居直っています。これに対して求釈明をさらに行うことで次回弁論で追求していくことに。深夜の供用時間を1時間延長したことで、「睡眠妨害だ」などの怒りの声が住民の間に起こっており、しかも、その中で第3誘導路がなくても困らない(大して使われていない)ことが明らかになっています。市東さんの農地と自宅を囲い込み追い出そうという企がますます明らかになっています。

農地裁判の口頭弁論再開の申し立て

 この日、裁判に先立って、反対同盟と弁護団は7月29日に判決と言われている農地裁判について新たな重大証拠が出てきたので、証拠調べと口頭弁論の再開をせよと申し立てを千葉地裁民事3部(多見谷裁判長)に行いました。

 13513_2農地裁判と一体のものとして並行して進められている、市東さんの耕作が不法耕作だとして裁判が行われている耕作権裁判があります。空港会社は、市東さんが賃貸している畑は右図の薄水色のE1とBであると主張し、耕作権解除の申請をし、千葉県がそれを許可したことによって農地法裁判(空港会社が原告)と行政訴訟(反対同盟と市東さんが原告)が始められ、農地裁判に併合されて争われてきました。
 それに先立ってA、D、Cの市東さんの耕作は不法耕作だとする裁判が耕作権裁判が空港会社によって提訴されたのです。
 これまで繰り返してこのブログでも明らかにしてきましたが、E1の土地は石橋が借りており、市東さん親子は一度も耕したことがないと、市東さんと弁護団は主張してきました。
 空港会社は、自らの主張を根拠づけるために故市東東市(しとうとういち、孝雄さんのお父さん)さんがこの農地の境界などについての確認書、同意書を書いているとこれらを偽造したことが法廷で明らかにされてきました。
 耕作権裁判では、こうした重大な争点に関わる文書があるはずだとして弁護団から空港会社に対する文書提出の要求が1年以上にわたって行われてきました。空港会社を擁護しきれなくなった白石裁判長は、インカメラによる文書提出命令を行わざるを得なくなり、提出された15点のうちわずか3点のそれも黒塗りを含めた文書を公開しました。13513_3これを不服として控訴された東京高裁は、「地裁の判断は不十分。まだ文書はあるはずだ」として差し戻し、争いが継続されています(そのために法廷は止まったまま)。
 そのわずかに明らかにされた文書の中に「藤﨑政吉所有地の取り扱いについて」(左写真など)があります。これには「昭和13年から同45年の現況」と説明がつけられており、空港会社自身が昭和25年のものとしているのです。ここには先のE1が明確に「石橋」と書かれ、A、Bは一体にされて市東東市と書かれています。つまり、空港会社の主張がまったくのデタラメであることが彼らがしぶしぶ出してきた文書の中に明らかにされているのです。
 これは市東さんの南台の農地をめぐる農地裁判、耕作権裁判のもっとも核心的な前提を明らかにし、そもそも空港会社の「耕作権解除申請」自体が成立しないことを示しています。13513_4このことは繰り返し、市東さんと弁護団から様々な証拠によって明らかにされてきていました。(右写真は裁判後の説明会で説明される遠藤弁護士)

 しかし、多見谷裁判長は、こうした経緯を一切あいまいにしたまま、この国策裁判として7月29日に判決を強行し、あわよくば仮執行宣言をつけて市東さんの農地の強奪を謀ろうとしていたのです。しかし、この新証拠はそうした多見谷裁判長の目論見を許さない重大性をもっています。多見谷裁判長は、双方のもっとも重大な争点での核心的な新証拠が出てきたのですから、判決を断念し、証拠調べと弁論を再開するべきです。
 多見裁判長に弁論の再開をさせるためにも、現在進められている「農地取り上げに反対する署名」を全力で集めきり、裁判長に突きつけることが絶対的に重要となっています。

 裁判後の報告会と記者会見(テレビを含め6社が参加)の最後に、萩原進事務局次長は、まず、この新証拠によって市東さんへの農地法裁判、耕作権裁判の空港会社による提訴が「冤罪」だと弾劾しました。13513_5そしてマスコミがそれを鵜呑みし「不法耕作」と宣伝したことに市東孝雄さんが非常な屈辱を受けたことをどう晴らすのかマスコミは明らかにしろと批判されました。そして7月29日の判決がこのまま強行されることは絶対に許されないとされました。
 そのために、①7・14千葉市内での全国総決起集会を大結集で成功させること、②「農地取り上げ反対」の緊急3万人署名を何としても実現すること(第1次集約は5月末です)、そして③空港の外から空港を多くの人に見てほしい。そのために現地調査や援農などさまざまな取り組みをしてほしい。
 そうした闘いの中から空港に対する見方、国策に対する見方を変えてほしいし、そういうものとして今後の闘いを作っていきたいと闘いの展望を示されました。

緊急3万署名を全力で取り組もう!
7・14全国集会(千葉市内)に結集しよう!
7・29反動判決を阻止しよう!

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2013年5月12日 (日)

今週の産直野菜(5月12日)

13511 今週の産直野菜が今朝届きました。クロネコさんの神戸への入荷が遅れ、昨日は昼から『どうする? 日本の政治』(「共生・連帯」近畿主催)に参加し、三里塚の署名を。夜は「神戸空港の中止を求める市民の会」の学習会。『逃げ遅れる人々』(東北関東大震災障害者救援本部製作)をみなさんと観ました。

 そのために野菜が今朝届いた次第です。さつま芋、エシャロッテ、玉レタス、水菜、チンゲン菜、ルッコラ、ほうれん草、キャベツ、サビーレタス、大根。以上、11品です。やっと春(初夏?)らしい野菜のオンパレードです。顔馴染みの野菜の中に??。イタリア料理の普及で日本に来て一般化した「ルッコラ」だそうです。「産直総会」で希望があったので初めて作ったとか。そういうこともできるのだ。

 DVD『逃げ遅れる人々』は、東日本大震災に遭遇した「障害者」のみなさんの様子を2010年の3・11から1年にわたって淡々と追っていった映像です。コミュニティが破壊され、「障害者」の存在を行政も把握してこなかった現実の中で「障害者」のみなさんがどういう想いで当時を、そして今を過ごされているのか。とても「原発事故が収束した」状況ではないことが重さを持って伝わってきます。そして「避難所から出ていってくれ」などといわれたことや、横になれず車椅子で1週間過ごしたこと。視覚障がいのゆえに避難せず留まった中での不安。仮設ではスロープがないために外に出れないのに、当初自治体が対応しようとしなかったなどなど。それに対し、全国の「障害者」のみなさん自身による救援、ボランティア活動など・・・。
 「健常者」の世界の冷淡さ、「周りにはいろいろな人がいるのだ」ということを気づこうとしない日本社会の冷たさなどが感想として語られました。「障害者」であるMさんからご自分の体験、阪神淡路大震災の中での想い、とりわけ恐ろしさを感じたことなどがボツボツと語られました。
 ぜひ、みなさんに一見をお薦めします。
 

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2013年5月10日 (金)

5月13日 第3誘導路差し止め裁判口頭弁論の傍聴を

1337第3誘導路差し止め裁判口頭弁論

とき・5月13日(月)午前10時半開廷
ところ・千葉地裁601号法廷
傍聴券の配布がありますから、傍聴希望の方は、開廷30分前に千葉地裁1階ロビーにお集まりください。 

 右の写真(毎日新聞より転載)にあるように市東孝雄さんの御宅と天神峰の畑は、3月7日に供用開始された第3誘導路(写真左端)と第1誘導路(航空機が通っている)に、言い換えれば空港の中に完全に囲まれてしまいました。

 市東さんの会の会報『耕すものに権利あり』の最新号で、この4月に誘導路の利用状況について実態調査を行なった結果が報告されています。成田空港の発着便数は1日約600便。そのうち30~40%が暫定滑走路を使います。200億円の巨額を投じ、東峰住民の生活の基盤であった東峰の森を破壊して作られた第2誘導路(東側誘導路)はほとんど使われなくなっています(使い物にならないのだ!)。空港のための変電所を移転させ、これまた巨額を投入して作られた第3誘導路の使用頻度は20~25%でしかないことが判明しています。
 Subway3root_3第2、第3誘導路が敷地内に住む市東さんや東峰部落の住民を追い出すためにのみ作られたことは、この使用の現状から見ても明らかです。そのために私たちの税金が数百億円も注ぎ込まれたのです。「空港のためならば何をやってもいいのか」と市東さんが糾弾しておられましたが、本当にその通りです。今、朝日新聞の『プロメテウスの罠-家が買えない-』で、加害者の東電と日本政府が被害住民の補償に向き合おうとせず、福島の住民が「泣き寝入り」状態に置かれていることが書かれていますが、この最中に第3誘導路の150億円という巨額が投入されていたのですから、激しい怒りを覚えるのは私だけでしょうか。

 この第3誘導路差し止め裁判の問題点などが当ブログの2月14日の記事に書かれています(http://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-8f7e.html)ので、そちらを是非参照してください。この裁判を取り仕切っているのが、7月29日に判決を迎えようとしている農地裁判の裁判長と同じ多見谷です。多見谷裁判長に農地強奪の反動判決を出させないためにも、この法廷にも注目し、傍聴闘争で私たちの怒りを示しましょう。

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2013年5月 8日 (水)

オキュパイ大飯公判で求刑

 昨日、昨年のオキュパイ大飯で不当に事後逮捕され半年以上にわたって勾留されていた川崎さんへの求刑公判が開かれました。

 移動があったのか検察官が変わっていましたが、挨拶もなく、早口で17ページに及ぶ論告求刑が読み上げられました。「講釈師、見てきたような嘘を言い」という言葉がありますが、まさにそれを地で行っているような論告で、「再犯の恐れあり」と2年6ヶ月の求刑。
 早朝5時半に大阪を出発した私たちをはじめ、京都・滋賀から乗り合いでこられたみなさん、地元福井のみなさん、そして東京からも。30人余が傍聴に駆けつけました。もちろん川崎さん本人も元気な姿を見せ、飄々としておられたのが印象的でした。

 終わってから残れる人が、最終弁論を打ち合わせる弁護団会議と、オキュパイ大飯の丸1年をどう迎えようかという会議にわかれて食事をしながらの歓談。私は後者に参加。
 そこで、丸一年の「記念」ということでなく、政府が目論む「再稼働」の動きへの新たな闘いの出発点にしようと話し合いました。集会名称は『福井から未来へ! 原発のない世界を 6・29・30全国集会』とし、京都の反戦共同の新開さんを代表にして実行委員会を結成することを申し合わせました。詳細はこれから決めていくことになり演者や講師などの提案がされました。
 大枠は、6月29日朝から、小浜の明通寺の境内で前日から入る若い人たちを前提に、ロックグループの「はちようび」を中心にド・フリーの演奏会、夜は明通寺の住職・中嶌哲演さんを中心にした講演会。翌日は、昨年「オキュパイ大飯」を闘い抜いた現場(大飯原発入口)近くの公民館で鎌田慧さんをメインにした講演会と現場までのデモを行うことが決まりました。そのためには、数度の地元でのビラまきなどの宣伝を必要とするだろうと。

 なお、ちょうどその2日前の27日にフランスからMOX燃料が福井に運ばれてくる(入港するのが敦賀か、高浜へ直接かなど詳細はわかっていません)ことがフランスから情報がもたらされており、これも全国闘争として取り組まなければならないだろうとの提案が行われました。東京では経産省テントの闘いも重要な局面にあると思われます。
 さらに、直前の26日には神戸で関西電力の株主総会が開かれることも、帰ってきてわかりました。
 原発再稼働の阻止、原発のない社会に向けてみなさん、6月末の1週間、全力で頑張りましょう。

 そして7・14千葉現地へのうねりと、「農地取り上げ反対」署名運動の爆発をこの中で実現しましょう。

 今日は朝から大阪拘置所に、Aさん、Mtさんへの接見、お二人と韓さん、Uさんへの差し入れに行ってきます。

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2013年5月 4日 (土)

今週の産直野菜(5月4日)

1354 先ほど三里塚から産直野菜が届きました。

 さつま芋、ラディッシュ、エシャロット、サニーレタス、キャベツ、大根  以上6品です。

 昨日、中之島まつりに出かけ、「辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動」のブースに荷物を置かせてもらって、独りで署名活動をしました。もちろん、「市東さんの農地取り上げ反対」署名です。1時間半で30筆。
 「ええっ! まだ成田やってるの」「全然知らんかった。報道がないもんな」など、署名をしていただいた殆どの方が驚きの感想をもらしながら、署名をしてくださいます。リーフレットを開き、「へ」の字誘導路と農地取り上げの関係を丁寧に聞いて下さる方も。

 この時は、昼下がりの日照りで久しぶりに暖かかった(といっても20度程度ですが)。それから、3時過ぎに近くにある関西電力本店前に行き、恒例の座り込み。ところが5時過ぎ頃から突然風が強くなり、気温が一気に下がり出した。セーターを着ていても寒い。やさしいOさんが、みんなのために冬の座り込みのために用意していた毛布をとってきてくれた。それを腰に巻いても寒い。
 加代子さんが『農家だより』で寒さに悲鳴をあげておられますが、隣に座っていた人と思わず「三里塚の野菜、大変やろな」と会話。異常気象とは言うけれども、この時期のこの寒さはなんだ・・・。みなさんに悪かったけれども、人が集まり出したのを確認して6時半過ぎに失礼しました。若いヤンシーに「えぇ、もう帰るの」と言われながら・・・。

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