団結街道裁判の第10回口頭弁論を傍聴して(3月12日)
昨日、3月12日、千葉地裁で団結街道裁判の第10回口頭弁論がひらかれました。一日120台も車両が通り市東さんが畑への農作業に毎日10回以上も使っていた生活道路である市道(団結街道)を成田市が廃止して2010年5月に封鎖、空港会社に売却したことに対して市の決定の無効と妨害物の撤去を求めて起こした裁判です。この道路廃止ができなければ、先日供用が開始された第3誘導路はできなかったのです。
前回までの裁判で「路線廃止処分が適正であったことを立証する」としてきた成田市の主張が、実は、地域住民が生活道路とし、営農に頻繁に使われていた道路であるにもかかわらず、その隣接関係住民の同意を得ていない(道路法10条違反)、前例のない処分であったことが明らかになっていました。市東さんの生活権を破壊する憲法違反でもあります。
完全に破綻した成田市に対し、なんと多見谷裁判長は「主張を再構成して出して下さい」と露骨に助け舟を出したのが前回の口頭弁論でした。
ところが成田市が新たに出してきた「第14準備書面」は何と2年前の第1準備書面を引き写しただけで、そればかりか空港の公共性と第3誘導路の必要性を主張するとんでもないものでした。違法、違憲を開き直り、自治体として住民のくらしと営農を擁護する立場をかなぐり捨てた、ただただ「空港ありき」「空港の奴隷」としての姿を主張としてだしたのです。
ところが多見谷裁判長は、「新たな主張を認めない」と成田市が余計なことを言い出さないように釘をさした上で、「釈明になっていない」と新たな弁論を求めた弁護団に対し、「新たな主張?」と妨害し、行き詰まると「簡単な弁論を出してください」と被告側・成田市に要請してお茶を濁そうとし、立証に早く入りたいことをさらけ出したのです。何が「簡単な」だ!
市東さんの農地裁判で結審を強行し、反動判決を目論んでいる多見谷裁判長のこの露骨な「空港ありき」の訴訟指揮に怒りの声が傍聴席から上がったことは言うまでもありません。
次回口頭弁論は、6月18日(火)午前10時半から、千葉地裁601号法廷で開かれます。こんな卑劣な訴訟指揮を許さないよう、全力で傍聴に起とう。
法廷後の報告会で、北原事務局長は、第3誘導路の攻撃が市東さんを囲い込むもので許せないとされた上で、団結街道が明治時代からの開墾で作られた道路であり、これの封鎖は断じて許されないとされました。そして3・24全国集会を訴えられ、「政治を変える闘いをやろう」と檄をとばされました。
動労千葉、関西実行委員会、市東さんの会、全学連などが決意の表明を行なった上で、萩原事務局次長がまとめの挨拶をされました。萩原さんは、3・24全国集会に1500の結集を絶対的目標としていることを訴えられた上で、「三里塚が闘って爆発することが、今、いかに重要か。福島の地で、言いたいことも言えず、やりたいこともやれない、そういう人たちが一歩も二歩も踏み出すことが出来る。沖縄でも、あれだけ反対してもこうなんだという、ある意味で本土の人たちを恨んでいるかもしれない。我々がここで一緒になってやれなければ、沖縄の人たちの闘いをもつぶしちゃうことになる。ここで頑張ってやり抜く。そして三里塚がここまでやってきて今までできたんだから、もう一歩やろうと、そういう形で24日を達成し、そして27日、18日を上回るような大結集で、もう一度千葉地裁を包囲して、へたな判決を出させないものを作りましょうや」とまとめられました。
3・17三里塚関西集会を成功させ、3・24、3・27へ渾身の力をふりしぼり三里塚へ、千葉へ向かおう!
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