大飯再稼働反対への弾圧裁判(1月22日、24日)傍聴
福井地裁で開かれた大飯再稼働反対『オキュパイ大飯の乱』への弾圧裁判、第3回(22日)と第4回(24日)公判を傍聴してきました。
裁判は第2回(1月10日)に続いて検察側の証人尋問でした。2日間で7人の証人。5人は大飯原発入口のPR館の警備を関西電力から委託されていた警備会社(アイビックスとその関連会社)の6月30日に警備をしていた警備員。それ以外に車輌の「損害」を修理した保険会社の担当者と「傷害」を受けたとされるA警備員を診察した医者でした。
何と医者以外の証人は、全てA、B、・・・とイニシャルでしか呼ばれず、しかも衝立の影に隠れての証言です。これが公開を原則とされる裁判なのでしょうか。当然にも被告とされたKさんが22日冒頭、厳重に抗議。ところが裁判長は退廷命令で応じたのです。従って22日は、Kさん抜きの法廷でした。
裁判所全体の内外に「裁判所」と大きく書かれた上着を着た「職員」が配置されています。傍聴券配布の場所には物々しいボディチェックと金属探知機の検査。控え室にいる間もトイレに付いてくるほどの監視状態。その中に明らかに私服の公安刑事がウロウロしています。駐車場には福井県警のカマボコ車が2台(1月10日には4台)。法廷の中にも公安刑事が平然といます。昨年末の勾留理由開示公判では裁判長の退廷命令に制服警官が飛び込んできて連れ出し、廷吏は当人を指さしているだけでした。明らかに裁判所が裁判長を先頭に警察のいいなりに動いていることをしめしていました。
そして証人を衝立で隠しての「証人」尋問。これは初めから予断を持って警察の言いなりに裁判が進められていることを示しています。
証言でも明らかになったのですが、7月初めには警察はKさんへの逮捕攻撃を準備しながら、3ヶ月も経ってから逮捕しています。そしてその直後に「もっとも重大な証拠」とされる映像を極めて不当な捜査によって押収しています。この3ヶ月もの「準備」によって事件を「極めて悪質な過激派の犯行」にデッチ上げ、大きく盛り上がった再稼働反対のうねりと闘いをたたきつぶそうとした警察の意図が露骨に示されています。そして福井地裁の警察依存、警察べったりの姿勢に、そのことが示されています。
憲法に規定された「三権分立」への少しでも考えがあるならば司法(裁判所)によるこれほど露骨な行政(警察)への依存は、恥ずかしくて出来ないはずですが、そんな躊躇のかけらもなく裁判長の訴訟指揮が行われていました。本当に許せません。この間の大阪府警による延べ10人もの不当逮捕と、5人への不当起訴、長期勾留、接見禁止(3人)の攻撃という信じられないような、戦前の憲兵政治を思わせる弾圧とそれへの大阪地裁の追随も、同じ構造であることが非常によくわかる事態です。「原発再稼働」が国策として強行され、今さらに安倍政権によって推し進められようとしていることが、その背景としてあることはあきらかです。
こんな攻撃を断じて許してはなりません。福島のみなさんの放射能汚染の中での生活が強制され、子どもたちをはじめとした命が奪われようとしている現実を許さないためにも、このような攻撃を許してはなりません。
来週、28日(月)、29日(火)と検察側立証が続きます。雪の福井で、午前10時から午後5時までの厳しい闘いですが、駆けつけられる方は駆けつけてください。遅れてでも入れます。被告とされたKさんは今も勾留され接見禁止の攻撃の中で闘い抜いています。支援しましょう。
間の23日は、地元の人のご協力で、一乗谷朝倉氏遺跡と永平寺を楽しみ、温泉につかることができました。「寒い拘置所で闘い抜いている仲間に悪いけれど・・・」と気にしながら。関西での反原発運動へのこの異常な弾圧に対して、福井の人たちにも支援の輪が広がり始めています。東京でも。『2・3関西大弾圧をはねかえそう!全国集会』(午後1時~ 大阪市立大阪城音楽堂)を成功させ、反撃の流れを生み出しましょう!
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