反対同盟旗開きより 動労千葉田中康宏委員長
どうも明けましておめでとうございます。動労千葉を代表して、反対同盟とともに闘う決意を述べさせていただきたいと思います。
動労千葉も昨日北原事務局長にご参加いただいて、旗開きを開催し、新しい年の闘いをスタートさせました。その席で北原さんは1978年の動労津山大会に触れました。動労津山大会というのは、動労千葉の三里塚空港へのジェット燃料貨車輸送阻止闘争を中止し、反対同盟との関係を断ち切れという動労本部からの攻撃でした。動労千葉はこれに抗して闘いを続け、統制処分を受け、翌年、動労千葉を結成しました。以来、35年です。
私は反対同盟との労農連帯ということを、昨日の北原事務局長の発言を受けて本当に考えました。農民が農民として生ることができないような社会が強制される、労働者が労働者として生きることができないような社会が強制される。それぞれの闘い、農民の闘い、そして労働者の闘いはほんとに原則を貫くたびに一つに、労農連帯となって団結ができるんだということ、そして私たちがそれ以来闘いをはじめたように、反対同盟の不屈、非妥協の原則を貫く闘いが、私たちにとって一つの原点となり起爆点となって、私たちは、闘う階級的労働運動を復権させるという新しい挑戦をはじめることができたということ、つまり労働者と農民の闘いは、お互いにその関係を強めながら前進していく車の両輪だということを改めて考えました。
さて、私どもがここで言うまでもなく三里塚闘争は47年間、あらゆることを乗り越えて勝利をしてきました。そして今、本当の意味で47年間の全てをかけた正念場、決戦の局面にあります。先程の市東さんの短いけれども決意のこもった発言(反対同盟ブログhttp://www.sanrizuka-doumei.jp/home/2013/01/post-361.html参照)に全てが象徴されていると私は思いました。
今、自民党・安倍政権は、TPPだとかなんだとか、つまり農民そのものをあるいみでは根絶するような攻撃を仕掛けてきています。資本が生き残るために、支配階級が生き残るためには、福島と同じ現実を今度は農民に強制しようとしている。労働者も同じです。農民への攻撃の象徴が市東さんから農地を強奪する。これを出発点にしてすべての農民を見殺しにして資本が生き残る。こんなことを認める訳にはいかないと私は考えています。
労働者が置かれている現実もそうです。あの安倍が進める、一方では改憲と戦争の危機をほんとに大きく、大きくしながら、もう一方では労働者の雇用を破壊し、権利を破壊し、賃金を破壊して、本当に生きることができないようなもう限界を超えた現実に突き落とそうとする。資本が生き残るためには何をやってもいいのか。この1年半あまりの、福島に対してやってことは人殺しです。何やったっていいのか。
そういうすべてを私は、もちろん自らの職場からの外注化とか民営化とか、労働者を非正規に突き落とす攻撃に対する闘いとして、階級的労働運動の復権を目指して闘い抜きたいと同時に、農民殺しの象徴たる市東さんの農地の強奪なんか絶対に許してはいけないんだということを、改めて決意を新たにして全国の労働者にも農民にも訴えていく。
この間、三里塚闘争には日本の階級闘争の象徴ですから、何十万、何百万という人たちが駆けつけています。その想いは今も何も消えていない、みんな固唾を飲んでこの闘いだけは潰させてはいけないんだ。この闘いは、すべての農民の、すべての労働者の、すべての人々の権利を守っているんだ、そういう想いで三里塚に心を寄せている人たちが、恐らく少なくとも数十万単位でいるはずです。
今、この決戦にあたって、私たちの力で、今日集まったすべての力で、こういう怒りの声を三里塚にもう一度結集させなきゃいけない。そうした時、今の攻撃は明らかにもう地に着き、後がない、崖っぷちに立っている日本の資本主義体制そのもの、安倍政権そのものの最後の危機に転化することが出来るはずです。その意味で私たちは大きな可能性を握り締めている。そういう風に思います。
確かに安倍がやっていることは一見凶暴に見えますが、すべてがグラグラです。あんなことは半年ともちません。あんなことをやったらこの国そのものが崩れ落ちる。その時に、私は、闘う労働運動ということが登場していること、階級的な団結を作り上げる、そういう、ほんとに火をともす階級的労働運動が息を吹き返すこと、この一点にかけて闘い抜きたいというふうに考えております。
去年、分割民営化から25年間闘い抜き、阻止しぬいて、JRは研修構内部門の外注化を強行し、千葉では91名の労働者が強制執行になり、その内、44名が動労千葉の組合員。こういう現実です。こういう現実の中から、しかし私たちがつかみ取ったことは、こんな攻撃は絶対に粉砕できるということでした。民営化し、外注化し、労働者を非正規化していく核心的な攻撃を打ち破った時に必ず労働運動の復権は可能だということでした。この闘いを自らのところでやり抜くこと、そして30数年貫いた三里塚反対同盟との労農連帯を貫くこと。この2つを今の社会のあり方の根本的な変革をめざす新しい階級的な労働運動、労農連帯として本当に結実させること、そのことをこの決戦の年頭に私は固く決意したいと思います。
反対同盟のみなさん。大変な闘いでしょうが、本当に頑張ってください。私たちも全力を尽くして応援します。そして集まっているすべての皆さん。47年間のすべてをかけて三里塚闘争に結集しましょう。私たちも、あらためてその先頭に立つ決意です。ありがとうございました。
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