« 今年最後の産直野菜(12月16日) | トップページ | 被告成田市の「類型5」のウソを粉砕 »

2012年12月17日 (月)

12・15佐高信講演会で三里塚の訴え

 121215_2 

 何よりも先ず、この間、先程から言われていますけれども大阪府警、検察庁、裁判所、それに寄り添う形での大阪市、あるいはJR西日本、こういった連中の「原発に反対することは罪だ」と言わんばかりの弾圧に対して、激しい怒りを先ず明らかにしておきたいと思います。先日、大飯の乱のKさんの福井での第1回公判に趙さんなどと行ってきましたが、そこでこの1月10日から2月4日にかけてわずか一ヶ月の間に6回の法廷が福井で開かれることが裁判所から一方的に指示されました。朝10時に福井の法廷に間に合おうと思えば、朝6時過ぎに大阪をでなければなりません。これは明らかにKさんの闘いに対する妨害であり、弁護、あるいは支援の闘いへの妨害です。これが裁判所の姿です。本当に怒りを覚えます。

 その上で、三里塚について時間をいただきます。若い人は「三里塚」と言われてもわからないかも知れません。成田空港の問題です。47年間にわたって闘いが今も続いています。さかんに今日は「国策」ということばが出ていますが、その「国策」と闘い続けています。

 成田空港は、1966年に発表された計画のほぼ半分しかできていません。4000メートル滑走路は出来ていますが、並行の3000メートルは2500、横風の2500は出来ていません。そして管制塔は2500メートルの暫定滑走路を観ることができないので、世界で唯一、テレビモニターで管制をしている空港です。そしてその空港の敷地内には今も6家族の農家が住み、農耕を続けています。公共工事として、最初から公聴会とか説明会とか地元住民への当然取られるべき手続きが一切取られることなく、機動隊の暴力と札束で農民から農地を強奪し、やり続けてきました。つい先日の11月28日にも横堀に住んでおられる山崎さんの家が強制代執行によって破壊されました。そんなことがまだ続いているのです。121215_3先ほど「はちようび」のヤンシが歌の中で「もう党派やなんやかや言っている時ではないだろう」と言っていましたが、30人ばかりの抗議行動の中に私の友人2人が加わってくれて引き抜かれたそうです。その日に報告をくれました。今、そういう事態が起こり、続いているということについて知っていただきたい。

 同時に狭い北総の大地に無理に作ったために、表面化していませんが千葉県で「空港によってこの町は繁栄するのだ」というキャンペーンの中で、空港周辺で多くの人々の航空機騒音の問題が無視され続けています。

 今、この成田空港が国の経済危機の中で、アメリカに言われた成田空港の自由化に向かって、2009年以来、突き進み始めています。今の飛行便数の約1.5倍。今でさえ大変な騒音がある成田空港で、それだけ飛ばせば大変なことになると私たちは思います。実は、自民党政権と国交省は、成田空港の自由化にずっと反対してきました。大変な利権があるからです。しかしアメリカの新自由主義の圧力のもとで、いや安倍自民党政権、民主党政権自身が新自由主義を選択した中で、成田空港の自由化を、2007年の安倍政権のもとで「アジア・ゲートウェイ構想」という形で打ち出しました。しかし、この時には国交省は「抵抗勢力」と言われながらも、このことに反対し続けました。それぐらい利権があるのです。しかし民主党政権は2009年末、あの「GDPの1.5%の農業のために、98.5%を犠牲にするのか」とこんなデタラメを平然と言った前原国交相が、国交省の官僚をねじ伏せて、成田空港の自由化をアメリカの言うとおりに、翌年の日米同盟の言葉が示すように、アメリカに追随するという民主党政権の政策の下で成田空港の自由化が決定されました。

 そして今、市東孝雄さんという一人の農民の農地が、1980年代に土地収用法でも取れなかった農地が、裁判という形で、戦後、あのせ小作争議の闘いの中から農民の耕作権を守るために生まれた農地法を使って、親子3代、100年にわたって耕してきた、しかも今、無農薬・有機農法ですばらしい作物を作っている土を空港にする、農地を奪うということが起ころうとしています。このために農地法を使うというのは明らかな脱法行為です。しかも、裁判の中で偽証をはじめとしたさまざまな違法・脱法行為を国と空港会社がどんどんやる。それを裁判所が支える。正に国策裁判として今進んでいます。そして来年3月には、この市東さんの農地をめぐる農地裁判が結審を迎えようとしています。ほとんど関西では報道されません。関東でもそうです。「三里塚は終った」と言われています。そうではありません。これは明らかに重大な人権問題です。

 47年、国が変わらず理不尽に農民に襲いかかる。これに屈せず、国策に屈せず闘い続けているこの三里塚農民のあり方は、たとえ少数になろうとも、福島や沖縄、こうした闘いと並ぶ非常に重要な中味をもっています。

福島や沖縄について語る時間はもうありませんけれども、一つだけ言いたいと思います。TPPです。これもあの前原を中心にして新自由主義によって進められている政策です。今の総選挙での一つの争点でもありますけれども、このTPPによる日本の農業破壊が言われます。確実に農業は立ちいかなくなります。しかしそれだけではありまあせん。国民全員の健康保険という医療制度、あるいは雇用の問題、さらには郵貯の問題に象徴される金融機関の問題など、明らかにこの国のあり方をとことん変えてしまうそういう政策です。

今、三里塚の農民は、自分たちにかけられた47年間の闘いは、このTPPに反対する闘いとしてあるんだと位置づけて声を上げておられます。

残念ながら、この三里塚についてほとんどの方がご存知ない。今日の集会で、様々な問題が原発を中心に語られておりますけれども、正にそうした問題を47年間、自らの問題として担い続け、闘い続けてこられた方々、三里塚農民があるのだということについて知って下さい。そして私たち関西実行委員会に声をかけてください。

三里塚のみなさんとともに、そして沖縄、福島のみなさんとともに、こんな弾圧は絶対に許さない。その力は、もうこの選挙に任せるわけにはいかない、我々自身が街頭に出て、現場に出て闘う中からしかないんだ、これを三里塚の農民のみなさんが私たちに示してくれています。どうかみなさんが三里塚に注目してくださることを心から訴えまして、私たちの訴えを終わります。どうもありがとうございました。

|

« 今年最後の産直野菜(12月16日) | トップページ | 被告成田市の「類型5」のウソを粉砕 »

「たたかいの報告」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 今年最後の産直野菜(12月16日) | トップページ | 被告成田市の「類型5」のウソを粉砕 »