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2012年11月30日 (金)

11・25市東さんの会シンポジウムが盛り上がる

121125
 11月25日、千葉市生涯学習センターで開かれた「11・25市東さんの会シンポジウム」が120人を超える参加で大いに盛り上がりました。

 開会の挨拶に立った秋田県大潟村のコメ農家の坂本進一郎さん(市東さんの会共同代表)は、市東さんを苦しめているものは、①明治以来農業政策がなかった、②貿易至上主義、③対米従属だとして、この日の討論が成功することを訴えられました。

 121125_2第1部として事務局の山口千春さんが聴き手になって、市東孝夫さんと浅野史生弁護士に「農地裁判 証言直前インタビュー」と題してスライドを写しながらお話しを聞きました。前半は、今年の春から秋の南台の畑の様子を通した農作業、作柄の状況です。春先は順調だったのですが、初夏から雨が降らず悪化していった様子が画面からもわかります。そして秋に入ると雨と風で秋、冬への作付が大幅に遅れて、しかも現在、霜も降らない暖かさがこたえていることなどが市東さんから話されます。121125_3それから農地裁判で対象となっている天神峰の畑やビニールハウス、作業場、トラクターなどの農機具の置き場、2つの監視台などが映されました。市東さんは、農民にとって畑だけでなく、作業場などが盗られることは生きていけないということだと語られました。
 今度は、畑や暫定滑走路などの航空写真が映され、それを見ながら浅野弁護士が裁判の流れと争点、現況、今後の見通しについて話されました。
 最後に市東さんが「死ねというのに絶対に負けるわけにはいかない」「親たちが作ってきた土を盗ることは絶対に許さない」と2月4日の自らの証言に立つにあたっての決意を明らかにされ、「2月4日には裁判所を500人、600人で包囲してほしい」と訴えられました。

 第2部として埼玉大学名誉教授で『資本論』研究者の鎌倉孝夫さんが、『「公共性」を放棄する新自由主義国家 -カネ儲けの原理に対する「農」の原理-』と題して講演をされました。鎌倉さんは、この日のために直前に萩原進さんの案内で現地を調査されたそうです。土を掘り返し、表土と下土の違いなども。萩原さんに伺うと「美味しい野菜を食べてみたいと言われたので、送ったんだよ」ということだそうです。
121125_4 鎌倉さんは「また『お国のため』というのが出てきた。絶対に国家にだまされてはならない。国家とは何なのか」と問題の所在をまず冒頭明らかにされた上で話し始められた。第1に本来の「公共性」は労働者・民衆の人権・生活の保障にある、それを国家が放棄していると。そして現在の経済を動かしている大企業、金融独占資本に奉仕しているのが国家だ、などと。第2に新自由主義とは何かとして、資本の金儲けの自由、弱肉強食、資本の主役は富の生産に関わらずギャンブルで金儲けをしていると。弱いものから徹底して収奪するのが資本であり、新自由主義と国家主義がドッキングしたのが現在だと。その上で、第3に、資本も国家も民衆の敵だと。革新の政治的大混迷の最大の因がアメリカの政治・軍事戦略、それに主権を奪われていることへの批判的認識の欠如などと指摘し、働く者の価値観、人間の命の大切さを確立しようと。そして生きるための根拠が奪われている、その根拠に基づいて抵抗しなければならないと。「人間が人間として生きる基盤を担う農業」とされ、土地の主人公としての「農」の論理の認識の確立を提起された。
121125_5 80分近い、熱弁をまとめることは困難ですが、終わっての交流会にちょうど前に座られた鎌倉さんに「今日は講演とういうより、凄いアジテーションでしたね」と申し上げたら、嬉しそうに笑っておられました。交流会に40人近くが残られ、ほとんどの人が鎌倉さんの講演についての感想を述べておられたことが示すように、一気に会場の雰囲気が熱くなりました。

 休憩をはさんで、先ず市東さんの農地を守る沖縄の会事務局長の金治明さん(左写真)から、オスプレイ反対、普天間基地閉鎖・撤去へむけた12・231万人集会に向けたこの間の取り組みの報告などが行われました。121125_6そして「全国農民会議の結成に寄せて」と匝瑳市のコメ農家小川浩さん(右写真)から、TPP(環太平洋経済連携協定)反対、農地・農業を守ろうという訴えが行われました。

 最後に群馬・市東さんの農地を守る会と市東さんの農地取り上げに反対する会の会計の小川さんから運動報告が行われ、同じく市東さんの農地取り上げに反対する会の林さんからまとめの挨拶が行われ3時間あまりの集会が大成功しました。

 直前の準備と告知が遅れ、ちょっと心配していたのですが、やはり決戦を迎えたこの局面ということと、市東さんの会のみなさんの頑張りが、全体の成功を生み出しました。この日の朝、千葉駅頭での集会参加を呼びかける宣伝活動も、寒い中、10人を超える市東さんの会のみなさんが集まられました。私も。

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2012年11月29日 (木)

横堀団結小屋の強制撤去に抗議する

 昨日、成田空港直近にあった横堀団結小屋が裁判所によって強制撤去されました(右写真は産経新聞より転載)。Z20121128gz0jpg000112001000_2小屋には山崎さんが住み、生活をしています。それを問答無用に強制撤去することは人権侵害、居住権の侵害であり許されません。

 この暴挙の背景には、来年成田空港の自由化、そして成田空港の完成を目論む成田空港会社NAAと国交省の強い意志が働いていたことは明らかです。この間、NAAと国交省は、空港の運営に何の支障ももたらさない4つの一坪共有地を不当な裁判によって強奪することを目論んで、東京高裁に仮執行宣言がついた不当判決を強行させました。

 NAA、国は成田空港の自由化、2014年には年間離発着30万回の実現のために第3誘導路の来春供用開始、市東さんの農地を民事裁判によって強奪しようと目論んでいます。この間の一坪共有地への不当判決、この横堀団結小屋への暴挙は、この市東さんと三里塚反対同盟への恫喝と闘いの圧殺を狙ったものであることは明らかです。同時に、空港の運営に何ら支障のないこうした「整備」は、「つくらない」との住民との約束を反故にし横風用滑走路の建設をも目論んだ成田空港の完成が、NAA、国交省の「念願」としてあり、そうした意図のもとでの攻撃だということです。断じて許されません。

 現場では30人が座り込み阻止行動をしましたが、機動隊によって強制的に排除され、小屋の中には山崎さん、柳川さん、加瀬さんが篭っておられたのですが、排除されて小屋は解体されました。報道では、そうした闘いの画面はなく、NHKなどは抗議の画面さえ流されない、解体される画面だけという「偏向報道」でした。

 2010年の日米航空協定の妥結を受けて、それまでの保護主義的航空政策をかなぐり捨て、アメリカの自由化要求に全面屈服し、第3誘導路供用開始、市東さんの農地強奪、くらしの破壊へと突っ走るNAA、国交省の住民を無視した新自由主義航空政策への転換を断じて許してはなりません。三里塚反対同盟、市東さんと共に闘い、47年にわたる三里塚闘争を守り抜きましょう。12・10と来年2・4の2つの農地裁判に全力で結集し、3・24三里塚全国総決起へのうねりを生み出しましょう。

               三里塚決戦勝利関西実行委員会
                       事務局次長 松原康彦

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2012年11月24日 (土)

11・23関西空港反対闘争

121123
 昨日、11月23日、雨が時折降る中で大阪の海と空を戦争に使わせない会や兵庫の淡路、明石、東灘の住民団体が主催して、関西空港反対集会とデモが行われました。

121123_2 集会には40人あまりの市民、労働者が集まりました。主催者を代表して淡路の永井満代表(右写真)から、関西空港の軍事使用など改めて関空闘争の意義が語られました。
 関西合同労組の石田委員長からの連帯挨拶のあと、市東さんの農地をめぐり厳しい決戦局面にある三里塚芝山連合空港反対同盟からのメッセージが司会から紹介されました。

 リレートークに入り、大阪の海と空を戦争に使わせない会から弥永さん(左下写真)が、先日行われた大阪航空局への申し入れの中での問題を指摘しながら、関西空港の統合問題や運営権の売却の問題点が指摘され、この日の闘いの意義が明らかにされました。121123_3三里塚の闘いとの関わりを語る明石住民の会の日原事務局長、東灘区住民の会の白石世話人、企業組合、この日伊丹基地に申し入れ行動をして駆けつけた梶原さんなどから次々と怒りの声が続きます。

 前日あった「11・13弾圧」の勾留理由開示公判での大阪地裁、大阪府警のひどさが口々に語られ、関西空港反対、原発反対、汚染ガレキ焼却反対の闘いが一つのものであることが明らかにされました。121123_4特に原発反対運動を敵視する大阪府警、大阪地検、大阪地裁、そして大阪市橋下への怒りと弾劾が行われました。

 団結頑張ろうのあと、中之島の市役所横までの短いデモでしたが、全力で道行く人々への訴えが行われました。

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2012年11月23日 (金)

裁判所が崩壊した/大阪府警による原発反対敵視を許すな

 昨日、11月13日、此花区民センターで4人が不当逮捕された件で、Pさんの勾留理由開示公判が開かれました。
 残る3人にも勾留を続ける状況にあったので当然にも同じように公判を開くように求めましたが、なんと大阪地裁令状部は、留置番号と弁護士の連署で出された書類が不備だとしてこの要請を却下し、公判を開かなかったのです。「留置番号」ではなく本名で書類を出せというのです。逮捕時の憲法で保障された黙秘権で頑張っている被逮捕者には「留置番号」しかありません。勾留されているところでも、「留置番号」で呼ばれます。それを本名で書けというのは、裁判所が黙秘権を否定することであり、憲法違反の犯罪です。断じて許されません。勾留延長に対する被逮捕者の権利でもある「勾留理由開示公判」の権利を奪った大阪地裁は断じて許されません。

 この酷い大阪地裁の状況が、この日のPさんの勾留理由開示公判でも示されました。それは正に大阪地裁が、「三権分立」の建前を公然とかなぐり捨て、裁判所崩壊とも言える無残な姿でした。
 この日、大阪府警の弾圧に怒り、Pさんを気遣うみなさんが急な知らせにも関わらず60人あまりが大阪地裁に集まりました。24名しか傍聴席がない604号法廷のため、傍聴券配布のための抽選が行われ、籤に弱い私は当然にもはずれました。
 法廷前には緊張した廷吏が10人近くいるではありませんか。通常、傍聴券の手渡しで裁判途中に傍聴を代れるのですが、廷吏が声高に「交代できません」と叫んでいます。ところが、法廷にみなさんが入るやいなや、「黄色いスカーフを取りなさい」と裁判官(第10刑事部 小野寺健太裁判官)。「なんでや」と一言言っただけで「退廷命令」。あっという間に3人が退廷。「席が空いたんだから他の人を入れたら」と言うだけでまたまた「退廷」。
 法廷の外に詰めかけていた人々からこの事態への抗議と、「空いた席に入れろ」という声が起こりました。途端に、なんと天満署の警察官が奥から30、40人姿を現し、いきなり「全員裁判所外へ退去しろ」と退去命令です。
 この604号法廷の前の廊下の右側には、エレベーターと階段がありますが、左側はあと3つの法廷があるだけで廊下は行き詰まりです。その行き詰まりの廊下に付立が立てられ、その奥に天満署の警察官が隠れていたのです。これは廷吏が10人もいたこととともに、傍聴に来た人々を追い出す、あわよくば逮捕することを最初から裁判所、大阪府警が狙っていたのです。私は、思わず、昨年5月20日、東京高裁の16階で50人逮捕が強行された暴挙を思い出しました。本当に怒りなしでは語ることができません。

 法廷では、小野寺裁判官は、勾留理由、根拠について「勾留理由を説明する場であって、証拠について述べる場ではない」と一切語らなかったそうです。この裁判官の不当な開き直りに対して、被逮捕者のPさんは、堂々と意見陳述をされたそうです。しかも、勾留されている警察署で、病気のPさんに対して処方箋も明らかにしないまま、専門ではない医者による不当な薬の投与を行い、病気のために布団のシーツが汚れたことまで文句を言い、Pさんは「殺される」と恐怖を感じたことを陳述し、警察署による悪辣な処遇の実態を告発したのです。その上で、最後に自らへの逮捕が不当であり、自分は何も法を犯していないと陳述されたそうです。

 裁判所外に待機した私たちはPさんを移送する車を待ち受け、50人くらいでPさんを激励しました。Pさんは、泣きながら手錠で不便な手を必死で振ってくれました。

 弁護士会館の前の庭で報告会が行われ、法廷での様子などが報告されたあと、もじもじ先生から「4人の即時釈放を求める」署名が、わずか数日で2058名も集まり、裁判所に提出してきたことを、受け取った裁判所の職員のニヤニヤ笑いながらの不誠実な態度などを含めて報告されました。

 この日の闘いで、今や、大阪府警、大阪検察庁、大阪地裁が一体となって、原発反対運動に対して敵意をむき出しにしてきていることが明らかになりました。本当に許されません。

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2012年11月20日 (火)

11・23関西空港反対闘争 ご案内

11・23関空反対闘争 ご案内

 みなさまへ
 関西空港と大阪空港が今年4月1日に統合されました。そして、「新関西国際空港会社」と「関西国際空港土地保有会社」に分れ7月1日から実務がスタートしました。
 旧会社の負債(約1兆3千億円)のうち3754臆円は新関空会社が、残りを土地保有会社が受持つとのことですが、要は借金のたらい回しにすぎず、根本的解決にはなりません。新関空会社に大阪空港の年間黒字(約40億円)が入っても2013年度も40億円の政府補助金が支給されます。いったいいつまで巨額の税金が投入され続けるのでしょうか。
 また土地保有会社の借金返済期間が早くとも47年後の2059年度とのことですが、そんな先の話、会社がどうなっているかも分からないのに誰が責任を取るというのでしょうか。そして「2014年度までに両空港の運営権売却の実現を目指す」としていますが、こんな巨額の借金を抱えた会社と心中する企業などあるのでしょうか。「実現を目指す」とは非常にあいまいな表現で、裏を返せば実現できない場合でも誰も責任を取らず、引き続き税金が投入され続ける可能性が高いということです。
 消費税を上げ、ささやかな年金や生活保護費の削減など生活弱者に対しては厳しい政策を目論見ながら、一方でこのような巨額の税金が垂れ流されているのは、本当に許せません。
 また淡路では相変わらず陸上飛行や低高度飛行などの約束違反が常態化して被害が出ていますが、航空局は違反飛行を「容認」しています。(昨年10月申し入れ時の回答) LCCの就航により深夜早朝便が増え、被害がますます増えるのではないでしょうか。当局の開き直りを絶対許してはなりません。
 中国や韓国との緊張関係が続き軍事的強硬論が吹き荒れています。「憲法破棄」を掲げて新党を結成する石原前都知事や橋下大阪市長からいつ「空港や港湾の軍事使用」が飛び出すかわかりません。そのような不穏な流れ
に抗する闘いとして下記のとおり集会とデモを行います。矛盾だらけの空港統合に一撃を!
 みなさんの結集よろしくお願いいたします。
                           2012年11月

                集会要項

税金で赤字補てん反対! 関空の軍事使用は許さない!
若狭湾の原発を全部とめろ! ガレキ焼却を許さないぞ! 

 11・23関西空港反対闘争

Photo_2【日時】 11月23日(金・休日)午後2時~3時(後デモ)
【会場】 西梅田公園(大阪市北区梅田2-6 右図参照)

【主催】大阪の海と空を戦争に使わせない会/淡路町空港反対同盟/関西国際空港反対明石住民の会/新空港反対東灘区住民の会

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2012年11月17日 (土)

今週の産直野菜(11月17日)

121117 雨の中、三里塚から産直野菜が届きました。里芋、小松菜、水菜、ネギ、人参、じゃがいも、ごぼう、大根 以上8品です。

 ごぼうの出来が悪いと聞いていたのですが、とにかく届きました。寒くなってきたし、この野菜だったら今日は鍋にしようかな・・・。

それにしても腹が立つ!

 すでに映像が流れていますので、多くの方が気がついているとは思うのですが、11月13日、此花区民センターでの弾圧、というよりは大阪府警による襲撃のひどさです。一人女性で逮捕されたPさんの逮捕に至る映像を見ていると、多くの人と一緒に1階ロビーに降りようとPさんは階段の途中の踊り場のようなところにいた時に、ロビーになだれ込んできた数十人の私服刑事たちのうちの十数人がPさんを指さしながら驚いている彼女に階段を駆け上がりながら襲いかかっていきました。そして十人ほどが取り囲みながら(周りから手を出させないためでしょう)、階段を降りたところで彼女が転んだのでしょうが、委細構わず手足をもってそのままロビーの外に連れ出したのです。その間はほんの1分かどうかという時間でした。警告も何もなく、何よりも周りの人々には目もくれず、彼女を拉致したのです。そこには取り締まりとか何かではなく、明らかに彼女ひとりを狙った襲撃であり、彼女がこの間関電前包囲行動、ガレキ焼却反対の先頭に立つと共に、10月5日のMさんへの弾圧に対する天満署への抗議行動に常に先頭に立っていたことへの憎悪に満ちた襲撃であり、そこには敵対心以外の何物もありません。原発反対、放射能ガレキ焼却反対に、今や大阪府警が、組織として敵対心を燃やし、憎悪を持って襲いかかってきていることを示している以外の何ものでもありません。こんなことは断じて許されません。こんな不当、卑劣な弾圧、襲撃がどうして許せるでしょうか。

 すでに11・13弾圧救援会が組織され、昨日の4警察署への抗議行動、そして抗議文を発表しています。救援会のホームページhttp://blog.goo.ne.jp/garekitaiho1113 をご覧ください。みなさん。ともに闘ってください。支援のカンパを!

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2012年11月16日 (金)

不当な逮捕・勾留延長に抗議

121115
 11月13日、不当極まる狙い撃ち逮捕された4人が48時間の取り調べを受け、さらに10日間の勾留延長がつけられました。大阪府警・検察庁並びに大阪市に厳重に抗議します。

 急に寒さが厳しくなった勾留延長という事態がわかった昨夜午後7時前から、淀川署などの4ヶ所で同時に抗議と、拘留されている仲間への激励行動が行われました。ネットには4ヶ所同時中継が行われたようです。私は、30人を超え、子どもさんを連れた女性も交えた仲間とともに十三にある淀川署に集まりました。

 「仲間を返せ」「弾圧をゆるさへんぞ」「Aさんがんばれー」と2本のトラメガとみんなの声で怒りと激励の想いを届けます。121115_22個のジャンベの音が、みんなを励ますように響きわたります。
 帽子、マスクをした警察官がビデオを映しています。時折、「近所から苦情が来ている」などと警察官が脅しをかけてきます。「手帳を見せろ」「警察は政治に介入するな」と反撃して追い返します(右写真)。

 1時間余りで、この日の行動を終え、ガレキ焼却を許さない、弾圧を許さないことを確認して別れました。

 弾圧救援会 抗議声明

 私たちは「震災がれきの広域処理」に反対してきました。
かつてない原発震災の中で、どのように未来を守っていけばいいのか。たいへんな被害を受けた被災地の人々とどのように手を取り合っていけばいいのか。「広域処理」に反対することは本当に正しいのか。共に学び、共に悩み、共に行動してきました。
 一年を超える運動を経験して、私たちは確信をしています。「広域処理」は危険である。「広域処理」は被災地の支援にならない。「広域処理」を進めている政府の主張は嘘やゴマカシに満ちている。そうした私たちの主張には誤りも含まれているかもしれません。しかし、だからこそ、私たちは政府に対し、数多の質問を投げかけ、対話を求めてきました。そうした呼びかけの一切を無視あるいは拒否してきのは、ほかならぬ政府であり、橋下市長なのです。
 そのような中で11月13日、大阪市による「東日本大震災により生じた廃棄物の試験処理説明会」が行われようとしていました。8月30日の説明会で、橋下市長はハッキリこう言っています。「ここは政策について討議する場ではない。決定したことを報告する場である。この場の議論によって決定が変更されることはない」。当然、11月13日の説明会が終われば、その説明に対する批判の如何にかかわらず、試験焼却を実施する。これは説明会ではなく「通告」の場に過ぎないのです。
 この1年間、誠実に対話を求めてきたのは「広域処理」に反対してきた市民有志です。その声を無視し、拒否し、情報を隠し、不誠実なことばかりしてきたのは政府であり、橋下市長です。時に警察権力という暴力を行使して私たちを傷つけてきたのは政府であり、橋下市長です。なにゆえ、私たちが一方的な通告を黙って聞いていなければならないのでしょうか。私たち自身を、大事な子どもたちを、大切な未来を、傷つけられるのを黙ってみていなければならないのでしょうか。
 11月13日に逮捕された私たちの仲間は、ただ、会場予定地であった此花区民センターに集まり、抗議の意思表示をしていただけです。そこは開館中の図書館が入っている公共施設のロビーでした。どうして「建造物侵入」なのでしょうか。そして、そのような不当な逮捕を止めようとした人がどうして「公務執行妨害」なのでしょうか。大阪府警のふるった暴力こそ「傷害罪」「職権濫用罪」その他の罪に問われるべきであり、同様に、大阪府警の暴力をけしかけた大阪市当局ならびに橋下市長こそが断罪されるべきでしょう。
 私たちは、11月13日に実施された説明会でなされた「一方的な通告」に抗議します。その「通告」を阻止しようとして抗議しただけの人々を暴力をもって制圧した大阪府警、大阪市当局ならびに橋下市長に対して抗議します。私たちの未来を奪い去ろうとするこれらすべての暴力を、どれ一つとして許さないことをここに宣言します。

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2012年11月15日 (木)

11・13不当な4名逮捕攻撃を許すな!

 一昨日、大阪の此花区で強行された放射能汚染ガレキ焼却の説明会に先立って、抗議のために現場にいた30名近い人々に警察が何の警告もなく襲い掛かり、4名が狙い撃ちのように逮捕されました。この4人は、関電包囲行動、大阪市役所横の監視テント、ガレキ焼却反対などの先頭で動いてきた人々です。

 大阪市長橋下は、8月30日に行われた「説明会」でも、大阪市民以外の住民は排除し、しかももじもじ先生などの厳しい質問と批判に対し、「説明をするために開いた。話し合うためではない」と言い放って、怒る此花区のおばちゃんたちをはじめ抗議して会場に残っていた住民を機動隊で排除したのです。

 11月13日開かれた「説明会」でも、再び、大阪市民以外を排除しました。ガレキ焼却は、気化したセシウムなどをバグフィルターで完全に補足することができず、煙突から広範囲に放射能を拡散させてしまいます。また放射能が高濃度になった焼却灰を夢島に埋めることは、将来必ず大阪湾に漏れだし拡散します。つまり、大阪市による「放射能汚染ガレキ」の焼却は、大阪市民だけの問題ではないのです。尼崎市で、焼却を進めようとしていた市長が、市外の住民の声も聞けという要求を受け入れ、尼崎内外の住民と話し合い、焼却を断念しました。大阪市も、当然、市外の住民とも話し合うべきであり、排除するなどとんでもなかったのです。

 市民以外の排除に抗議し申し入れようとした住民を警察力で排除するだけでなく、「建造物不法侵入」で逮捕するなどもっての外です。かかる暴挙を働いた大阪市、大阪府警に対し厳重に抗議するものです。そもそも、この建物には図書館があり、自由に人が出入りしていたのです。何が「建造物不法侵入」か!

 大阪オキュパイがすでに一昨日、事態が起こった直後に抗議声明を出していますhttp://occupyosaka.net/archives/55

 また、不当に拉致され拘留されている4人は、淀川署など4ヶ所に分散留置されています。弁護士や私たちの救援活動の妨害のためです。これ自体が許されません。警察と大阪市への抗議と逮捕されている4人への激励行動に入りましょう。そして救援カンパをお願い致します。
 カンパの送り先は
ゆうちょ銀行 総合口座(ばるる) 
口座番号  記号 10350 番号 31718741
口座名称  カンパジムキョク

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2012年11月13日 (火)

裁判所を圧倒した萩原証言(12日農地裁判)

 昨日11月12日、千葉地裁で農地裁判の証人尋問が行われ、反対同盟事務局次長萩原進さんが、反動的な年度内結審策動を強める多見谷裁判長、国・空港会社を圧倒する4時間にわたる証言を堂々と行いました。

 121112証言を始めるにあたって萩原さんは、その想いを3点に絞って語られました。①三里塚闘争47年にわたる国の強権的農地取り上げ攻撃への弾劾、②土地収用法が失効したにもかかわらず農地を守るべき農地法による農地強奪を企む悪辣さ、③3・11で全てが変わった。もう一度原点に帰るべき。従来と変わらず逆行している裁判官、裁判所に対し問題を提起したいと。

 121112_2まず遠藤弁護士が、東峰部落の開墾から1971年の強制代執行闘争にいたる歴史の中での萩原さんの想いを聞かれました。親の開拓の苦労を「自分にはできないだろう」とも。安定するのには10数年を費やしたとも。国策としてのシルクコンビナート計画に「農業の曲がり角」にあるとの思いからの1000万円を借りて参加された経緯と、それを中止し同じ国策としての成田空港建設計画が突然降ってわいたように襲いかかってきたことを「信じられなかった。とことん空港反対を貫くと想いを定めた」と語られました。100回以上の陳情、請願を行なったが、抗議・反対の声は受け付けられなかったと。そして最後に移動すると約束していた御陵牧場が最初に閉場すると突然聞かされ怒りの闘いをして、初めて全国指名手配され逮捕された経緯を。そして第1次、第2次代執行の闘いに延べ3万の市民、労働者、学生が結集したことを「予想以上の反応、大きな社会問題になった」とし、この代執行を「あってはならないことだった」と。最後に大木よねさんへの家屋取り壊しに触れられました。

 121112_3続いて葉山弁護士から東峰部落の開墾の様子が聞かれました。「おがみ」と呼ばれた掘っ立て小屋で両親が開拓を、昼は他の家の手伝いをして日銭を稼ぎながら進められた様子を。ご自身は中学1年から共に暮らしたと。121112_41964年現在の母屋が建てられ、当時、東峰部落には50戸くらいがあったと。そして農地は農民にとって「いのち」だと語られ、市東さんにとってこの裁判で農地を取られることは「死」を意味すると。そして現在の全国の農民がおかれている状況から、この裁判が農民がこれからやっていけるのかどうかを示すものとなるのだと位置づけられました。

 121112_6長谷川弁護士が、有機農業について聞かれます。戦後の農薬漬けの農業のありかたが闘いの中で問われ、消費者の食を考えるに至った経緯を語られ、無農薬有機農法による生産への経緯を語られました。一番苦労するのは「土づくり」だと。空港会社が言うような表土を移して出来るものではないとも。産直の会の運営や様子を語られ、3・11原発事故による放射能汚染の厳しい現実を具体的にしいたけの汚染などを例に挙げながら語られました。後の報告会で、長谷川弁護士が「これまで有機と無機など全く知らなかったが、弁護団会議で食べた人参がほんとに美味しく、驚いた」と語られたことにみなさん爆笑。

 121112_7浅野弁護士が東峰神社について聞かれます。1953年開墾とともに建立された東峰神社が、部落の総有であり部落の人々にとっての大きな拠り所であったことを語られました。その社の高さが4メートルあることで、空港の滑走路面が4メートル盛土され、滑走路南端近くにある神社が危険なものであることが明らかにされました。2003年1月にはすぐそばまで全日空機がスリップし、あわや大事故の状況にあったことが語られました。121112_8そして2002年6月16日、部落そのものの否定でしかない神社の立木伐採が強行され、抗議の中で萩原さんご自身が逮捕された経緯を語られました。

 121112_9大口弁護士からは暫定滑走路問題の経緯と成田空港シンポジウム、円卓会議の犯罪、国・千葉県堂本知事のペテンなどへの萩原さんの想いが聞かれました。無理に北へ伸ばしたために起こったテレビ管制など様々な欠陥が起こり「78年の暫定開港」も修正されないまま、「暫定滑走路」でしかなかったことが明らかにされました。また成田空港シンポジウムや円卓会議に参加しなかったことについて、国交省が当事者能力のない知識人や「農民」と言われる人々を使い、マスコミも使った「ウソでしかない」と。そしてそこで全国の人々に約束をしたはずの「それまでのやり方への反省」、強権的手段はとらない、合意がなければB、C滑走路は白紙化するという約束が守られていないというのが、この裁判だと。また堂本千葉県知事が現地視察をし、「これは人が住むところじゃない」と表明しながら、住民の生活を守るべき自らの責務を放棄し、認可した犯罪を弾劾されました。

 121112_10西村弁護士は、暫定滑走路使用による住民への被害を聞かれました。「並行滑走路」と言うけれども、まったく違う場所にできた2つの空港のようなものだ。形だけ作って「完成した」と強弁し、住民を追い出したらあとはうまくいくというやり方への批判が語られました。前回の証人尋問で、国交省の石指証人が、2002年の航空機同士の接触事故について「接触であって事故ではない」と強弁した証言を批判されました。121112_11そして滑走路横の清水の畑、誘導路横の横川の畑での萩原さん自身の騒音と機体が襲ってくるような恐怖感を語られました。

 一瀬弁護士が、次回の証人尋問で農地裁判そのものの立件、市東さんへの解約申請の問題を明らかにする前提として東峰部落そのものを根こそぎなきものにしようとする空港拡張構想や、2005年の北側国交省による東峰部落住民への手紙や、2005年5月9日の黒野空港会社社長の部落の住民への謝罪の手紙と、同じ日に出された黒野社長名での部落への「回答書」での工事強行の脅しなどについて聞かれました。萩原さんは、それぞれがまったく矛盾していることを指摘し、「理解できない」「血も涙もないやりかただ」と弾劾されました。

 そして全ての証言の最後に、萩原さんは、この裁判の行く末が、単に市東さん一人の問題ではなく、TPP問題などによって正に大変な局面にある全国の農民、日本の農業がどちらへ進んでいくのかを決すると行っても過言ではないことを明らかにされ、そうした問題だということを裁判所、裁判長が理解しなければならないと提起されて終えられました。

 121112_12裁判後、会場を移して裁判の報告会が簡単に行われました。冒頭挨拶された市東さんは、「聞いていて、国と空港会社によってほんとにひどいことをやられてきたことが明らかになった。ああいうことをやられた以上は自分も負けられない。ますます勇気が湧いてきた。そういう裁判でした」と笑を浮かべながら決意を語られました。萩原さんが立たれて「証言しながら当時を思い浮かべていたんですよ。涙がでた。その上でぐーっと怒りがわいてきた。人間、やっぱり話してみるもんだね。表現し、そして行動していくというのが大事なんだとしみじみ思った」と勝利感をかみしめながら証言した想いを語られました。121112_13弁護団がひとりひとり思いを語られ、「市東さんの農地の取り上げに反対する会」の山口さんから、11月25日に予定されているシンポジウムへの訴えを行ったあと、事務局長の北原さんが最後のまとめの挨拶です。「先生方がそれぞれの個性をもってやってもらえた。非常によかった。とくとくと萩原事務局次長が述べたわけです。『わかったか』ということなんですね。」「いよいよ佳境に入ってきた。来年の春は闘いに入る。日本の農業が潰れるか、残るかだ。」「1戸や2戸の農民を支援している訳じゃない。世界の農民の農業のあり方についてはっきりさせるべく闘っているのだ。全力でがんばろう」と呼びかけられました。

 それぞれの写真を見ていただいておわかりいただけるだろうと思いますが、長丁場の法廷でしたが、萩原さんを先頭にほんとに頑張り、圧勝したという短い中に勝利感に満ちた報告会でした。いつも野次が飛び交う法廷ですが、この日は、みんなが萩原さんのことばを聞き漏らすまいと、必死で聞いている緊張感にみちた法廷でした。

 次回、12月10日、この日の法廷を引き継ぎ、再度萩原さんからの証言です。全力で結集しましょう。

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2012年11月11日 (日)

明日、農地裁判に集まろう!

 反対同盟のブログに、あすの農地裁判の予定とともに、萩原さんへの証人尋問が2回にわたって行われる(次回は12月10日)ことが報じられています。同時に、市東さんの証言が2月4日に。そして最終弁論を3月27日に指定してきたというのです。

 通常ならば最終弁論という重大な予定を決めるのに公開の法廷で弁護団の都合を聞いて決めるものです。空港会社(空港公団)の偽造、偽証、そもそも明け渡し申請そのものの違法、用地指定の間違いなど様々な問題があり、その上裁判所(多見谷裁判長)自体の予断への批判もあります。弁護団としても最終弁論の書面を準備するにあたって相当な時間と労力を要します。それを「3月27日までに仕上げろ」という多見谷裁判長の年度内結審を何がなんでもやるんだというこの期日指定は、正に多見谷裁判長の「2013年成田空港自由化」「2014年年間離発着30万回化」の国策に追随して判決を強行しようという予断を示すもの以外の何ものでもありません。怒りなしにはおれません。

 みなさん。農地裁判。そして市東さんの農地とくらしを守れるかどうかの重大な局面です。明日の裁判はもとより、以下の裁判日程に対し、全力で傍聴闘争に決起しましょう。

農地裁判スケジュール

11月12日(月) 萩原進さん証言(前半)
12月10日(月) 萩原進さん証言(後半)
2月4日(月)   市東孝雄さん証言
3月27日(水)  最終弁論

 最終弁論は、全国総決起集会(3月24日)の直後です。同時に、第3誘導路供用開始攻撃の直前でもあります。農地裁判闘争を、耕作権裁判、団結街道裁判、第3誘導路裁判とともに全力で闘い抜き、新たなうねりを生み出す中から、3・24総決起への流れをつくり、結審攻撃を粉砕しよう。第3誘導路供用開始を粉砕しよう。

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2012年11月10日 (土)

今週の産直野菜(11月10日)

121110 今、産直野菜が三里塚から届きました。この時期になると年末に向けて荷物が多くなるのか、届くのが最後の方に。クロネコさんは一生懸命なので仕方ないですが。

 玉ねぎ、里芋。落花生(丹波の黒豆)、玉レタス、葉つき人参、大根 以上の6品です。夏の暑さなどの影響で、まだまだ品薄ですね。

 野菜に同封されて『11・25市東さんの会シンポジウム』の案内が。今日やっと市東さんの会のブログにも掲載されましたが。チラシは、こちら「11.25市東さんの会.pdf」をダウンロードから。

 明後日、12日には農地裁判で萩原さんの証言です。開廷は午後1時半、その30分前までに千葉地裁一階ロビーに集まりましょう。前日というか、明日は雨もようですが、「11・11関電本店包囲1万人行動」です。全力で集まりましょう。大阪市役所横の放射能汚染ガレキ焼却(広域処理)反対の監視テントに在特会が、今日の午後2時「襲撃」を予告していますので、野菜を片付けてとりあえず出かけます。

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2012年11月 9日 (金)

国交省に申し入れ

12118

 昨日、11月8日、淡路の空を守る会、大阪の海と空を戦争に使わせない会、神戸空港の中止を求める市民の会の3団体で、大阪航空局を訪ね、申し入れを行なってきました。淡路からは、淡路上空を関空を離着陸する航空機が飛び交い、特に夜間の騒音があいも変わらず睡眠を妨げている現状をどうするのかなどと。神戸からは関空と競合してますます破綻が明らかとなった神戸空港の現状について、規制緩和などの要望が地元から出ていることについてどう考えているのかなどと。大阪からは関空と伊丹の経営統合に関連して、その具体的状況などを問い質しました。

 12118_2全体的にどの問い質しや要望に対しても、「それは関空会社の問題で」「神戸の事情を云々する立場ではないので」とか、これまで幾度も行われてきた航空局への申し入れの折の回答に比べ、責任回避としか取れないような回答が続きました。これも、「民営化」を軸とした新自由主義政策への航空政策の転換が行われている中で「地元、地域の住民の生活や環境のことなど構っておれるか」という姿勢のゆえかと思いました。

 最後に昨年7月に出された「空港運営のあり方に関する検討会」の答申に基づいた方策をこの秋の国会で審議されると聞いていたのだがと問いただしたところ、「国交省としては法案を提出したのですが、審議していただけなかった」と全国の空港の民営化への国交省の強い意向と実現していないことへの強い失望を表していたことに、あらためて新自由主義への政策転換を印象づけられました。(右写真は、要望書を永友課長に手渡す神戸空港の中止を求める市民の会代表の讃岐田さん)

 統合された関西新空港(関空と伊丹)の運営権売却について、外資規制を考えていないことが回答の中で明らかにされました。ここにも保護主義的な航空政策を放棄した国交省の姿が見えます。(ちょっと驚いた。)

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2012年11月 6日 (火)

農地裁判(11月12日)を傍聴しよう。萩原さんの証言です。

 121015みなさん。農地裁判の立証が重大な局面を迎えています。このまま行けば、多見谷裁判長は、11月12日、萩原進さんの証言、12月10日、市東孝雄さんの証言ですべての立証を終え、来年2月4日に結審(最終弁論)しようとしています。先日、10月15日の国交省・石指証人へのビデオリンク方式での訴訟指揮に見られるように、多見谷裁判長は、法廷で数々出されてきた事実を隠し、国策裁判として、市東さんの農地取り上げに走ろうとしていることは明らかです。しかも、国・空港会社NAAによる2014年、成田空港の離発着30万回化に合わせて判決へと進めようとしているのです。こんなことは断じて許されません。傍聴席を埋め、怒りの声を反対同盟・弁護団とともに上げることが大切です。同時に、裁判所を包囲するような人の波で、怒りを、三里塚闘争47年をしめそうではありませんか(写真は、10月15日の農地裁判後の報告会での萩原進さん)。

農地裁判 11月12日(月)午後1時半開廷

傍聴券の配布がありますので、千葉地裁に30分前までにお集まりください。

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2012年11月 3日 (土)

今週の産直野菜(11月3日)

12113 今、三里塚から野菜が届きました。さつま芋、枝豆、じゃがいも、サニーレタス、ターサイ、大根 以上6品です。

 芋ほり大会があったこともあり、お芋さんが過剰気味です。葉物が少ない。『野菜だより』でも、ターサイの後は少し間があくかもしれないとか。暖かさが邪魔になっているみたいですね。芋掘り大会の折の畑見学で白菜が元気に緑色で広がっているのを見ながら、市東さんに「これで巻くんですか?」と思わず聞きましたが、「寒くならないとね」と市東さん。昨日あたりから「寒い!」とは思いましたが、もう11月。例年ならこんなもんじゃないですよね。木々の葉の色も一向に赤くなっていないですものね。

 12112さて、昨日、大阪市役所のバリケードなるものを見てきました。いやぁ、凄いですね。景観もなにもあったもんじゃない。「不細工と言われようが、これ以上はやめてくれ!」との橋下の悲鳴が聞こえてくるような景色です。両サイドの先の方にテントがあるのがわかりますか?

 私が現場に行く15分ほど前から、テントのそばで在特会が一人でマイクを持って「乞食!」「汚い、臭い」などと差別言辞を混じえながら騒ぎ回っていました。1時間余り。何もしないで無視したのですが、さすがに少し疲れました。
 12112_2その最中に警察官が私服も混じえてたくさん来るので、「何かな?」と見ていると、大阪市の建設局とかいうのが、「テントを認めて言うのではないのですが」と言い訳した上で「道路に貼られたポスターが、通行人が滑ると危ないので剥がしにきました」と。「具体的にどう危ないのか示せ」「ガレキ焼却の方がずっと危ない」と若い人たちが抗議しますが、警察の力も使って剥がしていきます。

 在特会のボルテージが嬉しそうに上がりましたが、大阪市が剥がし終わると、警察が在特会を排除にかかりました。何となく違和感が・・・。しかし、寒かったです。

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2012年11月 2日 (金)

大阪市は「ガレキ焼却」を諦めろ!

 12112今朝の朝日新聞に怒りなしには見れないものの、めっちゃ面白い記事が載りました(右写真、写真をクリックすると大きくなり見やすくなります)。

 なんと大阪市が、昨日、市役所南側の市道にバリケードを築いたというのです。「なんで?」と思うでしょ。
 市役所南東スミに10月12日、大阪市橋下市長が放射能で汚染された震災ガレキの焼却処分を引き受けようとしていることに反対して「監視テント」が張られ、泊まり込んでの抗議が続けられています。連日の大阪市や警察による「撤去要請」や、在特会の襲撃にもびくともしないばかりか、今では、14張りに増えています(左下写真)。
 このテントが増え続けていることに恐怖して、これ以上「テントを増やさないため」(朝日新聞)というのです。この日の記者会見で橋下は「表現の自由はあるが、社会のルールにのっとって主張してほしい」と求めたというのです(朝日新聞より)。
 ふざけるんじゃない。震災ガレキの「広域処理」という被災地を食物にした巨大な利権に関西で唯一飛びついたのが橋下市長です。大阪市は、8月30日、中之島公会堂で「説明会」を開きました。ガレキの焼却処分は放射能の広域にわたる拡散を招き、放射能が濃縮された残渣の埋立地への埋設は将来必ず大阪湾への流出という事態を招きます。当然にも大阪市だけの問題ではなく、多くの人々がこの大阪市の方針に疑問と抗議の声をあげました。121017お隣の尼崎市では、説明会で参加者を限ることなく行い、結局、ガレキ処理を行わないことに決めたのです。8月30日の大阪市の説明会は大阪市民に限定されました。私たち市外の人間は、それでも200人以上が集まり、抗議の声をあげました。会場の中には500人近くの大阪市民が集まり、焼却場となる此花区のおばちゃんたちや多くのみなさんが抗議の声をあげました。モジモジ先生の理路整然とした大阪市、環境省への批判と抗議の質問に、橋下市長をはじめ並み居る大阪市・環境省などは何一つ答えることができなかったのです。そればかりか、橋下市長は、「今日は意見を聞くために開いたのではない」と傲然と言い放って、「お上が決めたことに従え」との姿勢を示しながら、逃げるように退席しました。そして「私たちのいのちがかかってるんや」と納得せず残っていた此花区のおばちゃんたちをはじめとした人々に機動隊を襲いかからせ、怪我人を出し、排除したのは橋下市長ではありませんか。何が「社会のルール」だ。

12817 右の写真は、関西電力本店の正面玄関です。毎週金曜日の包囲行動では、再稼働への抗議の意志をこめ黄色いリボンをくくりつけるのが恒例になりました。実はくくりつけている金網は、包囲行動が盛んになった中で、立派な玄関の構造物の上に突然作られたのです。なんと不細工、不調法なものでしょうか。「なんで?」と思いますよね。私たち市民が構造物を乗り越えて乱入するとでもおもったのでしょうか。電力独占の巨大な利権を貪り、巨富をほしいままに築きあげてきた関西電力の正体が丸見えではないでしょうか。
 今回の大阪市のバリケードは、この関西電力の不細工な金網と同じ発想で作られたのではないでしょうか。市民の声を聞かず、「上意下達」を当たり前として傲然と居直る橋下が何を守ろうとバリケードを築いたのかということです。

 ほんとに怒りなしには書けないことではありますが、「めっちゃ面白い」と感じるのは不謹慎でしょうか。橋下市長が、厚顔無恥にも「表現の自由はあるが」とつぶやかざるをえなかったのは、正にオキュパイであるこの「監視テント」に消耗し、敗北感を舐めているからです。みなさん。大阪市役所前の監視テントを訪ねてみてください。放射能汚染ガレキの広域処理に反対し、大阪市に止めさせましょう。

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2012年11月 1日 (木)

11・11関電本店1万人大包囲の呼びかけ

 「原発いらん! 被曝させるな!」と11月11日、関西電力本店を1万人で包囲しようと呼びかけが発せられています。その賛同と参加の呼び掛け文をそのまま掲載いたします。(呼び掛けのチラシは、「11.11呼びかけ文.pdf」をダウンロード

原発いらん! 被曝させるな! 11・11関電本店1万人大包囲

     ご賛同とご参加を呼びかけます

 東電福島第一原発の事故から1 年半が経ちました。しかし事故はまったく収束しておらず、4 号機の使用済み核燃料プールの倒壊の可能性など、さらなる大惨事の火種を抱えたままです。食品汚染は「食べて応援」、放射能汚染された震災がれきは「燃やして応援」、被災地を人質に放射能バラマキ政策を強引に推進しています。自主避難者たちは「ただの引越し」扱いでロクな補償も受けられず、汚染地域に残った人びとは厳しい汚染の中に支援もなく置き去りにされ、さらには政府の煽動によって対立さえさせられています。除染や事故収束の過酷な被曝労働を担う労働者たちへの酷い待遇は、改善されるどころかどんどん悪化しています。そんな中、「電力不足」の嘘を吹聴し「計画停電」と恫喝しながら、7 月には大飯原発が再稼働しました。「原子力規制委員会の人事問題」では、これまで同様に原子カムラの人間がおさまりました。原発事故の惨禍を反省するどころか、むしろそれをチャンスと考えているかのように、原発推進、汚染拡散、被曝強要を強力に押し進めています。断じて、こんなことを許しておくわけにはいきません。
 こうした中、11 月11 日に東京で、再度脱原発を訴える100 万人行動が呼びかけられました。私たち関西でも、この行動に呼応し、連帯した大きな行動を起こしたいと思います。原発の再稼働反対をはじめとする「脱原発」、汚染の拡散や被曝の強要に反対する「脱被曝」を掲げた闘いを仕掛けていかねばなりません。そのために表記の「関西1 万人行動」を提唱します。
 いま、関西には二つの焦点があります。第一に、原発を再稼働させた唯一の電力会社であり、原子力推進勢力の中心である関西電力があります。大飯原発の即時稼働停止を要求し、この関西電力を徹底的に叩かなければなりません。第二に、原発反対のフリをしながら土壇場で再稼働を容認した大阪市長・橋下徹です。橋下は、再稼働を容認したのみならず、大阪市での震災がれき受入れを主導することで、汚染拡散・被曝強要政策の先陣を切っています。その受入れに向けた試験焼却が、この11 月に予定されています。断固として、この暴挙を粉砕せねばなりません。
 関西に住む私たちは、まず、関西の闘いをしっかり闘いたいと思います。脱原発・脱被曝社会を目指して、ともに立ち上がりま
しょう。
2012 年10 月
              呼びかけ  11.11 関西行動実行委員会
     (呼びかけ人代表 小林圭二・京大原子炉実験所元講師)

行動提起

【名称】原発いらん!被爆させるな!11・11関電本店1万人大包囲
【日時】2012年11月11日(日)Photo
◆午後2時から  集合・集会  西梅田公園(右図参照 大阪市北区梅田2丁目)
◆午後3時から4時半  関電本店大包囲行動(関電本店前とその周辺)

集会主催者(実行委員会)では、この行動への個人・団体の賛同を求めております。賛同していただける方は、主催者ブログhttp://1111kanden.blog.fc2.com/に移動し、賛同の手続きを、公表の可・不可をかならず記入の上、行なってください。

 みんなの力で、11・11行動を成功させましょう。

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