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2012年7月19日 (木)

7・16さようなら原発集会に17万人

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 7月16日、前日から東京に泊まっていて朝起きると快晴、まさに抜けるような青空。大変な人になるだろうからと10時前に電車に乗るが、もう「脱原発」「再稼働反対」などいろいろ書かれたうちわなどをもった人たちが沢山乗っておられる。直近の原宿を避けて10時半ごろ渋谷に着いたら、もうすでに駅前にいろいろな幟などで、人人人・・。12716_2ぞろぞろと代々木公園に向かっていく人の流れについて行く。20分あまりで会場に。後で聞くと原宿からは人の流れが止まってしまい、渋谷よりずっと近いはずなのに1時間以上かかったとか。経産省テントやたんぽぽ社の出店の近くで兵庫の人たちのグループに巡り合え行動をともにする。ついに大阪の「とめ原」の仲間には、最後まで会うことができずでした。12716_3なにしろすごい人で、探すのも一苦労。それに凄い暑さ。
 12時頃、メイン会場に潜り込むことができましたが、もう後ろの方。ほぼ写真は無理かなと思いながらそれでも必死で撮り続けましたが・・・。同時に第2会場、第3会場でそれぞれ同時にイベントが。それぞれすでに凄い人が集まっています。第3会場には我らが浪花の巨人、趙博さんの出演もあり気にはなりましたが、一度席を離れると戻れない恐れも・・・。トイレも諦めじっと直射日光の中、座り続けました。(上の左右の写真は、その位置から見た後ろの方(右)と舞台方向(左)です。)

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 さあ、演奏が行われていましたが、予定通り午後1時に神田香織さんの司会で始まりました。途中から上空を取材のヘリコプターが5、6機も旋回し、私がいる位置では、その爆音でほとんど聞こえない状態に。以下の発言内容は東京新聞(7・17)からの転載を中心にまとめています。まずは1000万人アクション、そしてこの日の行動を呼びかけられた7人のみなさんから。
12716_5 まず、ルポライターの鎌田慧さん。「原発が停止していても、地震があったら大事故が起きるかもしれない危険があるのに、まだ原発にこだわっている。国民の生命と財産を無視するような政府を、徹底的に弾劾していく。原発はただちにゼロにすべきだ」。そして「政府の動きを見据えて、9月、10月にもう一度集会をやろう」と呼びかけられた。
 鎌田さんに紹介され、舞台に飾られた絵を描かれた画家の〇〇さん(スミマセン。聞き取れません)が「何かしなければ、何ができるのかと悩みながら、絵を使ってもらうことで参加してきました」と挨拶をされます。
 12716_6続いてミュージシャンの坂本龍一さんです。「42年前、18歳だった私は日米安保改正反対でこの公園にいた。日本の市民が再び声を上げたのは感無量です。2050年ぐらいには、家庭や事業所で電気を自家発電するのが常識という社会になってほしい。」「たかが電気のために、美しい自然や子どもの命を危険に晒せてはなりません」「福島の後に沈黙しているのは野蛮だ」と。
 12716_7経済評論家の内橋克人さんです。大飯原発の再稼働を弾劾され、「公園を埋め尽くした皆さんの声が、ゆがんだ国や社会の在り方を見直す確かな力となる。福島の悲劇に学ぼうとしない政治家を、二度と国会に送ってはならない。子供や孫、将来のため、私たちの最低限の責任です。」「この想いを深く心に刻んで前進しよう」と。
 12716_8作家の大江健三郎さんです。署名を届けた時の政府の対応を批判し、「原発事故がなお続く中で、関西電力大飯原発を再稼働させ、さらに再稼働を広げていこうとしている政府に、侮辱されていると感じた。政府のもくろみを打ち倒さねばならない。しっかり、やり続けよう」と。
 この頃、3コースにわかれたそれぞれのデモの先頭が、デモを開始しました。
 12716_9作家の落合恵子さんです。「野田政権に聞く。あなたたちが国民と言う時、だれを見ているのか。今日ここに来ているのが国民であり、市民。性懲りもなく原発を推進する人たちに、本当の民主主義は何かを教えてあげないといけない。」そして「いのちを守ろう」と呼びかけ、「原発と共に、オスプレイも全ての基地も反対です。なぜなら命を脅かすものだからです」とも。
 12716_10今度は作家の澤地久枝さんです。「核に汚染され、命が細々と生きる地球にしないため、日本が率先して核を捨てる選択をしてほしい。政府は日本人からふるさとを奪った。小さい国土にふさわしい規模で、生まれて良かったと思う国にしなくては。」
 12716_11瀬戸内寂聴さんです。「90歳です。私より年寄りはここにはおられないでしょう」と始められ、「私たちは集まらなければならない。税金を払った日本の国民だから、政治に言い分があれば口に出していい。これは世界につながる問題。悪いことはやめてくれと、たとえ相手が聞かなくても、言い続けましょう。」
 以上の12716_12呼びかけ人のみなさんに続いて広瀬隆さんです。「今も原発が動いている。これは不条理です。若者たち、子どもたちに私たちは罪を犯している。」
 ここで司会の神田さんから、現在の参加人員が17万人に達したとの報告がされ、大きな拍手で確認されました。
 12716_13福井から中嶌哲演さんです。「3、4号機の増設は、子や孫に死刑宣告をされたも同然だ」というかっての大飯原発反対運動の中での言葉を紹介され、ヒロシマ・ナガサキ・フクシマに想いを馳せながら「原発安全神話」「原子力ムラ」などの欺瞞と犯罪を弾劾された。
 ここでちょっとしたハップニングがありましたが、主催のみなさんの努力で乗り越え、12716_14最後に、昨年9月の6万人集会で大きな感動を呼んだ武藤類子さんです。「悲しみと困難の中でそれぞれがほんとうによくやってきたねということです。」「数々の分断は私たちをバラバラにしようとしました。暗闇の中で翻弄され傷つき混乱しながら、それでも繋がり続け、ひとりひとりが最善を尽くしてきたと思います」とこれまで全国で繰り広げられてきたほんとうに様々な闘いを一つ一つ数えるように上げながら位置づけられました。「福島の二本松からてくてくと歩いてここにたどり着いた」人が、人々がこの会場におられることを紹介し、「ここによくやってきたねと、自分を、隣の人を褒めましょう。そして私たちの行動を支えてきた大切な身体を労わりましょう」と呼びかけられた。そして福島の厳しい現状を一つ一つ上げながら、「絶望こそが希望である」という言葉を紹介しながら「私たちはかすかな光をたぐりよせ、今、このように青空のもとに集まっています」「かしこく繋がっていきましょう。ともに歩んでいきましょう」と結ばれました。

 12716_15会場では、演奏や歌などのイベントが続きますが、デモに出発です。しかし、なかなか出ることはできません。ようやく動き出し、第2会場、第3会場のこれまたすごい人波に驚きながら動きますが、数歩動いては、立ち止まる。第3会場では、あの可愛い藤波心ちゃんが挨拶をしているのが見えます。12716_16代々木公園を1時間余りかかってようやく脱出することができました。右写真、関西実行委員会の幟旗が元気に翻っています。
 それから、私たちは明治公園へのデモコースでした。大通りに出たところで、早くも先頭におられた方々か、バスの窓からプラカードを示しながら手を振って通っていかれます。
 12716_173キロを2時間近くかかって、ようやく6時前に、終着点の明治公園に。左写真は青山の辺の坂道での様子ですが、切れることなくデモが続いています。この辺で、「市東さんの会」のOさんが、「先頭にいて、終わってビールを飲んできました」と声をかけてくれました。

 500ミリのペットボトルを2本、空にしたのですが、トイレが近いはずの私が、渋谷の駅で入ってから8時間後の解散地点の地下鉄の駅でやっと入れたというか、我慢ができた。自分でも驚きましたが、それほどに暑く、汗を出したのでしょうね。みなさん。ご苦労様でした。あまりに人が多すぎて、よくわからないという変な感じが、感動とともに残りました。私は、みんさんと別れて、翌日の千葉での第3誘導路許可処分取り消し裁判のために千葉に向かいました。
 

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