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2012年7月24日 (火)

昨日、耕作権裁判を傍聴して

12723 昨日、市東さんの耕作が「不法耕作だ」として空港会社NAAが明け渡しを求めている耕作権裁判の口頭弁論が千葉地裁で開かれました。

 市東さんの農地の特定、明け渡しを求める根拠とされる「境界確認書」「同意書」(右写真②、昨日の裁判資料から)が地主・藤﨑政吉氏の知らないところでNAAによって偽造されただけでなく、市東東市さんの署名も偽造されたことが明らかになり、その偽造問題が裁判の最大の焦点となっています。署名が偽造であることを示した筆跡鑑定・根本鑑定に対し、NAA側は、「鑑定が偽造であるという先入観のもとに作られている」などという理由を提示した塚本鑑定を提出しているのですが、鑑定としてあるべき考察もされていない杜撰きわまるものだという根本鑑定人による反論の準備書面24がこの日提出されました。また、地主・藤﨑政吉氏が死去したため証人喚問が出来なくなり、空港公団と藤﨑氏の交渉経過を示す文書などの提出を求めるなどの準備書面25が提出されました。
 この日、原告NAAから、問題となっている「境界確認書」「同意書」の原本が提出されました。

 12723_2農地裁判とともに重要な局面を迎えたこの裁判を恣意的に進めようと白石裁判長は、「進行協議をしませんか」ともちかけ、弁護団に「口頭弁論で公開の場でやればいい」と一蹴される一幕も。

 次回口頭弁論は、10月29日(月)午前10時半からです。

 閉廷後、開かれた報告会では、市東さんが「これから証拠が出てくるので弁護士さんと一緒に頑張ります」と挨拶をされてから、各弁護士からのこの日の法廷の内容の説明と位置づけなどがかたられました。
 12723_3常々「地主・藤﨑政吉氏の証人喚問」の重要性を訴えてこられた北原事務局長は、藤﨑氏が先日死去したことを「残念だ」と触れられた上で、「裁判闘争は闘いの一貫」「今まで通り。必ず勝てる」と確信を述べられました。
 この後、動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの会から、それぞれ連帯の挨拶と決意が語られました。
 最後に萩原事務局次長からまとめの挨拶が行われました。萩原さんは、「成田空港の現状が昨年よりは改善されたとは言うものの、まだまだ厳しい。12723_4格安航空の導入でなんとかしようとしても、蟻地獄のような状況しか生まれない。周辺のホテルもそうだ。株を上場すると言いながら、5年も6年も進めることができないじゃないか」と。そして「国策だ、国益だ、公共事業だ、国民のためだという野田政権を誰が信じるか」「10万、20万人々が集まる場所でどんどん大胆に、大上段に掲げ訴えていこう」と。そして「9月、10月、来年3月に向け、構えていっていっていただきたい」と訴えられました。

 12723_6この日は、裁判の報告会の後、市東さんの会が主催する勉強会が開かれました。講師は望月信光さん(資料センター本郷勤務)。「成田空港に“公共性”はない -「カネより命」の人間的選択としての農民・農業-」というテーマで、3時間半に及ぶ講演と討論が行われました。
 東京の首相官邸前で、オスプレイの岩国搬入に抗議する行動があるとかで、その場から直行される方も。今朝の岩国現地での闘いや、この行動に想いを致しながら帰途につきました。

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