「福島支援弾圧」裁判第3回公判を傍聴して
昨日、大阪地裁で「福島支援弾圧」裁判第3回公判が開かれました。上の写真は、閉廷後の報告会。
太田弁護士から「意見陳述」が先ず行われました。問題となっている車輌の購入のいきさつに始まって、ヘルパーとしての仕事や、音楽仲間、福島支援活動など古河さんの日常生活を説明した上で、今回の不当な2度にわたる逮捕・勾留を批判。最初の逮捕が単なる口実にすぎず、2度目の逮捕に対して検察の勾留請求を裁判所が却下、特別抗告で勾留が認められたものの、勾留延長請求については裁判所が重ねて却下、検察の特別抗告も却下され、検察が10日の拘留で起訴に踏み込まざるを得なかった経緯、最後に古河さんの逮捕が介護されているALSの患者さんにとって命に関わることだったことが語られました。すでに第1回公判で「公訴棄却すべき」と弁護団から陳述されているので、少し違和感。報告会で、古河さんが逮捕の段階から全面的に黙秘を貫いているので、裁判長が何を争っているのか解っていないので、「こちらは事実を争っているのではない」「この事件は逮捕・起訴が検察による職権乱用によって起こされた。職務犯罪でさえある。直ちに公訴棄却すべきだ」という事を重ねて明らかにしたのだと太田弁護士から説明があり、納得。
続いて、古河さんがヘルパーとして勤めている「ココペリ 121」の所長の長見(おさみ)さんが弁護側証人として出廷し、若い脇田弁護士が質問。「ココペリ 121」の仕事内容から、古河さんとの出会い、古河さんが勤めてからヘルパー資格をとられた経緯などを証言。(右写真は、報告会での弁護団と古河さん)そして古河さんの人柄を、「歳はとっているが、明るくて元気。利用者さんに好かれる」などと評され、ほぼ1週間べったり仕事に就かれていることを明らかにされた。そして具体的にALSの患者さんの介護の中身などを説明され、今回の逮捕が、患者さんはもとよりその家族のみなさんにも不安を与え、「1週間くらいなら交代できても、2週間、3週間、さらにはいつまでかわからないとなると」と命に関わることであったことを証言されました。さらに、仕事を休んでの古河さんの福島支援について、よくわかっているし、交代してくれるみなさんと「お互い様」とうまくやれていることを証言されました。太田弁護士が補足。
聞いても不利な証言しかでてこないということか、検察側からの尋問はありませんでした。
その後、弁護側の証拠が提出されましたが、検察側がほとんどを「不同意」している様子。しばらくやりとりが。古河さんが「党派の活動拠点を作ろうとした」と福島で報道された新聞や、「古河潤一」のペンネームで雑誌『DAYS JAPAN』に掲載されている部分などを不同意したのです。検察の逮捕・起訴にまずい印象を与えるとで思ったのでしょうか。新聞は「弁論の論旨に関わる」という太田弁護士の要求に、最後にしぶしぶ認めました。
法廷後、弁護士会館に移って、報告会。太田弁護士の経過報告と、脇田弁護士からの「緊張した」との感想、位田弁護士からの意見などが語られた後、出席者全員から簡単な感想や意見が。そして最後に古河さん本人からたまたま昨日あったヘルパーの仕事の様子などを語りながらの裁判や「ふくしまっ子 大阪においでよ プロジェクト」への想いが語られました。
次回公判は、8月3日(金)午後1時半から、大阪地裁1004号法廷です。検察からの論告求刑、弁護団からの最終弁論が行なわれます。傍聴席を埋めつくし、不当な弾圧への怒りを表しましょう。
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