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2012年7月28日 (土)

今週の産直野菜(7月28日)

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 先ほど今週の産直野菜が三里塚から届きました。

 じゃがいも(豊しろ)、玉ねぎ、ミニトマト、きゅうり、葉ねぎ、オクラ、ピーマン、ししとう、なす、モロヘイヤ 以上 10品です。

 千葉から一晩運ばれてくるだけでモロヘイヤなどは萎れる猛暑の季節になりました。モロヘイヤと葉ネギは、撮影後、すぐに水に浸けてやりました。「農家だより」にも描かれていますが、この暑さでの農作業は大変。畑に日陰があるはずもありませんからね。盆明けに何度か援農(?)にお邪魔しましたが、この時期の草取りが大切なのですが、これまた大変。まだ盆明けは、盆前に草取りをやりきって盆の休みに入るのでまだマシのようで、この今の時期は本当に大変です。水やりも大事ですし。ほんとに大忙しです。近いみなさんは是非お手伝いに行ってくださいね。

 今年も、雨の少ない夏のようで、気になります。団結街道の封鎖、第3誘導路の建設で、遠回りを強制されている市東さんは、昨年もそうでしたが、水やりが特に大変。何ども往復しなければならないだけに。萩原さんのところの清水の畑(秋に全国集会がある畑)も、あの無駄な第2誘導路の建設さえなければすぐに行けたのですが・・・。ほんとに腹が立つことばかりです。

 管理人は、来週はオスプレイ配備反対の沖縄での県民大会に伺いますので、「今週の産直野菜」はおやすみです。できれば少し残って、高江などを訪れようと思っています。6日には高江で、「座り込み応援LIVE」があるようです・・・・。

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2012年7月27日 (金)

住民犠牲の上に立つ成田空港自由化

 新空港反対東灘区住民の会の『おしらせ』第87号が発行されました。巻頭を転載します。

住民犠牲の上に立つ成田空港自由化
  市東さんの農地を守ろう

 政府・国交省は、2010年、新成長戦略を打ち出し、「ヒト・モノ・カネ・情報」の流れを重視するとしました。その柱に首都圏空港容量の拡大、羽田・成田の一体運用を実現することと、成田空港の自由化を据えました。そして、1984年以来続けられてきた日米航空交渉が、この年に最終合意されました。
 1952年、サンフランシスコ条約で日本の独立が実現する中で航空法が制定され、ヨーロッパなどに10年近く遅れて日本の空の戦後の歩みがはじまりました。そこで結ばれた日米航空協定は、それまで日本の空を独占していたアメリカの実績を前提とした不平等な協定でした。
 日本は、日本航空が世界一の旅客数を誇る(1983年~1987年)実績を背景に1984年、不平等を改善したいと日米航空協定の改訂に向けた交渉を開始しました。ところが、アメリカは国内の航空自由化を1970年代後半から劇的に進め、世界で飛び抜けたその巨大な航空市場と航空産業の力を背景に世界に航空自由化を迫っていた時でした。実際にも、ヨーロッパでは1992年にオランダと、アジアでは1997年にシンガポールと航空自由化協定を最初に結んで航空自由化を世界で進めようとしていました。

 当初、自由化に抵抗した国交省

 日本は、この世界での航空自由化の流れと国内での新自由主義的流れの強まりの中で、2000年、首都圏空港を除く国内の空港の自由化を認め、国内について「参入・撤退の自由」「価格競争の自由」を認め航空法を改正しました。しかし、アメリカの自由化要求には首都圏空港の緩和は「狭隘さ」を理由に拒否し、国際運賃についても「IATA運賃」を盾に拒否しました。
 しかし、関西空港と中部空港の破綻がそれぞれ明らかになる中で、成田空港の拡張、首都圏空港容量の拡張を決断せざるを得なくなり、2003年、市東さんへの農地明け渡し要求へと動き始めました。また、IATA運賃がヨーロッパで独占禁止法違反であると断定され(2006年)、アジアでの航空運賃が急激に下がる中で、追い詰められていました。そうした背景の下、アメリカの圧力で成田空港の自由化、運賃の自由化を認めた日米航空協定の改訂交渉が最終合意にたどりついたというわけです。

 アメリカ追随に梶を切った2010年

 ご存知のように2010年という年は、5月28日、日米同盟が叫ばれ、秋には菅政権によって突然TPP参加の意志が明らかにされました。羽田・成田の一体運用、首都圏空港の容量拡大、成田空港自由化の新成長戦略、そして日米航空協定最終合意とは、政権交代を実現した自らのマニュフェストを投げ捨て、アメリカ追随に大きく政策転換をした民主党政権の流れの中で起こったのです。
 辺野古新基地建設、オスプレイ導入、あるいはTPP加盟がもたらす住民、国民への破局的な犠牲の強制は言うまでもありません。成田空港の自由化を水路とする新成長戦略の航空政策もまた、空港周辺住民への重大な犠牲の強制を前提としていると言わざるをえません。
 何よりも親子3代、100年をかけて耕し、無農薬・有機栽培を実現している超1級農地を、国・空港会社が農地の区分地図を偽造し、数々の農地法違反を犯してまで、市東さんから強奪しようと裁判にかけるなどという国家犯罪がどうして許せるでしょうか。また、その国家犯罪を支え、「国策裁判」によって農地強奪の手先に裁判所・司法が立つことなどどうして許せるでしょうか。
 そもそも30万回の離発着、あるいは24時間化は、狭い内陸空港であることから周辺地域に騒音被害などの深刻なくらしの破壊が引き起こされることは必定です。
 私たちは、住民の犠牲を当然とし、しかも市東さんの農地を強奪することでしか実現できない成田空港の拡張、自由化の動きに絶対に反対です。
 9・16三里塚集会(関西)、10・7三里塚全国総決起集会に全力で参加し、野田政権の住民無視の国策強要に反対していきましょう。

 

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2012年7月24日 (火)

昨日、耕作権裁判を傍聴して

12723 昨日、市東さんの耕作が「不法耕作だ」として空港会社NAAが明け渡しを求めている耕作権裁判の口頭弁論が千葉地裁で開かれました。

 市東さんの農地の特定、明け渡しを求める根拠とされる「境界確認書」「同意書」(右写真②、昨日の裁判資料から)が地主・藤﨑政吉氏の知らないところでNAAによって偽造されただけでなく、市東東市さんの署名も偽造されたことが明らかになり、その偽造問題が裁判の最大の焦点となっています。署名が偽造であることを示した筆跡鑑定・根本鑑定に対し、NAA側は、「鑑定が偽造であるという先入観のもとに作られている」などという理由を提示した塚本鑑定を提出しているのですが、鑑定としてあるべき考察もされていない杜撰きわまるものだという根本鑑定人による反論の準備書面24がこの日提出されました。また、地主・藤﨑政吉氏が死去したため証人喚問が出来なくなり、空港公団と藤﨑氏の交渉経過を示す文書などの提出を求めるなどの準備書面25が提出されました。
 この日、原告NAAから、問題となっている「境界確認書」「同意書」の原本が提出されました。

 12723_2農地裁判とともに重要な局面を迎えたこの裁判を恣意的に進めようと白石裁判長は、「進行協議をしませんか」ともちかけ、弁護団に「口頭弁論で公開の場でやればいい」と一蹴される一幕も。

 次回口頭弁論は、10月29日(月)午前10時半からです。

 閉廷後、開かれた報告会では、市東さんが「これから証拠が出てくるので弁護士さんと一緒に頑張ります」と挨拶をされてから、各弁護士からのこの日の法廷の内容の説明と位置づけなどがかたられました。
 12723_3常々「地主・藤﨑政吉氏の証人喚問」の重要性を訴えてこられた北原事務局長は、藤﨑氏が先日死去したことを「残念だ」と触れられた上で、「裁判闘争は闘いの一貫」「今まで通り。必ず勝てる」と確信を述べられました。
 この後、動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの会から、それぞれ連帯の挨拶と決意が語られました。
 最後に萩原事務局次長からまとめの挨拶が行われました。萩原さんは、「成田空港の現状が昨年よりは改善されたとは言うものの、まだまだ厳しい。12723_4格安航空の導入でなんとかしようとしても、蟻地獄のような状況しか生まれない。周辺のホテルもそうだ。株を上場すると言いながら、5年も6年も進めることができないじゃないか」と。そして「国策だ、国益だ、公共事業だ、国民のためだという野田政権を誰が信じるか」「10万、20万人々が集まる場所でどんどん大胆に、大上段に掲げ訴えていこう」と。そして「9月、10月、来年3月に向け、構えていっていっていただきたい」と訴えられました。

 12723_6この日は、裁判の報告会の後、市東さんの会が主催する勉強会が開かれました。講師は望月信光さん(資料センター本郷勤務)。「成田空港に“公共性”はない -「カネより命」の人間的選択としての農民・農業-」というテーマで、3時間半に及ぶ講演と討論が行われました。
 東京の首相官邸前で、オスプレイの岩国搬入に抗議する行動があるとかで、その場から直行される方も。今朝の岩国現地での闘いや、この行動に想いを致しながら帰途につきました。

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高江で工事強行 抗議の声を!

 沖縄の高江で、ヘリパッド建設に向けた工事が、今日、今、強行されています。「やんばる高江」ブログhttp://takae.ti-da.net/が訴えています。今日も危険を無視して、抗議で座り込んでいる皆さんの頭上をクレーンで物資を運び込んでいるようです。それも道路使用許可も取らずに。警察がそれを黙認しているとか。

 現地から、「2台目のトラックは阻止するぞ!」とメールが入っています。

 昨日の岩国へのMV22オスプレイの強行搬入と一体となったこの工事強行に抗議の声をあげましょう。

 中止の要請と抗議を各所にお願いします。
 *沖縄防衛局 TEL098-921-8131 FAX 098-921-8168
 *防衛省03-5366-3111  *内閣官房 03-5253-2111
 *沖縄県知事公室 TEL:098-866-2460 FAX:098-869-8979
 *東村役場 TEL:0980-43-2201 FAX:0980-43-2457 
 抗議の声をあげましょう。

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2012年7月21日 (土)

今週の産直野菜(7月21日)

12721 先ほど三里塚から産直野菜が届きました。この時期にすれば多いのではないでしょうか。

 玉ねぎ、ミニトマト、ピーマン、なす、ししとう、ニラ、セロリ、オクラ、とうもろこし、きゅうり 以上10品も。

 セロリが立派なのには感心。毎朝、ジュースを楽しんでいます。とうもろこしも順調ですね。きれいだし、今年はまだ虫にお目にかかっていません。あれは苦手です・・・。

 今月は、裁判あり、闘争ありで、しかも暑くなってきましたので、現地は大変でしょうね。

 7・8現地闘争で萩原さんが呼びかけておられましたが、現地調査、援農、畑の見学、どんな形でもいいから、現地の様子を見に出かけましょう。かっての〇〇十年前の大先輩も、ほんとに現地は変わってしまいました。怒りなしには言えませんが、1ヶ月前とも違います。現地に触れ、農地と作物に触れることから三里塚を、闘いを、市東さんの農地を考えましょう。

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2012年7月20日 (金)

7・23 耕作権裁判の傍聴を

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 市東さんの耕作が不法耕作だとして空港会社NAAが訴えた「耕作権裁判」が、来週7月23日(月)、千葉地裁で開かれます。傍聴にお集まりください。

【時】 7月23日(月)午前10時半~
【所】 千葉地裁601号法廷

 この裁判は、重大な局面を迎えている農地裁判と一体のものです。NAAは、市東さんが耕してもいない地番「41-9」を耕作地だとして明け渡しを求めて提訴した農地法裁判を起こしました。それに先立ってNAAは、明け渡しを求めた耕作地以外の農地は、「不法耕作だ」として「明け渡せ」と求めたのがこの耕作権裁判です。上の市東さんが立っている畑が、その「不法耕作」と言われた畑です。
 第1回口頭弁論(2007年2月19日)で、被告席に立った市東さんは冒頭、「まず、自分がこうした場に呼び出されていることに強い憤りを感じています。私が耕作している畑は、祖父の代の開墾から90年耕しており、これまで一度も否認されたことはなく、「不法耕作」だと言われる筋合いのものではありません。「明け渡し」を求めて裁判に訴える空港会社の不当に抗議するために、私はこの場に立ちました」と怒りを込めて述べられ、NAAを弾劾したのです。
 この耕作権裁判、農地裁判の双方で、「41-9」を市東さん親子が耕作したことがないことと、NAAが提訴した根拠とされる農地の特定の「確認書」などがNAA、成田空港公団によって偽造されたものであることが明らかとなっています。
 ならば、市東さんが裁判開始の冒頭で述べたように、この「耕作権裁判」など存在すること自体が間違いです。しかし、国・NAAが、首都圏空港容量の拡大、成田空港の自由化に向けて、市東さんの農地の強奪で暫定滑走路の誘導路「へ」の字問題解決を、裁判所を使って行おうとしています。正に国策裁判として、耕作権裁判、農地裁判が行われているのです。これ自体が、怒りなしでは語れない許し難いことです。
 おまけに担当する白石裁判長は、自らの国策裁判にかけた「使命」を意識してか、これまでも信じられないような訴訟指揮を繰り返し行なってきています。
 市東さんの農地を守るためには、このような不埒な、法理をも無視した国策裁判の強行を許さない傍聴闘争の実現が必要です。一体のものである農地裁判が重大な局面を迎えているだけに、この重要性がますます露となっています。怒りを持って、そして市東さんの農地を守る私たちの決意をこめて、傍聴闘争にあつまろうではありませんか。

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2012年7月19日 (木)

沖縄・高江に防衛局が襲撃!

1 今日、昼過ぎから沖縄の高江に、ヘリパット建設のために沖縄防衛局が100人で大型クレーンを投入して襲撃しています。先ほど入ったメール連絡や、「やんばる東村・高江ブログ」http://takae.ti-da.net/によれば、抗議する住民、市民の頭越しに重量物をクレーンで投げ込んでいるもようです。非常に危険です。そもそも住民と話し合い、説明をするという約束などを無視した暴力的なやりかたであり、到底許せるものではありません。

 そもそも、このヘリパット建設は、今問題となり、沖縄、岩国いずれもから受け入れが反対されているMV22オスプレイ配備を前提とし、その訓練施設であることが明らかになっています。2東村村長も「オスプレイ訓練施設であれば反対である」と明言しており、事態が社会的に明らかになり反対の声が広がることを恐れた防衛局による暴挙であることは明らかです。断じて許されません。

 すでにこの23日にも岩国の米軍基地に配備予定のMV22オスプレイが抗議と受け入れ反対の声を無視して到着することも明らかになっています。住民を無視するアメリカ政府と野田政権を絶対に許せません。

 中止の要請を各所にお願いします。
 *沖縄防衛局 TEL098-921-8131 FAX 098-921-8168
 *防衛省03-5366-3111  *内閣官房 03-5253-2111
 *沖縄県知事公室 TEL:098-866-2460 FAX:098-869-8979
 *東村役場 TEL:0980-43-2201 FAX:0980-43-2457 
 抗議の声をあげましょう。

 写真は、いずれも「やんばる東村・高江」ブログから転載しました。
 

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7・16さようなら原発集会に17万人

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 7月16日、前日から東京に泊まっていて朝起きると快晴、まさに抜けるような青空。大変な人になるだろうからと10時前に電車に乗るが、もう「脱原発」「再稼働反対」などいろいろ書かれたうちわなどをもった人たちが沢山乗っておられる。直近の原宿を避けて10時半ごろ渋谷に着いたら、もうすでに駅前にいろいろな幟などで、人人人・・。12716_2ぞろぞろと代々木公園に向かっていく人の流れについて行く。20分あまりで会場に。後で聞くと原宿からは人の流れが止まってしまい、渋谷よりずっと近いはずなのに1時間以上かかったとか。経産省テントやたんぽぽ社の出店の近くで兵庫の人たちのグループに巡り合え行動をともにする。ついに大阪の「とめ原」の仲間には、最後まで会うことができずでした。12716_3なにしろすごい人で、探すのも一苦労。それに凄い暑さ。
 12時頃、メイン会場に潜り込むことができましたが、もう後ろの方。ほぼ写真は無理かなと思いながらそれでも必死で撮り続けましたが・・・。同時に第2会場、第3会場でそれぞれ同時にイベントが。それぞれすでに凄い人が集まっています。第3会場には我らが浪花の巨人、趙博さんの出演もあり気にはなりましたが、一度席を離れると戻れない恐れも・・・。トイレも諦めじっと直射日光の中、座り続けました。(上の左右の写真は、その位置から見た後ろの方(右)と舞台方向(左)です。)

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 さあ、演奏が行われていましたが、予定通り午後1時に神田香織さんの司会で始まりました。途中から上空を取材のヘリコプターが5、6機も旋回し、私がいる位置では、その爆音でほとんど聞こえない状態に。以下の発言内容は東京新聞(7・17)からの転載を中心にまとめています。まずは1000万人アクション、そしてこの日の行動を呼びかけられた7人のみなさんから。
12716_5 まず、ルポライターの鎌田慧さん。「原発が停止していても、地震があったら大事故が起きるかもしれない危険があるのに、まだ原発にこだわっている。国民の生命と財産を無視するような政府を、徹底的に弾劾していく。原発はただちにゼロにすべきだ」。そして「政府の動きを見据えて、9月、10月にもう一度集会をやろう」と呼びかけられた。
 鎌田さんに紹介され、舞台に飾られた絵を描かれた画家の〇〇さん(スミマセン。聞き取れません)が「何かしなければ、何ができるのかと悩みながら、絵を使ってもらうことで参加してきました」と挨拶をされます。
 12716_6続いてミュージシャンの坂本龍一さんです。「42年前、18歳だった私は日米安保改正反対でこの公園にいた。日本の市民が再び声を上げたのは感無量です。2050年ぐらいには、家庭や事業所で電気を自家発電するのが常識という社会になってほしい。」「たかが電気のために、美しい自然や子どもの命を危険に晒せてはなりません」「福島の後に沈黙しているのは野蛮だ」と。
 12716_7経済評論家の内橋克人さんです。大飯原発の再稼働を弾劾され、「公園を埋め尽くした皆さんの声が、ゆがんだ国や社会の在り方を見直す確かな力となる。福島の悲劇に学ぼうとしない政治家を、二度と国会に送ってはならない。子供や孫、将来のため、私たちの最低限の責任です。」「この想いを深く心に刻んで前進しよう」と。
 12716_8作家の大江健三郎さんです。署名を届けた時の政府の対応を批判し、「原発事故がなお続く中で、関西電力大飯原発を再稼働させ、さらに再稼働を広げていこうとしている政府に、侮辱されていると感じた。政府のもくろみを打ち倒さねばならない。しっかり、やり続けよう」と。
 この頃、3コースにわかれたそれぞれのデモの先頭が、デモを開始しました。
 12716_9作家の落合恵子さんです。「野田政権に聞く。あなたたちが国民と言う時、だれを見ているのか。今日ここに来ているのが国民であり、市民。性懲りもなく原発を推進する人たちに、本当の民主主義は何かを教えてあげないといけない。」そして「いのちを守ろう」と呼びかけ、「原発と共に、オスプレイも全ての基地も反対です。なぜなら命を脅かすものだからです」とも。
 12716_10今度は作家の澤地久枝さんです。「核に汚染され、命が細々と生きる地球にしないため、日本が率先して核を捨てる選択をしてほしい。政府は日本人からふるさとを奪った。小さい国土にふさわしい規模で、生まれて良かったと思う国にしなくては。」
 12716_11瀬戸内寂聴さんです。「90歳です。私より年寄りはここにはおられないでしょう」と始められ、「私たちは集まらなければならない。税金を払った日本の国民だから、政治に言い分があれば口に出していい。これは世界につながる問題。悪いことはやめてくれと、たとえ相手が聞かなくても、言い続けましょう。」
 以上の12716_12呼びかけ人のみなさんに続いて広瀬隆さんです。「今も原発が動いている。これは不条理です。若者たち、子どもたちに私たちは罪を犯している。」
 ここで司会の神田さんから、現在の参加人員が17万人に達したとの報告がされ、大きな拍手で確認されました。
 12716_13福井から中嶌哲演さんです。「3、4号機の増設は、子や孫に死刑宣告をされたも同然だ」というかっての大飯原発反対運動の中での言葉を紹介され、ヒロシマ・ナガサキ・フクシマに想いを馳せながら「原発安全神話」「原子力ムラ」などの欺瞞と犯罪を弾劾された。
 ここでちょっとしたハップニングがありましたが、主催のみなさんの努力で乗り越え、12716_14最後に、昨年9月の6万人集会で大きな感動を呼んだ武藤類子さんです。「悲しみと困難の中でそれぞれがほんとうによくやってきたねということです。」「数々の分断は私たちをバラバラにしようとしました。暗闇の中で翻弄され傷つき混乱しながら、それでも繋がり続け、ひとりひとりが最善を尽くしてきたと思います」とこれまで全国で繰り広げられてきたほんとうに様々な闘いを一つ一つ数えるように上げながら位置づけられました。「福島の二本松からてくてくと歩いてここにたどり着いた」人が、人々がこの会場におられることを紹介し、「ここによくやってきたねと、自分を、隣の人を褒めましょう。そして私たちの行動を支えてきた大切な身体を労わりましょう」と呼びかけられた。そして福島の厳しい現状を一つ一つ上げながら、「絶望こそが希望である」という言葉を紹介しながら「私たちはかすかな光をたぐりよせ、今、このように青空のもとに集まっています」「かしこく繋がっていきましょう。ともに歩んでいきましょう」と結ばれました。

 12716_15会場では、演奏や歌などのイベントが続きますが、デモに出発です。しかし、なかなか出ることはできません。ようやく動き出し、第2会場、第3会場のこれまたすごい人波に驚きながら動きますが、数歩動いては、立ち止まる。第3会場では、あの可愛い藤波心ちゃんが挨拶をしているのが見えます。12716_16代々木公園を1時間余りかかってようやく脱出することができました。右写真、関西実行委員会の幟旗が元気に翻っています。
 それから、私たちは明治公園へのデモコースでした。大通りに出たところで、早くも先頭におられた方々か、バスの窓からプラカードを示しながら手を振って通っていかれます。
 12716_173キロを2時間近くかかって、ようやく6時前に、終着点の明治公園に。左写真は青山の辺の坂道での様子ですが、切れることなくデモが続いています。この辺で、「市東さんの会」のOさんが、「先頭にいて、終わってビールを飲んできました」と声をかけてくれました。

 500ミリのペットボトルを2本、空にしたのですが、トイレが近いはずの私が、渋谷の駅で入ってから8時間後の解散地点の地下鉄の駅でやっと入れたというか、我慢ができた。自分でも驚きましたが、それほどに暑く、汗を出したのでしょうね。みなさん。ご苦労様でした。あまりに人が多すぎて、よくわからないという変な感じが、感動とともに残りました。私は、みんさんと別れて、翌日の千葉での第3誘導路許可処分取り消し裁判のために千葉に向かいました。
 

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2012年7月18日 (水)

第3誘導路許可処分取り消し裁判を傍聴して

 昨日、7月17日、千葉地裁で、第3誘導路許可処分取消を求める裁判の第7回口頭弁論が開かれました。この日の法廷は、多見谷裁判長との間で、市東さんの農地裁判で国交省の石指証人(10月15日予定)のビデオリンク方式などの早期結審攻撃を許すかという緊張関係の中での口頭弁論。そのためか準備書面の提出に関する簡単な説明をするだけの極めてそっけない法廷でした。

 ただ、国と空港会社が提出した書面の中で、両者は、鈴木謙太郎さんの逝去に伴い、故人の遺志の承継はできず「裁判終了宣言をすべき」と主張している事と、第3誘導路に関連して市東さんと萩原さんの住居、畑での騒音を測定することなく開き直っていることが報告会で明らかにされました。許せません。

 次回、口頭弁論は、10月23日(火)午前10時半から、千葉地裁601号法廷で。

 12717すぐに弁護士会館に移り、報告会。弁護団、反対同盟をはじめ多くの方が前日の猛暑の中の「とめよう原発集会」17万人の中にいた熱気が、それぞれの発言の中にありました。冒頭あいさつに立たれた北原事務局長は、官邸前の連日の闘いに触れながら、原発再稼働の動きに対し、「金儲けのために私たちの命が犠牲にされようとしている」と弾劾された。そして「この闘いの先頭に立とう。生きるために闘い続けよう」と訴えられました。

 つづいて弁護団の各氏から今日の裁判の状況の説明と、農地裁判を含む多見谷裁判長との闘い、昨日の代々木公園での闘いへの想いなどが語られました。12717_2当裁判について、108ページにのぼる「準備書面2」をすでに弁護団はぶつけているが、被告の国・空港会社は、個々に部分的に応えるのみであることに対し、「全面的に答えろ。その上で釈明しろ」と「準備書面5」を提出したことが明らかにされた。
 また、農地裁判で重要証人として採用が求められていた藤﨑氏が、数日前に亡くなっていたことが明らかにされました。

 多見谷裁判長が、先日の農地裁判で、当時、暫定滑走路の北延伸を決定した国交省の石指証人を、「遠い」ことと「重要な職務についている」ことを理由に、神戸でのテレビによるビデオリンク方式での証人尋問しようと、国・空港会社の意のままに決定したことに抗議した反対同盟・弁護団に対して、この日、裁判の進行協議を行うことになっていました。しかし、その具体的内容が、あくまでビデオリンク方式を前提化した上での協議であることが判明し、反対同盟と弁護団はこの協議を拒否。その対策のために、反対同盟、弁護団、支援連による会議をこの場所で引き続いて行うために、報告会を簡単にして終えました。

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2012年7月14日 (土)

第3誘導路許可処分取り消し裁判を傍聴しよう

 第3誘導路許可処分取り消し裁判の第7回口頭弁論が、来週7月17日に開かれます。傍聴にかけつけよう。

【日時】 7月17日(火)午前10時半
【ところ】 千葉地裁601号法廷
 傍聴券配布がありますので、裁判所1階ロビーに開廷40分前にお集まりください。

1278 そもそも第3誘導路は、成田空港の破綻、完成できていないことを象徴するようなものです(右写真は、この7月8日、市東さんのところの監視台から見た工事の様子)。200億円もかけて東峰地区に住む住民の生活を犠牲にし、東峰の森を破壊して作られた第2誘導路が使い物にならず、その完成前に第3誘導路計画が出されたことが示すように、ずさん極まりない、税金の無駄遣いそのもので、その許可処分自体が不当、不法なものです。

 2010年の日米航空協定締結によって、日本はアメリカ追随の姿勢から、それまでの航空政策を転換し、成田空港自由化への梶を切りました。それ以降、14ヶ国を超える国々と成田空港の離発着27万回化を条件として成田空港自由化の航空協定を結んでいます。この「国際公約」を錦の御旗に、「第3誘導路が必要だ」と市東孝雄さんや東峰部落に住む住民への生活破壊を無視した突貫工事を強行しています。
086 成田空港の破綻を取り繕い、民主党政権の「新成長戦略」実現のために、市東さんをはじめ住民の生活や営農を破壊し、地域からたたき出そうとするこのような理不尽な工事は、許せるものではありません。47年かかっても完成しない国策=成田空港完成を前提とすることこそが間違いです。47年かかってできない失政を政府として謝罪し、地域住民のいのちとくらしを守ることこそが国や自治体が取るべき姿勢ではないでしょうか。福島や沖縄で問われている問題と同じことです。

 不埒な第3有道路建設を直ちにやめさせるために、7月17日、裁判傍聴に駆けつけよう。

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「福島支援弾圧」裁判第3回公判を傍聴して

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 昨日、大阪地裁で「福島支援弾圧」裁判第3回公判が開かれました。上の写真は、閉廷後の報告会。

 太田弁護士から「意見陳述」が先ず行われました。問題となっている車輌の購入のいきさつに始まって、ヘルパーとしての仕事や、音楽仲間、福島支援活動など古河さんの日常生活を説明した上で、今回の不当な2度にわたる逮捕・勾留を批判。最初の逮捕が単なる口実にすぎず、2度目の逮捕に対して検察の勾留請求を裁判所が却下、特別抗告で勾留が認められたものの、勾留延長請求については裁判所が重ねて却下、検察の特別抗告も却下され、検察が10日の拘留で起訴に踏み込まざるを得なかった経緯、最後に古河さんの逮捕が介護されているALSの患者さんにとって命に関わることだったことが語られました。すでに第1回公判で「公訴棄却すべき」と弁護団から陳述されているので、少し違和感。報告会で、古河さんが逮捕の段階から全面的に黙秘を貫いているので、裁判長が何を争っているのか解っていないので、「こちらは事実を争っているのではない」「この事件は逮捕・起訴が検察による職権乱用によって起こされた。職務犯罪でさえある。直ちに公訴棄却すべきだ」という事を重ねて明らかにしたのだと太田弁護士から説明があり、納得。

 12713_2続いて、古河さんがヘルパーとして勤めている「ココペリ 121」の所長の長見(おさみ)さんが弁護側証人として出廷し、若い脇田弁護士が質問。「ココペリ 121」の仕事内容から、古河さんとの出会い、古河さんが勤めてからヘルパー資格をとられた経緯などを証言。(右写真は、報告会での弁護団と古河さん)そして古河さんの人柄を、「歳はとっているが、明るくて元気。利用者さんに好かれる」などと評され、ほぼ1週間べったり仕事に就かれていることを明らかにされた。そして具体的にALSの患者さんの介護の中身などを説明され、今回の逮捕が、患者さんはもとよりその家族のみなさんにも不安を与え、「1週間くらいなら交代できても、2週間、3週間、さらにはいつまでかわからないとなると」と命に関わることであったことを証言されました。さらに、仕事を休んでの古河さんの福島支援について、よくわかっているし、交代してくれるみなさんと「お互い様」とうまくやれていることを証言されました。太田弁護士が補足。
 聞いても不利な証言しかでてこないということか、検察側からの尋問はありませんでした。

 その後、弁護側の証拠が提出されましたが、検察側がほとんどを「不同意」している様子。しばらくやりとりが。古河さんが「党派の活動拠点を作ろうとした」と福島で報道された新聞や、「古河潤一」のペンネームで雑誌『DAYS JAPAN』に掲載されている部分などを不同意したのです。検察の逮捕・起訴にまずい印象を与えるとで思ったのでしょうか。新聞は「弁論の論旨に関わる」という太田弁護士の要求に、最後にしぶしぶ認めました。

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 法廷後、弁護士会館に移って、報告会。太田弁護士の経過報告と、脇田弁護士からの「緊張した」との感想、位田弁護士からの意見などが語られた後、出席者全員から簡単な感想や意見が。そして最後に古河さん本人からたまたま昨日あったヘルパーの仕事の様子などを語りながらの裁判や「ふくしまっ子 大阪においでよ プロジェクト」への想いが語られました。

 次回公判は、8月3日(金)午後1時半から、大阪地裁1004号法廷です。検察からの論告求刑、弁護団からの最終弁論が行なわれます。傍聴席を埋めつくし、不当な弾圧への怒りを表しましょう。

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2012年7月13日 (金)

神戸空港と関西空港の競合

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 この間スカイマークの増便で伸び続けていた神戸空港の利用客数が、右表にあるように、この5月以来減少をはじめています。ひょっとしたらと思いスカイマークの利用状況を見ると、同じように減少をはじめていました。しかも、搭乗率が、開港(2005年)以来一度も60%を切ったことがない(毎年度平均70%以上)のに初めて5月、6月と50%台に落ち込んでいます。スカイマーク社の採算ラインが、搭乗率70%台と言われているだけに、これは採算割れの深刻な数字です。(数字は神戸市のホームページより引用)

 なぜこんなことが起こったのでしょうか。Photoそれは関西空港との競合です。この3月に関西空港に本格的なLCC(格安航空)のピーチが就航したことからです。左のグラフは、2012年6月15日付けの神戸新聞から引用したものですが、関西、神戸、伊丹(大阪)の3空港の利用客の合計が昨年度初めて3000万人を割ったという記事でした。関西、伊丹(大阪)の旅客数が落ち込んでいる中で、神戸空港だけ上昇傾向にとも紹介されています。いずれにしろ関西の3空港の需要の規模は、国や財界が言ってきたようなものとはちがい、「3空港もいらない」、取り合いになっている事は衆知の事実です。神戸空港はスカイマーク(一応、LCCと言われる)によって運賃が安い空港として利用客を伸ばしてきました。
 しかし、3月に関西空港にLCCピーチが就航したことによって、神戸空港の独自性が失われ、どうなるかなと思われていたところでした。ピーチの就航路線はまだまだ小さく、これから増える予定です。しかも、関西空港には他のLCCであるジェットスタージャパンなどがさらに就航するだけでなく、スカイマーク自身がこのLCC間の競争に割って入るために関西空港に再就航しています。

 そうすれば一日の就航便数が30便と制限されている神戸空港の利便性は関西空港にはるかに見劣りしてしまい、競争力を失い、確実に失速します。スカイマークの路線ごとの搭乗率がわかりませんので、明確にはできないのですが、平均で50%台の搭乗率と言うことは、スカイマークとすれば撤退しなければならない路線が生まれているということです。

 スカイマークに就航してもらうために、神戸市は条例を無視し、条例で決められた着陸料の4割に値下げをして使ってもらっています。それ自体が、神戸空港の管理収支赤字の原因の一つとなっているのですが、事態はますます深刻になります。2000億円の建設のために借りた借金が、返済がはじまってもほとんど返せない状況にある上に、経営自体がままならないということです。開港以来、私たちが指摘した通り、もはや神戸空港は立ちいかないことが明らかです。神戸市は関西3空港の一体運用に神戸空港の未来を託そうとしていますが、そんな勝手な神戸市や兵庫県の思惑には、国交省も構うつもりもないことをすでに明らかにしています。

 神戸市は、こうした事態を市民に明らかにし、神戸空港の存続も含め、市民の意見を問うべきです。廃港しか道はないでしょうが・・・。

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2012年7月 9日 (月)

7・8三里塚現地緊急闘争に参加して

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 昨日7月8日、三里塚の萩原さんの東峰の畑で緊急の現地闘争が245名の参加で開かれました(上写真は、市東さんの南台の畑のところでUターンするデモ)。

 前日からの雨が心配されましたが、上写真にあるようにすっかり晴れ上がり、夏にしては涼しい風が吹く中での気持ちのいい集会でした。デモの時にはさすがに暑かったですが・・・。

 集会は、萩原富夫さんの司会で進められます。冒頭、北原鉱治事務局長からの挨拶です。1278_2北原さんは、47年の闘いの中で幾度も流血の中で大きな勝利を勝ち取ってきたことを振り返りながら、裁判という形で市東さんをめぐる重大な局面を迎えていることを訴えられました。そして昨年の3・11から大飯再稼働への核依存の政治を批判、弾劾し、未来を作るのは我々だと呼びかけられました。

 続いて、萩原進事務局次長から基調報告です。萩原さんはまず、この日緊急闘争を呼びかけた理由は、情勢が緊迫してきたからだと訴えられました。1278_3裁判が重大局面を迎えているとともに、現地東峰部落と市東さんの叩き出しを謀ろうと第3誘導路の建設が来年3月末供用開始を目指して昼夜の突貫工事ですすめられていることを訴えられた(左写真は、この日、市東さん宅前の監視台からみた小見川県道上の工事の状況。右下写真は、市東さん宅前から見た付け替え道路のトンネル)。1278_4その上で、国家権力が最早、統治能力を失ったが故に、反動の域を超えた政治しか彼らの生きる道がないところにきていると。それが再稼働であり、消費税増税、沖縄・岩国でのオスプレイ配備、TPP問題だと。これに対し、民衆の怒りは頂点に達したと。週末の首相官邸前の事態はそれを示していると。この時、三里塚の問題を日本の階級情勢の中に位置づける絶好のチャンスだと。1278_5そして三里塚の現地で、仲間を誘って現地調査や援農など、現地に立って欲しい。そしてそれぞれの組織が闘争を、毎日旗をなびかせるような状況をここ現地に作って欲しいと訴えられました。この酷い支配者共にこの三里塚の地から鉄槌を加えたいと。そして国策裁判として進む市東さんの農地裁判をはじめとした裁判闘争に、裁判所を包囲する闘いを実現しようと。現地とともに千葉市内で大きな地熱となるような闘い、10月から12月に「千葉行動」といえるようなものを作っていきたいと。最後に、10・7、これまでを超える大きな取り組みを実現していきたいと訴えられました。

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 続いて市東孝雄さんが決意の表明です。「向こうは焦りがある。作ちゃえば俺を追い出せると思っている」「裁判はまるっきりデタラメだ。許せないことばかりだ」「再稼働、消費税、沖縄・山口のオスプレイ、そしてTPP。これらは絶対に許すことのできない攻撃です。国の言っていることはすべて嘘とデタラメだ」「向こうの攻撃には身体を張って頑張りたい」と決意を明らかにされました。

 顧問弁護団を代表して葉山岳夫弁護士が、裁判でぎりぎりと国、空港会社などを追い詰めていると報告されました。1278_7成田市農業委員会が、空港会社の奴隷でしかないことを暴露し、一方、多見谷裁判長の反動的訴訟指揮を弾劾されました。そして7・17第3誘導路仮処分取り消し裁判、7・23耕作権裁判の現状を明らかにし、傍聴闘争を訴えられました。

 共闘団体として、動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会がそれぞれ登壇し、決意を明らかにしました。関実は、航空政策が2010年に締結された日米航空協定によってアメリカ追随の成田空港のオープンスカイが決定され、14年30万回化に向けた第3誘導路完成、1278_9市東さんの農地強奪による「へ」の字問題解消の攻撃があることを明らかにし、10・7全国集会に向けて9・16三里塚関西集会を闘う決意を明らかにしました。市東さんの会は、3人が発言しました。「新たな農民切り捨ての現状を批判し、市東さんへの農地取り上げは全国の農民の問題だ」「空港会社、千葉県、農業委員会などは原子力ムラと同じ空港ムラだ」「全国の闘う農民の隊列を作っていく」「結成から6年。この裁判闘争の正念場、闘いの主体として千葉の地での取り組みを今まで以上に実現していきたい」と。

 1278_10福日労、婦人民主クラブ、二期阻止全国共の決意表明、現地支援連4党派の決意表明、反対同盟の伊藤信晴さんのまとめと団結ガンバロウで集会を終え、さあ、デモに出発です。今日は、市東さんの南台の農地に向かい、そこからUターンをして会場にもどる約1時間足らずのデモです。反対同盟のみなさんを先頭に、第3誘導路の現場では怒りの声をさらに大きくして進みます。

 さあ、次は、7・16代々木公園での反原発10万人集会です。みなさん、9・16関西~10・7三里塚に向けて頑張りましょう。

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2012年7月 7日 (土)

今週の産直野菜(7月7日)

1277 今週の産直野菜が三里塚から届きました。

 久しぶりのオクラ、きゅうり、ズッキーニ、にんにく、じゃがいも(北あかり)、トウモロコシ、ピーマン、なす、インゲン、人参の10品です。

 春先の冷温、風、あるいは先日の台風などで夏野菜がたいへんと聞いていましたが、確かに葉物がありませんが、なかなかしっかり入ってきました。ありがとうございます。このところ7月の初め、祇園祭を前にしては、かなり気温が低いように思うのですが、影響はないのでしょうか。

 今日は、7月7日。七夕の日というより、蘆溝橋事件(1937年)=日中戦争開始の日です。この日の朝日新聞のトップ記事が「尖閣国有化の方針」ですから、何ということだと思います。消費税や大飯原発再稼働に見せた野田首相の中身のない硬骨さというか、確信犯という様子を見ていると、ほんとにこの国はどこへ行くのかと、怒りを覚えます。消費税、再稼働が済んだから次はTPPだと。ふざけるんじゃない。

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2012年7月 6日 (金)

理不尽な国策・航空政策を許すな!

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 今月は、7・8現地闘争に続いて、7月17日、第3誘導路許可処分取消裁判、7月23日、耕作権裁判と三里塚の闘いが続きます。市東さんの農地を守るために、一つ一つの闘いが本当に大事になっていると思います。

 国は、2010年、「新成長戦略」の航空分野で成田空港の自由化とそのための拡張、30万回化への大号令を発し、その前提のもと翌11年7月には「空港運営のあり方に関する検討会」報告という形で全国に28ある国営空港を2020年度までに民営化するとの方針を、新たな航空政策としてうちだしました。しかも、野田政権は、この5月、国家戦略会議で菅政権が出した「新成長戦略」の「9割が成果なし」としながらも「航空政策、オープンスカイは成果があった」と評価したのです。
 これは、2014年の成田空港の離発着30万回化に向けて順調に進んでいる、市東さんの農地を裁判で強奪できるという宣言以外のなにものでもありません。

 保護政策に徹していた日本の航空政策は、完全に破綻しました。アジア・中国が世界の経済発展の中心になるという状況の中で、完全に立ち遅れ、航空、海運、いずれにおいても世界第3位の経済大国として惨憺たる現状にあります。とりわけ海運は、例えば神戸港の貨物取扱量がこの30年で世界4位から50位以下に転落しているように、すでに取り戻しのきかない状態にあります。2012_2他方、航空運輸においても急激に成長している(右グラフ、日本航空機開発協会より。これまでの「需要予測」同様、「取らぬ狸の皮算用」の面はありますが)アジアの中で、羽田・成田の首都圏の空港容量の決定的不足により、日本は大きく立ち遅れています。民主党政権が、正に官僚政治に驚かされこの事態にたじろぎ、とりわけ2010年に最終的に決着する日米航空交渉の中で、アメリカ追随のあり方によって出てきたのが、成田空港の拡張を前提とした成田空港の自由化(オープンスカイ)だったのです。それ以降、政府は雪崩を打つように各国との自由化交渉を進めています(現在、14ヶ国と締結)。といっても肝心要の中国との自由化交渉が暗礁に乗り上げてはいるようですが。

 この航空政策の流れは、TPPやオスプレイ配備を水路とした沖縄辺野古新基地建設、原発(核)政策のアメリカ追随による強行の流れと同じものです。成田空港の存在はもとより、その拡張は、北総の内陸部の住民、とりわけ農民の生活・営農を破壊することを前提としたものです。また、その背景となる首都圏一極集中そのものが住民・労働者の生活を格差と貧困の中に叩き込んでいる元凶そのものです。ましてや新たな28国営空港の民営化など、正に新自由主義的な新たな利権の創出を目論んだものであり断じて許されません。

 私たちはこうした国策としての航空政策を断じて許してはなりません。市東さんの、三里塚反対同盟の農地死守の闘いこそ、この国策・航空政策に打ち込まれた巨大な楔なのです。すでに国策でありながら47年の経過の中で完成できず、土地収用法も使えないところに追い込まれた国が、裁判で、それも農地法を隠れ蓑に市東さんの農地を強奪することでしか、この航空政策の一切が進められない。30万回化が実現できない、オープンスカイの国際公約を破綻させる淵に今、国は立たされているのです。

 今、私たちに必要なことは、「LCC(格安航空)が安全か危険か」などという瑣末な論議に埋没することではなく、「LCCとはなんであり、今、航空政策がどう動こうとしているのか」を暴露し、その肝心要の市東さんの農地を守ることの決定的重要性を確認して、7・8現地闘争、7・17、7・23両裁判、とりわけ9・10農地裁判を決定的に重視し、10・7全国総決起集会へのうねりを実現することではないだろうか。

 まずは、明後日、7・8三里塚現地へ!

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2012年7月 4日 (水)

7・8三里塚現地闘争へ行こう

086
 来る7月8日、三里塚芝山連合空港反対同盟が、緊迫する現地情勢、とりわけ市東さんの農地をめぐる決戦情勢を迎え、現地闘争を呼びかけておられます。全力で、7・8現地闘争に結集しよう。

 以下、反対同盟より発せられた案内状を転載します。

 市東さんの農地裁判勝利! 第3誘導路工事粉砕!

 7・8三里塚現地闘争に大決起を

                      三里塚芝山連合空港反対同盟

 闘う仲間のみなさん!
 三里塚芝山連合空港反対同盟は、7月8日、空港予定地内の農地で緊急闘争に決起します。反対同盟と心を一つにするみなさんの決起を強く訴えます。
 昨年8・6現闘本部破壊との攻防は、闘争の節目をなす闘いでした。反対同盟は東京高裁50名の不当逮捕をものともせず闘いましたが、これは新たな闘いの前哨戦です。市東さんの農地決戦が、闘争圧殺をうちやぶり本格的攻防に突入しました。
 なによりも、農地取り上げ阻止の裁判闘争が、5・28をもって緊迫した段階を迎えたことです。千葉地裁民事3部・多見谷裁判長は、この日をもって強引に証人尋問を開始しました。月1回の尋問期日を指定して年内に証人調べを終結させて反動判決に向かう動きが露骨です。国策裁判をなんとしてもうち破らなければなりません。
 他方、第3誘導路工事は昼夜兼行の突貫工事で取香2号線をトンネル化し、5・28裁判当日の不在をねらって開通させました。来年3・31供用開始を至上命令として、危険極まる橋梁工事を強行しています。5・28千葉市内デモは、これらの攻撃に対する渾身の反撃として打ちぬかれました。
 攻撃の本質は、「国策」「公共事業」の名による農業からの徹底収奪と農民殺しです。破綻した収用委員会の代替機関として、裁判所を使って農地を事実上、強制収用する!  作業場と農機具置き場など営農に関わるすべてを奪い取り、騒音地獄にたたき込んで移転を強要する!
――この人を人とも思わぬ暴挙をどうして許すことができるでしょうか。この農地取り上げは、一人の農家の問題ではありません。原発・被災地と基地強化の沖縄、命と暮らしを破壊するTPP(環太平洋経済連携協定)、首切りと非正規化、消費大増税など、その根はひとつです。
 3・11大震災と福島第一原発の爆発は、これまでの価値観を一変させ、大集会とデモがすべての原発を停止させました。追いつめられた野田政権はなりふりかまわず大飯原発の再稼働を決定し、橋下大阪市長の変節に助けられてこれを強行しようとしています。
 恐慌と長期不況のもとで戦争・改憲攻撃が強まる中、いまや一切が妥協の余地のない闘いを求めています。絶対反対・実力闘争を不動の大原則とする三里塚が、その真価を発揮するときがきました。
 福島・沖縄・三里塚を結び闘おう! 動労千葉との労農連帯、関西を始めとする住民運動、学生、市民の運動をさらに発展させよう!
 農地死守!長期不屈の連続決戦へ。7・8三里塚に大挙、結集してください。
                               2012年6月3日

                  

市東さんの農地裁判勝利! 第3誘導路工事粉砕!
 
7・8 三里塚現地闘争

【日時】 7月8日(日)午後1時30分~
【会場】 成田市東峰 反対同盟員所有畑(右地図参照)
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  (市東さん宅南側の開拓組合道路沿い)
【主催】 三里塚芝山連合空港反対同盟

(会場行き方)
▼JR成田、京成成田駅からタクシーで東横インの先まで約2500円。
▼車は成田インターから国道295号線に入り芝山町(空港)方向。日航ホテル手前で小見川県道に入り、東横インから市東さん宅へ。

 


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2012年7月 3日 (火)

6・30~7・1大飯現地行動

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 6月30日、おおい町のあみーシャン大飯ふれあいホールに650人が全国から結集して、「STOP原発再稼働!6・30おおい集会」が開かれました。前日の夜、首相官邸前が20万人の人々の「再稼働反対」「野田は辞めろ」の声で埋めつくされ、また、関西電力本店前が2200人という関西でも画期的な闘いが展開されたことを引き継いで、主催者の予想を倍する熱気と怒りが溢れた集会となりました。(写真はすべてクリックしていただければ、大きくなり見やすくなります。)

 「明日、午後9時、歴史でもっとも愚劣で蛮行の日となる」という仲尾宏さん(京都造形芸術大学客員教授)の開会挨拶で集会が始まりました。昨日の闘いの影響で、東京・福島などのみなさんの到着が遅れていましたが、順番を入れ替えてのスタートです。
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 最初は小林圭二さん(元京大原子炉研究所・右写真)です。小林さんは、大飯再稼働の問題点として、先ず大飯の敷地に破砕帯と呼ばれる断層が走っており、それが活断層である危険性が高いということが判明したことをわかりやすく指摘し、これを無視する関電、福井県の動きを批判されました。「この破砕帯の調査なく、再稼働を強行することは非常に危険だ」と。そして「安全だ」と言う専門家は地震学者で、活断層の専門家ではないという指摘を紹介し「素人が安全だと言っているに過ぎない」と断じられた。そして福島ではあったベントや免震棟が大飯には無い、あるいは加圧水型の方がメルトダウンなどの事故を起こしやすいなどの問題点を指摘し、再稼働を絶対に許してはならないと結ばれました。
 続いて、再稼働の恐れがある伊方原発(「原発さよなら四国ネットワーク」の愛媛県・堀内さん)、志賀原発(石川県・「いのちのネットワーク」代表の田中さん)の地元から報告と訴えが行われました。
12630_3 「使い捨て時代を考える会」の和田さん(京都)に続いて、「とめよう原発・関西ネットワーク」の韓基大さん(左写真)が27日の警察・関電による妨害を許さず闘い抜かれた関電株主総会に対する闘い、昨日29日の関電本店前での2200人の闘いの報告を行いました。
 「原発再稼働反対監視テント」の臼田さんからおおい町の総合運動公園に集まったテントの仲間は「まだ諦めていない。勝負はこれからだ」「余力を残すような戦いをして、どう未来の子どもたちに顔向けができるのか。全力で闘いましょう」と力強くアピールされた。この時点で、東京・福島のみなさんが到着です。
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 福井の「森と暮らすどんぐり倶楽部」の松下さんに続いて、地元おおい町から宮崎宗真さん(右写真)です。宮崎さんは「こういう形でなく、観光などで集まっていただければ幸せだなと思います」と始められ、「いかに非科学的な人たちが原発を牛耳ってきたかを痛感し恐ろしくなった」「絶対に再稼働は有り得ないと思う」と想いを語られた上で、「知ったことは周りに知らせよう」「雇用など次のステップを考える真剣な人のつながりを作ろう」「福島のことを絶対に忘れてはならない」と訴えられ、「先祖の人々が守り抜いてきた素晴らしいふるさとをみんなの力で守っていきたい」と結ばれました。
12630_5 「原発設置反対小浜市民の会」の中嶌哲演さん(左写真)です。東の原発銀座・福島の方々の言葉を紹介しながら、西の原発銀座・福井の者としてそれをかみしめてきていると語られた。そして「3・11以前と以降」で乖離をさせられている福島の人々を思いながら、ふるさとを「末期(まつご)の眼」で眺めていると。「地元が踏みつけられながら、痛いよと40年間も声を上げられなかったのはなぜかと考えて欲しい」と呼びかけられました。
 続いて「たんぽぽ社」の柳田さんと奥野さんが昨日の20万人の首相官邸前の闘いを報告されました。「再稼働をやめろ」と同時に「野田は辞めろ」が叫ばれ、「民意は私たちにある」と。
12630_6 ここで福島からこられたお二人、森園一恵さん(福島郡山・右写真)と佐藤幸子さん(左下写真)です。
 森園さんは、6月27日、放射能の入ったプールが学校で再開され、子どもたちは「1年待った大好きなプールに入った」と声を詰まらせながら報告され「これがどういうことを先にもたらすのか」、「それを大人である私たちが許してしまった」と。「子どもたちをプールやマラソンなどに参加させる今の大人たちを私は許せません」「余りにも醜い」「浅ましい」「そういう大人を見て、正しいことと間違っていることを解る大人に育っていけるんでしょうか」と涙ながらに訴えられた。「第2、第3の福島を作ってはならない。どれほどの苦しみが待ち受けているのか分かって欲しい」「本当に苦しいです。辛いです」と。「権力は、私たちが疲れて黙るのを待っている。何年も、何年も。絶対にそれは許せない」「福島は捨てられるのか」と想いを語られ、「絶対に再稼働を許さないよう、みなさん頑張ってください」と呼びかけられました。
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 「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」「原発いらない福島の女たち」の佐藤さんは、前日29日、女性の国会議員5人を招いての院内集会(400名)、そして国会正面、正門前で集会をしたと報告された。国に対する宣戦布告として「一票一揆」、女たちでこの国を変えるという趣旨で集会を開いたと。カンショ踊りをしながら国会前を占めたことに「聞いていません」と言う国の職員に対し「私たち、原発なんて聞いていませんでした」と押しかけながらカンショ踊りをしたと。「押しかけ、やればできるんだ」と。さらに首相官邸前に。「女の力は強い」と。最後に「脱原発バッジ」を作ったので、「脱原発宣言」をした福島の全ての議員に議員バッジの隣に付けてもらうのだということをはじめとした「福島バッジプロジェクト」に取り組んでおられることが報告された。そしておおい町の方には無料で贈りたいと、「おおい」という文字が入った特別のものを作って持ってこられ、この場で大飯の宮崎さんに贈呈されました。
12630_8 「経産省前テントひろば」渕上太郎さんは「峠の茶屋としてお立ち寄りいただきたい」と呼びかけられた。九州の玄海原発の再稼働に反対しておられる市丸さん、北海道の泊原発の再稼働に反対して小林さんと発言が続いて、全ての発言が終わりました。
 ここで集会宣言が読み上げられた上で、主催者の現地アクション事務局長の新開純也さん(右写真)が「我々は決してあきらめない」「この集会を再スタートとして原発を廃棄するまで各地繋がって闘おう」「大飯現地をはじめ原子力ムラにからめとられた原発立地地域を経済的、社会的に消費地の都市がともにどうやって生きていくのか」と集会のまとめを3点にわたってされてデモや翌日の行動などの行動提起をされた上で、つい先日亡くなられた「原子力発電に反対する福井県民会議」事務局長の小木曽美和子さんへの弔意を表明されて、集会が終わりました。

 12630_9さあ、デモに出発です。おり悪しく雨が降り出しました。人口わずか8千人足らずの町に、突然650人のデモの出現です。しかし、警察が不慣れなためか、私たちは分断されることもなくのんびりと、ときおり激しく降る雨も委細構わずデモをしていきます(左写真はデモの先頭)。おおい町の役場でUターンをして、「再稼働反対監視テント村」の横を通って、国道を通り12630_11おおい町と高浜町の境にある牧野経産副大臣が常駐しているといわれるオフサイトセンター(福井県大飯原子力防災センター)まで3キロ余りのデモです。土砂降りの中を子どもたちもプラカードをもって黙々と歩いてくれています(右写真)。
 国道は、福井県が原発事故の場合の唯一の避難経路とされている各原発のそばを通りながら福井市に通じる唯一の例の国道です。デモがテント村から国道に入るだけで国道は完全に麻痺状態。さらにオフサイトセンターまで約1キロ余り、12630_12規制がないので、デモ隊は自然と膨らみ一車線を完全に封じて、擬似フランスデモ状態に(左写真・大阪・神戸のとめ原の隊列)。思わず運転手さん大変だろうなと心配してしまいます。それに、万一の事故のとき、これでは避難経路にはならないだろうなと思わず思った。隊列の左端に関実の新しいのぼり旗が見えます。このころ雨足がますます激しくなります。
 オフサイトセンター前がデモの解散地点。ところが、ここで代表が経産省に申し入れを行う約束に。12630_13何と、経産省の役人は、土砂降りの雨の中、オフサイトセンターの道路反対側で受取ると言う。失礼千万と怒った新開事務局長が、申し入れ自体を拒否(右写真)。伝え聞いたみなさんが、12630_14国道をわたってオフサイトセンター正面に雪崩をうって渡って抗議を始めました(左写真)。道路反対側では、横断幕を連ねて抗議が行なわれます(右写真)。12630_15慌てた経産省は、しぶしぶ代表団を敷地内に入れることを認めて、申し入れが行われたのです。最初っから認めておけば、こんな騒ぎにならなかったのに・・・。

12630_16 この最中に、大飯原発入口にあるPR館の前で座り込みが始まったが、権力が来たという緊急連絡が私の携帯に入り、3人で現場を離れ、車で橋を渡り座り込みの現場へ急行しました。集会とは別行動をとった監視テント村にいた若者を中心とした約100人余りの人々が、左写真の奥に車数台をチェーンで固定し、ドラムなど楽器をたたき踊りながら「再稼働反対」のコールをして原発への経路を完全に封鎖しているではありませんか。警察機動隊は、うろたえながら写真のように阻止線を張り、中で10数人で中の人々に退去してくれと説得しようとしていますが、「再稼働をやめれば出ていく」「再稼働は法律違反だ」などと若者の方が理路整然と逆に説得し、警察の方が負けています。12630_17私たちは、この弱々しい阻止線を当然のように押しのけて入りました。その頃にはツイッターで伝わったのか、若い人たちが次々と新たに駆けつけてきました。警察はさすがに阻止線を強化し、入れないようにしましたが、300人位に膨れ上がった行動に打つ手がない状態になっています。中では外と呼応しながらの「再稼働反対」がリズムに乗って叫ばれています。
 事態が動かないと見て私たちは夕食を取りに近くにとっていた旅館へ。ひと休みしているところへ現場で動きがあるようだと連絡があり、急遽駆けつけると機動隊の大型バスなど警察車両が、阻止線を張る若い人たちのスクラム(右写真左手)に迫っています。1271_3新開純也さんや小林圭二さんも来ておられます。時折激しく降る雨の中、中でのリズムに乗った「再稼働反対」のコールは絶えることなく続いています。左写真の彼女は徹夜で雨の中ドラムを叩き続けたようで、この写真を撮った直後(1日、午前9時頃)、代わってもらい車の中に倒れるように休息をとったようです。
 夜中に海側から機動隊が入り、挟み撃ちするようにしてサーチライトを照らし、バスの排気ガスをめいっぱい出しながら迫ったようです(午前3時頃)。
 しかし、若い人たちはひるむことなく、座り込みと「再稼働反対」のコールを踊りながら続け、朝、5時頃再度私たちが訪れた時も、驚くほどの元気で闘いを続けていました。1271_4海側から入って阻止線を張っている機動隊の隊員が、疲れた顔をして、まるで化け物を見るような表情で呆然としているのと対照的でした。
 現場から数百メートル離れた漁村公園に私たちは東京からバスできた人たちと合流して(100人位)、隊列を組み、デモで現場に向かい、若い人たちの歓声で迎えられながら、現場に入り直しました。
 関西電力に現場で午前9時20分に申し入れを行うことが事前に出来上がっていたのですが、占拠を解くことを条件として、1271_5申し入れを拒否したことが明らかになり、土砂降りの雨の中、機動隊の阻止線に対し「責任者を出せ」と新開さんを先頭に抗議が行われました。福島から来ておられた女性(たぶん佐藤幸子さん)が、「福島から女が来た。なのに男が聞こうともせずにこそこそと隠れているという無様なことはどういうことだ」とほんとに厳しい大音響で怒りの声を上げ続けられました。
 ここで私は、四国の伊方に帰る人たちなどを運んで欲しいと要請され、現場を離れ、しばらく現場と監視テント村の間でピストン運転をしましたが、1271_6神戸に帰る人もあり、私自身所用をもっていたので、後ろ髪を引かれる思いを持ちながら昼前に現場を後にし、帰途につきました。

 帰ってから、海を渡って原発労働者や、経産副大臣、時岡町長などが原発に入り、再稼働が強行されると共に、座り込みの現場に同じ頃に機動隊が入り排除が強行されたことを知りました。
 それ自体は非常に残念でしたが、29日の東京の20万人、関電前の2200人、そして30日の大飯での650人の集会と雨をついてのデモ、そして何よりも若い人たちによる直接行動での現場封鎖、座り込みが基本的に勝利したこの一連の闘いで、明らかに、私たちは、全ての原発を廃炉にする新たな地平を勝ち取ったのです。とりわけ大飯原発への通路を1日以上にわたり封鎖した若い人々を中心にした闘いの意義は、語り尽くせないほどの大きなものだったと思います。ほんとに多くの人々を励まし、闘いへの鼓舞となりました。
 

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2012年7月 2日 (月)

大飯現地を闘い抜いて(Tさんの報告)

 昨夜、急遽、大飯現地の関電PR館前の座り込み現場に駆けつけて下さったTさんからの報告メールが、「とめよう原発・関西ネットワーク」のメールリンクに届きました。現地の様子が、よくわかりますので無断転載させていただきます。(一部、個人情報ですので変更しています)

 現地の報告、遅くなりましたが見聞きしたことだけ書きます
昨夜18時半に到着した時点では、富山県、愛知県などから機動隊がゲートの外に二重三重になってゲート前を塞いでいました
 現地でお会いしたSさんから、それまでの様子をお聞きしましたら、ゲート外に座り込んでいる人達を一人ずつ抱えて外に放り出している、今のところ逮捕者出ていないとのことでした。
 外側では何度ももみ合いになりましたが、非暴力を貫き通しました。
 ゲートを封鎖した中にいる人達と機動隊の外にいる人達とのシュプレヒコールはなりやむことはありませんでした。
 外側には大勢お子さん連れの方達もおられたので、21時過ぎに、何人かの挨拶の後、一旦締めましたが、残った方達のシュプレヒコールの勢いは更に激しくなりました。
 0時前頃だったでしょうか、外側の機動隊が突然撤退し始め、ゲート内の方達とようやく合流することができました!!!
 玄関前の警察はまだ塞いでいましたが、しばし勝利のライブが続きました。
何よりゲート内で闘い続けた皆さんがめちゃくちゃ元気で、外にいる人達は、ずっと励まされ続けたのではないでしょうか。
 監視テントのUさんたちも、はちようびさん達も更にパワーアップしていました。
 1時前に一本締めがあり、一旦片付けとなりましたので、私達は、大飯を後にしました。携帯の電池が無く写真の一枚も撮れず、すみません。
 皆様、何日間もの長時間ドシャ降りの中を闘い抜かれ、本当にお疲れ様でした。

 以上です。関西電力と政府を真っ青にさせ、逮捕者も出さず、堂々と闘い抜いた若い人々を中心にしたこの取り組みの意義は、語り尽くせないものがあります。ほんとうにありがとう。

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大飯現地での権力による暴行と再稼働を弾劾する

1271 昨日、国と関西電力は、若い人たちを中心にした抗議などに正面から対応し、話し合うことを拒否し、こそこそと海上から作業員を大飯原発に運び込み、再稼働を強行した。7・1現地アクション実行委員会(呼びかけ・新開さんなど)と約束していた9時20分現場での申し入れを受け取るという事前の約束を一方的に破棄してきた。
 他方、機動隊権力により、暴力的にPR館前の座り込みを囲い込み、ひとりひとりをごぼう抜きする暴挙を働いていると、関電包囲行動のメールリンクに現場からSさんが伝えている(午後8時半ころ・右写真は、Sさんから送信されたもの)。

 国、関西電力、警察権力によるこの大飯原発再稼働に向けた暴挙を怒りを込め弾劾する。

 私自身は西宮に帰る人を連れて、所用もあるために昼過ぎに現場を離れ、帰って疲れて寝ていたために、みなさんにお知らせするのが遅れました。

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2012年7月 1日 (日)

大飯現地

1271_2
 若者たちを中心に徹夜で続いています。権力が反対側、大飯原発の方から阻止線を作っています。マスコミも来ています。(1日午前5時半)

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大飯現地

12630_2
 今も若い人々による再稼働反対、再稼働やめようという叫びが機動隊包囲下で続いています。(午後12時頃)

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