« 2012年3月 | トップページ | 2012年5月 »

2012年4月28日 (土)

第3誘導路許可処分取り消し裁判第6回口頭弁論

12325

第3誘導路許可処分取り消し裁判
     第6回口頭弁論を傍聴しよう

【とき】 5月1日(火)午前10時半~
【ところ】 千葉地裁601号法廷
  ただし、傍聴券配布の関係で千葉地裁玄関ホールに開廷40分前においでください。

 前回の口頭弁論で明らかにされているように、現在昼夜兼行で工事が進められている第3誘導路建設(上写真は、3月25日、全国総決起集会当日の様子)は、国際民間航空条約(シカゴ条約)の安全性を確保するための条件を全く無視したまま工事が強行されています。
 同時に、この誘導路が供用されれば、第1誘導路と一体となって市東さんのお宅は完全に空港敷地の中に閉じ込められ、凄まじい轟音と振動、悪臭によって住める状況ではなくなります。「国策」として年間30万回の飛行を確保するために市東さんの生活といのちを踏み潰して行くことなどどうして許せるでしょうか。市東さんの農地裁判とともに、この裁判も非常に重要な意味をもってきています。

 市東さんの農地を守り、市東さんのくらしを守るために、このような非道を断じて許してはなりません。5月1日の「第3誘導路許可処分取り消し裁判」の傍聴に駆けつけよう。

| | コメント (0)

大飯原発3、4号機再稼働を許すな!

12426
 一昨日4月26日、おおい町で経産省の柳沢副大臣が大飯原発3、4号機の再稼働に向けた説明会(おおい町主催)が町民546人の参加のもと強行されました。上写真は、説明会が開かれた会場(右はし)を含む巨大な公園です。原子力による莫大なお金が町に投入されていることがよくわかります。

 12426_2
 この日、先ず関電前で行われていた包囲行動に出向きました。ちょうど、岐阜・愛知からバスで関電前に「私たちも地元だ。話しを聞いて欲しい」と来られたみなさんと合流(右写真)しました。
 美浜原発の前から1000個の風船を飛ばし、岐阜・愛知が福井原発に関係した「地元」だと実感され立ち上がられたのです。次々と変わりながら話されるお話しをしばらく聞いていたのですが、すごい迫力。12426_4持ってこられたビラ(左写真、「12.4.26愛知のビラ.pdf」をダウンロード)が撒かれます。
 そこへ、大飯のテント村からこられた人に急かされるようにワゴンに乗せられ、一路おおい町へ向かいました。地道を、兵庫・大阪・京都の入り組んだ道を3時間。雨が降り出した福井県に入り、おおい町へ。
 とりあえずおおい町の「説明会会場」(町の中心部)と大飯原発の中間にあるテント村に。
12426_5 「テトラポットの工事をする」と数日前に立てられたフェンスのためにテント村の横断幕(右写真)が道路から見えないように隠されています。
 すぐあと関電前包囲行動をしていたみなさんが、マイクロバスを満杯にしてテント村に到着。テント前は傘の花が開いて大賑わいです(左写真)。千葉の「市東さんの会」のOさんが4日前からテントに泊まり込んでいるのにお会いし嬉しくなりました。12426_6
 そこから15分位のところにある「説明会」会場に向かいます。もの凄い警備態勢で、広い公園に警察・機動隊ばかりが目に付きます。最初は、100人近いみなさんが集まられ、みなさんがマイクを持って訴えが続けられている入口に(最初の写真)。
貸し切りバスで各地から町民が集められてくるそうです。私たちは、歩いてくる町民が入ることになっている入口の方に移動。
 12426_7
 町民の皆さんが数人、雨の中をこられたのですが、「6時半開門」と通そうとしません。6時半になると、警備と警察官、町の職員がひとりひとりを検査してその都度、門を開けて入れるという物々しさです。そのみなさんにビラ(「12.4.26おおい町民へのビラ.pdf」をダウンロード)が手渡されます。6時過ぎから私たちのマイクの訴えが続きます。最初のところにおられた人たちもこちらに移動し、門の前では来られる町民に口々に「再稼働反対」が呼びかけられます。
 「説明会」が既に開始された8時ころから警備の警察官が前面にでて私たちを威喝します。12426_8
 それに対し、関電包囲を闘ってきたみなさんを中心に、「なぜ公開しないのか」「この異常な警備は何を守っているのか」「警察は原発による人殺しを守っているのだ」「経産省の副大臣を呼んで来い」と抗議が続けられました。左写真中央の背を向けているのが、関電包囲行動の韓さん。韓さんのじゅんじゅんと説く呼び掛けと抗議は警備の壁を圧倒していました。9時を過ぎて、会場での説明が終わったようで人々が出てきます。帰る町民のみなさんに、韓さんが「今止まっているものを動かせば、この国は必ず大変なことになります。幸い止まっているのですから、そのままにしましょう。私たちも共に生きていきます」と続けて呼びかけられました。しかし雨の中の3時間。寒かったです。

 3時間以上の抗議行動をやりぬき、9時半頃にそれぞれ帰途につきました。翌朝の新聞によると、この形式的な短い「説明会」で「ある程度理解が進んだと思う」と柳沢経産省副大臣が述べたそうだが、わずか1時間40分、非公開で一方的な説明で質問を打ち切って、何が「説明会」か。12427
 福島の事故の現状と原因さえ明らかにされないまま、しかも津波対策の防波堤も、免震事務棟も完成しない中で、「これで終った」(町長談話)とするなどどうして許せるでしょうか。

 テントの寝袋が足らないとかで、私はテントの対岸にある民宿へ。みなさんと夜遅くまで交流し、翌朝、大阪に向かいました。右写真は、民宿前から撮ったテントです。大阪では、医療法人南労会による不当労働行為と20年にわたって戦い抜いておられる港合同南労会支部による「東京三菱UFJ銀行に争議責任をとれ!」「大阪地検による不起訴を許さない!」などを訴える集会とデモに参加しました。そしてそのあと行われた同組合の提訴した裁判を傍聴し、いささか疲れを覚えながら帰途につきました。

12428_2 さきほど三里塚から産直野菜が届きました。

 サニーレタス、八つ子(八つ頭の子ども)、さつま芋、間引き大根、のらぼう菜、人参、長ネギの7品です。

 『野菜だより』によると恒例の「じゃがいも掘り産地交流会』が6月3日に決定したようです。みなさん。楽しいですので、ちょっと遠いですが参加しましょう。詳しくは関実事務局までお問い合わせください。

 

| | コメント (1)

2012年4月26日 (木)

芦原住宅追い出し阻止控訴審開かれる

12425
 

 昨日、大阪高裁で芦原部落の西宮市による追い出し攻撃への第一審反動判決に抗して、芦原住宅追い出し阻止控訴審の第1回口頭弁論が開かれました。
 芦原支部のみなさんをはじめ全国連各支部から、そして山本善偉関実世話人をはじめ共闘のみなさんが集まりました。神戸外大名誉教授の家正治先生も駆けつけてくださいました。法廷に入りきれません。

 開廷後冒頭に芦原地区自治会連合会長の東口博さんから意見陳述が堂々と行われました。
 東口さんは先ず神戸地裁尼崎支部揖斐裁判長による反動判決を弾劾し、証人6人の採用を強く求めました。そして地方自治体の目的は住民を住宅から追い出すことではないはずだと指摘された。そして吹き荒れる部落差別の問題を無視し、改良住宅誕生の歴史的経緯を無視した原判決は破棄されるべきだと指弾されました。

12425_2 しかし、裁判長は何の説明も無く6人の証人採用を拒否し、審理自体を終わらせようとしたのです。廷吏の異常なほどの緊張したものものしい様子などにも早く終わらせたい、厄介払いしたいという裁判所の意図が見え見えでした(法廷後の安由美弁護士の説明。右写真が弁護団)。

 中道弁護士が立って、西宮市で契約解除までした人と和解して住み続けている例などがあるようで、情報公開を求めており追加立証したいと裁判長に求めました。裁判長から聞かれた西宮市もそのことを渋々認め、5月末には公開すると返答。とにもかくにも、7月4日に次回口頭弁論が開かれることになりました。

 閉廷後、弁護士会館前の広場で報告と参加各団体からの想いと決意が語られました。住民のKさんは「何言うとるのか(声が小さくて)少しもわからん。(証人を)採用せえへんて何考えとるんやと思た」と怒りを。同じく住民のHさんは「(証人を)取り上げないという裁判所に負けないように、今度もがんばりたい」と。近くの大学での授業から駆けつけられた家正治先生からも挨拶が。

 最後に、東口会長の音頭で団結頑張ろうを唱和して別れました(冒頭写真)。

 次回口頭弁論は、7月4日(水)午後1時半~ 大阪高裁73号法廷です。傍聴席を一杯にして裁判所を監視し、西宮市の不当な追い出し攻撃を阻止しよう!

| | コメント (0)

2012年4月24日 (火)

行政訴訟・農地法裁判口頭弁論を傍聴して(4月23日)

12423

 昨日、千葉地裁で市東さんの農地をめぐる行政訴訟・農地法裁判の口頭弁論がほぼ傍聴席を一杯にして開かれました。右下写真は、この日配られた裁判資料(「12.4.23農地裁判資料PDF.pdf」をダウンロード )です。12423_2

 右陪席の裁判官が代わったことで、葉山代理人などから更新の手続きの形をとって同意書などの偽造問題など「4つの問題点」と論点を整理する形で弁論が行われました。その上で、地主の藤﨑を証人として招喚するすることの重要性と、あらたな証人として空港の公共性をめぐる論点に関連した鎌倉証人と、地番「41-8」、「41-9」問題に関連して元永証人の採用が求められました。
 特に地主藤﨑の証人喚問を実現するかどうかは、空港会社の唯一の物証とも言うべき土地の境界をめぐる「同意書」「確認書」が偽造であるかどうか、そしてそもそも空港会社の地主藤﨑からの農地取得が有効なのか、違法なのかをめぐる決定的部分に関わっています。
 ところが、多見谷裁判長は、弁護団が藤﨑を訪問して聞き取りした記録の中で「記憶がない」と言っている部分を巨大化し、「必要ない」と断じたのです。「記憶がない」ということ自体を糾し、裁判の争点の核心問題を明らかにするためにこそ証人尋問があるのです。こんな裁判長多見谷の姿勢は断じて許されません。
 そもそも前回の口頭弁論で、「同意書・確認書が真正のものだと主張するのならば書面ではっきりさせろ」と指摘され、空港会社は同意せざるを得なかったにもかかわらず、この法廷ではダンマリを決め込み無視してきたのです。その背景は、空港会社の主張は「偽造問題や違法性があろうとも千葉県の処分は無効にならない」というものであり、多見谷裁判長はこれを暗黙のうちに前提として審理を進める意志をすでに法廷の中で示しているのです。こんなでたらめなことは許されません。
 そして既に決まっている証人の中でも最も重要な、暫定滑走路北延伸への動きの当時の中心(国交省課長)であった石指(いしざし)証人の証人喚問を得手勝手に萩原さんや市東さんの前の、10月15日に多見谷裁判長は先送りしようとしています。12423_4 ここにも、できればこの証人尋問をビデオリンクや神戸で行なうことを求め、あわよくば中止に追い込みたい空港会社と多見谷が一体となった訴訟指揮であることが、露になっています。

 法廷後の報告会で市東孝雄さんは「ひどい裁判だ。空港会社は自分の言い分の10分の1も答えていない。裁判所がそれを擁護している。こんなことは絶対に許せない。弁護団が頑張ってくれたので多見谷裁判長もシドロモドロだった。傍聴の力で、裁判をこちらのものにするようよろしくお願いします」と怒りも露に挨拶されました。
 またまとめの挨拶をされた北原鉱治事務局長は「正しいものが正しい。真実を守るために闘おう。12423_5 三里塚は健在です。世の中を変えるためにみなさんと一緒に闘う」と語られました。

 地主藤﨑を必ず証人として法廷に引っ張りだし、年度末の判決に向け突っ走ろうとする多見谷の目論見をズタズタに引き裂き、市東さんの農地を守るために裁判所を包囲し、裁判をまともなものと変えていかなければなりません。
 そのためには、いよいよ始まる証人尋問の闘いを通して空港会社、国、裁判所を追い詰めることが何よりも重大です。5月28日(月)午後1時半からの法廷では、空港会社の戸井用地部長が証人です。市東さんの農地を守るために、5月28日、全力で千葉地裁に決起しよう! 

| | コメント (0)

2012年4月22日 (日)

4・21眠れ原発・再稼働さすな!集会に参加して

12421

 昨日、暑いほどの晴天に恵まれた大阪・中之島公園に「4・21眠れ原発・再稼働さすな!」集会とデモが呼びかけられ、400人近い人々が集まりました。12421_2

 集会では冒頭よびかけ団体として「とめ原・関西」の韓基大さんから挨拶がありました。そして福島から京都に避難してこられた「Anti-Atom-T-Shirt-Projekt」の加藤さん(左下写真)からの訴えです。復興の名のもとに被災者が分断され、汚染食品・瓦礫が全国に分散されようとしていることを弾劾された。そして被災者こそ黙っていてはいけないと立ち上がられた想いを語られ、12421_3 再稼働され同じような事故が起これば私たちはどこへ逃げていけばいいのか。子どもたちの未来のために、私たち自身の希望のために、原発に「ノー」の発信をと訴えられました。
 福井から「サヨナラ原発福井ネットワーク」の山崎さんが挨拶です。先ず14日の福井県庁での枝野大臣に対する闘いを労われた上で、26日の大飯町で開かれる説明会に向けた闘いへの想いを語られました。大飯町で多くの人々が立ち上がりはじめている。県の安全委員会の委員に対し、関電から金をもらっている委員は解任すべきだと要求を叩きたつけていると。12421_4 津波対策の不備、フィルター付きベント設備が3年先であり、事故が起こった時のための「免震重要棟」が大飯にはない、直下に幾つもの活断層があるなどの問題を指摘された。そして福島での事故について昨年末から問うているのに国は何も答えていないと弾劾されました。
 関西からのアピールとして「ストップ・ザ・もんじゅ」の大島さんがこの間の取り組みを報告されます。12421_5 3・25、4・7の集会、そして4・9~14のハンストには延べ167名が参加したと。再稼働などとんでもない。そもそも福島事故の責任が誰も問われていないことを弾劾されました。安全性を置き去りにした「再稼働ありき」は断じて許されないと。滋賀、京都、大阪の3自治体の長をはじめ「関西も地元だ!」という声が大きく上がっている。この声をしっかりと組み立て再稼働阻止へ、今が闘いの試金石だと。そして5・27扇町公園での再稼働反対の関西行動と、関西電力への再稼働中止要請の行動を呼びかけられました。
 集会では、カンパアピールの後、10人が次々とリレートークで、脱原発、再稼働反対のそれぞれの想いと取り組みを語られました。

 12421_6 さあ、デモに出発です。関西電力に向けて。
 右写真は、デモの解散地点近くにある関西電力の本店(右の巨大なビル)前を進むデモです。
 デモを終えたほとんどの人々が関電前に再結集し、先ずヒューマンチェーンで関電を取り囲みました。場所によれば人が二重になりながら完全に包囲し、「再稼働をやめろ!」「関電は責任をとれ!」と声をあげました。
 関電前では、さらにリレートークや演奏などを交えた抗議行動が続きます。

 所用があった私は、途中で失礼。しかし、暑かった。

| | コメント (2)

2012年4月21日 (土)

今週の産直野菜(4月21日)

12421  今週の産直野菜が、今朝、三里塚から届きました。
 長ネギ、ほうれん草、人参、里いも、のらぼう菜、切り干し大根、間引き大根、葉玉ねぎ 以上久しぶりに8品あります。人参が次回で最終のようです。

 『野菜だより』によれば、長ネギが豊作のようです。そう言えば、ずっと入ってきていますね。めんどくさくなって、毎日ねぎ焼きで食べていますが・・・。ネギは1年以上かかって育つ(最も時間のかかる作物)のですから、この異常気象の中で豊作というのも、すごいですよね。

 今日は関西では暑いくらいの日差しでした。一昨日の夕方に関電前の包囲行動で震え上がっただけに、ようやく寒い春のトンネルから抜け出したかと喜びましたが、『農家便り』にもあるように夏野菜の作付も始まったもよう。これからが楽しみですね。4月一杯は我慢、我慢でしょうが・・・。

 

| | コメント (0)

2012年4月20日 (金)

4月23日 市東さんの農地裁判の傍聴を

市東さんの行政訴訟・農地法裁判
    口頭弁論

【とき】 4月23日(月)午後1時半~
【ところ】 千葉地裁601号法廷
傍聴券配布の関係で、開廷40分前に千葉地裁1階ロビーにお集まりください。

 すでに繰り返し呼びかけられていますように、裁判による市東さんの農地強奪をねらった攻撃をめぐる攻防が重大な局面を迎えています。
 その最大の根拠が、国、空港会社が2013年に成田空港を完全に自由化し、年間離発着枠を27万回に、2014年には30万回にしようとしていることです。すでにそのための航空協定もアメリカ、シンガポール、香港、マカオ、韓国、マレーシア、ベトナム、オーストラリアなどと結び、中国などその他の各国とも協定締結に向けた協議を進めています。
 極度な東京一極集中が進む中で、アジアゲートウェイ構想、新成長戦略などで目指された「ヒト・モノ・カネ・情報」の流れを生み出すには、行き詰まった首都圏空港容量を拡大することが唯一とも言える大前提とされました。世界有数の国内基幹空港である羽田空港の国際線の枠は最大でも10万回しか見込めず、成田空港の拡張・完成がその唯一の解決策とされたのです。
 しかし、これは47年かかっても完成しない成田空港政策の破綻を隠蔽し、その破綻を強制した最大の原因とも言うべき農地強奪、地域破壊の国家犯罪を開き直るものでしかありません。このことへの何一つの反省も謝罪もないまま、新たな新成長戦略などを口実として、何らの地域住民との合意もないまま成田空港の拡張・完成へ走ることなど断じて許されません。
 これは、福島原発事故への何の反省も謝罪もないまま、国策としての原子力(核)政策を維持しようと大飯原発や伊方原発の再稼働へと突っ走る動きとまったく同じものです。
 しかも、その成田空港拡張・完成を実現するために、市東さんを第3誘導路によって空港の中に閉じ込め、その轟音と振動、臭気などで住めなくさせて叩き出し、法理をも無視した裁判所による農地強奪などという国家暴力の発動でしかないやり口が前提となっているのですからとんでもないことではありませんか。これほどの人権無視、いのちとくらしへの抹殺攻撃が国の名によって強行されることを許して何が民主主義か。裁判所が嬉々としてその手先になるなどどうして許せようか。

 みなさん。今、市東さんの農地裁判が迎えた局面は、私たちすべてにとって重大な岐路とも言うべき局面です。正に、原発の再稼働を止め、全ての原発を廃炉とできるのかどうかと同じほどの重要な問題なのです。多くの人々にこのことを訴えましょう。

 そして何よりも、多見谷裁判長が、年内決着、年度内結審、判決を狙っているその策動を多くの人々の監視のもとに許さず、まともな裁判を衆人監視の中で強制することが必要です。そのために4月23日、傍聴闘争に起とう!

| | コメント (0)

2012年4月17日 (火)

関西でもTPP反対の動きが始まる

12416tpp  

 昨日、大阪・中之島の中央公会堂で「TPP加盟反対!! 慎重な対応を求める4・16大阪集会」が開かれました。集会は、「食とみどり、水を守る近畿労農市民会議」、全農林労働組合近畿地本、全日農京都府連、全港湾関西地本、全日建関西生コン支部、南大阪平和人権連帯会議、NPO法人AMネット、関西合同労組など40数団体が参加した「4・16集会実行委員会」が主催しました。それに私たち三里塚関西実行委員会も参加しました。

 集会は、まず全農林労働組合近畿地本委員長の虎岡伸行さんから呼びかけ人挨拶が行われました。12416_3 続いて、国会から服部良一衆議院議員がかけつけ、国会でのTPPをめぐる報告が行われました。昨年、350名の国会議員が反対署名を行い、国会も二分されていると。また昨年のアメリカでの世論調査で69%の人が、「アメリカと他国のFTAは、アメリカの雇用を犠牲にしている」としてFTA(TPP)反対であること。そしてTPPのモデルは米韓FTAであり、米韓FTAは「アメリカの大勝利だ」と言われていることでした。そして米韓FTAをめぐる国会議員の訪韓団による調査などが報告されました。特にISD条項の問題など、農業・畜産業の壊滅にとどまらず、アメリカの多国籍企業のために日本の全ての市場を開放しろというものでしかないと指摘し、「今日を皮切りに問題を広げてください。国会でも頑張ります」とまとめられました。

 『TPPの何が問題か』と題して東洋大学名誉教授で「TPPを考える国民会議」世話人の服部信司さんが記念講演をされました。
 服部さんは冒頭「例外なき自由化=関税撤廃が他のFTAには無い特徴だ」と指摘されました。そしてWTOでもすべての提案が公表されているのにTPPでは徹底した秘密交渉によって進められていることを批判。そしてアメリカの多国籍企業、とりわけモンサントなどの製薬企業の利害を実現しようとするものだと指摘されました。12416_2 日本では「第3の開国」として開始されたが、そもそも全品目平均の平均関税率は2.5%と世界で最も低いし、軸になる自動車産業ではアメリカでの販売の75%近くがアメリカ国内で生産され、関税はもともと関係ないなど、「第3の開国」のペテンを指摘されました。
 結果としてTPPによる経済効果は極めて小さいのに農業などに重大な困難を強い、しかも政府が言うような関税撤廃に対する所得補償などの展望が予算がないことなどによりありえないことが明らかにされました。
 経団連などの「目先の利益」に惑わされた誤りを指摘した上で、日本が進むべきなのはアジア、中国とともに進むことではないのかと指摘し、「日本は“飛んで火にいる夏の虫”になってはならない」と指定されて講演を閉じられました。

 NPO法人AMネットや京都府医薬品小売商業組合など4団体の代表からそれぞれの立場に立った訴えが行われ、全港湾関西地本大阪支部山本書記長から闘いの提起と集会宣言の提案が行われ採択されました。そして「団結頑張ろう」三唱を行なって、今後も継続して夏、秋に向けて闘っていくことを確認して集会を終えました。

 まだまだ取り組みの緒に着いたばかりだというのが偽らざるこの日の感想でしたが、服部さんの講演をはじめそれぞれの発言が示すように、TPPとはとんでもない道筋だということです。福島や東北、あるいは北海道、沖縄の農民、そして三里塚の皆さんと共に早急にTPP反対の大きなうねりを関西でも作り上げていきましょう。

| | コメント (0)

2012年4月16日 (月)

今週の産直野菜(4月14日)

12414  今週の産直野菜が、先日、土曜日の4月14日に三里塚から届きました。
 人参、里いも、のらぼう菜、ほうれん草、切り干し大根、長ネギの6品です。

 先日、千葉での市東さんの耕作権裁判(9日)のおり加代子さんと市東さんから少し現地の様子を聞きましたが、『野菜だより』にもありますが連日の強風と寒さで作付の遅れと保温トンネルに被害が出て、春先~4月末の収穫がままならないようです。
 すでに『農家だより』などにもあるように、竹の子に放射能が検出され出荷を中止したようです。

 昨年の3・11以来この1年で「三里塚産直の会」が非常に厳しい環境の中にあります。市東さん、萩原さん、鈴木さんの農にかけた想いに応え、今、私たちの周りで、「三里塚産直運動」を拡げ支えることが大切ではないでしょうか。
 弁天町の「産直の会」では、原発に関連した学習会を連続して行なって地域のみなさんに語りかける作業を深めています。ここでは一時中断していた地域での野菜の販売も、復活しはじめています。
 また奈良のNさんは、三里塚写真展をかねて駅前での野菜の販売を試みようとしておられます。

 皆さんの周りで出来ることをしてください。

| | コメント (0)

2012年4月15日 (日)

福島に行って

 9日の夜にいわき市に入り、13日に神戸に帰るまで福島を初めて訪ねてまわりました。昨年の3・11から1年1ヶ月も経って、「あの時に来なくて、今さら何をしに来たのだ」とも言われました。私の中にも「何のために行くのだ」という声もありました。しかし、何ができるという展望がなくとも「現場に立ってみたい」「現場から自分の、自分たちの立ち位置を見つめたい」という素朴な願いのようなものを抱いて千葉での市東さんの裁判の後、福島に向かいました。

 12412 10日、いわきで最初に塩屋崎灯台に出かけ、海岸に近づいたとき、目の前の光景が一瞬理解できませんでした。しばらくして「津波の痕だ」とお腹にまで入ってきました。この後お会いしたAさんから「いわきの海岸は50キロあり、その全てがその状態だ」と説明を受けました。その衝撃は、翌日、南相馬で、翌々日、南相馬から仙台までの海岸線近く(右写真)を走ることで、いよいよ強まりました。見渡す限りの干拓地などが、あぜ道も失い、だだっ広く続きます。12411 残った家の残骸、大きな老人ホーム『ヨッシーランド』(南相馬市)の残骸。あるいは、自動車のガレキが並べられている光景は、その破壊の凄まじさを感じると共に、その自動車に乗っていた人はどうなったんだろうと思い、説明を聞いただけでも気が滅入ってしまいます。巨大な送電線の鉄塔が建て直されており、写真のように電線が未だにありません。
 まったく地理不案内ですので頼るはカーナビ。12410 しかし、常磐道の広野インターで立ち入り禁止区域のため強制的に下ろされました。そこから県道35号線で進むと再び立ち入り禁止による道路の封鎖。Uターンをしたらカーナビは混乱したか「道が見つかりません」と。そこで放射線量を測ると0.78μSv/時(2日前の神戸の8倍)でした。
 福島市内は0.18μSv/時、しかし渡利地区の国道では0.73μSV/時と高い。県道12号線で峠を超えて飯舘村に入ったとたんに1.20μSv/時、県道沿いの市ノ沢で2.04μSv/時、峠を越えて南相馬市に入ったとたんに0.74μSv/時でした。12411_3 飯舘村の中を国道399号線を南下していくと、その値はどんどん上がり、村役場の先の峠では、6μSv/時を超えます。浪江町近くの国が設置したモニタリングスポットでは、前日10.0μSv/時(87.6mSv/年)を記録していました。
 飯舘村の中の老人ホームや幾つかの企業は営業をしていますが、そこに通う職員や従業員は被曝しに通っているようなものだと教えられました。村の家々は、人がいないとは感じさせない佇まいをもっています。12411_4 つい最近出版された『飯舘村は負けない』(岩波新書)に詳しく紹介されていますが、他の村落との併合をせず、村として農業、牧畜などを通して「飯舘ブランド」を生み出し、人口さえ増え、豊かな農業の村として成功した歩みが注目されてきた(右写真は立派な村役場)最中に、まともに放射能の襲撃を受け、しかも政府が情報を流さなかったばっかりに、まともに被曝の被害を受け、全村避難を強いられている現実に怒りを新たにしました。12411_5 1年前には、数十倍からの放射能の中で子どもたちが、それも知らずに遊んでいたのですから。
 南相馬ではA&S福島(アクティブ&セイフティ福島)の責任者の神谷さんにお話しを伺うことができました。国、行政が復興を言う時、人の生命やくらしは眼中になく、町をどう立て直すかということに目が行ってしまっていると神谷さんは指摘されます。阪神淡路大震災を経験した私にも思い当たる指摘でした。A&S福島では、昨年7月と11月に左上の写真のように市民の力で市内すべてのポイントで放射能を測定して『南相馬市放射線量率マップ』を作り、市内各所に配布しておられます。12411as この4月半ばにも次の調査を行われるそうです。また、自前の測定器で市民から依頼のあった食品や水の放射能の測定を2つの機械を比較して使いながら行なっておられます(右写真)。最近は、飲料水についての依頼が多いとのことでした。

 私が垣間見ることが出来た地域は、津波被害から言っても、放射能被害から言っても、ごくわずかでしかありません。しかも、限られた時間の中、それほど多くの人にお会いすることもできませんでした。阪神淡路大震災でさえ考えることのできなかった気の遠くなるような時間と労力、努力を必要とする福島、東北の現実にあらためて自分が、自分たちが出来ることを考えさせられました。三里塚、沖縄を闘いながら、常に、福島、東北に向き合い、寄り添うようなあり方を作り出していくことの大切さを改めて思いました。
 今回の訪問で、神谷さんや案内をしていただいたOさん、いわきのAさん、また福島とのつながりで弾圧された唐住さんのことでお世話いただいたWさんやIさんなど多くのみなさんにお時間をとっていただいたことを心から感謝いたします。

 昨日、福井の大飯原発の再稼働に向けて野田政権、枝野が動きました。それも300人を超える人々が結集した抗議を恐れて裏口から県庁に入り、ダミー車の陰に隠れてコソコソと脱出する現実を前に、あらためて怒りとともに私たちが置かれている立ち位置の大切さを感じざるをえません。
 福島の人々の生命とくらしを守り抜き、津波に奪われた広大な土地を、復興の名のもとに農業破壊とTPPなどの政策でしたい放題させることなど断じてあってはなりません。
 明日、大阪・中之島の中央公会堂で「TPP反対」を掲げた集会が開かれます。この取り組みを足がかりに、関西でも、TPPに反対し、福島・東北のみなさんと共に新しい未来を勝ち取るよう進んでいこうではありませんか。

 さすがに疲れから体調を崩し、当ブログがお休みしたことをお詫びします。

 

| | コメント (0)

2012年4月 9日 (月)

耕作権裁判を傍聴して

 今日、千葉地裁で市東さんが耕作している南台の農地の一部が不法耕作だから取り上げるというとんでもない空港会社NAAの「言いがかり」でしかない、耕作権裁判の口頭弁論が開かれました。久しぶりに傍聴者があふれて法廷に入れない人が出ました。
 1249

 法廷では、そもそも空港会社NAAが所有しているという南台41番の所有自体が違法・無効なものではないのかという反対同盟側の弁護団の迫真の追及に、さすがの白石裁判長が、甲8号証(市東東市さんの「同意書」)と甲9号証(畑の「境界確認書」)に興味を示すという局面を勝ち取りました。
 この2つの証拠はある意味で、空港会社NAAの唯一とも言える「物証」で、それが偽物だというのですから、こんな裁判が継続されていること自体が問題なのです。
 偽物だという反対同盟の筆跡鑑定に対して、あわてて空港会社が出してきた鑑定が「似ている」というだけで鑑定の体もなしていないと新たな鑑定書が追加して反対同盟の側から出されました。
1249_2
 さらに、南台41を一括して地主藤﨑から空港会社(当時空港公団)が買収したとされる一切の経過についての買収記録や交渉経過を記した文書提出命令を裁判所が出すべきだという申し立てを反対同盟の側が行いました。白石裁判長も興味を示す。

 しかし、千葉地裁民事3部の多見谷裁判長による行政訴訟・農地法裁判が立証段階に入ろうとしていることに、民事2部の白石裁判長はこの日、その多見谷の早期結審策動にあわせようと焦るあまり、口頭弁論の日程を2回も先に決めようとしたり、立証過程の段取りを聞いてきたり千葉地裁総体の意図を隠そうとしません。
 今必要なことは、この日、勝ち取ったように、傍聴席をあふれる支援の力で法廷を取り巻き裁判所の企みを封じ込め、粉砕することです。そのことで市東さんの農地を守り抜くことです。

 1249_3
 報告会で北原鉱治事務局長は、「ことごとくデッチアゲでしかない裁判を暴露していこう。正義が勝つという闘いを追求していきたい」と語られました。また、まとめで萩原進事務局次長は、「土地を価格で決めるというのが根本的に間違っている。価格なんかない。土地をすべてみんなの土地にしていこう」と農地死守の底流にある根本を訴えられました。

 次回耕作権裁判の口頭弁論は、7月23日(月)午前10時半からです。

 管理人は、裁判の後、「市東さんの会」の学習会に顔を出し、今は福島のいわき市のホテルにいます。数日、福島に滞在します。今日は、たまたまホテルにネット環境がありましたが、明日からは無理なようです。当ブログ、しばらくお休みです。 

| | コメント (0)

2012年4月 8日 (日)

恒例の被災地3組合の団結花見大会

1248

 今日、晴天に恵まれ、気持ち良い(少し寒い?)小春日和の中、須磨の妙法寺川沿いでの恒例の被災地3組合(被災地雇用と生活要求者組合、しごと開発就労者組合、関西合同労組)合同の花見大会が行われました。

 1248_2 桜は5分~6分咲きというところでしたが、花見の名所として有名な神戸市の西にある妙法寺川沿いには沢山の人出です。最初の写真は、はじめでしたので少し少ない人数の雰囲気の中での長谷川代表(写真中央)の挨拶です。組合員さんが三々五々集まってきて、確保した桟敷が一杯に。焼肉と要求者組合のおばさんたちが用意したおでんなどが振舞われ、ビンゴゲームやカラオケに大いに盛り上がりました。

 話題の中心はやはり1年を迎えた福島の被災、被曝。被災地の闘いを17年続けてきた自分たちとして、どう福島をはじめ東北の人々の闘いに向き合いこの一年をどう闘うのかが語られました。

 最後に石田関合労委員長の「団結頑張ろう」の音頭で締められました。

 管理人は、夜行バスで明日の千葉での耕作権裁判に向かいます。あとはそのまま、5日間ほど旅行しますので、しばらくブログはお休みです。ネット環境があれば、裁判の報告や旅のことなどお伝えすることができるかも・・・。

| | コメント (0)

部落解放同盟全国連 第21回全国大会

1247

 昨日、4月7日、部落解放同盟全国連合会の第21回の全国大会が開かれ、3大方針の堅持を柱とした今年の方針が明らかにされ第1日目の日程を熱気のある中で終えた。1247_2 今日、2日目を開いて全日程を終えます。

 瀬川博委員長がお元気な姿を見せられ、主催者の挨拶を行われました。

 「第1号議案その2」として、中田潔書記長が、2012年度運動方針案を提起。1247_3 中田書記長は、各部落、地域を襲う厳しい現実を語られながら、その現実だけに依拠した要求闘争ではなく、その現実が世の中、世界全体の格差と貧困、差別の現実に規定されたものとして全ての労働者、市民とともに闘うことの重要性を訴えられた。

 集会には福島から、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の中手聖一さんが来られ、福島の人々が置かれた厳しい現実を切々と訴えられました。1247_4 そして、100年、200年かかるかもしれないが、子供たちが「福島人」であることを胸が張って生きていくことができるような「再生」を必ず実現したいと想いを語られました。

 集会には三里塚反対同盟からもメッセージが寄せられ紹介されましたが、来賓挨拶冒頭に、関西実行委員会を代表して山本善偉世話人が挨拶されました。

山本善偉世話人挨拶

 解放同盟全国連合会第21回の大会に最初の挨拶をさせてもらえる光栄を御礼申し上げます。これは年の順だと。私は91歳です。
 今、瀬川さんが言われた通り、三里塚を闘う中で瀬川さんたちと知り合いになり、そしてこの全国連が生まれるその大変な創造の時も一緒に闘わせてもらった者です。
 1247_5 三里塚については、今日、皆さんの手元にあります三里塚からのメッセージがありますので、それを是非読んでください。
 我々は去る3月18日に、三里塚を闘うための関西集会を開きまして、市東さんを招き、大口弁護士からの話しで状況をしっかりと把握し、3月25日に現地の闘いに参加してまいりました。その両集会ともに全国連から積極的な協力をいただき、本当にありがとうございました。
 三里塚はいろいろ問題がありますが、一番肝心なことは、未だに暫定空港といいましてまともな空港になっていないのに、滑走路を完成するためと言って誘導路を、1本の滑走路に1本、2本の誘導路があって、さらに3本目の誘導路を作る。その3本目の誘導路は何のために作るのかというと、結局市東孝雄さんをそこに住めないようにする、そのためのものです。国策であれば人命も無視していいのか。そんなことは国策ではないと私たちは信じて三里塚の闘いを力一杯闘っています。
 私は三里塚に接するより先に、石川一雄さんを直接知ったわけではありませんが、あの事件を知って、これはどう考えても冤罪だと思って今日まで来ましたが、未だに再審が、三者協議だと言って開始できない。明らかに作られた犯罪であるということがはっきりしています。何としても石川さんを、今、無期懲役から自由の身にはなっていますけれども、彼はこの汚名をどうしても晴らさねばならぬと言って、東京に行くといつも高裁の前でマイクを持って頑張っています。彼がまったく自由な身にもどるために、私たちも力一杯闘いたいと思います。
 神戸では「狭山再審を求める市民の会・こうべ」を開きまして、私はその呼びかけ人をさせてもらっていますが、みなさんとともに、人命を無視した国策がどんどん進んでいく、右へ右へと非常に危険な方向へ流れていく世の中に対して、全国連のみなさんと、福島の人たちとも、沖縄の人たちとも、ほんとうに人間の命を大切にする、そういう国に変えていかなければならないと思います。
 ありがとうございました。 

 

| | コメント (0)

2012年4月 6日 (金)

古河潤一さんへの不当な逮捕・起訴攻撃を許すな!

 古河潤一さんへの不当な逮捕・起訴攻撃に対し、古河さん自身と共に闘って来ておられる「古河さん救援会」「『コラボ玉造』運営委員会」「ふくしまっ子 大阪においでよ プロジェクト(準)」の三者からカンパの訴えが発せられています。全文を転載いたします。

「売れっ子・ヘルパー」古河潤一さん 救援カンパのお願い

 各地で行動する「良心」に訴えます!
 私たちの大切な友人・古河潤一(戸籍名「唐住日出男」)さんが、2012年2月27日6時過ぎ、徹夜不眠の介護を終えてALSのNさん宅を出たところで逮捕され、約1ヶ月にわたる身柄拘束と取り調べの後、3月18日に起訴されました。不当な刑事弾圧の経緯をお知らせし、今後の裁判支援と古河さんの救援を訴えます。

  この間の経緯
2月24日 福島での支援とコンサートを終えて帰阪。
2月27日 古河 逮捕。大阪、兵庫、千葉、福島、計15ヶ所家宅捜索。
3月 7日 勾留理由開示公判。支援者が傍聴席を埋め尽くす。
3月 8日 勾留期限切れと同時に、古河再逮捕。
3月 9日 妹さん宅 家宅捜索。
3月10日 趙博の自宅と「コラボ玉造」家宅捜索。
3月11日 京都・大阪等で「反原発集会」とデモ。
3月18日 大阪地裁刑事部、古河の勾留延長不許可。
       大阪地検 古河 起訴。
3月24日 保釈(保釈金200万円)。

 逮捕の「容疑」は「免状不実記載・同行使」でした。つまり、免許証に記載された住所が彼の「家」と異なっていて、昨年5月ボランティア活動中での福島でその免許証を「示した」ことが罪だ、というわけです。
 勾留期限が切れた3月8日、大阪府警はいったん古河さんを釈放しましたが、即時、その場で再逮捕しました。容疑は「電磁公正証書原本不実記録・同供用」・・・・他人名義で登録した自動車を自家用として使っていた、という「罪」です。3月9日に古河さんの妹宅、10日には《浪速の歌う巨人・パギやん(趙博)》の自宅と、古河さんも運営に携わっている『コラボ玉造』(パギやんの稽古場・倉庫 兼「共同スペース」)にも家宅捜索がおよびました。

  古河さんとフクシマ
 古河さんは、昨年の震災と原発事故の後、5月上旬から1ヶ月間、南相馬で地元の病院スタッフとともに避難所を廻り、診療・リハビリなどのボランティアを務めました。彼の職業は重度訪問介護のヘルパーで、皆が認める「売れっ子・ヘルパー」です。古河さんを知る人は、彼が難病(ALSやAIDS)や重度障害の方々の介護にどれほど熱意を注いでいるかをよくご存知でしょう。彼は、南相馬でその職能を生かしながらボランティア活動をはじめ、その後も、自腹を切って1ヶ月に一度のペースで福島を訪れています。避難所や仮設住宅でのボランティア活動はもちろん、三里塚から無農薬野菜を運んだり、「コンサートとライブ」も計画しました。そんな中で、地元の方々との信頼関係と強い絆が築かれてきたのです。
 古河さんから現地の様子を聞き、『コラボ玉造』としても、支援活動を模索してきました。昨年9月には、田村、飯館、南相馬、須賀川で、今年2月には、田村市と南相馬で、コンサートや公演を行うことができました。昨年9月のツアーは「全国隣保館連絡協議会(全隣協)」との共催でした。それに続く今年2月のツアーでは、田村市「都路合唱団」の方々も参加され、特に同市・御前池仮設住宅の「たこ焼きパーティ」は大好評でした。南相馬市鹿島地区では、ライブを行なった後に『南相馬市生活復興ボランティア』の帽子までいただき、再会・再々会を約束して、帰阪いたしました。古河さん逮捕は、その直後のことだったのです。

  「逮捕・起訴」の背景今後 
 今回の「タイホ・ガサ入れ・起訴」劇は、「3・11フクシマ」1周年を狙った、権力によるあからさまな運動弾圧以外、何ものでもありません。震災の実相と被災者の実態、原発事故の本質、そして何よりも、国家の無能ぶりが大衆的に暴露されるのを恐れる権力が、「過激派キャンペーン」を張って、支援・連帯活動を妨害しようとしています。また、橋下独裁(ハシズム)に我が意を得た公安警察が、何らかの意図で策動した結果なのです。この弾圧は、彼一人にかけられた攻撃では、決してありません。
 逮捕の翌日、私たちは古河さんが提唱した【ふくしまっ子 大阪においでよ プロジェクト(準)】を結成しました。被災地で出会った子どもたちを大阪(関西)へ招こう、「大阪-福島」を繋ぐ今後の継続的な活動を展望しよう--このプロジェクトを軸に、今後もフクシマへの「支援と連帯」を継続・強化する決意です。
 皆さん!古河さんの無罪を勝ち取りましょう !! 裁判に勝利し、権力の暴虐を打ち砕きましょう !! そのために「救援カンパ」を呼びかけます。今後予想される多くの困難を、共に乗り越えていきましょう。
 どうか「力と勇気と金」を出してください。
 皆さんのご協力を、心よりお願いいたします。
                            2012年4月2日

【カンパ呼びかけ団体(三者)】
古河さん救援会/「コラボ玉造」運営委員会/ふくしまっ子 大阪においでよ プロジェクト(準)

【郵便振替口座】 00940-5-312873 
【加入者名】 企画・出版 黄土(ファント)
     ※必ず「住所・氏名」と、「古河さん救援カンパ」と明記してください。
【連絡・問い合わせ先】 〒543-0013 大阪市天王寺区玉造本町8-18 酒井ビルI 203号室 コラボ玉造[TAMAZO]

                                以上です。

なお、古河さん救援に関連して、当面、以下の予定が既に入っております。救援カンパと共に、以下の取り組みにもみなさんが取り組んでくださることを、「関実・三里塚ブログ」管理人よりもお願い致します。

① 4月20日(金)午後6時~ 「ええかげんにせぇ! 警察・検察・裁判所!」(会場・エルおおさか)で、古河さんご自身による報告と訴えがあります。(参加費 500円)

② 5月9日(水)午前10時~ 古河さんの裁判の初公判が大阪地裁407号法廷であります。傍聴にお集まりください。

③ 5月25日(金)午後6時半~ 「古河さん救援会 報告集会」(会場・クレオ東) 

  

| | コメント (0)

2012年4月 5日 (木)

リサイクルショップ「ジュゴンの海」から

 沖縄・名護のリサイクルショップ「ジュゴンの海」から便り「会報第1号」がとどきましたので、転載します。

 ジュゴンの海

 2009年11月15日(ジュゴンの日)、「ジュゴンの家」からリサイクルショップ「ジュゴンの海」と店名を変えて2年間、一人で、反戦・平和・反基地の闘いとお店を両立させ自主運営してきましたが、いよいよ閉店を決断せざるを得ない状況に追い込まれました。されど名護市内中心部において「辺野古新基地建設反対」「普天間基地閉鎖」「日米合意撤回」「高江ヘリパッド建設阻止」の旗を降ろすには忍びがたく、心ある全国の仲間に訴えて、それでも運営が不可能ならば店を閉めようと思い、2011年7月に「ジュゴンの海」の賛助会員を募り応援をいただき今日にいたりました。
 ここに、賛助会員およびカンパをいただいた仲間のみなさんにお礼とこの間の闘いの報告を簡単にさせてもらいます。

 辺野古の方は今日、明日建設工事が開始される状況ではありません。
 高江のヘリパッド建設工事は断続的に開始されました。私たちは2011年6月15日沖縄防衛局が深夜N1、N4ゲートより工事用重機を搬入するとの情報を得ました。私たちは泊り込み体制で多くの仲間とともに防衛局の動きを封じ込めました。この日から24時間体制をとり、各ゲート前を政党、労組、個人の車両をバリケード代わりにし封鎖しました。
 私たちは2011年1~3月の連日の苦しい闘いを総括して、有効的な方法を選択しました。1月の時は重機が搬入されてしまい、作業員が入れば作業できる状態でした。したがって、重機がなければ作業はできない訳です。
 防衛局が重機搬入をするには警察、機動隊を導入し、座り込みをする人員の排除と大型クレーン、大型レッカーを持ち込む以外に方法がないのです。111129 11月15日に再開された工事は連日行われましたが、11月29日の田中聡沖縄防衛局長の侮蔑発言「犯す前に、犯すと言いますか」で県民の怒りをかい、ぶっ飛びました(右写真は2011年11月29日撮影)。
 アメリカ、オバマに媚びる野田佳彦首相は辺野古基地建設強行突破のための「環境アセス評価書」を仲井真知事に届けんと試みたが、私たちに阻止されました。あせる政府は12月28日早朝4時に真部朗防衛局長の陣頭指揮のもとに「評価書」を県庁の警備室に運び込んだのです。このニュースは全国に報道され政府の非道を暴きました。
 2012年1月17日、田中侮蔑発言の謝罪もないまま、高江ヘリパッド建設工事が再開されました。沖縄防衛局は座り込みをしている私たちにハンドマイクで大きな声を張り上げがなりたててきました。私たちは耳栓をして耐えましたが、ノイローゼになりそうでした。
 2月の宜野湾市長選挙では、田中聡局長の後任に再び抜擢され登場した真鍋による重大な選挙介入が発覚しました。真鍋は伊波洋一当選阻止のために防衛局員の家族親戚縁者を動員して、自公民の推す佐喜真当選に向けて強力に画策し勝利させた影の功労者になりました。佐喜真という人物は「日本を守る日本会議」のメンバーであり育鵬社(新しい教科書をつくる会)本を採択した中山石垣市長(同メンバー)と同調している歴史修正主義者です。
 仲井真知事はこのような人物を公然と支持しました。仲井真知事は6月の県議選で保守議員を増やし、県議会の決議である「普天間基地の辺野古移設反対」を引っくり返そうとしているのです。そして最大のターゲットとして2年後の名護市長選挙での逆転勝利を目指しているのです。
 2月18日田中防衛相、2月26日野田首相が相次いで来県し、普天間基地の辺野古移設実現にむけて、「振興策」=カネのバラマキを餌に仲井真知事に迫りました。仲井真知事は毅然とした態度を示さず、「県内」移設反対を表明しませんでした。また仲井真は沖縄戦当時第32軍司令部壕説明板より慰安婦、日本軍による住民虐殺はなかったとして削除しました。さらに、2月県議会での所信表明では「普天間基地の県内移設反対」の文言を「他意はない」として削除しました。
 111127 3月3日に県防衛協議会会長、県商工会議所会長、県経済団体会議会長、仲井真後援会幹部の国場幸一(国場組社長)氏が「辺野古移設推進要請」のため訪米しました。ちなみに、大城康昌辺野古区長、古波蔵廣辺野古行政委員長なども同行して地元辺野古住民として移設推進を訴えに行きました。
 3月13日、名護市議会では辺野古出身の宮城安秀議員は地元763名の署名をもって基地建設反対の拠点であるテント村撤去を稲嶺名護市長にせまりました。辺野古では、3月2日、キャンプシュワブと辺野古浜の境界フェンス(左写真、12年11月28日撮影)に取り付けた平和のメッセージの横断幕とリボンが米兵によって取り去られました。
 また、1月21日から訪米した市民団体、国会議員、県会、市会議員で構成された23人の訪米団に対して、アメリカのシンクタンクなどは「辺野古新基地建設は名護市議を2名ひっくり返せば可能だ」と豪語しました。

 1245 辺野古新基地建設をめぐる日米の焦点は名護の市長選、市議選に向けられています。それを見据え「ジュゴンの海」では現在、稲嶺ススムの旗が6本たなびいています。
 2012年1月19日、稲嶺進新春の集い、2月18日、就任2周年激励会、2月27日、稲嶺進訪米報告会が開催され、稲嶺市長は「辺野古の陸にも海にも基地は作らせない」と決意を新たにしています。稲嶺市長は盤石ですが、市長を支持している議員の切り崩しが水面下で始まっています。
 全国のみなさん。稲嶺進さんを支えましょう。「ジュゴンの海」は、これまで以上に名護のど真ん中で「辺野古新基地建設反対」「普天間基地閉鎖」「日米合意撤回」「高江ヘリパッド建設阻止」の旗を掲げて闘ってまいります。市民の拠り所としての店を運営していきます。これからもご支援よろしくお願いいたします。
                                 以上

 なお、「ジュゴンの海」賛助金は年会費一口3000円です。(カンパのみでもOKです。) 口座番号 01790-2-122612 加入者名 ジュゴンの海を守る会。

 また、「ジュゴンの海」では、現在はリサイクルの「夏もの」の洋服や雑貨の「寄付」を特に求めています。送り先=沖縄県名護市城2-13-2 ジュゴンの家。

| | コメント (0)

2012年4月 4日 (水)

4月9日 市東さんに係る『耕作権裁判』の傍聴を

086

耕作権裁判 口頭弁論

【とき】 4月9日(日)午前10時半~

【ところ】 千葉地裁 601号法廷

 この裁判は、市東さんが賃借している南台の農地を空港会社が得手勝手に区分し(右写真)、農地B、Dは地主と契約している農地、農地A、Cは市東さんが無断で耕作している農地と断定し、空港会社がA、Cについて明け渡しを求めている裁判です。

 農地は耕作しているうちにその耕作者の熱意によって拡がっていくことはよく知られた事実で、法律でも、地主との間に10年以上にわたって特段の争いがなければ耕作者に耕作権が発生することが認められています。Photo 市東さんは、戦後60年、親子2代にわたってA、B、Cについて地代を払い耕作を地主と何の争いもなく続けてきています。周囲が空港問題から撤退していく中で、自然と範囲が拡がってきたことは事実でしょう。しかし、A、B、Cは空港会社の言うような別々のものでなく、一つのまとまった農地なのです。これが、本件耕作権裁判と農地法裁判の大前提の誤りです。この誤った区分をもとに行われた空港会社の訴えは、それ自体成立するものではなく、裁判所が門前払いをするべきものだったのです。そもそも、成田市農業委員会や千葉県農業会議が、空港会社による「耕作権解除申請」を受理すべきではなかったのです。Dに至っては、石橋政治氏が借りていた畑に不向きな日陰の土地で、市東さん親子は耕したこともないのです。

 しかも、その根拠として空港会社が提出した証拠「境界確認書」などが地主藤﨑だけでなく、故市東東市さん(孝雄さんのお父さん)の署名も偽造した偽物であったことが明らかになっています。

 しかし、来年27万回化、2014年には30万回化を公約し、アメリカ、アジアをはじめ諸外国と成田空港のオープンスカイ(完全自由化)の協定を結び、成田空港拡張に日本の「新成長戦略」の帰趨をかけている民主党政権にとって何がなんでも「への字」解消と第3誘導路建設を実現しなければならないところに追い詰められています。正に、経済大国日本として抜き差しならない「国策」として。

 これを受けた司法、とりわけ千葉地裁は、この国策の一切がかけられたものとして農地法裁判、耕作権裁判を認識し、三権分立の建前をかなぐり捨て、今年内決着、来年結審、判決の強行で市東さんの農地を強奪する「国策裁判」を強行しようとしています。それが土地収用法が失効し、裁判所による強奪以外に道がない国の意志であり、しかも国際的なタイムリミットが迫っているという現実なのです。

 農地法裁判で多見谷裁判長は年内7回の証人調べを強行しようとして最初の4月でつまずく無様な姿を私たちの闘いによって晒しましたが、しかし、手を緩めてはいません。今回の耕作権裁判の白石裁判長も、多見谷に追随し、早期決着への意図を隠そうともしていません。

 三里塚をめぐる情勢、攻防は、裁判を土俵にぎりぎりとした重大な局面にあります。みなさん。傍聴に駆けつけてください。法廷の緊張感の中で、具体的に裁判所、空港会社を追い詰め活路を切り開こう。

 なお、法廷の前に傍聴券の配布がありますので、千葉地裁1階ロビーに改定40分前、9時50分までにお集まりください。

| | コメント (0)

« 2012年3月 | トップページ | 2012年5月 »