市東さんの農地をめぐる農地法裁判(3月26日)
重大局面を迎えている市東孝雄さんの農地をめぐる行政訴訟、農地法裁判が、全国集会の熱気が冷めやらぬ翌日3月26日に開かれました。
暫定滑走路北延伸を決定した当時の責任者である国交省成田空港課長・石指雅啓(現海上保安庁第5管区海上保安部長)の証人採用(4月23日)にあたって空港会社側から出されていたビデオリンクなどの「承認隠し」の条件を許すかどうかの場となると、傍聴席は固唾を飲んで見守っていました(詳しくは、『傍聴のために』参照「12.3.26農地裁判「傍聴のために」.pdf」をダウンロード )。
しかし、空港会社側の手続きが余りにも杜撰でこのままでは「進められない」とさすがに多見谷裁判長が判断。単純に1ヶ月延びると思いますよね。ところが多見谷は、なんと9月に予定されている萩原さんの証言の前にもっていって同じ日にやると言い出したのです。何としても12月中に証人尋問を終わらせたいという意図を露骨に示したのです。「石指証人が重要であると最初にすると決めたのはあなたではないか」「最重要の証人であり、その証言を通さないと他の証人への尋問に影響が出る」という弁護団の当然の追求に必死で言を左右し逃げ回る多見谷。
またこの間明らかになってきた地主の藤﨑や市東東市さんの「確認書」などの空港会社による偽造問題を明らかにするために地主の藤﨑を承認にするよう弁護団は強く求めました。 理由にならない理由をぼそぼそと言って「採用しない」と語る裁判長に対し、市東孝雄さんが立ち上がり、地主でもない藤﨑に10数年間も地代を払い続けてきた者として、その間の経緯、事実を明らかにしてほしいと毅然と裁判長に要求されたのです。空港会社は偽造などの指摘に弁明のためのデタラメな書面を提出していますが、その書面を立証するには藤﨑を証人を呼んで明らかにする責任があるはずです。ところが「偽造」を認めず開き直ろうとする空港会社は、証人に呼ぶ意思がないことを明らかにします。多見谷はこの空港会社の意志に依拠して、あくまで地主の藤﨑を証人に採用することを拒否し続けます。ここには、自分の任期中(年度内?)に自分で判決を出したという強い意志が働いていることはあきらかです。そんな自己中心の意志によって出されてくる判決がどんなものであるのかは明らかでしょう。ですから、論理性も何もなく、証人採用を拒否し、また石指証人の証言の順番を恣意的に動かそうとするのです。こんな裁判が許されるでしょうか。ここにも「国策裁判」である正体が露見していると言わざるをえません。
市東さんのこの日の決起と弁護団の奮闘が、多見谷裁判長のこうした不当な訴訟指揮を許さない闘いを実現し、次回で引き続きこうした問題について口頭弁論が開かれることがきまりました。
多見谷裁判長の極めて許し難い「国策裁判」としての訴訟指揮と反動判決への卑劣極まる闇雲な意志を断じて許してはなりません。一つ一つの裁判の場が非常に重要となっています。
次回口頭弁論は4月23日(月)午後1時半から、千葉地裁601号法廷で開かれます(傍聴券の関係で、開廷の40分前には裁判所1階ロビーにお集まりください)。
また証人が誰になる確定していませんが、5月28日(月)午後1時半から、千葉地裁601号法廷で、いよいよ証人尋問が開始されます(傍聴券の関係で、開廷の40分前には裁判所1階ロビーにお集まりください)。
この重大な局面に直面し、多見谷裁判長が反動的なその姿勢を隠そうともしない局面にあることを踏まえ、みなさんがこの4月、5月過程を全力で裁判支援に立ち上がってくださることを訴えます。
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