天神峰現闘本部への最高裁決定弾劾
多くの三里塚を闘う仲間が広島に向かっていた昨年8月6日未明、千葉地裁と国家権力、空港会社は、天神峰現闘本部を暴力的に破壊、解体するという暴挙を働きました(上写真は、6日午前4時過ぎの本部)。
この破壊の前提となったのは、一昨年2月25日の千葉地裁仲戸川反動判決と昨年5月20日の東京高裁井上反動判決でした。いずれもが、三里塚反対同盟の弁護権を奪うという民主主義の根幹に関わる裁判の常道を無視したものでした。 そして本部が正当に登記された物件である証拠(木造建築=右写真)の現場検証をせず、その証拠隠滅のために早々と破壊が強行されたのです。地上権・財産権を保証した憲法に違反する暴挙でした。
この天神峰現闘本部解体攻撃に抗し、最高裁に上告されていたものを、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は26日までに上告を退ける決定をしたというのです(28日、日本経済新聞報道)。断じて許されません。
この最高裁決定は、裁判所(地裁、高裁)による違法極まる審理とその証拠隠滅を支え擁護するために早々と出されたものでしかありません。すでに原子力発電所建設をめぐる各裁判で国の「安全神話」を支持し、今日の福島原発事故の最大の責任の一端を担うものとして最高裁判所の様々な決定が指弾されています。「国策」をめぐる事態には最高裁判所はこれまでも常に「三権分立」の建前をかなぐり捨て「国策裁判」を強行してきました。「日米安保条約は違憲」とした伊達判決を覆して以来。
今、三里塚をめぐって、土地収用法による農地強奪の道を閉ざされ、成田空港の破綻を突きつけられた国家権力が、裁判所・司法総体を使嗾し、民間会社でしかない成田空港会社の名で、農地を守るために作られた農地法を使い、裁判という形で市東さんの農地を奪おうと襲いかかっています。その裁判というものの実態が、この最高裁決定に現れているのです。司法の名の下で行われるこのような犯罪を断じて許してはなりません。
現在、千葉地裁では6つの三里塚に関わる裁判が闘われています。この裁判を多くの人々の注目の中で、国家権力に使嗾された裁判所を取り囲む闘いの力で追い込み、その不当・違法を暴いていくことが求められています。市東さんの農地をめぐる行政訴訟・農地法裁判において露骨に空港会社の違法行為を見逃し、農地強奪の犯罪に手を染めようとしている多見谷裁判長を断じて許してはなりません。最高裁判所の今回の決定に対して断固として弾劾すると共に、こうした三里塚の裁判にみなさんが注目し、傍聴闘争に駆けつけてくださることを訴えます。
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