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2011年11月29日 (火)

高江

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今、沖縄の高江で抗議行動をしています。とりわけ昨夜の田中防衛局長の差別発言への怒りが激しく、抗議の闘いになっています。

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2011年11月26日 (土)

「実行委ニュース」第137号を発行

111125137  昨日、『実行委ニュース 137号』を発行し、発送しました、会員、賛同会員のみなさんのところには今日か明日届くのではないでしょうか。

 記事は、巻頭が永井関実代表世話人の10・9三里塚での挨拶。そして10・9三里塚闘争の報告=尼崎・伊丹実行委員会の『抵抗の旗』より転載。そして10・30三里塚での芋掘り大会の報告(というか、福島からのメッセージ)。最後に、11・20関空闘争の写真による報告です。

 第35回を迎える「団結野菜市」の案内と「三里塚裁判支援運動のお願い」とカンパの振込用紙を同封しています。それに本文中でお願いしています関実運動への冬期カンパのための振込用紙もいれておりますので、どうかよろしく。

 なお、管理人は今日から30日まで沖縄に行ってきます。この2日、高江に沖縄防衛局が来ているようで、最中にそういうことがあれば、「座り込んで共に・・・」と考えているのですが、どうでしょうか。ずっと雨のようではありますが・・・。ということで、しばらく当ブログは「おやすみ」します。

 29日の裁判、安藤さん、よろしくね。

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2011年11月25日 (金)

11月29日、第3誘導路差止め裁判の傍聴を

 11月29日(火)午前10時半より、千葉地裁601号法廷で、三里塚反対同盟が第3誘導路工事の差し止めを求めた「第3誘導路裁判」の口頭弁論が開かれます。是非、傍聴闘争にお集まりください。(傍聴券配布の関係で、開廷40分前には、千葉地裁1階ロビーにお集まりください。)

 NAA側は、反対同盟に対して「原告不適格」を言い立て、裁判を門前払いで終わらせようとしています。そして裁判所も、成田空港完成・拡張の「国策」の手先として、農地法裁判や耕作権裁判、一坪共有地裁判の早期結審策動に連動して、できれば門前払いをしようと狙っていることは明らかです。とんでもないことです。

 第3誘導路建設とは、市東さんのお宅の西側100メートル足らずを航空機が自走することで、その轟音と排気ガスの悪臭によって市東さんが住めなくなることを直接的に狙った正に殺人的な攻撃です。10524_2 昨年5月24日、この第3誘導路建設のための環境アセスメントの公聴会が開かれましたが、そのアセス準備書面には東峰、天神峰の住民に対する影響評価が欠落(つまり住んでいないことを前提)させるというとんでもないシロモノでした。しかも、この日、抗議のデモを行なっていた反対同盟に機動隊が襲い掛かり、1週間前の市東孝雄さんに続いて萩原富夫さんを逮捕するという暴挙で、その殺人的意図を守ろうとしたのです。どうしてこんなことが許せるでしょうか。【写真は、富夫さん(中央)を逮捕し拉致する機動隊(2010年5月24日)】

 一昨年完成した第2誘導路は、工事に200億円もかけながら使い物にならず、その上、3本目の誘導路をこれも100億円もかけて作ろうというデタラメなものです。「こんな時にそんな金があるのなら被災地に回せ」と声が上がるのは当然です。萩原進さんがよく言われますが、そもそも、1本の滑走路に3本も誘導路を巨額の金を投じて作るような空港が他にあるかということです。

 しかも、その誘導路を持つ暫定滑走路は、「へ」の字問題で明らかなように空港の設置基準を国際的に定めた条約に違反する、安全性を無視したものです。使用すること自体がデタラメな上、安全性を無視し、市東さんの生活と人権を無視することを前提に作られることなどどうして許されるでしょうか。

 ここに航空政策を破綻させ、世界、アジアの航空事情から大きく取り残されてしまった日本、政府と国交省の追い詰められたが故の焦りにかられた正体が明らかとなっています。成田空港の建設が間違っていたのであり、破産していることを棚に上げ、46年も「国策」を掲げながら完成できないその現実を、市東さんの農地を取り上げ、住んでいけないようにすることで乗り切ろうとすることなど絶対に許されません。

 11月29日(火)の「第3誘導路裁判」の傍聴に駆けつけよう!

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2011年11月24日 (木)

11・20関空闘争  山本善偉さんの挨拶

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 あいにく雨雲が近づいてきました。ひょっとしましたらシャワーがあるかもしれませんけれども、まあ、シャワーだと思って辛抱してください。

 111120_3 私は昨日、エルおおさかで服部さんと安次富さんの話しを聞いて私は燃えています。みなさんも、きっと燃えていることと思います。

 今、三里塚の問題にせよ、沖縄の問題にせよ、福島の問題にせよ、大変な状況の中で、我々はその闘いの先頭に立つことを覚悟しなければなりません。

 三里塚ではご存知の通り、現闘本部を司法が行政にへつらうかのように潰した。潰す経緯を見ても、国がどれだけ焦っているか。我々が闘っていることが、どれほど彼らにとって恐怖の的か、そういうことを思わせます。その証拠に、こんな年寄りまでも逮捕してでも、なんとしてでもやろうとしている。国の政策に司法が迎合するような中で、我々は闘わねばならない。それは日々の闘いの中にあります。

 沖縄がどんなに燃えているか、昨日、安次富さんから聞きましたが、沖縄に総理大臣はじめ防衛大臣までみんな「沖縄詣で」をしているけれども、沖縄知事をはじめ名護市長、そして市民はもちろん、断固として受け付けないという燃え上がっているのが沖縄の空気です。私たちは沖縄の闘いとつながって、ヤマトでも闘う、三里塚、沖縄、岩国、これを何とかつなげようとしているんですが、それがなかなか広がらないのが実情です。

 111120_4 しかし一見平和に見えるこの日本ですけれども、実はこのすぐ北の若狭湾の原発は、すでに耐用年限が過ぎているのをこれからまた再稼働させることになる。これらが爆発すればどのようなことになるか。若狭湾に原発がずらりと並んでいる、非常に危険なところに我々はおるんですが、しかし、このままでは日本の将来はありません。

 昨日の服部(良一衆議院議員)さんの話しを聞いていましたら、政治家として沖縄でこれからどういう状況になるかというのを順々と言われた。国の方が(環境アセスの)調査の結果を発表したら、知事は何日間で返答しなければならない。知事が返答しなければどうこうと。最後は法ではない法、特別措置法をだすことになるだろうと服部さんが言ってましたけれども、我々はそれを度々経験しているわけです。

 三里塚で、どうにもならなくなり、お手上げになったら成田治安法を作って、一時しのぎ、一時しのぎで三里塚の攻撃をなお続けている。しかも国の政策として羽田と成田を一体にして「ハブ空港」にすると言っている。

 それに対応する関西では、大阪空港と関西空港をひっつけてなどということを言っていますけれども、司会者が言われた通り、関空の赤字はこれはもう垂れ流し、毎年90億円のお金を注ぎ込んでいる。今年は少し減らして75億という。結局は国民の税金です。その垂れ流しの空港を何とかするために、リニアモーターカーを付けてでも関空をもう一度生き返らせようとする。非常に無謀な、人民のことを考えないで、それによって利益を得る連中のために一緒にする。また大阪空港を廃港にして、あの広い土地をまたうまく利用して金を儲けようというようなことを考えている。

 そういう中で、我々は生きる人間、人間ひとりひとりの尊厳を大切にするという立場からこんな状況は許しておけない。この状況は必ず戦争に繋がる。戦争ということに慣らさせるために、大阪湾ではしきりに米軍が入ってくる、自衛隊の艦船が入ってくる。111120_5 あるいは演習をやる。それを不思議だとは思わない。あるいは「いけない」とも思わない。「当たり前」だと思うように我々をまた慣らせようとしているんじゃなですか。それに対して目くじらを立てて闘っているのは我々です。あなたたちです。

 ともに、平和を守る、人権を大切にする。この精神を貫いて新しい日本を、原子力発電に頼らない平和な日本を作るために、三里塚の市東さんの農地を絶対に取り上げさせない。農民を大切にする。日本は、農で自立できる。TPPは絶対に許さない。そういう闘いを我々ひとりひとりが担って、そしてもっと仲間を集めていこうではありませんか。

 言いたいことは一杯でまとまりませんが、幸い91になっても悔い無しにやっています。このぶんだったら92はまだ大丈夫だと思います。みなさん。私の歳までといったら、まだ30年やれる人が沢山おるはずです。ともに頑張りましょう。

 

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2011年11月21日 (月)

11.20関西空港反対闘争に60名

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 昨日、大阪の中心街のナンバの浪速公園で、湾岸住民団体が呼びかけた「関西空港反対」集会が、60名が参加して開かれ、日曜の買い物客で賑わう日本橋をデモをして市民に訴えました。

 111120_3 集会は「大阪の海と空を戦争に使わせない会」(略称「海と空」)の長澤さんが司会をしてすすめられました。まず主催者を代表して、「新空港反対東灘区住民の会」の山本代表が挨拶をされました。

  山本さんはまず「沖縄、三里塚、福島で大変な状況にあるが、我々はその闘いの先頭に立つ覚悟をしなければならない」と語りかけられた。前日の「沖縄意見広告」集会の様子に触れながら「沖縄がどれだけ燃えているか」と。そして「この年寄りを逮捕しなければならないほど、三里塚で国が行き詰まっている」と。「若狭に老朽化した原発が並んでいる」、「このままでは我々に未来はない」と。そして「関空の統合は税金の垂れ流しであり何の展望もない」と弾劾された。「人間のひとりひとりの尊厳を大切にするという立場からこんな状況は許しておけない」、「この状況は必ず戦争に繋がる」、「TPPは絶対に許さない」と提起され「この分だとまだ92歳までやれそうだ」とお元気に挨拶を終えられた。

 連帯挨拶として、「風を起こす女の会」からまず先日、経産省の前で福島のお父さん、お母さんたちが座り込みを行いそれに会として連帯して駆けつけともに闘ったテントの様子を報告した。111120_5 また先日、「海と空」が主催した大阪城周辺での戦跡巡りに参加した想いを語られました。そして大阪港、関西空港を戦争に使わせないために、小さな集会や学習会を積み重ねて多くの人とともに頑張って行きたいと決意と連帯を表明されました。

 続いて関西合同労組大阪支部 から、まず関西空港の大阪空港との統合が、税金を垂れ流し、市民の生活と平和を脅かすものだと弾劾した。そして現在叫ばれている「大阪都構想」に対し小泉構造改革路線の大阪版であり市民生活を破壊し市民の財産を売り飛ばそうとするものだと弾劾した。そして労働法で保障されているはずの様々な権利が奪われ、職場の安全が破壊されてきている現実を具体的な例を上げながら弾劾した。111120_7 最後にTPPが何をもたらすかを明らかにして絶対に反対していかねばならないと訴えた。

 ここで三里塚芝山連合空港反対同盟(「11.11.20三里塚からのメッセージ.pdf」をダウンロード)と部落解放同盟全国連合会からの連帯のメッセージが司会の方から代読され、紹介されました。

 昨年に引き続いての「ヨッシー高槻」こと高槻医療福祉労組委員長の吉岡さんからの歌と演奏が行われました。「病後で・・」と断りながらも、数曲を熱演。最後には声がでなくなって「終了」と。ほんとに熱唱でした。

 111120_11 主催者からのアピールが先ず、 「海と空」の弥永さんから「関空は、統合しようがどうしようが破綻した空港なのだ」と明らかにされ「もう何十億というような税金の投入をやめて欲しい」と訴えた。「1兆3千億円の負債は返済不可能だ」、「LCC導入のために来年だけで100億円もの新たな借金」、「発着回数、旅客数、貨物量、いずれもが東京一極集中のために成田空港の半分前後にしかならない」、「大阪府の関空関連3セクが相次いで倒産している」、「統合は関空の破綻をごまかして先送りするだけだ」、「1兆3千億と心中する企業などあるはずがない」、「獄門島と言われるLCC、関空の労働実態は安全性を無視したものだ」、「リニアモーターカーなどいったい誰が乗るか。こんな赤字が確実な工事を絶対に阻止しよう」と具体的に明らかにして関空反対を訴えた。111120_10

  続いて関西空港反対明石住民の会から高木さんが、冒頭、会の代表の加辺さん(前関実事務局長)が病気だが元気にしておられることを報告した上で、「空港反対を長く闘ってこれたのは三里塚とのつながりがあったからだ」、「支援すると言いながら、活を入れられている」、「三里塚の闘いの中には、今の原発、TPPの問題、農業の問題、労働者の問題が全て含まれて40数年、今も続いて闘われてきた」、そして「今こそ三里塚を訴えていこう」、「長生きしてとにかく声を上げ続けていきたい」とされた。

 ここで淡路町空港反対同盟代表の永井さんが登壇され、まとめの挨拶です。111120_13 永井さんは「40年以上前に淡路空港反対の旗揚げをした頃を思いだす」とされた。そして「淡路を第2の三里塚に」と訴えて闘いを始めた若いころのことを。1969年の大阪空港騒音訴訟の支援の話しから、騒音のもたらす「受験生の自殺」などの問題を。泉州に候補地が移ってからも「騙されたらあかん」と闘いを続けたことなど。こうした闘いができたのも、当初から三里塚反対同盟が来てくれて応援し、「一坪運動など」を指導してくれたことがあったからだと。「いかに闘うか」と、そして故戸村委員長は「階級闘争だ」と。そして「三里塚のように闘おう」と決意したと。111120_14 そして「4000メートル滑走路など民間空港にはいらない」「軍用空港だ」と関西空港の実態を弾劾して挨拶を終えられた。

 最後に、「淡路」の安藤さんが音頭をとって団結ガンバローを行なって、さあ、デモに出発です。

 この日は北の方からナンバに向かって2組みのデモがすでにあるとかで、私たちのデモはいったん南に迂回して東に向かい、日本橋4丁目から北上しました。111120_15 日本橋ではさすがに日曜日の買い物客で賑わい、通行人のみなさんがデモに注目されます。約1時間のデモを永井さん、山本さんなどを先頭に元気よく行い、最後に団結ガンバローを再度して、この日の闘いを終えました。

 ちょうど私たちがデモを終えた少しあと、「原発によるガレキ(廃棄物)を受け入れるな」、「原発を止めよう」と訴えるサウンドデモのみなさんがデモをして浪速公園に向かって進んでおられました。また神戸では、同じ時刻にこちらも若い人たちが中心になって原発反対の学習会が開かれていました。

 

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2011年11月19日 (土)

今週の産直野菜(11月19日)

111119  先ほど三里塚から産直野菜が届きました。受け取ってその重さにビックリ。入ってる。入ってる。

 写真の上、左から、さつま芋、じゃがいも、ピーマン、根しょうが、青唐辛子、チンゲンサイ、ごぼう、カブ、小松菜、ほうれん草、長ネギ、三浦大根、葉付き人参 の13品です。これまたすごい。(独り言・・・「こんなに食べれるかな???」)

 今日の荷物に「放射性物質検査報告」(「11.11.19放射能検査.pdf」をダウンロード をクリックいただければ印刷できます)が同封されていました。「原発事故後、『行政としての責任を果たすべき』と、成田市に検査実施を要求し続けてきました。成田市は、ようやく重い腰をあげて、検査機械の発注をしたものの、導入は2月以降になる見通しとのこと。そこまでは待てないので、冬野菜の中心品目の自主検査(柏市にできた民間の検査機関で)に踏み切った」とのことです。これまた大変な費用がかかることですが、大事なことと歓迎したいと思います。

 ついでに、神戸市は2千万円もかけて検査機械をすでに購入したのですが、使える技師が居ないため、店晒しになっているとか・・・。

 併せて、12月10日(土)午後1時開場(会場は、千葉市文化センター)で、市東さんの会が主催して『人の命か「国策」か』と題してシンポジウムが開かれるとの案内(「11.12.10集会案内.pdf」をダウンロード )が入っていました。「フクシマ、沖縄、成田をつらぬく棄民政策・農業つぶし」が副題で、沖縄からもこられるそうです(会費1000円)。みなさん、ぜひ参加しましょう。TPP問題を考える上でも重要な切り口です。

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2011年11月18日 (金)

関電包囲行動で座り込んで

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 昨日、15回目の「関電包囲行動」に参加して4時間近く座り込んできました(全体は午前11時~午後7時)。写真は関電本店前の広い歩道ですが、右側が「関電包囲行動」のみなさん。左端の黒い車の上に小さく写っているのが3日前から「120時間座り込み」と明日までの泊り込みの座り込みをしている若い人たちです。こちらは歌あり音楽ありとわか者たちらしく賑やかです。今日から寒さに加えて雨になりそうでちょっと心配です。

 「関電包囲行動」では、ビラを撒きながら、12月3日の「もんじゅを廃炉へ全国集会」への取り組みや、目前に迫った20日のサウンドデモの話題や、原発事故1年目になる来年の「3・11」をどう取り組むか、そして沖縄の高江で3日前から始まった沖縄防衛局による工事策動のこと(この日も、はね返し勝利したと聞く)など、三々五々話しの花が咲いています。思いがけない出会いも。時折、若者たちの方に行って交流も。この日も40人あまりがそれぞれの自分の時間で参加し、座っていきます。今日は、Oさん手作りの大きな横断幕が登場(写真中央)。「オキナワ、フクシマ、三里塚の怒りを」とあります。それで嬉しくなって写真を。

 撒かれているビラから紹介します。

 

 関電を包囲するのは原子力産業を包囲する最初の一手

 穴があいた圧力容器や格納容器が冷温停止だというデタラメを言う東電や国は、とれぬ責任を放棄するためにKgあたり500ベクレルという放射性廃棄物を流通させて、私たちに食わせています。死の灰をかぶった瓦礫も全国の焼却場にばらまき、東京でも50万トンを受け入れます。

Photo  ぶっ壊れた原子炉1、2、3号機の核燃料は地下水に流れ込み、3号炉の燃料プールは即発臨界(核爆発)で大量の核燃料をまき散らし、すでにチェルノブイリの事故を超える大規模汚染が海も陸も東日本の大半を汚染して、この国の食料生産地をメチャクチャにしました。

 次が若狭か東海なら私たちの生きる場所はもうありません。関西に住む私たちはまずは関電から止めていきましょう。 ――

 右の図はビラに掲載されたもので、さらに「海には1万5000テラベクレル(テラ=兆)流しました」と書き添えてあります。(データー元は情報サイトsave child です。 http://savechild.net/  クリックすると大きくなって見やすくなります)

 次回は、11月28日(月)です(午前11時~午後7時)。覗いてみませんか。場所は、下の地図を参照してください。

Photo_2  

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2011年11月17日 (木)

「借り上げ公営住宅」からの被災者追い出しを許すな!

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 昨日、神戸の繁華街・三宮の百貨店マルイ前で、「借り上げ公営住宅」からのお年寄り(被災者)追い出しをやめろという署名活動が、兵庫県震災復興研究センター、兵庫県被災者連絡会、被災地と被災者を考える懇談会、被災地雇用と生活要求者組合、神戸YWCAなどの呼びかけで行われました。

 18年前の阪神淡路大震災のおりに、避難所、仮設住宅の早期解消をめざして被災者支援のために復興住宅の建設が進められましたが、十分な戸数が確保できず、都市再生機構(UR)や民間業者から住宅を借り上げて、兵庫県や県内の被災自治体が震災復興の公営住宅としてスタートさせました。この借り上げの業者との契約が「20年」とされていたことと、県や自治体による被災者支援の家賃の補助のための支出が各自治体の負担になっていることを理由に、「借り上げ公営住宅」の解消、取り消しを図ろうと、住民の追い出しが始まろうとしていることが、今回の署名運動のきっかけです。現在、宝塚市(中川智子市長)だけが、借り上げの継続による被災者支援の方針を明らかにしていますが、兵庫県、神戸市をはじめ各自治体は、打ち切り、追い出しの方針を変えようとしていません。

 111116_2 18年の経過の中で、多くの被災者は80歳を超える高齢化が進み、破壊された地域の共同体を失って孤立した避難所や仮設住宅からようやく近所づきあいと言えるものを築いてこられた方々です。出て行けと言われてもその場所もほとんどの方がない上に、できればこのまま近所の人と一緒にいたいと願っておられます。当時入居できることに喜び「これが終の棲家」と思われたみなさんが、「20年」の契約など頭になかったことも事実です。神戸市で言えば年間40億円余りの経費だそうですが、膨大な金を投入し作った地下鉄や神戸空港でこれまでで1千億円近い赤字を出し続けても市民に謝ろうともしない神戸市です。2千億円の借金が返済できないことさえ平然とし、市民に説明をしようとさえしない神戸市が、40億円を理由に被災者(お年寄り)の住居、くらしを奪うなど許せるでしょうか。行政が契約を継続すればいいのです。

 神戸市民でなくても結構です。ぜひ皆さんの周りでこの署名を広げていただけませんでしょうか。署名用紙は「11.11.16借り上げ住宅問題署名用紙.pdf」をダウンロード をクリックしていただければ、印刷できます。署名の送付先も署名用紙の下に書いてあります。第1次集約は、来年2012年1月17日(震災18周年の日)です。

 この日も呼びかけた団体や、粟原富夫神戸市議などがマイクを持って道行くみなさんに呼びかけられ、平日のお昼時というこの場所では珍しく人通りが少ない時間帯でしたが、多くのみなさんが署名をしていただいていました。

 昨日の当ブログの記事も行政による住民追い出しの問題でした。居住権という人が生きていく時に、最も重要な人権、権利だと言われるものがこうも行政によって軽々しく扱われるのを見て、暗澹たる思いです。同時に、東日本大震災、福島原発事故の被災者を思うに付け、神戸で、阪神淡路大震災から18年も経ってもこうした「被災者の問題」があるのだということを考えると、福島、東北のみなさんのこれからの数十年に私たちがどうやって寄り添い、共に生きていけるか、決意を新たにさせられる思いです。

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2011年11月16日 (水)

芦原「住宅追い出し阻止裁判」 不当判決弾劾!

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 昨日、神戸地裁尼崎支部で芦原住宅の「住宅追い出し阻止裁判」の判決が行われた。裁判長は、芦原住民と弁護団の主張を全て退け、西宮市行政の言い分に全面的に追随し、住宅の明け渡しと「滞納」家賃の支払いを命じる反動判決を強行しました。改良住宅の歴史的な経緯や部落差別の現実を切り捨てた、許されない反動差別判決です。

 判決後の報告会で弁護団から明らかにされましたが、すべての弁護団の主張をすり替え、西宮市行政の主張を鵜呑みにし、かって強行された最高裁の差別判決などに追随するだけのデタラメなものでした。

 例えば「部落差別に対する改良住宅制度によって家賃不払いが正当化されるものではない」とか、他の地裁判決が住民の困窮を踏まえて長期の返済などに踏み込んでいることに対し「そうした判例が妥当とは言えない」とした上で、「3年(という西宮市行政の要求)が不合理とは言えない」とか。また「明け渡せと言われても、住む家がない」という住民の悲痛な声に対し、「明け渡しの判決と住宅を新たに探すことは別問題だ」と、弱者への目線を持たない、正に「木で鼻をくくった」判決であり、それだけにその反動性が、差別性が明らかになっていました。

 111115_2 判決が「国際人権規約」を引用しながら「しかし、家賃支払いに対してまで排除していない」と断定している点については、「国際人権規約に頼るつもりはないが」としつつ、「規約」には「いかなる理由があろうとも追い出しはできない」ことが居住権という立場から明記されていることが明らかにされ、判決の不当性、犯罪性が指摘されました。

 そして西宮市行政が強く要請していた直ちの「立ち退き」「支払い」を求める仮執行宣言を判決が付けることができなかったことが、これまでの芦原住民を先頭とした闘いの成果として、今後の闘いの大きな基盤として評価されることが全体で確認されました。

 報告会では、基調報告として芦原地区自治会連合会長の東口博さん(右上写真)が「改良住宅に住む権利を守るために精一杯闘い抜いてきた」と振り返られた上で「生まれ育った芦原地区に住み続けるために今後とも団結してとことん闘い抜こう。反動判決によって私たちの意志が左右されることはない」と強く語りかけられました。111115_3 挨拶に立った部落解放同盟全国連合会の中田潔書記長は「仮執行宣言が付かなかったのは、これまでのみなさんの頑張りが力になった。ギリギリもところで残った判決だった」として今後も全国連上げて頑張って行こうと訴えられました。

 供託者の住民は、「腹が立って血圧が上がった。走ていって、土ついてやろうかと思った。65年も住んでいる。何で出て行かなあかんねん」と怒りを露に語られていました。

 全国連各支部からの励ましとともに闘う決意が縷々述べられました。そして、山本善偉新空港反対東灘区住民の会代表をはじめ支援・共闘の団体からの怒りの表明と連帯の決意が語られました。

 最後に、東口さんの音頭で、「団結ガンバロー」をやって報告会を終えました。

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2011年11月12日 (土)

今週の産直野菜(11月12日)

111112  今、三里塚から産直野菜が届きました。

 小松菜、じゃがいも、里芋、水菜、ラディッシュ、間引き大根、葉付き人参、長ネギの8品です。

 芋掘り大会の記事で紹介しましたが、この温かさで、サニーレタスに続いて、玉レタスもとう立ちしているようで、今週は入っていません。残念。先週入ってきたのが、あまり巻いていなかって心配していたのですが、やはり。今度は白菜が心配ですね。

 「野菜だより」によれば、この季節外れの高温で、一度入ってきた青首大根がダメだったみたいで終了したとか。我が家にきたのは大丈夫で全部いただいたのですが、ほかでは巣が入っていたそうです。

 それにしても腹が立つのが野田の「TPP参加」表明。断じて許せない。朝日新聞など大手マスコミの「TPPありき」の報道にも怒りが。農業、食の問題でもありますが、保険や医療をはじめ各方面で重大な問題が発生します。アメリカという国の手前勝手なFTAによる各国での被害は、NAFTAでのカナダ、メキシコでの被害が示しています。アメリカ国内でさえ不評とか。こうしたことに何一つ学ぶことなく、「日米合意」を旗印に進む野田政権を許してはなりません。そもそも昨日の国会での答弁で「媚びているわけではありません」などと言わざるを得ないことが何を示しているかです。

 「反原発」「TPP反対」「沖縄基地撤去」「市東さんの農地を守ろう」は一つのことです。

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2011年11月 7日 (月)

奈良での「11・5沖縄集会」に参加して

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 11月5日、奈良市の奈良県解放センターで、「辺野古の海に基地はいらない! 高江の海にヘリパッドはいらない! 11・5沖縄集会」が開かれ100人近い人々が集まりました。沖縄から辺野古について安次富浩さん(ヘリ基地反対協議会共同代表)と、高江について山城博治さん(沖縄平和運動センター事務局長)のお二人をお迎えしての豪華な集会でした。

 11115_2 安次富さんは、2004年以来の辺野古の海の闘いを通して、沖縄の闘い、反基地運動が住民運動を中心にした直接民主主義の取り組みとして評価できると話され語り始められました。

 1997年の市民投票から昨年の市長選(1月)、市議選(9月)、県知事選(11月)を振り返りながら、原発問題と同じ補助金行政の問題を、10年余の闘いで乗り越えてきたと。補助金によって作られたハコモノによって赤字再建団体に転落するような事態を前に、保守系議員も勉強を始め、我々基地反対派と手を結び、はじめて市長選勝利の地平が勝ち取られたのだと。県知事選は破れこそしたが、仲井眞知事が公約を変更して「県外移設」とすることではじめて当選したのだし、「県外移設」の民意が63万票、「県内移設」はわずか1万3千票。この民意を踏みにじる民主党政権、オバマ米大統領に怒りを覚えると。

 この年末にむけて環境影響評価書の提出などアメリカの顔色を伺って新基地建設へまっしぐらに突っ走ろうとしているが、これはあがき以外の何ものでもない。ここで徹底的にたたいて、年末12月から来年6月にかけた闘いが決定的になっている。アセス阻止、オスプレイ配備阻止を戦い抜く中から決定的局面が生まれる。

 11115_3 あがく誘致派も、「民意が2分している」という虚構を作ろうと民主党の意を受けて必死であがいている。明日からの前原の訪沖をはじめ各大臣の訪沖。あるいは辺野古区の区長などが2750日におよぶ座り込みテントが「迷惑だから撤去してくれ」などという申し入れなどもその表れだ。その折に、地元マスコミは知らないで読売新聞だけが来ていたが、何をか言わんかだと。

 アメリカは大変な経済破綻で、国防費の削減をせざるを得なくなっている。「辺野古は無理だ」と有力議員が言い出している。普天間を嘉手納に統合するというのも2万人の爆音訴訟提訴に見られるように無理だと、この1月に市民団体、平和団体が一緒になって訪米し、訴えていくと。

 最後に「沖縄から日本を変えるとよく言われるが、沖縄は自分たちのことで手一杯だ。沖縄の闘いに委ねるのでなく、あなたがた自身の闘いで、日本を変えるべきだ」と、私たちへの檄を発しられて話を終えられました。

 11115_4 山城さんは、2007年7月、安次富さんなどと辺野古の座り込みをしていて、高江の住民から直接聞いて、直ちに現地に入りゲートでの阻止行動に泊まり込んで戦い抜いてきておられます。

 ことしの2月の高江での攻防戦の映像を見た上で、1995年少女暴行事件をきっかけに起こった県民の怒りに1996年の日米のSACO合意が行われたが、結局蓋を開けてみれば、基地の県内たらい回しでしかなかったことの指摘から、山城さんは話しを始められました。

 8100ヘクタール(那覇市の2倍)の広さを持つ北部訓練場の一部返還の代替え施設として、35戸、160人の住民がいる東村高江という小さな部落の居住区を囲む形で新たな6つのヘリパッドが建設されようとしてる。2006年区民総会で2回の反対決議が行われたが、07年7月工事が強行され、いったんは膠着状態の中、今年2月、N1、N2の2箇所のゲートから夜中に重機、シャベルカーなどが搬入された。これに対し、政党、労働組合の車両をゲート前に並べ阻止線を作って泊り込み24時間体制で闘った。ダンプカーから投げ込まれた土嚢を20~30人双方入り乱れて奪い合い、まるでラグビーのようだ。(いろいろな写真の説明の中で、平良夏芽さんが駆けつけておられるのを紹介されました。)一つの土嚢を現場に入れるのに10分以上もかかり、結局出来たのは3キロの道路の整備のうち、わずか300メートルで、それも、この8ヶ月の内に草ボウボウの元の姿にもどっている。

 Mv22 風光明媚ないろいろな生き物のいるヤンバルの森は、沖縄本島に唯一残された森であり、これを守らなければならないと。そもそも15箇所も使われていないヘリパッドがありながら、なぜ高江に新たに作るのかという当然の疑問に、防衛局は「日米が決めたことだから」と何の説明もない。この「国家権力の暴走」に村民は怒っていると。

 今行われているヘリコプターの演習も電信柱の高さ、5~6メートルの高さの飛行で行われ、凄まじい。山城さんご自身が、そのヘリコプターのホバリングで2度もテントを吹き飛ばされ危険な目にあった。これが言われているようなMV22オスプレイ(左上写真)のための新しいヘリパッドならば、爆音、爆風、そして恐ろしい事故の危険などで大変なことになると具体的に説明されました。弱いところに犠牲を押し付けることだと怒りを込め指弾されました。11115_5 そして北部でオスプレイの訓練をさせないことは中部・普天間への配備を許さないことにつながり、全県的な「オスプレイ配備反対」の運動へと広げていきたいと。そもそも辺野古新基地の2000メートル滑走路は通常のヘリコプターならいらない。オスプレイのためであり、巨大新基地の建設であり許せないとも。

 政府が「アメリカが安全というから、安全だ」という説明はどうしようもない「アメリカ追従」であり許せない。現在争われている裁判の結審が12月14日にあり、その直後か、来年2月に予定されている判決の直後に工事を強行してくる恐れがある。この沖縄差別を許さない全国からの支援があり、現場にも多くの人が駆けつけてくれている。政治の流れがどうであれ、闘う仲間は一緒だ。ともに政治を変えていこうと結ばれました。

 

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2011年11月 6日 (日)

今週の産直野菜(11月6日)

11116  昨日は奈良での沖縄集会に参加してきましたので、今週の産直野菜が先ほど届きました。

 冬瓜、里芋、じゃがいも、ターサイ、玉ねぎ、間引き大根、小松菜、玉レタス、ラディッシュ、長ネギの10品です。

 火曜日の出荷を手伝って現地から帰ってきましたので、火曜日になかったのが、冬瓜とターサイ、火曜日に入っていたのがカブと枝豆といったところでしょうか。日に日に変わります。

 月曜、火曜の萩原さんのところでの援農(?)では、茄子の畑とゴーヤの畑の片付けをやりました。これまでともすると「どうやって作るのか」に関心が行きました。50品目も、それも多くのものが連作がダメといった問題がありますから、収穫が終わった畑の片付けと整備も大事なことで、これがまた大変というのが今回わかりました。

 茄子の畑では、まず割れていないものを小指より小さなものまで全て収穫します。小さな茄子の辛子漬けが美味しいのだとか。それから支えの棒を引き抜いていくそばから、茄子の木を根っこから引き抜いて、トラクターに載せていきます。私がこの日に手伝ったのはここまでですが、雑草だけになった畑を鋤いたり畝らせたりしながら雑草を腐らせ、有機肥料を入れて畑を整備していくのに1ヶ月ほどかかるのだそうです。

 ゴーヤの畑で、弦を絡ませ立ち上げていくために背の高さぐらいの金具が立っているのですが、それを支えるためにビニールの紐がかけられています。それを外しといてくれと進さんに言われ、ゴーヤの弦や雑草、それに網目のビニールなどが絡んでいるのをほぐしながら取るのに四苦八苦。翌日も、同じ作業を現地支援のYさんと一緒にやったら、いろいろ手順があり、Yさんの指示通りやると、みるみる片付いていきます。思わず、「昨日の苦労は何だったんだろう・・・」と。

 いずれにしろ、草取りが大変だと思っていましたが、片付けて、次の作付の準備をすることも大変です。それに一番最初、カブの収穫を清水の畑で朝露に濡れまくりながらしたのですが、小さな虫に食われたりしたものをはねていきますが、これがまた多い。内心「十分食べれるのにもったいないなぁ」と思いながら、「出来てみないとわからない」と前日の畑での説明を思い出していました。ほんとに農作業は大変です。「効率」で考えるなどとんでもないことです。「TPPは絶対反対や」とつくづく思いました。

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2011年11月 5日 (土)

里美さんレイプ事件 控訴審判決

11114

 昨日大阪高裁で、里美さんへのレイプ事件の控訴審判決がありました。大法廷201号を埋める支援者が詰めかける中、加害者Kの「犯罪」を認め100万円の支払いを命じる逆転一部勝訴の判決がありました。

 事件は2007年2月、脳性小児マヒの後遺症で障害のある里美さんに対し、非正規(障害者雇用枠)で勤務していたJR西日本の職場の日帰り旅行の帰りに上司の加害者Kが、上司の立場を利用し、里美さんを酔わせ、ホテルに連れ込み、暴力的にレイプしたものです。Kは、その後も「誰にも言うな」と脅し、数度にわたりレイプを強制し、またJR西日本は、「セクハラ対策室」の男性が10時間にわたる事情聴取(「取り調べ」だ!)を強要し、「何事もなかった」の一言で済まし、事件の隠蔽を謀ったのです。

 これに対し里美さんは、加害者Kの責任を損害賠償という形で問うとともに、JR西日本に対しても使用者責任などによる損害賠償を求めて立ち上がりました。

 孤立した闘いを強いられた第1審(神戸地裁龍野支部)は、里美さんの訴えを加害者の言うままに「合意のもとであった」と断じてすべてを退ける不当判決でした。この経過の中で、里美さんの訴えを伝え聞いた人々によって「里美さんの裁判を支える会」が立ち上げられ、またその過程で里美さんが関西合同労組の組合員となりJR西日本に対する労働争議としても取り組まれています。

 そして毎回法廷を溢れる支援者による傍聴闘争がこの1年近く続けられ、幾度もの街頭での訴え、JR西日本の姫路や本社前での抗議の訴え、そして9千名近い裁判所への公正な判決を求める署名が寄せられ、この日の判決を迎えたのです。

 10時間にわたるJR西日本の「セクハラ対策室」による「取り調べ」を、里美さんがカバンの中に入れたICレコーダーで録音していたので、それを支援者が手分けして掘り起こしたものが、「法廷での里美さんの証言と一致する」として決定的な証拠となって、高裁・坂本裁判長に、逆転・一部勝訴の判決をなさしめたのです。私も40分余りを担当しましたが、16時間以上かかりました。しかし、その内容は、正に予断を持って事件を隠ぺいしようとするJR西日本の意図を露骨に示す「事情聴取」に名を借りた悪質極まる「取り調べ」であり、里美さんに対する拷問と言っても過言ではないような内容でした。

11115  しかし、とても判決の中にある「一部不適切な言動があったが・・」といった程度のものではありませんでした。この証拠を採用し、里美さんへの加害者Kの「犯罪」を認定しながら、JR西日本の「使用者責任は問えない」とした判決は断じて許せません。「アフター5での行為は会社は関知しない」とする裁判所の判断は、会社の上下関係を前提としたセクハラの場合、間違っているとの「報告会」での糾弾が行われましたが、その通りだと思います。(右新聞記事は、2011年11月5日付 朝日新聞。画面をクリックしていただければ大きくなり読みやすくなります。)

 さらに判決では、2回目以降のレイプの強要は、「恋愛感情の発生」と断じて請求を棄却していますが、「報告会」で女性の方が、「レイプされた女性が、加害者に恋愛感情を抱くなどありえない。男性社会の虚構だ」と弾劾されました。この判決での判断が、賠償金100万円という、事件の内容に比して金額があまりにも低い(記者会見後の、マスコミによる聞き取りの中で、記者の意見として)ことを生んでいるのではないかと弁護団も指摘しておられましたが、到底許せるものではありません。

 また、里美さんが「JRのロゴを見るだけでもからだの震えがあり、見るのもつらい」とPTSD(外傷後ストレス障害)の被害を訴えておられたのですが、裁判所は、「命の危険を感じさせる事態」と「無意識に回避する」そういったPTSDの条件を満たさないとして請求を退けたが、これではPTSDの患者は裁判を訴えられない、訴えるなと言うに等しいと弁護団は弾劾されました。また、「報告会」でカウンセラーの専門家から「裁判長のPTSDへの理解は、常識で考えられているものから50年も遅れている」と弾劾されました。

 判決後、多くの皆さんが残られ、場所を移して、弁護団による判決文の解読と記者会見の間待機することを兼ね、里美さんと弁護団が帰ってきてからを含め、3時間を超える「報告会」が開かれました。事務局からの判決文を読みながらのコメントの後、参加されたみなさんからの発言、そして、駆けつけた弁護団、里美さんご自身からの発言、再度の参加者からの発言が続きました。特に、一人の方が「裁判長が人間としてわずかの想像力でもあり、それを十分に発揮されておれば、こんな判決にはならない」と、裁判官自体にある差別性を糾弾されておられましたが、「裁く」という虚構の決定的な欠陥を指弾されたもので、本当にそうだと思いました。

 自分もレイプされた被害者のみなさんとか、娘がレイプされ何度も自死を試みたというお母さん、あるいはJR(国鉄)職場の男性社会のひどさ、差別性などがこもごも語られました。この社会の女性差別、障害者差別の現れとして、里美さんへの今回の事態があったことが重苦しい想いの中で確認されると共に、激しい怒りをこめて、共に変えていこう、里美さんを支えたいという強いメッセージが込められていました。

 また今回もそうなのですが、多くのこうした事案で、「携帯メール」が重要な証拠として使われることに、「首になったら困る」という被害者である非正規労働者の立場がさせる「つなぐためのメール」という現実を、裁判長、裁判所が理解できていないという問題点が弁護団から指摘されました。

 里美さんは、一部とはいえ一審の判決を覆せたことを率直に喜び、支援者への感謝を繰り返し口にされました。そしてJR西日本の責任が不問に付されたことへの怒りと、レイプされた女性が堂々と背筋を伸ばして生きていける世の中にしたい、「自分も何度もそうだったが」とされながら自ら命を絶つことのないように頑張ってほしいとメッセージを発せられました。そして「自分の中にあるPTSDと向き合うために裁判を闘ってきた」と語られて、最高裁への上告の決意を明らかにされました。

 厳しい闘いになるとは思いますが、「里美さんの裁判を支える会」は、里美さんの想いと決意を全面的に支持し、ともに闘っていくことを確認して「報告会」を終えました。

 「里美さんの裁判を支える会」では、多くの皆さんがこの取り組みに賛同してくださることを訴えております。年、1口、3000円の会費です。振り込み先 口座番号 00940-3-171194 口座名 「里美さんの裁判を支える会」(当初、年会費1000円で始めましたが、裁判費用が多額になるということから現在は、年、1口、3000円になっております)。詳しくは、会のブログ「里美ドットコム」http://satomi-heart.cocolog-nifty.com/blog/cat22407389/index.htmlをご覧ください。

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2011年11月 4日 (金)

11・20関西空港反対闘争に参加を

税金で関空の赤字補填反対! 関空の軍事使用は許さない! 若狭湾の原発を全部とめろ!

 11・20 関西空港反対闘争

【日時】 11月20日(日)午後2時~3時/集会後、デモ

【会場】 浪速公園(大阪市浪速区・右図参照)Photo

 経営が破綻している関西空港

 関西空港は、来年4月に新たな運営会社を設立し、同7月に大阪空港と統合されます。「関西3空港問題」とこの数年騒がれた上での結論で、「さあ、これで関西空港も、LCCの拠点、貨物の拠点」とうまくいくようかの幻想が振りまかれていますが、そうでしょうか。本当に、「国際ハブ空港」になれるのでしょうか。

 左の表は少し古いですが、今年度5月の関西空港の国際線が就航している地域の便数の割合を示したものです。Photo_2 圧倒的に中国、韓国などをはじめとした東南アジアへの便が多く(71%)、ハワイや中近東を含めると85%にもなります。

 対照的に、アメリカ、ヨーロッパへはわずかに8.1%しかありません。実に、JALとNAA、つまり日本の航空会社は欧米には飛んでいないのです。

 これは航空会社にとって利益が出るビジネスクラス客やファーストクラス客が少なくて、旅行客が圧倒的に多いことからくる結果です。ですから成田空港と並ぶ日本の基幹空港と言われて作られながら、経営危機にある日本の航空会社が、ビジネスクラスやファーストクラスの客で占められるはずの欧米便を飛ばしていないのです。

 日本の新しいLCC(格安航空会社)とアジアのLCCが来年度、新たに就航し、「LCCの拠点空港」として大阪空港との経営統合で「国際ハブ空港」として大いに発展すると言われています。昨年、2010年度の数字ですが、発着回数は、10万7千回(成田空港の56%)。旅客数は、1418万人(成田空港の44%)。国際線旅客数は、1041万人で成田空港の34%にしかなりません。3分の1です。Photo_3 この10月、成田空港では安全性を無視して2本の滑走路を同時離発着できることでさらに9万回便数を増やせると大きく報道されましたが、関西空港はご存知のように2本の滑走路が大きく離れ、完全に独立して運用できる上に、成田空港よりも滑走路が長いのです。それでもこの現状なのです。

 また貨物のアジアの拠点と言われますが、2010年度取扱量は75万トンで成田空港の36%にしかなりません。その成田空港が、かって世界1の取扱量を誇りながら、アジアの急成長の中で、空港の狭隘さから便数を増やせないために韓国のインチョン(仁川)空港に追い抜かれ、詳しいデーターを持ち合わせていませんのですが、巨大なアジアのハブ空港となっているシンガポールのチャンギ空港、あるいは中国の香港、上海などの空港に肩を並べられ、あるいは追い抜かれているのではないかと思われます。その成田空港の3分の1の取扱量しかなく、「アジアの拠点」「ハブ空港」といえるでしょうか。そこには展望などあろうはずがありません。

 空港の経営ということでは、成田空港でさえもそうですが、イギリスのヒースロー空港や韓国のインチョン空港に代表されるように「非航空部門」の収入が空港経営を大きく黒字にする基本となっています。関西空港でも、売店の強化、空港ビルの改善が叫ばれていますが、行かれた方はわかると思うのですが、旅客が少ないために閑散とした現状では、大きな展望などありません。ヒースロー空港や羽田空港の場合のような、航空旅客以外の地域のお客さんの展望も、連絡橋のために高い運賃や料金がネックになって、ありえません。

 その上、関西空港がLCCを中心に考えるということは飛行場収入が十分入らないことを意味します。経費節減が絶対条件のLCCに対して必要な着陸料が取れるのでしょうか。神戸空港では、昨年、スカイマーク社の要求から赤字経営であるにもかかわらず、着陸料を通常の4割にしました。同じことが関西空港でも起こるのではないでしょうか。そうすれば関西空港の収支バランスは改善されるどころではありません。

 当然とも言える関西空港の赤字体質と1兆3千億円にものぼる負債に対し、国は2003年以来、90億円近い補給金を投入し続けています。今年までで780億円にもなります。私たちの税金です。新年度予算にも75億円が計上されています。新しい運営会社が買ってくれるまでと言われますが、この現状では負債に見合った金額で買ってくれるところなどあろうはずがありません。半分以下で、あるいは永遠に買い手は現れないかも・・・。そうすればいずれにしろ巨額の負債を税金で穴埋めしなければならないとでも言うのでしょうか。

 大阪空港の経営統合で、大阪空港の黒字を関西空港につぎ込み、私たちの税金による補給金の投入。これらは関西空港の経営の破綻を隠蔽するものでしかありません。先日、大阪航空局を訪れた時、関西国際空港課の課長は来月12月の便数がかっての最高になると自慢そうに話していましたが、3・11フクシマ事態の中で成田空港の減少分が上乗せされたに過ぎないのではないのでしょうか。国、国交省は、大阪湾岸のすべての自治体が反対決議を挙げた関西空港を、金と政治力でひっくり返し、「関西経済の底上げ」とバラ色の未来図を描いて建設してきましたが、18年経過した現在の惨状を見る時、国、国交省は自らの関西空港政策についてその失敗を認めるべきではないのでしょうか。巨大な税金を投入してきてこの結果であることを私たち国民に謝罪すべきではないでしょうか。そして少なくともその反省の上に立った航空政策の見直しを行うべきではないでしょうか。

 私たちは、こうしたことを何一つすることなく、「経営統合」によってさも関西空港の問題が解決し、「LCCの拠点」「貨物の拠点」などとまたまた実体のないバラ色の未来図を書き続け、税金を投入し続けることなど到底認めることはできません。

 最後に、関西空港に関連して橋下前大阪府知事が、リニアモーターカー構想やカジノ構想をぶち上げていることに怒りを持って抗議します。カジノ構想についてはどこかの大会社の元オーナーが100億円を上回る会社の金をつぎ込んでいたことが噂されていますが、こんなものを作るべきでないことは明らかでしょう。また、かろうじて「LCCの拠点」と言われ、観光客が中心の関西空港の利用客が、現在の関空特急よりもはるかに高額な運賃を払って「早いから」と利用するでしょうか。ありえないでしょう。大赤字になって破たんすることが確実なこんなプランを、大企業の建設による儲けのために、当たり前のように出してくる橋下という人間の政治能力を私たちが信用できないことはこれだけでも明らかではないでしょうか。

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2011年11月 3日 (木)

10月30日 三里塚の芋ほり大会で

111030

 先日10月30日、三里塚の萩原さんの清水の畑で、三里塚産直の会(萩原さん、市東さん)と三里塚有機農法産直の会(鈴木さん)の共催で芋掘り大会(収穫祭)が行われました。雨が心配されましたが、図ったようにちょうど終わった後に降り始め「ほっ!」でした。被災地福島の田村市(20キロ~30キロ圏)から13人(内、子どもたち8人)を含めて約120人の消費者のみなさんが集まり、賑やかな一時となりました。

111030_2  萩原進さんのお宅に集合して、まず畑の見学です。萩原富夫さんが案内です。にんじんの綺麗な葉が並ぶ畑で聞くと「人参は来週くらいからかな。今は、枝豆があるのでコンテナが一杯なので」と。「サニーレタスは、あっという間に棒立ちしてしまった。今度から玉レタスを入れるつもりだが、温度が高すぎて・・・」。巻かなくて広がっていますが、市東さんが手にとって食べてみせる。ブロッコリーはまだまだ。キャベツは、気温が高いのでまだ青虫がいるし、紋白蝶が富んでいる。111030_3 にんじんの隣にウドが一列に。「3月になると芋穴に入れて籾殻をかぶせて育てます」と(左写真で右手がサニーレタス、左手が玉レタス)。

 小松菜、からしな、ほうれん草と並んでいます。「秋じゃがに挑戦しています。九州の『出島』という品種で」、「8月の終わりに植えて台風と高温で大半が腐って植え直した」と。玉ねぎの小さいのを植えて葉玉ねぎで出荷とか。白菜は、立派に育っていますが、見事に広がっています。台風で叩かれて市東さんのところでは出来が悪いとか。温度が高いと巻かないので「早く平年並みの低い気温になって欲しい」と。

 111030_4 枝豆の畑は最後とか。すでにきれいに葉がかられています。「自由にとっていいですよ」という声に、みなさん畑の中に(右写真)。里芋がそだっています。

 11月に霜が降りるようになると芋穴に芋を入れて保存。芋は、紅あずま、紫芋、紅はるかの3品をやっているが、紅あずまがよくないので、新しい品種を探しているとか。ただ、紅あずまは出来るのが早いのでやりながら・・・。いろいろ大変だ。

 ちょうどこの頃、福島からの皆さんを乗せたマイクロバスが到着。

 111030_5 10・9全国集会が開かれた東峰の清水の畑に移動です。集会が開かれたのとちょうど反対側で、すでにブルーシートがひかれ、その横では具沢山の味噌汁が大きな鍋で、鈴木加代子さんの指示で作られ、作業台の上にはいろいろなサラダや枝豆、落花生の茹でたものや煮物がいろいろ、それにお漬物も各種。その横では焼きそばが作られています。おこわご飯も用意されています。でっかいオニギリも。

 思わず手を出したくなりますが、まずは芋掘りです。福島のみなさんを待って、さあ、開始です。111030_6 最初の写真にあるように時折着陸機が飛んできます。この日は北風です。子どもたちは大騒ぎです。111030_8 特に福島の子どもたちは、いつも「外に出るな」「土を触るな」と言われてきたので、感動の面持ちで一生懸命に芋を掘っています。思い思いに用意されたVパックに収穫したお芋を計ってもらって実費です(キロ200円)。多い人では、家族連れで40キロも。福島組がみんなの最後まで芋掘りを楽しんでいました。

 111030_9 さあ、今度は食事です。それぞれグループを作って。自分で好きなものをお皿にとってくるのですが、こんなに食べれるかなと思いながら、食べる、食べる。お代わりも。お箸を自分で用意している人や、テーブルクロスを広げて用意してきた食器を広げる人も。毎年、楽しみにして来ておられる方は慣れたものです。中には、反対同盟が用意したビールを飲む人も。(私は、残念ながら遠慮しましたよ)。

111030_11   大人たちは歓談したりしている間に、子どもたちは、この日の最大の楽しみ、トラクター乗りです。1周回りながら、アームを上げたり下げたりしてくれるので、乗っている子どもたちは悲鳴と歓声。福島の子どもたちは5回も乗ったとか。小さい子どもさんが、お母さんに促されて、怖そうにいやいやしながら乗る姿も。終わりそうもありません。

 名残惜しそうな子どもたちに我慢してもらって、今度は大人も交え全体でゲームです。111030_12 まずはひらがな1文字を書いた紙をとって、野菜の名前が組み合わせた4人を見つけ合い、手をつないでゴールするのですが、結構大騒ぎに。大人の人たちも夢中です。次は、「千葉県三里塚」や「福島県田村市」などを同じようにひらがなの組み合わせですが、さすがに8文字から10文字でしたから、難しい。ちょっと手間取って、しかし、なぜか「福島県田村市」が1位と2位を独占。

 111030_15 次は子どもたちの綱引きです。地域で分けたため、一方が大きい子どもたちが多くなり、慌てて大人が手伝ったが、簡単に勝負がつく。場所を入れ替えて、今度は最初から市東さんも入り(写真中央)、1対1に。3回戦は引き分け。

111030_14  続いて、大人によるトラクターとの綱引き。いやいや、6人でトラクターが引っ張られて動いたのです。みなさん、一生懸命です。思わず感心して拍手、拍手。

 111030_16 最後は、収穫したお芋の長さと重さの競争です。曲がっているお芋の長さを計るのが難しそう。市東さんと鈴木さんが計ります。写真は左から、1位から5位です。重さは、進さんが計っています。111030_17 右写真は最も重かったお芋です。楽しそうな進さんの顔が印象的でした。2.7キロもあります。「うちの子どもが生まれた時より重い」という声も。111030_18 左写真が1位から5位ですが、福島のおばちゃんも立派に4位に入りました。

 このあと、参加者が最初に登録した時に渡された番号札での抽選です。もれなく景品が当たります。1メートルもある自然薯も(「1万円はするのと違うか」という声も)。私は、1キロの新米と早生の落花生を煎ったもの(500g?)でした。ゲームの景品と合わせて手に持ちきれない人も沢山おられました。

 111030_19 最後に、まとめです。まずは消費者のみなさんから。「初めて来ました。来年も」と最高齢の方から。「いろんなものをいただいて、これから売りに行かないと」と爆笑を誘う挨拶も。子どもたちが、次々にマイクを持って「楽しかった」と。福島のみなさんも並んで「30キロ圏から来ました。取り残された場所です。111030_20 地域の祭りが重なって人数が少なくなりましたが、また参加したいです」と。福島の子どもたちの仲良し4人組みが、笑いが止まらない中で、歌を披露してくれました。

 最後に、萩原富夫さん、市東孝雄さん、怪我を押して参加された鈴木加代子さんが一言づつ挨拶されたあと、主催した両産直の会を代表して、鈴木謙太郎さん、萩原進さんが挨拶してすべてを終わりました。ほんとに楽しい、有意義な「芋掘り大会」でした。

 片付けを手伝っていたら、計ったようにポツリ、ポツリと雨が降りだしました。私は、神戸の被災地企業組合のYさんと2人で三里塚に残り、月曜、火曜と2日間、援農をさせていただきました。若い頃、家の手伝いで農業をしていたYさんは体が覚えていたのか立派に仕事をこなされたようで、出荷作業の後のお茶を飲みながら、萩原さんが私に「Yさんに教えてもらえばいい」と嫌味(?)。雨は月曜早朝に上がり、天気も良く、気持ちのいい3日間でした。反対同盟、そして現地支援のみなさん。お世話になりました。

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